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五輪サッカーはなぜU23なのか?

連日、笑顔や涙を見ながら勝負の世界で国を背負うオリンピアンのこれまでの努力が垣間見えます。

そんな中オリンピックのサッカーはなぜU23なのか?という疑問が。

答えは、FIFAがW杯の価値を守りたかったから。

IOCは、オリンピックを「世界最高の選手の大会」としています。陸上や競泳はもちろん、バレーボールも、バスケットボールも、オリンピックが「世界最高峰」ですが、サッカーは別。サッカーにはW杯があり、FIFAが「W杯こそが世界最高の大会」としているからです。

 オリンピックのサッカーは1900年第2回パリ大会から行われています。04年創設のFIFAも、当初はこれを「世界最高の大会」と認めていました。ところが、アマチュア主義を守るオリンピックがサッカーで主流となっていたプロの参加を禁じていたことから、両者の関係がこじれます。

 FIFAは30年、独自にプロの参加を認めた「真の世界一決定戦」としてW杯をスタート。その後、アマのオリンピックとプロのW杯は別の道を歩みます。戦後から70年代までの金メダルチームは、ハンガリーやソ連、ユーゴスラビア、ポーランド、東ドイツ、チェコスロバキアなど当時東側と言われた国の「ステートアマ」が占めていました。

 変わったのは80年代。プロの参加を容認したIOCは、FIFAにプロ参加を求めます。しかし、W杯を「世界最高の大会」とするFIFAは拒否。オリンピックがプロの大会になると、W杯の価値が下がるからです。それでもプロ参加を求めるIOCに対し、FIFAは80年モスクワ大会から「W杯予選、本大会に出場した欧州と南米の選手以外」をオリンピックの出場資格とし、さらに92年バルセロナ大会からは「23歳以下」というルールを設定したのです。

 もっとも、観客数や視聴率のためにスター選手を大会の目玉にしたいIOCはあくまでも年齢制限の撤廃を要求。FIFA側はこれを受けて「年齢制限なし(オーバーエイジ)の3選手を加えることを決めたのです。

 ちなみに、オーバーエイジは3人以内ですから、この枠を使わなくてもOK。パリ大会の日本代表は24歳以上の選手を加えず、23歳以下だけでのチームで大会に臨んでいます。

本戦出場は決まった様ですが、私は世界仕様のGK小久保玲央ブライアン推しです!

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