自信過剰になっていた自分
地元での営業を開始した私は、ターゲット層を絞らない営業を繰り返しました。営業の甲斐あってか、結婚式場をはじめ4店舗で当社の商品を取り扱ってくれるお店ができました。
が、今に至るまで1個も店舗経由のご注文はありません。
感じたことを率直に述べると、営業している最中に販売する側(店舗の人)があまり乗り気ではないのです。新しいことを始めることに対してワクワクしていないというか、自分のお店を今現状でやることに精一杯という感じでした。
ここはあくまで私の予想ですが、おそらくお客様に対して販売の声かけは一切ないと思います。ただパンフレットが置いてあるだけ。サンプルが置いてあるだけ…。という環境でしょう。
しかし、当時のわたしは満足でした。
商品を置いてもらえれば、売れると思っていたからです。良い商品を出せば売れる、そう思っていたのです。以前の社長と同じ考えですね。
ここでハッと気づきました。
製作する側に立つと、どうしても商品に対して、自信過剰な価値を自分で持ってしまうのです。
たしかに「あっちの商品のほうがいいよな.」と思っている製作者の商品なんて買いたくもありません。むしろ自信を持っていたほうがいいのです。
しかし、自信過剰な気持ちになっていると営業の方法・販売の方法が誤っていることに自分で気づくのはなかなか難しくなってしまうのですね。
「俺もそう思って3年やってたんだよ」
という社長の言葉に気づかされる製作者でありました。
数カ月がたち、やはり店舗からの連絡は一切なくなったある日のこと。
たまたま見ていたinstagramの広告に、当社と同じような形態をとっているアカウントを発見しました。フォロワーは1万人を超え、たくさんの商品を買った実績の画像であふれていました。すごいなと思うと同時に
当社の商品のほうが確実に勝っている。
そう思いました。デザインは絶対にうちのほうがいい・・・
ここですぐに方向転換をすればよかったんですが、この後、コテンパンに心を傷つけられてしまうセミナーに足を運んでしまったんですね。
そう、もうやめようか
真面目にセミナーを受け質問も大量に用意してきたからこそ、指摘される当社の販売方法や商品の在り方。「絶対売れない」そういわれているような気さえする講師からの言葉は、私をどん底に突き落とすと同時に自信を喪失させました。