【狡猾ループ軸】蟲惑魔新規登場後の概論
蟲惑魔というテーマの概要
展開とアドバンテージ創出の要である《セラの蟲惑魔》を主軸に据え、蟲惑魔からアクセス可能な「落とし穴」をはじめ、各種通常罠で相手の動きを妨害していくテーマ。
セラはリンク1モンスターであり、メインデッキに入る蟲惑魔モンスターの誰を召喚してもセラに繋がることから、派手な展開は必要なく、相手からの妨害を受けても盤面形成しやすい安定性の高さは魅力。
セラ存在下で通常罠を発動した場合、蟲惑魔モンスターによる後続と妨害の確保が連鎖的に発生するため、セラと通常罠を並べることが先攻展開の最低目標となる。
その目標達成のハードルは低く、デッキ構築は「蟲惑魔」+「落とし穴数枚含む通常罠」である程度完結しているといえる。
そのうえ、通常罠は広いカードプールからかなり自由に選択できるため、デッキ構築の自由度は非常に高く、環境に合わせてカスタマイズしていくことができる点も魅力である。
新規登場後に可能になったこと・新たな強み
ストラクチャーデッキ「蟲惑魔の森」で登場した新規の性能が優秀であり、展開力と展開再現性、初動安定性が高まり、新たな妨害能力も獲得した。
特に《ホールティアの蟲惑魔》の登場は蟲惑魔の展開力を顕著に強化し、条件の緩い2枚初動から妨害+後続を用意しつつ、返しのターンでのワンショットキルすら視野に入るようになった。
これにより、罠デッキ特有の「ライフを詰めきれずに無駄なターンを渡しているうちに捲られたり罠を剥がされたりする」というよくある負け筋を潰しやすくなっている。
ホールティアは墓地効果で墓地の蟲惑魔モンスターを蘇生することもでき、中でも特殊召喚した”場合”に除去が可能な新規、《プティカの蟲惑魔》を蘇生することで墓地から1妨害として機能する。
また、《キノの蟲惑魔》により伏せカードを保護でき、《フレシアの蟲惑魔》や《蟲惑の園》により蟲惑魔モンスターを保護できるようになった。
すなわち、伏せカードを保護するキノをさらに保護することが可能で、単純な除去で盤面が崩壊しづらく、構えた妨害をしっかり機能させ、リソースを維持しながら戦うことができる。
《シトリスの蟲惑魔》は蟲惑魔のサーチ効果を有し、序盤・中盤・終盤いずれも隙がない。
特に、「ランク4さえ成立すればセラ+キノ+狡猾」以上が確定するという新たな常識を作ったため、レベル4モンスターの展開に特化させた構築であれば、このカードの成立により”誘発貫通”を狙うことができるようになった。
リソース維持や展開に寄与する《蟲惑の園》、ワンショットキルに貢献する打点番長の《アティプスの蟲惑魔》の登場も蟲惑魔の構築に変化をもたらした。
強み(総括)
初動安定性と展開再現性が高い
盤面形成までの誘発耐性が高い
構築自由度が高く、罠の選択により幅広い相手に対応可能
妨害をモンスター&罠&墓地に分散配置可能であり、妨害プランが崩壊しづらい
展開次第で盤面全体に強固な耐性を付与でき、返されにくい堅牢な盤面を形成できる
マウントを取ってからライフを詰めるスピードが速く、無駄な負け筋を作りづらい
蟲惑魔の弱点
蟲惑魔は通常召喚に依存したテーマであり相手の妨害を越える手数を確保しづらいうえ、タイムラグのある罠が主軸であることから、構造上どうしようもなく後攻に弱い。
落とし穴がそういった弱点を補ってくれるならまだ救いはあるが、残念ながら落とし穴は基本的に相手が展開してくる前に設置しておく、先攻前提のカード群である。
というのも、落とし穴はその名の通り相手モンスターが出てくる前に仕掛けておき、そのモンスターを嵌めるというのが基本性能である。
ゆえに、既に場に存在するモンスターには対処できず、たとえば相手の先攻で《青眼の白龍》等の高打点モンスターが棒立ちしているだけでも処理に困る(リソースを消費してしまう)という弱点を抱える。
このことから、「落とし穴」を採用する枚数に逆相関して対応力が低下し、デッキが弱くなる傾向にあるという構築上の落とし穴は前提として認識しておきたい。
さて、後攻の弱さを解決するプランについて、私の知る範囲で現実的なものを次に列挙したい。
罠の物量で捲るプラン
除去罠の一例:激流葬、台貫計量、強制脱出装置
おそらく蟲惑魔デッキの構築の主流であり、通常罠を取り込みやすい蟲惑魔の長所を活かしたプラン。
また、罠なので当然先攻でも強く、蟲惑魔自体の先攻での強さを伸ばす形にもなる。
ただし、次に示すように歯がゆい点は多い。
罠が抱える構造的弱点がどうしても解決しない(発動までにラグがある、発動前に破壊されたら機能しない)
除去系の通常罠は通常魔法より明らかにパワーが低い(たとえば、《サンダー・ボルト》と同じテキストの通常罠は存在しない)
基本的にドロー頼みの汎用通常罠に依存したプランでありながら、蟲惑魔のギミック内にドロー加速するギミックが存在せず、安定性に乏しい
通常罠側からセラの成立には寄与しない
セラが成立していない時に通常罠で捲ったとしても、アドバンテージや後続の面で遅れをとり、結局盤面を取り返されることも多々ある
エクシーズモンスターで捲るプラン
《No.41 泥酔魔獣バグースカ》や《励輝士 ヴェルズビュート》、《天霆號アーゼウス》等
《ホールティアの蟲惑魔》や《蟲惑の園》の登場により、あらゆる蟲惑魔デッキが難なくこのプランを取り入れることが可能になった。
ただし、蟲惑魔というテーマから出力できる手数自体にはやはり限度があるため、特殊召喚が容易なレベル4モンスターを採用する等の形で手数を補強しなければ安定したプランとはなり得ない。
このプランによる捲りに成功した場合、アーゼウス等Xモンスター自体の制圧力に加え、蟲惑魔デッキ特有の充実した罠により、逆に制圧し返すことも可能である。
後攻専用カードを採用するプラン
こういったカードの多くが通常魔法であり、基本的にはシナジー度外視で採用する形になるが、魔法カードの「伏せなくてよい、1ターンに何度でも発動可能」という引けば引くだけ手数になるという特長を活かし、蟲惑魔に不足した手数を補うことが可能。
多くの場合先攻での強さを損なうため、大量の採用は避けたいところだが、少数採用では引ける見込みが薄く、採用枚数の検討が非常に難しい。
《三戦の号》は後攻時には後攻専用の通常魔法に、先攻時には妨害用の通常罠アクセスできることから、後攻専用カードの採用にかかるピーキーさや不便さを緩和でき、このプラン採択する場合はぜひ採用したい。
《拮抗勝負》は強力な捲り要員でありながら、先攻等の不要な場面ではホールティアのコストとして活用でき、比較的採用しやすい。
大量の手札誘発を採用し、先攻展開を成立させないプラン
先攻での強さを損なわずに後攻に強くなる。
現代遊戯王では1枚のカードから突破不可能な盤面を形成してくることも多く、その最初の1枚を止められる可能性があるだけで他のプランとは大きく区別される。
ただし、手札誘発自体に盤面解決力はほとんどなく、捲りのハードルを下げる程度の活躍に留まる。
メインデッキの枠を消費する都合、罠のプランとは競合関係にある。
どの後攻用プランを中心に据えるか
マッチ戦の1本目、あるいはシングル戦を想定したとき、後攻からでも安定的に相手の盤面を崩せるよう、なるべくメインギミックから直接派生できるプランで、かつなるべく先攻時の強さを損なわないようなプランが理想であると考えた。
そこで、落とし穴の中で随一の捲り性能を誇る《狡猾な落とし穴》を軸にしつつ、確率的に不利な素引き頼みのテーマ外汎用罠を極力削ってデッキ枠を圧縮し、削ったスペースに採用するカードでモンスター側の展開力を底上げし、エクシーズによる捲りも視野に入れる2段構えという構築プランを選択した。
【狡猾ループ軸】という選択
他の落とし穴と大きく異なる《狡猾な落とし穴》の性能
フリーチェーンであり、除去要員としても、セラ効果のトリガーとしても使いやすい
1:2交換であり、アドバンテージを創出できる
既に形成された盤面の捲りに使うことができる
墓地に罠があると発動できない
狡猾ループ軸の着想
まず、汎用の除去罠を6枚採用したとして6枚の中から2枚引くよりも、狡猾を2枚採用して2枚とも構える方が確率的なハードルは低い。
もちろん後攻という状況を考えた場合、相手からの妨害を加味しない数字遊びは実用上の意義が薄いが、ギミック内で後攻に対処することの確実性と再現性の高さ、あるいはデッキ枠の節約を実感できる例であろう。
狡猾ループ軸の長所は後攻の強さのみならず、アドバンテージの立ち上がりの速さと盤面処理能力の高さにもある。
「狡猾ループ」とよばれる、《ティオの蟲惑魔》特殊召喚時の墓地の穴をセットする効果を用いて墓地に罠を溜めることなく狡猾を拾い続ける動きにより爆発的なアドバンテージを稼ぎだす。
セラ存在下で狡猾発動 ( -1 〜 +1 )
セラ効果でティオ特殊召喚 ( +1 )
ティオ効果で墓地から狡猾セット ( +1 )
セラ効果でデッキから落とし穴セット ( +1 )
という形で墓地に罠を溜めることなく、ループ1回転毎に2〜4アドバンテージを稼いでいく。
他の多くの落とし穴と異なりフリーチェーンであるため、相手のターンのみならず自分のターンでもこのループを回すことが可能であり、セラの展開効果を最大限発揮することができる。
返しのターンでは相手モンスター2体を処理したうえで、セラ効果で特殊召喚したトリオンの効果で相手の魔法罠1枚を処理することができ、能動的に最大4アドバンテージを創出できる。
🌟狡猾ループの動きを解説した動画
🌟狡猾ループについて詳説した記事
春化精との混成構築
春化精とは
春化精は地属性天使族のモンスターからなるカテゴリで、「手札から自身と任意のモンスターをコストとして捨てて発動し、固有効果を適用した後、墓地から地属性モンスター(自身含む)を特殊召喚することもできる」「発動後、自分は地属性以外のモンスターの効果を発動できない」というのが基本特性である。
今回採用した春化精モンスターは次の3種で、固有効果の概略もあわせて示す。
《森と目覚の春化精》:レベル4
デッキ内の地属性モンスターを墓地へ送る
《丘と芽吹の春化精》:レベル4
同名以外の春化精モンスターのサーチ
《苗と霞の春化精》:レベル3
地属性天使族モンスター、本デッキでは春化精に加え、《剣神官ムドラ》、《宿神像ケルドウ》もサーチ対象
蟲惑魔と混合する利点
目覚の「地属性版おろかな埋葬」効果が初動や妨害、狡猾ループの補助に繋がる
《ゴキポール》を墓地に送ることで、「昆虫蟲惑魔をサーチしつつ、場にレベル4を供給する」という動きを召喚権を使うことなく実現できる。
初動のトリオンやランカに加え、”誘発貫通”や初動強化につながるキノもサーチ可能。
さらに、地属性は《剣神官ムドラ》《宿神像ケルドウ》というハイスペックな墓地メタカードも抱えている。
これらのカードは相手の妨害に留まらず、自分の墓地の罠カードをデッキに戻すことで《狡猾な落とし穴》の発動条件を充足させることにも使う事ができる。
