切り取った日常がくれる実感

いつもより少し早めに帰り、
誰のためでもなく自分の自己満のためだけに
炊き込みごはんを作る。

ダシは昨日作った煮物の残り汁。
「やりくり上手じゃん」
そう自分で自分を褒めながら、きっと承認欲求を満たすために
あとでインスタグラムに載せるんだろうと容易に想像がつく。

今日の目的は、
他人に依存しなくても生きていける自分を体現したかった。

そのために朝、
布団を干して、家を掃除して少しおめかしをして、
近くの有名なカフェに向かう。
家からちょっと行ったところにそんなおしゃカフェがあるなんて！
て言葉を自分に言い聞かせながらゆっくり時を過ごす。
できればスタバ女子のように、
iPadかMac bookを広げて雑誌やブログを見たかったけど
あいにく持ち合わせていない私は、小さなノートpcを広げてタスクをこなす。

いい感じだぞ。
このまま今日が終わればいつ見られてもおかしくないくらいの、充実した休日。
誰に見られるんだよ。って感じだけど。

もちろん出てきたスイーツは目が丸く大きくなるくらい美味しかったし、
お店の写真もたくさん撮った。
いつ見直しても、いい時間だったと心から思える。

ただこの強がりも、いつまでも続けられない。
2時間もすれば冷房にやられて喉がいたいし、
やることもなくなって暇になってきちゃった。

ぷらぷらしながら自転車をこぐ。
そんな時に肌に感じた、前じゃ考えられない涼しげな湿度の低い風。

あー最高。なんて贅沢。

スイーツよりも、コーヒーよりも最高だったのは風だった。
無理せずに自然体でいる時に感じたこの居心地の良い風が、最高だった。

こんな気持ちで帰れるのなら、
ひとりカフェにしちゃ高い金額で見栄も張ってみるもんだ。

そうして帰宅したわたしは、炊き込みごはんができるまでに入浴剤を入れてお風呂に浸かる。

最初は熱いお湯に足を入れて
やっと首までお湯が触れた時、
じわーっと染みわたる、この感覚。

私今日もちゃんと生きたなあ。

インスタグラムや周りからの目じゃなくて、
身体で疲れが抜ける瞬間からこそ、生きていた。

こんなひとつひとつに感動しながら生きる世界が一番良い。
もっと良いのは、この感覚に幸せだ。って思える日々が続くこと。

明日から頑張れ、自分。

#日記
#独り言
#OL日記
#ひとりカフェ
#日常
#一人暮らし
#月曜日が嫌い
#センチメンタル
#えも
#くはないか