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重度障害者で元病院事務補助の私が、リモートでSNS~コミュニティ運営を任されている件について

みなさんこんにちは、hacoです!
9月に入り、暑さが落ち着いて秋を感じられるようになりましたね。秋と言えば、みなさんは何を連想しますか?食欲・読書・行楽…いろいろありますが、最近、観葉植物がマイブームの私にとっては「植え替えの秋」です(笑)。去年枯らしてしまったサンスベリア、今年はうまく育つといいなぁ…。

さて、今回の記事のテーマは「重度障害者がリモートワークでやっている仕事」です。ここ数年、リモートワークが働き方の一つとして広がり、障がい者にとって新たな就労の選択肢になってきました。厚生労働省が企業に向けてリモートワークを活用した障害者雇用を促進するイベントを行うなど、少しずつ注目されています。そこで今回は、私がこの1年間で体験したこと・感じたことを書いてみようと思います。1年前の私と同じように「これからリモートワークで仕事をしてみたい!」と考えている方は、ぜひ読んでみてください。


私が転職した理由

私は、幼少期に何度か入院し、病気を持った子どもたちと接する中で「自分でできることは自分でしたい」「人の役に立ちたい」と思いながら過ごしました。
病院に就職できた時は、その思いが叶えられる!と喜んだのを覚えています。しかし、紙のカルテから電子カルテへの移行で仕事が減り、車いすやつかまり立ちが必要な私には職場での新しい仕事の適応が難しくなりました。

また、以前から脳性麻痺による作業スピードの低下も気になっていたので、長く働くためにリモートワークができる会社への転職を決意しました。

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《転職の経緯》

業務内容とスケジュール

リモートワークをしていると、よく「どんな仕事をしているの?」と聞かれます。たぶん、皆さんも一番気になるところですよね。実は私も、この仕事を始める前は「資料作成くらいしかイメージできないなぁ…」と思っていました(笑)。でも、実際にはもっといろいろな仕事をしています。具体的には、以下のような業務を担当しています。

業務内容とタスク

次に、1日のスケジュールを紹介します。リモートワークは自分のペースで仕事を進められるのが魅力ですが、こんな感じで業務を回しています。

1日のタイムスケジュール

毎日、こんな感じで仕事をしています。どの業務も人に伝えることがメインになるので、表現は日々勉強しています。他にも、こんな嬉しい変化がありました。

リモートワークをはじめて感じた嬉しい変化

1年間、リモートワークをやる中で嬉しい変化がありました。

1つ目は、PCのタイピングが早くなったことです。私は麻痺があるため、左手は人差し指のみで「A」と「S」しか押せません。その他は右手人差し指・中指・薬指で入力しています。メールを書いたり、チャットでコミュニケーションを取るうちに、だんだん打ちやすく感じてきました。これならブラインドタッチも夢じゃないかも!?(笑)

2つ目は、SNSの発信に少し慣れてきたことです。元々、要約するのが苦手だったのですが、SNSの文字数制限のおかげで簡潔にまとめるコツがわかってきました!

仕事以外で嬉しかった変化といえば、通勤がなくなったことです。以前は、始業1時間前には職場に着いていないと間に合いませんでしたが、今ではその時間を仕事の準備や読書に充てることができています。

ここまでは、リモートワークを始めて成長できたことやメリットについて書いてきましたが、失敗もしています。

リモートワークでの失敗談

特に印象的だったのは、自分の判断でコンテンツを公開してしまったことです。本来なら上司の許可を得てから公開する決まりだったのですが、上司のスケジュールが詰まっていて相談できないと勝手に判断してしまったんです…。もっと早めに相談するべきだったと反省しています。

もう一つは、ストレッチを怠って腰を痛めたことです。仕事に直接関係ないかもしれませんが、長く仕事を続けるためには体調管理も大切だと改めて思いました。

リモートワークで必要なスキルとは?

仕事のスキルと言えば、資格や検定を想像する方も多いのではないでしょうか?もちろんそれも有利ですが、リモートワークではそれ以上に大切なスキルが2つあります。

1つ目は「相談力」です。これはどの仕事でも必要だとは思いますが、リモートワークでは特に遠慮せずに相談することが非常に大切だと、先ほどご紹介した失敗を通じて学びました。
私は仕事を受けると「自分で形にしなければならない」と悩んでしまい、相談を後回しにしてしまうことがあります。その結果、タスクが滞ってしまうことも多いため、上司からは「悩む時間は短くした方がよい」とアドバイスをいただいています。これからは、2時間考えてわからなかったらチャットで聞いてみるなど、自分なりの改善策を探そうと思います。

2つ目は「検索力」です。リモートワークでは、質問しても相手がすぐに応じられない場合もあります。そんな時は自分で調べて進める必要があります。この「検索力」に自信があれば、リモートワークでもスムーズに業務を進められるのではないかと思います。
私は、効率の良い検索方法を調べて実践しています。プライベートで調べる時も、普通の検索方法と効率の良い検索方法で検索結果を比較したりしています。

入力の遅さはハンデになりにくい⁉リモートワークをやってみて意外だったこと

今、この記事を読んでくださっている方の中には、私と同じようなハンデがあり、タイピング速度に不安を感じている方もいるかもしれません。そんな方にお伝えしたいのが、リモートワークにおいて入力の遅さはハンデになりにくいということです。

私も最初は「迷惑をかけてしまうかも」と不安に感じていました。しかし、音声入力や録音アプリ、AIを活用した議事録ツールを活用することで自分のペースで仕事を進めることができてます。こうしたアプリを業務に取り入れられることもリモートワークのメリットだと感じています。

今後の目標

この仕事を続けていくにあたって、特に改善したいのは「ためらわず相談すること」です。これからは、こまめにタスクの進捗状況を共有しながら、もっと積極的にコミュニケーションを取って、「悩む時間」を減らし、業務をスムーズに進められるようにしたいです。また、チャットでの相談の仕方も「○○の資料について」など、漠然とした内容ではなく、「何を相談したいのか」を伝えられるように工夫していきたいです。

まとめ

この1年間、リモートワークを通じて成長を実感しながらも、まだまだ工夫できるところがあると感じています。リモートワークには自由な面がある一方で、自己管理やコミュニケーションの工夫が欠かせません。

振り返ってみると、周囲のサポートがとても大切だと感じています。特に、上司のお二人の温かいフォローがなければ、ここまで続けてこられなかったと思います。また、家族の支えも大きな力になっています。身体的な制約がある中でも、自分なりのペースで仕事に取り組める環境を作ってくれたみなさんのおかげで、リモートワークができています。

ここまでこの記事を読んでくださった方々に、私の体験が少しでも参考になれば嬉しいです。

これからも、日々の業務を通じて、自分なりの働き方を見つけていけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!