蘇生効果により、召喚権依存で着地狩りに弱いという蟲惑魔の展開上の弱点を改善できる
蟲惑魔はセラさえ成立すればとりあえず盤面が形になるという強みがあるが、逆に言えば蟲惑魔の召喚を潰され、セラが成立しない場合はアドバンテージ面で大きく後れを取る。
春化精の効果で蟲惑魔を蘇生することで、着地狩りされた後からでもセラ成立に向かうことができる。
レベル4を供給する能力が上がり、エクシーズによる初動展開/制圧/捲りを行いやすくなる
シトリス成立さえ通せば初動展開はある程度形になるので、レベル4の供給力は重要である。
後攻においても、純に近い構築の蟲惑魔デッキでは展開力が不足しがちで苦労するが、春化精で展開力を補えば《No.41 泥酔魔獣バグースカ》や《天霆號アーゼウス》によって捲りやすくなる。
妨害をモンスターと罠に分散配置できる
罠に偏った妨害は《ハーピィの羽根帚》や《ライトニング・ストーム》によって一瞬で瓦解するリスクが常に付きまとう。
蟲惑魔は展開力不足によりモンスター側で妨害を用意するのが難しいため、妨害の分散配置ができるのは春化精型の明確な強みである。
(一方、トレードオフ的に増Gに対して弱くなってしまう)
構築上のジレンマを解消できる
蟲惑魔は展開に召喚権を要求するテーマであり、すなわち手札に蟲惑魔が複数溜まっている状況は手札の有効枚数が減っていることを意味する。
そのため、私は「蟲惑魔がちょうど1枚手札に来る確率が極大となる、採用枚数7-8枚が最適水準だと考える」と主張してきた。
一方、この枚数は標準的な蟲惑魔デッキと比較して少なく、「蟲惑魔が手札に0枚」という状況も引き起こしやすい。
蟲惑魔の採用枚数は人によって千差万別であり、増やすも減らすも問題が生じるジレンマとして蟲惑魔使いを悩ませ続けている。
春化精の効果は蟲惑魔のサーチに繋がるため、蟲惑魔の採用枚数を減らしても蟲惑魔へのアクセシビリティを確保できる。
逆に、手札に蟲惑魔が重なってもそれをコストとして春化精の効果を発動すればよいと考えることもできる。
このように、蟲惑魔を1枚も引かない/大量に引くといういずれの事故にも対処しやすくなり、往年のジレンマの解消に寄与する。
実際、今回の構築において、先攻初動でセラ+通常罠が揃う確率は95%を超える。(相手の妨害は加味していない)
すなわち事故率は5%未満となり、自然科学における統計学的には「偶然には起こらない」水準といえる。
本稿で使用する略称
穴
「落とし穴」通常罠と「ホール」通常罠を両方をまとめた名称
狡猾DL
墓地に罠が存在し、狡猾の発動条件が満たされていない状況(膠着状態を意味する”deadlock”より)
蟲惑魔採用枚数検討
検討に必要な観点
ここまでも述べてきた通り、蟲惑魔の初動展開の起点はあくまで召喚権依存である。
ただし、キノだけは効果で自身を特殊召喚可能であり、他の蟲惑魔との重なりが気にならない。(むしろ、重ならないと特殊召喚できないため積極的に重ねて引きたい異質な蟲惑魔である)
蟲惑魔の採用枚数を検討するうえで最も重要な観点は、手札の損失に直結する”召喚権の被り”をどの程度許容するかである。
セラが成立しないとアドバンテージ創出能力に欠ける蟲惑魔にとって、手札に蟲惑魔が0枚という状況は避けたいが、逆に手札にたくさん重なった場合は召喚権の都合実質ハンデス状態となり、それも避けたい。
以降では、「召喚権の被りをどの程度許容するか」とい問題について、確率的見地から検討し、蟲惑魔の採用枚数を決定する。
召喚権の被りをどの程度許容するかー確率的最適水準の議論
召喚権を要求する蟲惑魔が複数枚手札に被った場合、召喚権がボトルネックとなり、手札の蟲惑魔が活用できなくなるため、手札の蟲惑魔の枚数はちょうど1枚が理想である。
ただし、手札の中で召喚権要求が被ったとしても、キノや蟲惑の園(プティカ)の存在により蟲惑魔は2枚までなら捌ける可能性がある。
また、本デッキでは春化精を採用しているため、その効果発動コストとして蟲惑魔を捌けることも加味すると、本デッキは手札における蟲惑魔のダブりに対して比較的寛容である。
一方で、ランカや《シトリスの蟲惑魔》の効果で手札の蟲惑魔を増やすことができる関係上、ダブりに寛容と言っても限度はあり、やはり蟲惑魔が手札で浮く問題は完全には解決しない。
以上のことから、目標とする手札は「蟲惑魔が1枚or2枚だけ」であると設定した。
※執筆時点のMD、OCGでのリミットレギュレーションに準拠し、《金満で謙虚な壺》(金謙)は1枚採用、コストは6枚という前提で議論する
※金謙で蟲惑魔を手札に加えるのは、手札に蟲惑魔が0枚の時に限定する(2枚目以降の蟲惑魔を手札に加えることはない)と仮定
※なお、金謙が準制限カードとなった場合でも、グラフの形状は多少変化するが、最適水準は変化しないため、論旨には影響しない(無制限カードとなった場合は最適水準が変わる)
両図を参照すると、「1枚or2枚だけ引く確率」が最大値をとるのは、先攻時で蟲惑魔の採用枚数が11枚、後攻時では9枚のときとなる。
※「1枚or2枚だけ引く確率」は「1枚以上引く確率」から「3枚以上引く確率」を引くことで求められる
後攻時はモンスター側の出力を上げてエクシーズで捲るプランを採択したことから、先攻側の最適水準を取り入れ、モンスターを多めに採用する「蟲惑魔11枚採用」を構築のベースとすることとした。
各蟲惑魔の採用枚数については、「採用カード紹介」の章を参照されたい。
構築
本デッキの目指す展開
これは下で示す「セラ+4体以上+罠」展開で、春化精初動がトリオン素引きによって上振れたパターンである。
(上振れ無しの場合は最終盤面にシトリスが残らない。)
本デッキは拮抗勝負、羽根帚、超融合といった捲りカードに耐性をつけた先攻盤面を形成し、結界像によるロックと狡猾によるアグレッシブな妨害により短期決戦を目指す。
▼アトラを盤面に置くことでリブートケアにも発展
事故率
「セラ+4体以上+罠」というのは、セラ+モンスター4体以上+罠(妨害に寄与しないホールティアを除く)が並ぶ展開を表す。
最終盤面の目安は次のとおり。
セラ+キノ+結界像+狡猾 withロンギヌスによる拮抗勝負ケア
セラ+クラリア+フレシア(深淵)+シトリス+狡猾
このレベルの盤面が58.1%以上で成立するポテンシャルがあるというのは、展開系の環境デッキにも劣らない水準であり、仮に手札誘発で春化精側の展開が止まった場合でもセラ+罠という最低限の盤面を構えやすいというのは明確な強みである。
展開成功率の表が示すところは、あくまで”その先攻展開が可能な手札になる確率”であり、81.5%の手札が「セラ+1体+罠」で止まってしまうということではない。
先ほどから登場しているグラフ含め、本稿で使用されている数値データは「確率計算機」(エクセルファイル)を用いて算出されている。
こちらに興味を持たれた方は、ぜひ「さいごに」をご覧いただきたい。
採用カード紹介
【モンスター】30枚
ランカの蟲惑魔 ×3
昆虫蟲惑魔で、召喚時効果によりキノをサーチしてセラ+狡猾を構えることのできる新たな1枚初動であり、ティオをサーチして後続を確保することもできる。
ターン1縛りがないことに加え、同名サーチ縛りも存在せず、ランカ効果でランカをサーチすることも可能。
園の存在下ではランカ→ランカ→キノと連続で出して打点を稼ぐこともできる。
狡猾ループは1回転毎に最大+4アドバンテージを創出できることから、ランカ召喚が通るだけで最大+6アドバンテージ(ランカ召喚→セラ+キノ+狡猾になるので+2、狡猾ループで+4)となる。
以前までは多くの蟲惑魔が召喚権を要求するため、サーチしても次のターンの攻め手にする以外の活用法が少なかったが、ノーコストの特殊召喚効果を持つキノや召喚権追加効果を持つ園の登場によりこの効果を格段に活かしやすくなった。
理想的にいけば、ランカ召喚さえ通れば、墓穴ホールにより手札誘発も牽制しつつ、狡猾を計2回発動し、トリオン特殊召喚時効果3回で魔法罠を3枚破壊しながら、返しのターンでワンショットキルが可能になる。
ランカ召喚、効果でキノサーチ
ランカ素材にセラをリンク召喚
キノの特殊召喚効果発動
セラの穴セット効果発動、狡猾をセット
(相手ターン)狡猾発動
セラのリクルート効果発動、ティオ特殊召喚
ティオ特殊召喚時効果発動、墓地の狡猾をセット
セラ効果発動、デッキの穴をセット:手札誘発を牽制したい場合は墓穴ホール、盤面を立て直したい場合はホールティア
(自分ターン)狡猾発動
セラのリクルート効果発動、トリオン特殊召喚
トリオン特殊召喚時効果発動、相手の魔法罠破壊(1回目)
(任意)セラの穴セット効果発動
キノ+トリオンでシトリスX召喚
シトリス効果発動(トリオンをコストに)、ティオをサーチ
ティオ召喚、効果で墓地のトリオン特殊召喚
トリオン特殊召喚時効果発動、相手の魔法罠破壊(2回目)
ティオ+トリオンでアロメルスをX召喚
アロメルス効果発動、X素材として取り除いたトリオンを墓地から特殊召喚
トリオン特殊召喚時効果発動、相手の魔法罠破壊(3回目)
セラ(800)+ティオ(1700)+シトリス(2500)+アロメルス(2200)+トリオン(1600)=8800で総攻撃してリーサル
キノをサーチする以外にも、春化精の手札コストや、春化精効果で特殊召喚するための蟲惑魔を供給できる点でも有用。
特に、アトラをサーチして春化精効果でアトラを特殊召喚し、手札から狡猾を発動して捲りにいく後攻展開パターンは意識しておきたい。(セラの効果でセットした狡猾をランカ効果で手札に戻し、その狡猾を手札から発動するという応用展開もあり、多くの場合アロメルスの蘇生効果を絡めることでこれが可能になる。)
セットされた魔法罠を手札に戻す効果はフリーチェーンであり、相手からの魔法罠除去にチェーンすることで除去を回避したり、ティオ効果でセットした穴が制約で除外されることを防いだり、伏せカードの位置をシャッフルしたりできる。
特に、本デッキでは《アーティファクトーダグザ》を採用しており、その効果でデッキからセットした《アーティファクトーロンギヌス》を手札に戻すことで《拮抗勝負》をケアすることができる。(詳細な展開は「拮抗勝負ケア展開」の項に記載)
トリオンの蟲惑魔 ×3
昆虫蟲惑魔で、召喚時に妨害をもらわなければセラ+狡猾が揃う1枚初動。
ホールティア登場後はそちらをサーチし、展開に繋げていく場面も増えた。
ティオとは異なり、特殊召喚時効果は名称ターン1のない強制効果であり、タイミングを逃すことがないうえ、相手に魔法罠がなくても強制発動する。
ゆえに、先攻において相手の場に魔法罠が存在しない状況においても「蟲惑魔モンスターの効果が発動した」ことになり、セラの穴セット効果を誘発することができる。
セラ効果でトリオンをリクルート、あるいはセラ存在時に春化精効果でトリオンを蘇生した場合にこの点を利用する。
たとえば次のように、トリオン+春化精初動では簡単に「セラ+トリオン+ホールティア+手札に狡猾」が揃う。
トリオン召喚時効果で狡猾サーチ
