涙が出る時
最近めっきり泣くことが減った。ただそれは、向き合うと大変なことを頭の裏側に押し込めているだけ。そんな能力が最近身についたので、嬉々として使っているのだ。とはいえ、ほんとうに泣かない。大学時代に転けるまで、むしろ一年に一度泣くかどうかだった。それが「一日だけでいいから泣かない日がほしい」と思うような惨憺たる日々に変わり、少しずつ立ち直って、今日。
それでもたまに涙が出るが、それはもっぱらLINEをしている時。大事に思っている人を大事にできた時、ちょっと泣けてしまう。昔うまくできなかったことだった。昔大切にしたかった人は今思うと大切にするべきではなかった人なので、結果オーライではあるんだけれども、その時の私にとっては本当に大事にしたかった人なのだ。彼の趣味を尊重できた時、不安に思ったり辛くなったりしても自分のご機嫌を自分でとって、彼にはまったく悟られないようなLINEを送れた時。長い間(個人差なので具体的には伏せる)連絡が返ってこなかったのに気にならなかった時。
ほかの人にとっての当たり前のことが自分にできると私はかなり驚く。私はどの集団にいても少し「変なやつ」で、容姿も含めて自分のことをどこか異形の生き物のように思っていたので、拍子抜けしてしまう。たとえば抗ヒスタミン薬を飲んで暫くして、異常に口の中が渇く。「抗ヒスタミン薬 喉渇く」とGoogleで調べるとそれはよくある副作用だと書いてある。「よくある副作用!ちゃんと私にもあるんだ!」と率直に思う。そんな時と同じ感覚だ。
ちゃんとした人と同じ愛し方ができるようになったなら、もしかしたらもう人と一緒にいてもいいのかな。と思いかけるが、その答えはまだ保留にしたい。これを私は脳みその裏にしまい込んでいる。しまったまま忘れてしまえば、そのまま私が死んで、遺品整理でようやく掘り出されるまで埃を被っていれば、それがいいような気もする。とにかく、今はまだ考えない。おやすみなさい。
このくらいの些細で短い内容でも更新したい。ついつい何千字にもなってしまうせいで筆無精気味です。また夏が来た。私大丈夫だった