Google Data Studio基礎編(1)データソースの取り扱い
ものぐさなWEBディレクターを助けてくれるレポーティングツールGoogle Data Studio(以下、Data Studio)。
ここ1年のData Studioは、元データをシンプルに保ちつつ、Viewとしていかに分離できるか、という点に注力してくれていると感じる。
サーチコンソールとの接続やSQLクエリの発行など、1年前にはなかった機能が追加されていて、定例レポートレベルであれば困ることは少なくなった。
ただ使っている人に意外と出会わないなと感じるので、何回かに分けて記事を書こうと思う。
Data Studioって何
どんなにスモールなサービスでも、分析ツールを一つしか使わずに運営するのは難しいと思う。でもいちいち管理画面まで数字を取りにいくのはとても面倒。各所に散らばる数値データを良い感じに一つのレポートにまとめてくれる、それがData Studio。無料。Googleからの恵み。
しかもレポートを開くたびに数字を取りに行ってくれる自動更新設定。
パワーポイント感覚でレイアウトやデザインも弄くりまわすことができる。
Data Studioに数字を取り込むには各種分析ツールに接続する必要がある。ただし直接データを引っ張ってくるのではなく、「データソース」というものを経由してデータを集約する。これがData Studioの肝だと思う。
データソースとは
Data Studioがデータを取りに行く先のこと。これがないと始まらない。
例えばGoogle Analyticsを接続したい場合、Analyticsアカウントをデータソースとして落とし込む作業が必要。
「Data Studio用のデータ置き場」くらいのニュアンスでいいかもしれない。
データソースに変換することで何ができるか
・(主に数字などの)表示ルールをカスタマイズする
例えば「小数点以下の数字をそのまま見せるか、%で見せるか」はデータソース側で管理することになっている。
・ただの数字を通貨や国コードとして扱うよう変更できる
・日付データの集計期間の切り方を変更できる
日、週、月ごと、どのような集計方法で数字の推移を見せるか指定できる。日付で推移する数値データを持ってくる人がほとんどだと思うので、元データはDailyで保持しておいて、Data Studio側でWeekly、Monthlyに適宜集計し直すのがよい。
ちなみに、1つのデータソースでは1つの集計期間セグメントしか持てないのが難点。
つまり、ある1つのデータをDailyとWeeklyの両方のグラフで出したいような場合、それぞれデータソースを作らなければならない。ここは結構面倒に思っているので、解決策を知っている方いたら教えて欲しい。
データソース編集画面での集計期間設定の例
毎日、週、月、四半期など選択肢はたくさんあるが、データソース設定から先のView側で自由に切り替えることができない。変更するにはデータソースを編集する。
以上、一見面倒な気もするが、単一の外部アカウントから複数のデータソースを作ることもできるので、View側でこねくり回す使い方をしたい人には良いのだと信じている。
データソースの種類
Google系のサービスはほぼイケる。
・Google Analytics
・Adwords
・サーチコンソール(最長3ヶ月までしか見られないのはData Studioでも変わらず ※2018年1月現在)。
・BigQuery
・Google スプレッドシート
などなど。
外部DBにも接続できる
MySQL、PostgreSQL、GoogleのCloud SQLが対応。
※MySQLへのSSH経由の接続は2018年1月現在できない?っぽい。できる方いたら教えて下さい。SSH経由の正しいポート番号入力しないといけないのかも。
自前のファイル(エクセルとか)もアップできる
ただし、Data Studioの良いところは「自動更新してくれること」だと思うので、リアルタイムもしくは定期的に更新されるデータ元を使って、なるだけ手をかけないレポートのほうが、"ものぐさレベル"は高い。
公式データソース以外の使い道
「コミュニティコネクタ」というサードパーティ的なデータソースも利用できる。Facebook AdsやStripeなどが興味をそそられた。個人的にはAWSのインスタンスパフォーマンスとか見てみたいな。
最初の一歩
まずは既存テンプレを使い回すところから始めたらいいと思う。
Googleがセンスあるレポートを用意してくれていて、これらはカスタマイズが可能。
テンプレを選択してデータソース(最初はAnalyticsでいいと思う)を設定すれば、自分のAnalyticsからの数値がレポート上でかっこよく表示され、最初はけっこう感動する。
取得できる数字が多すぎるので、「こういう数字をとる」のがわかるだけでもテンプレのメリットがあると思う。
Data Studioが普及していくとGoogle Analyticsのカスタムレポートとかは滅びゆくしかないんじゃなかろうか。
今後はよりView側の問題(グラフの生成とか)をガシガシ解決していってくれることを楽しみにしている。