トリオン素材にセラをL召喚
春化精効果でトリオン蘇生
トリオン特殊召喚時効果発動
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアセット
狡猾等のフリーチェーン通常罠をトリガーとしてセラ効果を発動する、あるいはホールティアの墓地効果を発動することで任意のタイミングでトリオンを特殊召喚し、"エンドサイク"的に相手の魔法罠を破壊することができる。
ただし、トリオンを特殊召喚する効果の発動からワンテンポ遅れた破壊となること、トリオンが強制効果であることが災いし、基本的に相手の永続/フィールド魔法等の効果処理は止めることができない。
(一例として、対ルーン戦において相手のルーン速攻魔法にチェーンする形でトリオンを特殊召喚した場合、トリオン効果(強制効果)がチェーン1、《神碑の泉》のドロー効果がチェーン2となり、泉の効果処理後に泉を破壊する形になってしまう。)
対罠ビートでは、ティオ、セラ、アロメルス、クラリア、園、春化精ギミックを総動員してトリオンの特殊召喚回数を稼ぎ、相手の罠を剥がし続けることでアドバンテージ差をつけていく。
ティオの蟲惑魔 ×2
植物蟲惑魔で、特殊召喚時に墓地から狡猾をセットする、狡猾ループ成立の要。
特殊召喚時効果は「時の任意効果」であるため、セラのリクルート効果がチェーン2となった場合(例:相手ターンにおいて、墓地効果を有するモンスターを狡猾で破壊した場合)はティオの効果がタイミングを逃す点は絶対に忘れてはならない。
また、このカードの効果でセットした穴は次の自分のエンド時に除外される点にも気をつけたい。
召喚時効果は墓地の蟲惑魔モンスターの蘇生で、春化精が絡まないと初動で活用しづらいものの、2ターン目以降では、召喚からランク4を作ってアーゼウスに繋ぐ捲りの起点としたり、シトリス効果でサーチしたこのカードから爆発的に展開を伸ばしてライフを詰めたりと、蟲惑魔メインモンスターで随一の展開要員として活躍が見込める。
園(プティカ)や春化精の存在から、先攻1ターン目にこのカードの召喚時効果を活用する展開も可能になったものの、多くの場合は初動に絡まない(トリオンやランカを召喚する方が強い)点、一方でデッキ内に1枚は残っていないと狡猾ループや返しのターンにおけるシトリスからの展開に支障をきたすことから、2枚採用とした。
アトラの蟲惑魔 ×1
昆虫蟲惑魔で、蟲惑魔テーマ内において最強の後手捲りと名高い、無効化されない狡猾を手札から撃つ「アトラ狡猾」を可能にする。
場にこのカードと手札に狡猾さえ揃えば、無効系妨害は全て貫通できるため、自分の手数以上の妨害数を越えたい場合は真っ先にアトラ狡猾プランを考える。
見方を変えると、セラによるリクルートやゴキポールによるサーチ、金謙によるピックといったこのカードに繋がる動きは、相手の視点からは全てマストカウンターに見える。
このような無効化を許さない捲り手段であるアトラを活かすことは蟲惑魔と他の罠テーマとの差別化にも繋がる。
そして、フリーチェーンの狡猾こそ、この強みを最も効果的に引き出すことができるカードであると考えられる。
とはいえ、単体ではアドを取る効果がなく、展開・妨害・セラ効果の誘発いずれもできない点で、若干の事故要因であるのは否めない。
春化精や園を絡めてセラ+アトラを盤面に揃え、手札から発動した狡猾やホールティア(コスト不要)によってセラのリクルート効果を誘発する展開を先攻でも稀に行うため、頭の片隅には置いておきたい。
ホールティアの発動コストにする罠を用意できないパターン、たとえばプティカ+ランカ初動(詳細後述)ではこの展開を選択することもある。
手札から狡猾を撃てるという点を利用して《拮抗勝負》ケアに使うこともでき、たとえば「セラ+ランカ+狡猾」が場にある場合、次の流れで妨害を残すことができる。
(相手)拮抗勝負発動
チェーンしてランカ効果発動、セットされている狡猾を手札に
拮抗勝負効果処理:セラ以外を除外
(拮抗勝負をトリガーに)セラのリクルート効果発動、アトラを特殊召喚
春化精不採用型では後攻初手でアトラに召喚権を割きづらい、そもそもアトラ+狡猾が手札に揃わないといった課題があったが、春化精、ランカ、ゴキポールを活用することにより、その2つの弱点が大きく改善された。
キノの蟲惑魔 ×1
昆虫蟲惑魔で、特殊召喚効果を有することから召喚権被りが気にならず、他の蟲惑魔とダブって引いても問題ない蟲惑魔である。
特殊召喚効果はチェーンブロックを作り、お互いのメイン時でのフリーチェーンである。
そのため、相手に増Gのチェーンを許す(逆に増Gに対してチェーンすることもできる)ものの、蟲惑魔の効果が「発動」することから、セラの穴セット効果のトリガーになる。
つまり、ランカを召喚してこのカードをサーチ、ランカを素材にセラをリンク召喚してからこのカードを特殊召喚すれば、穴1枚を構えることができる。
また、このカードが手札にある場合は、トリオンやランカの召喚時効果を止められた場合でも、セラ成立後結果的に穴を構えることができ、引いているだけでいわゆる"誘発貫通"のような形になる。
フリーチェーンである点も肝要で、召喚した蟲惑魔が除去されるとセラが成立しないという展開(盤面形成)の泣き所があったが、その効果にチェーンしてキノを特殊召喚することでセラ成立が可能になる。
ただし、特殊召喚効果使用後はEXデッキから昆虫族・植物族モンスターしか特殊召喚できなくなるため、エクシーズモンスターによって捲りにいくのはやや厳しい。(一応フレシアから狡猾を発動する形で盤面の突破力は確保可能)
永続効果も優秀で、伏せカードを破壊から保護することで、召喚反応型・攻撃反応型含め罠カードの妨害性能が格段に上がるほか、罠が破壊されて墓地に溜まる事象が減ることで狡猾の信用度も高まる。
また、相手の伏せ除去にチェーンして特殊召喚し、相手の伏せ除去を無駄撃ちさせることも可能。
なお、表側のカードは保護できず、園の維持には寄与しない。
ここまで有用さを散々述べてきたが、「他の蟲惑魔とダブって引いても問題ない」というより「むしろダブらないと活躍しづらい」という点がネックであり、採用枚数の検討は難しい。
本デッキは蟲惑魔の採用枚数を一般水準よりは絞っている関係上、偶発的なダブりは発生しづらい点は念頭に置きたい。
ダブりの状況はランカ召喚やシトリス成立だけで整うこと、春化精ギミック(ゴキポール)からのアクセスが可能であり、ダブらせたい時にだけサーチが利くため、今回は最低枚数の1枚で調整した。
プティカの蟲惑魔 ×1
植物蟲惑魔で、召喚時効果は《蟲惑の園》のサーチ。
園が召喚権追加効果を持つことから、プティカと他の蟲惑魔モンスター1体を重ねて引いても召喚権被りが問題にならないため、プティカはキノと同様「他の蟲惑魔と重なって引いても問題ない蟲惑魔」であるといえる。
むしろ、他の蟲惑魔と重ならない限り単独で妨害を用意できないため、初動要員ではあるが1枚初動ではない。
プティカが2枚以上手札に重なった場合でも、プティカ2体を召喚しシトリスをX召喚する展開でセラ+キノ+狡猾構えることができ、複数採用時の事故が気になりにくい点も優秀。(《シトリスの蟲惑魔》の項で詳説)
一方で、召喚時効果に妨害を撃たれると、ダブって引いたキノやジーナ以外の全ての蟲惑魔が召喚権不足により行き場を失うことになる。
さらに、プティカは最初に召喚すること、《無限泡影》が効かないセラが展開の後ろに控えていることから、プティカ召喚時効果はそもそも妨害を受けやすく、プティカと蟲惑魔を手札に重ねさせて展開を強くすることを目的とした、蟲惑魔の採用数を増やすプラン(構築)は容易に崩壊するという性質も理解しておく必要がある。
特殊召喚時効果は相手モンスターの除外で、狡猾と合わせて3体分のモンスター除去が可能であり、相手の展開をかなり鈍らせることができる。
一般的な一時除外と異なり、「戻す」ではなく「特殊召喚する(ことができる)」であるため、様々な活用法が見込まれる。
増G効果でドローする
結界像を立てておき、特殊召喚(帰還)を阻止する
5回展開を早期に達成させて《原始生命態ニビル》(今回のメインデッキでは不採用)を発動しやすくする
その特殊召喚時に召喚反応型罠を発動することができる(本デッキではこの点の恩恵はない)
《サモンリミッター》の拘束力を高める
なお、シトリス存在下でこの除外効果を発動すると、除外したモンスターをシトリスのX素材として吸収できるため、そのモンスターの完全除去が成立するほか、アロメルス存在下では永久コントロール奪取となる。
先攻でセラ+シトリスを並べる状況はそれなりに発生するため、覚えておきたい。
特殊召喚時効果は優秀さから、セラ効果で特殊召喚する選択肢として1枚以上は採用したいものの、初動要員としては若干脆いこと、手札のモンスターが増えないため春化精との親和性がそこまで高くないことから、蟲惑魔の採用枠の都合で1枚採用に留めた。
森と目覚の春化精 ×2
デッキからゴキポールを落として蟲惑魔側の初動にアクセスしたり、ムドラ/ケルドウを落としたりしつつ、墓地の地属性を蘇生することができる(自身やコストはもちろん、墓地のセラやフレシア等のEXデッキ出身のモンスターも特殊召喚可能)。
効果発動後は地属性の効果しか発動できなくなるが、本デッキは大部分が地属性で構成されるため、展開上大きな問題にはならない。
ただし、《天霆號アーゼウス》によって捲りにいく場合にその効果が使えないことが問題になる可能性がある(ただし、相手ターンに効果を使えば良いことも多い)。
もし問題があれば、《No.41 泥酔魔獣バグースカ》だけ立ててお茶を濁すことで、罠や次ターンのアーゼウスにより盤面を突破できるかもしれない。
春化精はG受けが悪い(特殊召喚回数が多くなる)とされがちであるが、蘇生効果の適用は「任意」であり、ゴキポールからサーチしたトリオンを召喚するだけで展開を止めることすら可能である。
なんと、目覚はコスト付き1枚初動でありながら、「セラ+フレシア+キノ+狡猾」まで展開が伸びる。
コスト捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、自身蘇生
ゴキポール墓地効果発動、トリオンサーチ
トリオン召喚、効果で狡猾サーチ
トリオン+目覚を素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、キノをサーチ
シトリスを素材にセラをリンク召喚
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアセット
手札の狡猾捨ててホールティア発動、自身を特殊召喚
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、墓地から狡猾をセット
ホールティア+ティオを素材にフレシアをX召喚
丘と芽吹の春化精 ×3
