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好きなことを仕事に。

出会いと別れの季節。
前職で共に働いてきた仲間が、ついにその会社を卒業するという風の噂を聞き。お疲れ様の一言が言いたくて、連絡先を教えてもらったところ、「ついでがあるから」と、車で6時間ほどかけて私のいる所まで会いにきてくれた。(もちろん、私に会うのが目的ではなく、その先の予定があったようですが)
3年ぶりにに会うその人は、出会った当時と変わらず、でも、退職をするから、やっぱり会社を俯瞰した目で見ていて。その点は、自分も退職した身なので、共感できることも多くて。

新卒で10年ほど働いていたあの人が、辞める。その理由を尋ねたら「なんか、飽きちゃったんだよね」と。10年居れば、ちょこっと役職もついて、その先のキャリアも見える。その、見えてしまったキャリアに面白みを感じなかったんだよね。それは、私も同じだった。

私たちは、とある事業の立ち上げのメンバーだった。何もないところから色んなことを模索して作り上げる。その過程に生きがいを感じていた。そう、その、生きるエネルギーみたいな。それを仕事に求めていたんだよね。

「好きなことを仕事にする」って、食べることが好きとか、車が好き、とか、そうじゃなくて、うまく言葉にできない何か、そう、doじゃなくて、be動詞的な、そういうものだと思った。

思えば、私は、世の中の仕組みに関わることが好きだった。これまで、ルート営業、業務設計、コンサルタント、新規事業開発、法律に則った事務。仕組みにまつわることなら、どんな業界でも楽しく仕事ができていた。
歳を重ねて、目の前の仕事に埋もれて。仕事に未来をあまり感じてなかったところに、久しぶりに、一緒に全力疾走した仲間に出会って。自分の本流を思い出した。血液がドクドク流れてる感覚を思い出した。そうだ、私の求めているものは、それだ。

そんなあの人は、ベンチャー企業に転職するという。やっぱり、よく分からないことに色々グイグイ開発していくようなのが、俺には合ってるんだよね、と、楽しそうだった。

わたしは今、楽しく仕事ができているだろうか。やりたい仕事をできているだろうか。自分が生き生きでる仕事ってなんだろうか。

仕事を辞めたあの人から、また教わった。辞めても彼は、私の最高の仲間だ。

#エッセイ #卒業 #転職 #好きなことを仕事に #ありがとう

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