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年末に向けて

先週くらいから、大掃除を始めた。
といっても、ミニマムライフな部屋なので、そこまで大きな掃除をする必要も無く。ガラス窓とキッチン周りをやっつけてしまったので、ほぼ終わったようなものだ。

モノの少ない生活が心地よいと思い始めたのは最近だ。彼と付き合い始めるまでは、私はモノに溢れた生活を送っていた。

初めて彼の家を訪れた時のことは、今でも衝撃的すぎて覚えている。3年前に購入したという都内のマンションが、まるでモデルルームかと思うくらいに何も置いていなかった。
書籍はほぼ一冊も無かったし、雑誌類も無い。余計な配線コードも無いし、文房具やペン立てや、食器類も基本的なものしかない。衣類についても、その季節のものしかなく、下着類なんかは一週間分も無い。しかも、ジョブズ並みに、パンツならパンツ、シャツならシャツで全て同じものしかなかった。なので、初めて訪問した時に「これは間違えたな」と思った。私をパートナーとして選んだ彼も、彼をパートナーにした私も。
当時はモノが無くて生活できる彼に理解ができず、すぐに部屋を汚す私に理解を示してもらえず、結局色んなすれ違いでサヨナラすることになったが、あの時の経験が今とても役立っている。

引っ越して住み始めたこの新居には、なぜか「モノを置きたくない」と思い、最初から足りない生活のスタートだった。何も無い部屋にいると、少しのチリやホコリが「異物」としてすぐに見つかり、毎日掃除したくなるようになった。潔癖症になったとかそういうわけではなく、部屋に自分が居なくてもホコリは溜まる、という、部屋が生き物であるような感覚に気づいた。だから、毎日、部屋と向き合いながら、部屋と寄り添いながら、生きている。そうすると、自然と部屋を掃除している。
もちろん、苦手な場所もある。収納スペースの整理は苦手だし、部屋にモノはなくても、服は多いし。その辺りは、まだ対話ができていないんだと思っている。

年末に向けて対話しなくては。
まだ隠れている収納スペース、衣装ケース。

あと、自分の気持ち。
自分自身との対話をして、心の整理も、そろそろ始めなくては。見たくない自分の奥底の気持ちも、日々きちんと寄り添っていかないといけないのに、いつも置き去りだ。気づけば体を激しく消耗している。もっと対話して、削ぎ落としていこう。年を越すまでに。

ちなみに、アルカリウォッシュは掃除のマストアイテムです。

#エッセイ

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