効果は目覚や苗霞のサーチで、アドバンテージ損失なく、かつ召喚権を使用せずレベル4の自身を展開でき、目覚からの展開にも繋がる。
このカードの効果で目覚をサーチしつつ自身を特殊召喚し、目覚を召喚することでレベル4が2体揃う。
そのため、シトリス成立からセラ+キノ展開が可能になったり、Gのドロー枚数を2枚に抑えつつ深淵やバグースカといった制圧力の高いXモンスターを立てたりできる。
地味に春化精に対する破壊耐性付与効果があるため、狡猾の破壊対象に選んでも問題ないという点は覚えておきたい。
苗と霞の春化精 ×3
効果は地属性天使族のサーチで、春化精およびムドラ/ケルドウのいずれもサーチ可能。
基本的に本デッキの最大展開は「芽吹or苗霞+レベル4+任意のモンスター」という形になる。
芽吹よりもサーチ範囲が広く、展開にも妨害にも繋がる優秀な効果である一方、採用している春化精の中で唯一のレベル3である。
すなわち地属性レベル4が手札か墓地に存在しなければ場にレベル4を供給できないことを意味し、苗霞自身を特殊召喚した場合は次の展開に繋がらない。
ゴキポール ×1
墓地効果による昆虫蟲惑魔のサーチが可能。
素引き時は春化精の効果で墓地に送れたらよいが、できない場合はほとんど用途がない。
干ばつの結界像 ×1
地属性以外に対する強烈なメタカード。
春化精との合わせ引きで簡単に立てることができるほか、《御影志士》からサーチして春化精効果や通常召喚によって展開することも可能。
「芽吹or苗霞+レベル4+任意のモンスター」という緩めの3枚初動から、「セラ+キノ+結界像+狡猾 with《拮抗勝負》ケア」という強烈な盤面ができあがる。(展開例の項を参照)
多くの相手はモンスターを通常召喚し戦闘によってこのカードの突破を狙ってくるが、そのプランは狡猾で潰すことができるため、このカードの拘束力は非常に高い。
このカードの着地を狙う場合、特殊召喚回数が3-5回程度となることが多いが、このカードの効果で相手の《原始生命態ニビル》を無力化できる。
似たようなところで、相手の《超融合》の出力先を大きく制限でき、先攻盤面に対する安易な捲りを許さない。
また、増Gを発動されて相手の手札が増えたとしても、永続効果という性質上、相手の手札をまとめて無力化できる(結局相手は、「1回しかない召喚権を使ってこのカードの戦闘破壊を狙うしかない」という状況に持ち込みやすい)ため、増Gを発動されても気にせずこのカードに向かう選択は十分合理的である。
剣神官ムドラ ×1
宿神像ケルドウ ×1
言わずと知れた強力な墓地メタ要員であるが、本デッキでは墓地メタ以外にも多くの役割がある。
セラから出力されるデッキリソース(蟲惑魔/穴)補充
墓地の罠を処理することで狡猾ループを再起動
対神碑戦でデッキ0から粘る
アーゼウスやセラの再使用
特殊召喚効果による盤面へのレベル4供給(コストは地属性天使族であり、ムドラ/ケルドウ自身や春化精が該当する)
両者はほとんど同様の役割であるが、ケルドウは特殊召喚効果にムドラのサーチが内蔵されており、1枚で盤面にレベル4を2体、さらに墓地メタまで構えることができる。
※ただしサーチは強制であり、ムドラがデッキ内に存在しない場合は特殊召喚自体が不可。
ムドラ/ケルドウを手札に引いた場合、それを墓地に落とすカードがなければ手札で浮いてしまう(実質ハンデス状態)という状況は発生するが、ムドラ/ケルドウどうしで重なってもケルドウを墓地に送りながらムドラを特殊召喚でき、2枚以上の実質ハンデスとはならない点も高評価。
目覚の効果でデッキから墓地に送ることができるため、アクセシビリティも申し分ない。
増殖するG ×3
最強の展開抑止力を有する手札誘発。
多くのデッキはこのカードを無効化するカードを大量に投入しており、特にあらゆるデッキに投入される灰流により無効化される場面は非常に多い。
ただし、灰流を使わせること自体にも価値があり、セラに対しても撃たれる灰流を消費させることになる。
プティカ特殊召喚時効果で除外した相手モンスターが帰還する際にもドローできるため、ドローフェイズに増Gを発動しておき、相手の帰還を躊躇わせることもできる。
昆虫族でありクラリアのリンク素材になれるため、ダブついた場合や中盤以降に引いた場合も多少の活用法はある。
金謙で増Gをピックすると(場合によってはピックしなくても「増Gは既に手札にあるのか?」と)、相手にその存在を意識させることができ、自分が展開する、あるいはセラ効果でリクルートする際の灰流を抑制できる。
灰流うらら ×3
刺さらない相手がいない。相手の展開妨害はもちろん、増Gの無効化も可能であり、先攻でも後攻でも強い。
アーティファクト・ロンギヌス ×1
除外を禁止する効果を有する手札誘発で、主目的は《拮抗勝負》の対策。
蟲惑魔デッキ全般として以下のような特徴があり、どうしても拮抗勝負を通されると壊滅的打撃を受けてしまうため、容易に先攻側の優位性を手放すことになりかねない。
妨害をモンスターと魔法罠に分散させる(小粒な妨害を多く構える)ため、全体除去に対して脆弱
キノやフレシアにより盤面全体に破壊耐性を付与できるが、メインギミック内に除外による除去に対抗する手段がない
同様に、メインギミック内に無効系妨害が存在しない
そこで、複数パターンの簡単な2枚初動からロンギヌスを実質サーチしつつ盤面形成する展開ギミックを搭載した。
その概要としては、《アーティファクトーダグザ》の効果でセットしたロンギヌスをランカの効果で手札に戻すというもので、リンク2つ分(約1妨害分)でロンギヌスという安心を得るイメージである。
また、相手の《墓穴の指名者》を不発にし、自分の手札誘発を通しやすくする作用もある。
【魔法】5枚
墓穴の指名者 ×2
汎用的な手札誘発対策で、その他でも有用な場面は多く、腐る対面はほぼ存在しないと考えられる。
強いて挙げるデメリットとしては、モンスターカードではないため春化精効果の発動コストにならない点がある。
泡影を止められない点もあるが、本デッキはセラやシトリスといった展開起点のモンスターが罠耐性を持っていることから、泡影に対する耐性は比較的高い。
実行するかは微妙であるが、除外したカードをシトリスの効果でX素材化し、耐性を獲得する目的で使うことも可能。
〔汎用手札誘発に対する脆さ〕
春化精効果に対する灰流は、手数で越えられる可能性があるとはいえ1:2交換なので重く、また増Gもそれなりに重い。
最も重いのは《ドロール&ロックバード》であり、芽吹や苗霞の蘇生効果はサーチ効果の処理後に行われるが、すなわちサーチができない状況ではそもそも効果の発動ができず、展開が完全に止まる危険性を孕んでいる。
金満で謙虚な壺 ×1
1枚初動である一方、ゴキポールやシトリス以外によるサーチ手段に恵まれないランカやトリオン、2枚初動の片割れ、増Gを無効にして展開を通すための灰流や指名者、状況に応じた魔法罠等、選択肢の中から選んでアクセスできる非常に利便性の高いカード。
本デッキは2枚初動が多いことから、このカードの初動安定への寄与は非常に大きく、このカードを採用しない場合約5.4%初動率が低下する。 ※「初動確率計算機」より
手札の蟲惑魔の価値は他の手札の状況に大きく左右される(手札に蟲惑魔がない時は蟲惑魔が欲しいが、蟲惑魔がある時は召喚権の都合で活用できないため欲しくないことが多い)。
手札に蟲惑魔がない時は蟲惑魔を探し、ある時は他のカードを探すという切り替えが可能であり、「手札に蟲惑魔がちょうど1枚」という状況を作りやすくなる。
おろかな埋葬 ×1
ここまでで述べた通り、落とされて強力なカードを多数採用しているため、目覚同様このカードも強力。
春化精と組み合わせると、デッキ内の地属性モンスター全てを特殊召喚できることになる。
春化精やセラに対する灰流を代わりに受けてもらうという役割もある。
また、蟲惑魔召喚時に手札誘発を撃たれて展開が止まった際、おろ埋からゴキポールを落としてキノをサーチし、"誘発貫通"して盤面を補強することも可能。
蟲惑の園 ×1
(1)効果により、蟲惑魔が手札に溜まって召喚権を食い合うという最悪の事故を軽減できる。
忘れがちであるが、ランカ、トリオン、ティオの召喚時効果は名称ターン1制約がない。
例えば、ティオ召喚からシトリスをX召喚、シトリス効果でティオサーチ、園効果でティオ召喚からさらに展開を伸ばすということも可能。
(2)効果により、戦線維持が容易になる。
セラの突破にモンスター2体分の攻撃宣言が必要となるため、相手は狡猾が見えていても2体目を展開するしかなく、狡猾のプレッシャーが非常に大きくなる。
また、相手がモンスター5体を並べてきたとしても、狡猾で2体破壊、プティカで1体除外が通れば攻撃回数が3回となり、セラもしくはプティカのどちらかが生き残るほどに盤面が固くなる。
(3)効果の最も基本的な使い方としては、蟲惑魔召喚(召喚時効果発動)→そのモンスターを素材にセラをリンク召喚→(3)効果でセラを除外して墓地の蟲惑魔を特殊召喚(特殊召喚時効果発動)→そのモンスターを素材にセラをリンク召喚、という流れで蟲惑魔の召喚時効果と特殊召喚効果の発動回数を稼ぐという形であろう。
プティカは召喚時にこのカードをサーチしつつ、特殊召喚時効果で相手モンスターの除去が可能であり、後攻からの捲りの起点にできる。
セラの消費が激しい動きであるが、(3)効果ではセラも蘇生可能であり、損失をカバーすることは可能である。
蟲惑魔以外のモンスターを除外コストにすることも可能であり、特に本デッキでは春化精をコストとすることで召喚権を使わずに蟲惑魔を1体展開できる。
他には御影志士等の置いておいても展開にも制圧にも使うことができないモンスターに変換する際にも使用する。
《原始生命態ニビル》を撃たれた後、ニビルトークンを除外して蟲惑魔を再展開できるため、ニビルに対するリカバリーとしても使用可能である。
このことから、ニビル被弾後に《三戦の号》によって《テラ・フォーミング》サーチ→園サーチと繋ぐことで、基本的にはセラ+穴という形で被害をリカバリーし、相手にターンを渡すことができる。
※MDではテラフォ禁止につき本デッキではギミック不採用
アロメルス以外のEX蟲惑魔はいずれも蘇生後に効果を活用でき、中でもフレシアは毎ターン蘇生しつつ強固な耐性付与、除去がなければ守備力2500のフレシアを2回戦闘破壊しないと他の蟲惑魔を突破できないという困難な状況に追い込むことも期待される。
このカード自体はアドバンテージ-1のカードであり事故要因になりえること、妨害能力がないこと、通常罠ではないこと、プティカやテラフォによりサーチ可能なこと、ダブっても仕事がないことから今回は1枚採用に留めた。
1枚のこのカードを引いた時は手札のプティカが「召喚権を使いたい蟲惑魔」ではなくなり、相手の灰流を誘導する機能が失われることには注意したい。
【 罠 】5枚
ホールティアの蟲惑魔 ×2
このカードの要点は次のように表すことができる。
「ホール」名称の通常罠であり、トリオン、セラ等からアクセス可能
セットしたターンに発動可能であり、誘発貫通&初動安定化&初動展開強化の役割を兼ねる
「蟲惑魔」名称のモンスターであり、セラのリンク素材になる
レベル4の植物族であり、セラやランク4Xに繋がる
自分のターンに能動的に使える穴である
墓地効果は墓地に送られたターンにも発動可能で、レベルや表示形式の指定がないことからセラやクラリア、フレシアも蘇生可能
墓地効果を上手く使えばセラに対する灰流をかわすことができる
かなり墓地に溜まりにくい通常罠である(狡猾DLを誘導しない)
(1)効果
「ホール」名称の通常罠であり、トリオン、セラ等からアクセス可能。
通常罠を手札コストにしてセットしたターンに発動可能であり、先攻においてセラ効果でセットしたりトリオン効果でサーチしたりする形で容易に展開に絡めることができる。
初動においてセラ存在下でこのカードを発動してセラのリクルート効果およびその後の罠セット効果を誘発することで、展開の中で爆発的なアドバンテージを生み出すことができる。
また、発動コストにする通常罠を穴にした場合、セラ効果でリクルートする蟲惑魔をティオにすることで、その特殊召喚時効果によりコストの穴を回収できる。
レベル4でありシトリスや《深淵に潜むもの》、《クロノダイバー・リダン》等のランク4エクシーズの素材になれる点、植物族でありクラリアの素材になれる点も優秀で展開で活用しやすい。
展開の種類は非常に多いため、2-3枚初動で不純物少なめの展開に限って後述する。
蟲惑魔召喚時効果を無効にされた場合でも、セラ成立後にこのカードを発動すれば強力な展開が可能であり、”誘発貫通”的な側面も有する。
発動後は「蟲惑魔」名称のモンスターであり、セラのリンク素材になれることから、蟲惑魔モンスターの召喚時に除去を撃たれてセラが成立不可になった状況から強引にセラ成立に向かうことができる。
貴重な自分のターンにおいて能動的に使用可能な穴である点を活かし、初動での使用に限らず、相手ターンにセラ効果でセットし、返しのターンで強く展開する要員としても重要。
(2)効果
墓地効果は墓地に送られたターンにも発動可能で、レベルや表示形式等の指定がないことからセラやクラリア、フレシアも蘇生可能。
相手の除去にチェーンしてフレシアやキノを蘇生して耐性を付与したり、トリオンを特殊召喚して相手の魔法罠を除去したり、プティカを蘇生して除去を行ったりと活用の幅は非常に広い。
細かいプレイングとしては、セラが存在する状況において、通常罠と同一チェーン上でこの効果を発動し、プティカやティオを蘇生した場合、セラのリクルート効果をチェーン1、特殊召喚した蟲惑魔の効果をチェーン2とすることで、セラのリクルート効果に灰流を撃たせないプレイングが可能。
※発動した通常罠が除去罠の場合、蘇生対象をシトリスにすることで、チェーン1がセラのリクルート効果、チェーン2がシトリスのX素材化効果となり、同様に灰流回避が可能
※ティオを蘇生する場合、ホールティア(2)効果をチェーン1にしないとティオ効果がタイミングを逃すため、灰流回避にならない
※トリオンの特殊召喚時効果は強制効果であり、チェーン1がトリオン、チェーン2がセラになってしまうため、灰流回避にならない
発動後は場に残り、墓地に送られた後はフリーチェーンで除外できることから、墓地に溜まっている期間が極めて短く、狡猾DLを引き起こしにくい点も非常に嬉しい。
それどころか、ティオを特殊召喚すれば墓地の穴が単純に1枚減るため、狡猾ループの再起動に長けた存在である。
以上、非常に強力なカードであることは疑いようもないが、そのアクセシビリティの高さから1枚採用でも十分に展開力向上に寄与する。
しかし1枚採用では、ホールティアを素引きした場合にセラ効果でデッキからホールティアをセットできない。
そのパターンになると手札にホールティア発動用コストの通常罠を用意できずに展開が上手くいかないことがある。
2枚以上の採用ならホールティアのコストでホールティアを捨てられるため、1枚素引き時はそれをコストとしてセラ効果でセットしたホールティアを発動可能で、2枚以上素引き時はセラの穴セット効果を絡めずにホールティア展開が可能。
また、初動展開に加え、中盤以降でも展開を伸ばしてライフを詰めにいったり、セラ効果を誘発しティオを特殊召喚して墓地の狡猾を拾ったりと、1ゲーム中で2枚以上発動したくなる場面が明確に想定できることから、最低限の2枚採用とした。
★ホールティア絡みの細かいプレイング
セラ+ホールティア展開を行う際、ホールティアをセットしてから蟲惑魔を召喚し、相手の増Gにチェーンしてホールティアを発動、1枚ドローに留めながらランク4をX召喚して最低限の妨害を立てるという保険があることを覚えておきたい。
一方、これを逆手にとり、ブラフによってトリオンやランカ、プティカに対する灰流やヴェーラーを回避するプレイングが存在する。
相手プレイヤーが蟲惑魔に対する理解度が高い場合、「何かしらの魔法罠をセット→トリオン召喚」というこちらのプレイに対して、相手はセットしたこちらの魔法罠がホールティアであることを疑い、蟲惑魔の召喚時効果に対して灰流やヴェーラーを発動しない(セラ+ホールティア展開時、セラのリクルート効果に対して使うために温存する)ことがある。
つまり、召喚時効果を通さないと0妨害になる危険性があるような、初動の蟲惑魔召喚時効果を是が非でも通したい場面では、ブラフをセットしてから蟲惑魔を召喚するというプレイングもあるということを覚えておきたい。
狡猾な落とし穴 ×2
妨害から捲りまで役割が広く、先攻および後攻、自分ターンおよび相手ターンどのような場面でも強い唯一の落とし穴。
単体性能は最強といえる落とし穴であり、フリーチェーンゆえセラのポテンシャルを強く引き出すことのできるカードでもある。
対象を取る破壊効果であり、これらに耐性があるモンスターが出てくる直前のタイミングを見極めてその素材を破壊したい。
蟲惑魔(X素材のない蟲惑魔Xを除く)は穴耐性を持っているため、狡猾で蟲惑魔2体を対象にとる空撃ち的な使い方をすることも多い。(むしろ毎ターン発動しないとティオの制約上、盤面の狡猾が減ってしまう)
狡猾発動後にセラの効果でデッキから狡猾をセットしたい場面が多いこと、手数が豊富な相手に対し1ターンに2回発動したい状況も多いこと、フレシア効果でデッキから適用したいことなどから2枚採用とした。
墓穴ホール ×1
手札誘発を含む盤外のモンスター効果を無効化できることから、相手ターンにセットし、返しの自分のターンにおける相手からの手札誘発(増G、ニビル、セラに対する灰流等)を防いで安全にキルをとりにいく際に使うことが多い。
バーン効果で2000ライフを削ることができればワンショットの要求値が大きく低下し、現代のデッキに多いライフポイントを軽視しているタイプ相手にはキルカードにもなり得る。
また、このカードを使い回してバーンし続ける戦略もとることができる。
実は名称ターン1がついていない。
盤面除去能力のない先攻に偏ったカードであり、自分のマウントを強固にするという性質が強く、戦局を覆すことはあまり期待できない。(酷評に感じられるかもしれないが、これは狡猾以外全ての落とし穴に当てはまることであり、むしろ相対的にみれば返しの自分のターンに使えるだけ優秀である。)
【 EX 】15枚
セラの蟲惑魔 ×2
妨害および展開の要。
このカードを維持しながら、狡猾ループを回して往復ターンで継続的にアドを稼いでいくのが目標。
《神の通告》や《無限泡影》を初めとするあらゆる罠による除去や妨害を受けない(ただし召喚無効は受ける)ため、ステータスのわりに維持しやすい。
セラのリクルート効果に対して灰流を撃たれるのはかなり苦しく、後続の蟲惑魔の確保やその特殊召喚時効果の発動、それに伴う穴の確保ルートが絶たれる。
特に本デッキではティオを特殊召喚できないと狡猾DLに突入するので、致命傷になる可能性がある。
そのため、構築単位で灰流の対策をしておく必要があり、春化精や金謙、おろ埋は「相手の灰流を消費させるカード」としての役割も込みで採用している。
キノ、シトリス、ホールティアをうまく使えばセラに対する灰流を防ぐことができ(カード解説参照)、構築とプレイングの両面から灰流への対策は考えておく必要がある。
自分のターンに狡猾ループを回す場合、それがメインフェイズだとセラがヴェーラーを食らい、罠耐性を失ったセラが狡猾に破壊された挙げ句リクルートもできず、狡猾ループも途切れるという最悪の事態になりかねないので気をつけたい。
クラリアの蟲惑魔 ×1
発動した穴を再セットするルール介入効果により、セラ+クラリア盤面を作れば1ターンに2枚の穴を使ってもなお墓地に罠が溜まらなくなる。
エンド時の蘇生効果は、トリオンを蘇生して相手の魔法罠を剥がす、ティオを蘇生して狡猾DLを解消する、フレシアを蘇生して耐性付与する等の役割が想定され、罠に頼らず(⇒墓地に罠を溜めることなく)この効果を継続的に使うことができる点は強力。
セラ+ホールティア展開の中で、ホールティアをX素材として抱えたXモンスターを墓地に送る(ホールティアを墓地に送る)ために使用することがある。
これはクラリアとホールティア両者の蘇生効果により、クラリアのリンク召喚に際して損失したアドバンテージを回収できるためである。
クラリアは盤面の罠を増やせないため初動での仕事は少ないが、2ターン目以降から徐々に仕事がなくなってくるセラとは対照的に、維持すればするだけアドバンテージに繋がる。
狡猾ループを維持することや再起動することに長けた縁の下の力持ちであり、デュエルが長引いた際のリソース合戦には滅法強くなる。
アティプスの蟲惑魔 ×2
全蟲惑魔の攻撃力を1000上げる効果を有し、本デッキの特長である展開力を打点に変換できる。
L素材は「昆虫族・植物族モンスターを含むモンスター2体以上」と緩く、春化精側で展開を伸ばした場合でも大きな問題なく出力可能。
罠耐性のある高打点として、対ラビュリンスや蟲惑魔ミラーはじめ、罠ビート対面においても活躍できる。
《迷宮城の白銀姫》は3000打点と対象/破壊耐性を有し本デッキでは突破が困難であるが、EX蟲惑魔の罠耐性を盾に展開を伸ばし、アティプスとシトリスを並べることができれば突破が可能。
自身の攻撃力は効果適用下でも2800と3000に及ばないのが惜しいが、後述の展開のように《騎甲虫アームド・ホーン》を用いるなどしてアティプスを2体並べた場合、効果が重複し3800打点となる。
墓地罠が存在しない状況では打点アップ効果が適用されない点は絶対に注意。
(3)効果は相手の表側カードの効果無効で、破壊耐性の突破、厄介な永続効果への対処が可能。
特に、相手の守備表示の《No.41 泥酔魔獣バグースカ》を単独で処理できる点は評価ポイント。
追加効果で墓地罠処理と除去も可能だが、墓地に罠を維持したい自身の効果とミスマッチである。
名称ターン1が付いていないため"ダブルアティプス"した場合にはこの点が役立つかもしれないが、起動効果なのでそもそもの利便性は低め。
騎甲虫アームド・ホーン ×1
昆虫族2体を要求する地属性昆虫族リンク2モンスター。
キノ制約下でもL召喚でき、春化精制約下でも効果発動できる点は優秀。
このカードの役割は専らアティプスのリンク素材であり、2つの展開効果を駆使してリンク数を稼ぎ、2体のアティプスを並べてライフを削りきることを目指す。
まず、昆虫族の追加召喚効果を持つことから、名称ターン1が無いランカを複数回召喚して展開を伸ばして打点を稼ぐこともできる。
さらに、墓地蘇生効果を有し、墓地リソースのみでリンク数を2つ増やすことができる。
芽吹or苗霞効果発動、効果を発動していない一方をサーチ、レベル4モンスターを蘇生
1でサーチした春化精効果発動、目覚サーチ、芽吹を蘇生
レベル4+芽吹を素材にシトリスをL召喚
シトリス効果発動、ランカ①をサーチ
シトリスを素材にセラをL召喚
ランカ①召喚、効果でアトラサーチ
セラの穴セット効果発動、狡猾セット(※ホールティアでもよいが、後攻前提ということで狡猾を選択)
ランカ①効果発動、狡猾を手札に戻す
アトラ捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、アトラ蘇生
ゴキポール墓地効果発動、ランカ②サーチ
(アトラ適用)手札から狡猾発動
セラのリクルート効果発動、デッキからトリオン特殊召喚
トリオン特殊召喚時効果発動
ランカ①+アトラを素材にアームドホーンをL召喚
アームドホーン効果発動、手札のランカ②を召喚、効果でキノサーチ
アームドホーン+トリオンを素材にアティプスAをL召喚
アームドホーン墓地効果発動、ランカ①+アトラ+ゴキポールを除外し、自身を蘇生
アームドホーン+セラを素材にアティプスBをL召喚
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
ランカ+キノを素材にアロメルスをX召喚
アロメルス効果発動、トリオンを蘇生
トリオン特殊召喚時効果発動発動
アティプスA(3800)+アティプスB(3800)+アロメルス(4200)+トリオン(3600)=15400
7で狡猾でなくホールティアを選ぶことでさらに打点を伸ばすことはできる。
アーティファクトーダグザ ×1
フィールドの「カード」の効果(すなわち、狡猾等の魔法罠を含む)の発動時にデッキからアーティファクトモンスターをセットする効果を持つ。
本デッキではこの効果でセットしたロンギヌスをランカ効果で手札に戻し、相手の《拮抗勝負》を無力化するギミックとして搭載した。
次に示す拮抗勝負ケア展開の最低要求ラインは「セラ+狡猾+2体展開」(%)であり、ハードルは低いといえる。
セラ+狡猾+2体を展開(計算機ファイルに詳細パターン記載)
2体を素材にダグザをL召喚
(相手ターン)
狡猾発動
狡猾にチェーンしてダグザ効果発動、デッキからロンギヌスセット
セラのリクルート効果発動、ランカを特殊召喚
ランカ効果発動、ロンギヌスを手札に戻す
忘れがちになるが、キノ効果発動後に制約がかかっている状況ではL召喚できないこと、春化精効果使用ターンは効果を発動できないことは念頭におきたい。
破壊された場合に発動する隠れ効果では墓地のアーティファクトモンスターを蘇生可能で、本デッキでは狡猾の存在により、こちらの効果も積極的に狙うことができる。
たとえば、ロンギヌスを春化精効果の手札コストとして捨てたとしてもこの効果で蘇生することができる。
主に先攻向けサイドチェンジプランの話にはなるが、《アーティファクトの神智》および《アーティファクト・デスサイズ》を投入し、素引きデスサイズを春化精効果で墓地に送って相手ターンに狡猾で破壊したダグザの効果によって蘇生するという動きも面白い。
シトリスの蟲惑魔 ×1
(2)効果により、ティオやランカ、キノを手札に加えることができ、展開に繋げることができる。
このカードの優秀な点は、盤面の枚数は増えやすい一方で手札が増えづらい春化精蟲惑魔において、手札を増やし、場面に応じて召喚すべき蟲惑魔をサーチすることで召喚権を最適化できる点にある。
このカードを立てた後の展開の伸び方は凄まじく、具体的にはセラ+シトリスが揃えばそこからワンショットキルが可能である。
セラ+レベル4という状況から、園の効果でセラを除外してレベル4蟲惑魔を蘇生し、このカードを立てることで展開を伸ばしにいく場面も多い。
また、このカードの効果でキノをサーチし、このカードを素材にセラをリンク召喚した後にキノを特殊召喚することで、セラ+キノ+穴の構えが完成する。
これはすなわち、召喚権の使用状況問わず、レベル4が2体並びさえすれば最低限の初動は成立することを意味する。
もし召喚した蟲惑魔に誘発を撃たれて展開が止まっても春化精を盤面に追加することで展開を再開でき、いわゆる"誘発貫通"の形になる。
ランカ同様、春化精効果発動コスト兼場に出したい蟲惑魔の確保としても優秀で、春化精効果を絡めてシトリスを展開し、シトリスの効果で春化精のコストを確保するという形で、デッキ内のあらゆる蟲惑魔にアクセスしつつ展開を伸ばすことが可能になる。
展開起点としての役割を持ちながら、泡影に対して耐性がある点も優秀。
(3)効果も優秀で、狡猾やプティカ等で除去した相手モンスターをX素材化し、リソース化の回避や完全除去、(1)効果の耐性獲得に繋げることができる。
また、セラ存在下で通常罠による相手モンスターの除去を行った場合、通常罠をトリガーとしたセラの効果をチェーン1、シトリスのこの効果をチェーン2とすることでセラに対する灰流を防ぐことが可能。
チェーン1のホールティア墓地効果でシトリスを蘇生、チェーン2の狡猾効果で相手モンスターを破壊というパターンを狙うとこのテクニックを活用できる。
細かいところでは、多くのティアラメンツモンスター共通の墓地効果である融合効果では自身を含んで融合する必要があるため、効果で墓地に送られたティアラメンツモンスターをシトリスのX素材として取り込むことで融合を不発にできる。
初動で使用したシトリスが除去された場合、中盤以降のゲームメイクが難しくなる場合もあるため、2枚採用すると安心できる。
ただ、ムドラケルドウ効果でEXに戻したり、園やホールティア、春化精効果で蘇生し自身の効果でX素材を補充したりする形で十分に再使用が利くため、今回は枠の都合で1枚採用とした。
アロメルスの蟲惑魔 ×1
ティオを蘇生することで狡猾DL解消ができたり、トリオンでバック破壊を行ったり、単純に総打点を上げたりと役割が多い。
細かいところでは、セラは場のモンスターと同名のモンスターはリクルートできないため、一時的にその制約を解除するため蟲惑魔をアロメルスの下にX素材として格納しておく役割もある。
なお、X素材は2体「以上」なので、3体でX召喚し4素材アーゼウスにしたり、蘇生効果使用後に2素材アーゼウスにしたりといった選択肢もある。
フレシアの蟲惑魔 ×1
デッキから落とし穴の効果を適用できるため単純に妨害を厚くしたり、後攻初手で狡猾を適用して盤面を捲ったりできる。
相手の手札誘発を《墓穴ホール》で牽制することも可能で、《原始生命態ニビル》の発動条件を満たす以前にこのカードを立てて墓穴ホール効果で”ニビルケア”をするのは有名である。
先攻初動において、自分の蟲惑魔を対象にとって狡猾を発動し、ジーナやティオの効果でそれをセットする展開も稀に行うので、なかなかその場で考えて実行するのが難しいこの展開は記憶しておきたい(「展開例」の章にて詳述)。
自身以外の蟲惑魔全体に戦闘および効果破壊・対象耐性を付与する効果も非常に優秀で、こちらの効果を目当てにX召喚することもしばしばである。
この効果により、伏せカードを保護するキノに対して耐性を付与でき、前も後ろも盤面が非常に堅牢になる。
X素材が無くても耐性付与効果は適用されるため、クラリアやティオ、園、ホールティアの効果により蘇生した場合でも活躍することから、このカードを経由して展開を伸ばし、墓地に置いておく展開も一考すべきである。
なお、落とし穴の効果を「適用」するだけで、実際に「発動」されるのはフレシアの効果であり、セラのリクルート効果を誘発できない(⇒狡猾DL突入が確定)。また、罠耐性のある自身をも破壊する(フレシアの効果で他の蟲惑魔は破壊耐性を持っている)ことができ、相手の《影依融合》のデッキ融合を回避するような使い方も可能。
No.41 泥酔魔獣バグースカ ×1
主に使用するのは守備標示時の発動しないタイプ(永続効果)の制圧効果であり、レベル4が2体並んで優先権を得た瞬間にモンスターによる相手の制圧を無力化できる可能性がある。
相手も守備表示を強制され、戦闘により盤面を突破される危険性も低いといえる。
返しのターンにはバグースカを攻撃表示にし、適当な守備モンスターを攻撃してアーゼウスに繋ぐのもよい。
攻撃表示の時の対象/破壊耐性効果も強力で、対罠ビートでは安全に攻撃を通し、アーゼウスを成立させる役割も担う。
当然本デッキにとっても天敵であり、レベル4モンスターが2体並んだら警戒すべき。
御影志士 ×1
春化精の制約下でも活躍できる地属性。
結界像のサーチ要員で、盤面のリソースを手札に変換し、春化精のコストを稼ぐことができる。
レベル4が並んだタイミングでこのカードをX召喚し効果を発動、サーチした結界像を春化精の効果で特殊召喚することも多い。
サーチ対象として《天獄の王》や《原始生命態ニビル》も存在する。
クロノダイバー・リダン ×1
相手のデッキトップを素材化する効果は、相手のデッキを見て妨害の撃ち所を効率化させられるとともに、相手のキーカードを素材として吸収して相手の戦略を瓦解させる可能性を秘める。
罠素材使用時のフリーチェーンデッキバウンスが特に強力で、狡猾で対処できない対象耐性/破壊耐性のいずも除去可能なうえ、魔法罠も除去できる。
セラの存在下でブリガンかホールティアを使うだけで簡単にモンスター+罠でX素材が揃う。
モンスター素材使用時のフリーチェーン自己エスケープもあり、相手からすれば除去しづらい厄介なモンスターである。
また、相手ターンを乗り切って帰ってきたリダンは、デッキトップ素材化効果により素材1枚で自分のバトルフェイズを迎えるため、メイン2で2素材アーゼウスになることができる。
魔法素材使用時効果はドローで、アドバンテージを生み出すことができるが、ギミック内で魔法素材を供給する術はなく発動は相手依存である。
なお、この効果があるせいで、リダン効果発動時にどの効果を処理するか、さらには魔法カードをX素材として持っているかにかかわらず相手に灰流による無効化を許す。
自己エスケープ効果もデッキバウンス効果も使用後はX素材の罠が墓地に溜まるため、狡猾との兼ね合いに気をつけたい。
深淵に潜むもの ×1
「ティアラメンツ」「シャドール」「幻影騎士団」はじめ、墓地効果への依存度が高いデッキに対して急所となる封殺カード。
《禁じられた一滴》《無限泡影》等の効果無効系でこのカードの効果を止めにきた場合、狡猾でこのカードを破壊しながら効果を通すというプレイングも一考したい。
天霆號アーゼウス ×1
同一チェーン上で複数回発動可能なフリーチェーン全体墓地送りという暴力的な捲り・制圧性能を誇るパワーカードであり、後攻時はこのカードの着地(Xモンスターによる戦闘)を目指す。
自分の場のカードが破壊された際に発動するオマケ効果では、デッキからゴキポールやムドラケルドウを供給できる。
展開例
全ての展開に通じる基本
セラ存在下でトリオンを召喚すると、トリオン効果で狡猾サーチ、セラ効果でホールティアセットとなり、非常に展開が伸びる(次に列挙するものはその例)
召喚権を使わずにシトリスをX召喚
プティカ+トリオン
ランカ+園
セラ存在下でホールティアを発動すると、セラ+ホールティア+蟲惑魔が揃うので、そこから展開を分岐させる
パターンA:フレシア(X素材有)
ホールティア+蟲惑魔でフレシアをX召喚
フレシアによる蟲惑魔への耐性付与、およびデッキから穴を適用することによる妨害追加が可能。
さらに、ホールティアの墓地効果による返しのターンにおける展開リソースを抱える形。
パターンB:フレシア(X素材無)+クラリア
ホールティア+蟲惑魔でフレシアをX召喚
セラ+フレシアでクラリアをリンク召喚
クラリア効果でフレシアを蘇生
(相手ターン)ホールティア墓地効果でセラを蘇生 ※ここで墓地の罠が0枚になる
フレシアのX素材がないためデッキから穴を適用することはできないが、耐性付与は可能。
加えて、クラリアの永続効果により穴の発動後再セットが可能。
これにより、狡猾ループの維持が容易になり、セラ効果でリクルートする蟲惑魔をティオでなくトリオンやプティカにすることができる。
パターンC:クラリア+シトリス+キノ
ホールティア+レベル4でシトリスをX召喚
シトリス効果でサーチしたキノを特殊召喚
シトリス+キノでクラリアをリンク召喚
クラリア効果でキノを蘇生
(相手ターン)ホールティア墓地効果でシトリスを蘇生 ※ここで墓地の罠が0枚になる
キノによる伏せカードへの耐性付与、クラリアによる発動後再セット、シトリスによる墓地利用対策(あるいはプティカ特殊召喚時効果と組み合わせての除去)が可能。
伏せカードが厚く、キノ効果でそれを保護したい場合にこの展開を行う。
※初手でホールティアのコストにした穴はティオ効果でセットされ、最終盤面における「穴」は初手に存在する「穴」と同一である。
一方で、「任意の穴」と表記してあるものはトリオン効果やセラ効果からアクセスされる、文字通り任意の穴を指す。
著者が基本的に「任意の穴」=「狡猾」と捉えているため、文章に違和感がある箇所がある可能性がある。
《拮抗勝負》ケア展開【動画付き】
苗霞or丘芽吹+レベル4+コスト
拮抗&羽根ケア
結果:セラ+ダグザ+キノ+結界像+狡猾+手札ロンギヌス
手札のレベル4モンスターを捨てて芽吹or苗霞効果発動、効果を使っていないもう一方(芽吹or苗霞)をサーチ、その後墓地から「レベル4モンスター」を特殊召喚
「任意のモンスター」を捨てて手順1でサーチした春化精効果発動、目覚をサーチ、その後墓地から芽吹を特殊召喚
「レベル4モンスター」と芽吹を素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、トリオンをサーチ
シトリスを素材にセラをL召喚
トリオン召喚、効果で狡猾サーチ
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアセット
手札の狡猾捨ててホールティア発動、自身を特殊召喚
セラのリクルート効果発動、ティオを特殊召喚
ティオ効果発動、墓地から狡猾をセット
ホールティア+ティオを素材に御影をX召喚
御影効果発動、結界像サーチ
御影+トリオンを素材にダグザをL召喚
結界像を捨てて目覚効果発動、デッキからゴキポールを墓地、その後墓地から結界像を特殊召喚
ゴキポール効果発動、デッキからキノをサーチ
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
(相手ターン)
チェーン1:ホールティア墓地効果発動、対象ティオ
チェーン2:狡猾発動
チェーン3:狡猾にチェーンしてダグザ効果発動、効果でデッキからロンギヌスセット
(チェーン処理)
チェーン1:セラのリクルート効果発動(ランカを特殊召喚)
チェーン2:ティオの特殊召喚時効果発動、墓地の狡猾をセット
(チェーン処理)
セラの穴セット効果発動、デッキから任意の穴セット
ランカ効果発動、セットされたロンギヌスを手札に
ランカ+園
拮抗&羽根ケア
結果:セラ+クラリア+シトリス+キノ+狡猾+手札ロンギヌス
園発動
園効果適用、ランカ召喚、効果でトリオンサーチ
ランカ素材にセラをL召喚
召喚権使用、トリオン召喚、効果で狡猾サーチ
セラの穴セット効果発動、ホールティアセット
狡猾を捨ててホールティア発動
セラのリクルート効果発動、ティオを特殊召喚
ティオ効果発動、墓地の狡猾をセット
セラ+ホールティアを素材にダグザをL召喚
ティオ+トリオンを素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、キノをサーチ
ダグザ効果発動、デッキからロンギヌスセット
園効果発動、ダグザを除外して墓地からランカを特殊召喚
ランカ効果発動、セットされたロンギヌスを手札に加える
シトリスを素材にセラをL召喚
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
キノ+ランカでクラリアをL召喚
(EP)クラリア効果発動、墓地からキノを特殊召喚
(相手ターン)ホールティア墓地効果発動、シトリスを特殊召喚
※派生形として、ダグザでセットするアーティファクトをデスサイズにするルートも考えられる。
ランカでバウンスしたデスサイズを春化精等の手段で墓地に送り、狡猾でダグザを破壊し、ダグザが破壊された場合の効果でデスサイズを蘇生する。
2-3枚初動展開集
トリオン+穴⇒基本盤面+穴+任意の穴
トリオン召喚、効果でホールティアサーチ(初手にホールティアがある場合、任意の穴をサーチ)
トリオンを素材にセラをリンク召喚
ホールティアセット、手札の穴をコストに発動
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、3でコストにした墓地の穴をセット
セラの穴セット効果発動、デッキから任意の穴セット
先述の基本3パターンに分岐
ランカ+穴⇒セラ+フレシア(X素材有)+クラリア+キノ+穴
ランカ召喚、効果でキノサーチ
ランカを素材にセラをリンク召喚
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアをセット
手札の穴をコストにホールティア発動
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、5でコストにした墓地の穴をセット
キノ+ホールティアを素材にアロメルスをX召喚
アロメルス効果発動、墓地のランカを特殊召喚
ランカ+ティオを素材にフレシアをX召喚
セラ+アロメルスを素材にクラリアをリンク召喚
(エンド時)クラリア効果発動、墓地からキノを特殊召喚
(相手ターンドローフェイズ)ホールティア墓地効果発動、墓地からセラを特殊召喚 ※ここで墓地の罠が0枚になる
(相手の展開にあわせて)穴発動、クラリアの効果で再セット
セラのリクルート効果発動、デッキからプティカやトリオン等を特殊召喚
★手順8において、キノ(←クラリアから蘇生)とホールティア(←墓地効果使用)両者を墓地に送る目的でアロメルスをクッションしている。
アロメルスを節約したい場合、ティオ+ホールティアでフレシアをX召喚したのち、フレシア+セラでクラリアをリンク召喚する。(この場合フレシアはX素材無)
ランカ+園⇒セラ+クラリア+フレシア(X素材有)+シトリス+任意の穴
ランカ召喚、効果でトリオンサーチ
ランカを素材にセラをリンク召喚
園発動、効果でトリオン召喚、効果で任意の穴サーチ
セラの穴セット効果発動、ホールティアセット
手札の「任意の穴」をコストにホールティア発動
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、5でコストにした「任意の穴」を墓地からセット
ティオ+ホールティアを素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、デッキからキノサーチ
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
キノ+トリオンを素材にフレシアをX召喚
シトリス+セラを素材にクラリアをリンク召喚
(エンド時)クラリア効果発動、墓地からシトリスを特殊召喚
(相手ターンドローフェイズ)ホールティア墓地効果発動、墓地からセラを特殊召喚 ※ここで墓地の罠が0枚になる
(相手の展開にあわせて)穴発動、クラリアの効果で再セット
セラのリクルート効果発動、デッキからプティカやトリオン等を特殊召喚
(相手の展開にあわせて)フレシア効果発動、穴効果適用
★手順13で守備力300しかないシトリスが守備表示で蘇生されるが、フレシア効果と園効果で戦闘耐性を獲得している
プティカ+トリオン⇒セラ+フレシア(X素材有)+シトリス+任意の穴
プティカ召喚、効果で園サーチ
プティカを素材にセラをリンク召喚
園発動、効果でトリオンを召喚、効果で任意の穴サーチ
セラの穴セット効果発動、ホールティアセット
手札の「任意の穴」をコストにホールティア発動
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、5でコストにした「任意の穴」を墓地からセット
ティオ+トリオンを素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、デッキからキノサーチ
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
ホールティア+キノを素材にフレシアをX召喚
(相手ターン)
狡猾ループ:1妨害目
フレシア効果発動(コストはホールティア):2妨害目
ホールティア墓地効果を発動しプティカ蘇生、特殊召喚時効果により除去:3妨害目
★順序は固定であるが、フリーチェーンでの3妨害と狡猾ループ中のセラ効果による後続確保が可能であり、フレシアによる全体への耐性付与に加え、園効果によりフレシアも戦闘耐性を得ていることからかなり盤石な構えとなる。
★ただし、ティオ2枚を使い切る形となるため、デッキ内にティオが存在しない場合は狡猾ループは諦めるほかなく、その場合は2妨害目のフレシア効果で狡猾を適用できず、続く3妨害目が機能しない事態も考えられる。
展開中にデッキ内のティオが0枚になる場合(ティオが手札にある場合)は次の形も検討できる。
プティカ召喚、効果で園サーチ
プティカを素材にセラをリンク召喚
園発動、効果でトリオンを召喚、効果で任意の穴サーチ
セラの穴セット効果発動、ホールティアセット
手札の「任意の穴」をコストにホールティア発動
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、5でコストにした「任意の穴」を墓地からセット
ティオ+ホールティアを素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、デッキからキノサーチ
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
キノ+トリオンを素材にフレシアをX召喚
シトリス+セラを素材にクラリアをリンク召喚
(エンド時)クラリア効果発動、墓地からシトリスを特殊召喚
(相手ターンドローフェイズ)ホールティア墓地効果発動、墓地からセラを特殊召喚 ※ここで墓地の罠が0枚になる
(相手の展開にあわせて)狡猾発動、クラリアの効果で再セット
セラのリクルート効果発動、デッキからプティカやトリオン等を特殊召喚
(相手の展開にあわせて)フレシア効果発動、穴適用
こちらの展開では「狡猾による2体破壊」と「プティカ+シトリスによる1体除去」が同時に発生するため、相手が3体並べてから使わないと妨害能力がフルに発揮されない点で使いづらさがある。
ただし、クラリア効果による穴の再セットが可能であり、狡猾ループのためにティオをリクルートする必要もない。
プティカ+トリオン:後攻ワンショット
→シトリス(2500)+アロメルス(2200)+トリオン(1600)+ティオ(1700)=8000ダメージ
展開例④の手順9から分岐
シトリス効果発動(ティオをコストに)、デッキからキノサーチ
キノ+トリオンを素材にアロメルスをX召喚
アロメルス効果発動、墓地のティオを特殊召喚
園効果発動、セラを除外してトリオンを特殊召喚
キルに失敗してもセラ+クラリア+シトリス+キノ+狡猾を構えることができ、リソースを失わないためワンショットキルではなく単純にダメージを加速する目的でも◎
プティカ+ランカ⇒
プティカ召喚、効果で園サーチ
プティカを素材にセラをリンク召喚
園適用、ランカを召喚、効果でキノをサーチ
セラの穴セット効果発動、狡猾セット
キノ効果発動、手札から自身を特殊召喚
キノ+ランカを素材にクラリアをL召喚
(エンドフェイズ)クラリア効果発動、墓地からキノを特殊召喚
プティカ+ホールティア+罠
プティカ召喚、効果で園サーチ
園発動
プティカを素材にセラをL召喚
手札の罠を捨ててホールティア発動、自身を特殊召喚
セラのリクルート効果発動、ティオを特殊召喚
(手順4のコストが穴の場合)ティオ特殊召喚時効果発動、墓地の穴をセット
ホールティア+ティオを素材にシトリスX召喚
シトリス効果発動(ティオコスト)、ランカをサーチ
セラの穴セット効果発動、デッキから任意の穴セット
シトリス+セラを素材にダグザをL召喚
園適用、ランカを召喚、効果でキノをサーチ
ダグザ効果発動、デッキからロンギヌスセット
ランカ効果発動、ロンギヌスをバウンス
キノ効果発動、自身を特殊召喚
キノを素材にセラをL召喚
園発動、ダグザを除外しティオ蘇生
ランカ+ティオを素材にフレシアX召喚
(相手ターン)
ホールティア墓地効果発動、プティカorキノ特殊召喚
※手順15の素材をランカに、手順16の蘇生をシトリスにすることで、場にシトリス、墓地にホールティア+プティカを構えておく展開も可能
トリオン+キノ:2妨害+リソース
→セラ+フレシア(X素材有)+キノ+狡猾
トリオン召喚、効果で狡猾サーチ
トリオンを素材にセラをリンク召喚
手札のキノの効果発動、自身を特殊召喚
セラの穴セット効果発動、ホールティアをセット
手札の狡猾をコストにホールティア発動
セラのリクルート効果発動、デッキからティオを特殊召喚
ティオの特殊召喚時効果発動、5でコストにした墓地の狡猾をセット
ホールティア+ティオでフレシアをX召喚
展開にホールティアの墓地効果を使わないため、返しのターンにおける展開リソースになる。
フレシア+キノが並ぶとモンスターにもセットした魔法罠にも耐性が付与され、非常に強固な盤面になる。
ランカ+ブリガン⇒セラ+フレシア(X素材有)+狡猾+任意の穴
ブリガンセット
ランカ召喚、効果でキノサーチ
ランカを素材にセラをリンク召喚
ブリガン発動
セラのリクルート効果発動、デッキからジーナを特殊召喚
ジーナ+ブリガンでフレシアをX召喚
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
フレシア効果発動(X素材のジーナを取り除く)、セラとキノを対象に狡猾適用
ジーナの墓地効果発動、墓地の狡猾をセット
セラの穴セット効果発動、デッキから任意の穴セット
ランカ+ホールティア⇒セラ+フレシア(X素材有)+任意の穴
ホールティアセット
ランカ召喚、効果でジーナサーチ
ランカを素材にセラをリンク召喚
手札のジーナ効果発動、ホールティアを墓地に送って自身を特殊召喚
セラの穴セット効果発動、デッキから任意の穴をセット
ホールティア墓地効果発動、墓地からランカを特殊召喚
ランカ+ジーナを素材にフレシアをX召喚
ランカ+ブリガン⇒セラ+フレシア(X素材有)+狡猾+任意の穴
ブリガンセット
ランカ召喚、効果でキノサーチ
ランカを素材にセラをリンク召喚
ブリガン発動
セラのリクルート効果発動、デッキからジーナを特殊召喚
ジーナ+ブリガンでフレシアをX召喚
手札のキノ効果発動、自身を特殊召喚
フレシア効果発動(X素材のジーナを取り除く)、セラとキノを対象に狡猾適用
ジーナの墓地効果発動、墓地の狡猾をセット
セラの穴セット効果発動、デッキから任意の穴セット
トリオン+ブリガン⇒セラ+フレシア(X素材有)+シトリス+任意の穴
ブリガンセット
トリオン召喚、効果で任意の穴サーチ
トリオンを素材にセラをリンク召喚
ブリガン発動
セラのリクルート効果発動、デッキからジーナを特殊召喚
ブリガン+ジーナを素材にシトリスX召喚
シトリス効果発動(X素材のジーナを取り除く)、キノをサーチ
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアセット
手順2でサーチした穴をコストにホールティアを発動
ホールティア+キノでフレシアをX召喚
ジーナの墓地効果発動、手順9でコストにした墓地の穴をセット
プティカ+ブリガン⇒セラ+フレシア(X素材有)+シトリス+任意の穴、墓地にホールティア+プティカ
ブリガンセット
プティカ召喚、効果で園サーチ
プティカを素材にセラをリンク召喚
ブリガン発動
セラのリクルート効果発動、デッキからジーナを特殊召喚
ブリガン+ジーナを素材にシトリスX召喚
シトリス効果発動(X素材のジーナを取り除く)、トリオンをサーチ
園発動、効果でトリオンを召喚、効果で任意の穴をサーチ
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアセット
手順8でサーチした穴をコストにホールティアを発動
ホールティア+トリオンでフレシアをX召喚
ジーナの墓地効果発動、手順10でコストにした墓地の穴をセット
ランカ+芽吹or苗霞
ランカ召喚、効果でアトラサーチ
アトラ捨てて芽吹or苗霞効果発動、目覚サーチ、アトラ蘇生
ランカ+アトラ素材にシトリスをX召喚
シトリス効果発動、トリオンサーチ
シトリス素材にセラをL召喚
トリオン捨てて目覚効果発動、ゴキポール墓地、ランカ蘇生
ゴキポール墓地効果発動、キノサーチ
キノ効果発動、自身を手札から特殊召喚
セラの穴セット効果発動、デッキからホールティアセット
ランカ効果発動、ホールティアを手札にバウンス
ランカ+キノを素材にアロメルスをX召喚
アロメルス効果発動、アトラ蘇生
(アトラ効果適用)ホールティアを手札から発動、自身を特殊召喚
セラのリクルート効果発動、デッキから任意の蟲惑魔を特殊召喚
アロメルス+ホールティアを素材にクラリアをL召喚
アトラ+14でリクルートした蟲惑魔を素材にフレシアをX召喚
(エンドフェイズ)クラリア効果発動、墓地からキノ特殊召喚
(相手ターン)ホールティア墓地効果発動、シトリスを蘇生
芽吹+ゴキポール⇒セラ+ダグザ+結界像+狡猾
ゴキポール捨てて芽吹効果発動、苗霞サーチ、芽吹蘇生
ゴキポール墓地効果発動、トリオンサーチ
トリオン召喚、効果でホールティアサーチ
トリオン+芽吹でシトリスをX召喚
シトリス効果発動、デッキからアトラサーチ
シトリス素材にセラをL召喚
アトラ捨てて苗霞効果発動、目覚サーチ、アトラ蘇生
(アトラ効果適用)ホールティアを手札から発動、自身を特殊召喚
セラのリクルート効果発動、デッキからトリオン特殊召喚
トリオン特殊召喚時効果発動
セラの穴セット効果発動、デッキから狡猾セット
トリオン+ホールティア素材に御影志士X召喚
御影効果発動、結界像サーチ
御影+アトラ素材にダグザをL召喚
結界像捨てて目覚効果発動、ケルドウ墓地、結界像蘇生
その他採用候補(MD未登場カード含む)
キノと異なり、特殊召喚効果使用後にEXデッキの制約がかからないので、ランカ召喚時効果でサーチして汎用ランク4からの捲りに繋ぐことができる。
特にホールティアをコストにした場合、ホールティアの墓地効果とあわせて、召喚権を使わずにレベル4モンスター2体展開可能。
墓地効果も有用で、ホールティアのコストで捨てた穴やフレシア効果で墓地に送った狡猾等、初動でも墓地に穴を置きやすくなったことから、活躍機会も増えた。
グローアップ・バルブ
MDでは禁止カード、OCGでは制限カード(2023年7月)。
墓地効果で自己蘇生が可能な地属性レベル1チューナーである。
すなわち、目覚の効果で墓地に送り目覚を蘇生後、このカードを自己蘇生することで、《ナチュル・ビースト》を筆頭とするレベル5のSモンスターをS召喚できる。
目覚+コストだけで魔法に対して強烈なメタが可能であり、先攻盤面をより強固にできる。
植物族であり、クラリアや《アティプスの蟲惑魔》のL素材となれる点も優秀。
クシャトリラ・フェンリル ×1
後半の除去効果が非常に強力であり、先攻で置いておくだけで1妨害として機能し、後攻からの捲りにも寄与するため、その単体性能の高さから出張要員としても広く活躍している。
表側カードに対する除外なので、狡猾で対応できない破壊耐性モンスターを除去することはもちろん、プレイング次第で各種永続罠を処理できる。
《御前試合》:フェンリルは蟲惑魔と同じ地属性であり、大して展開を阻害されない(※セラ効果でトリオンを特殊召喚する方が頻用)
《群雄割拠》:自分フィールドのモンスターを2体にコントロールした後、このカードをアドバンスセットし、リバースして効果を発動する
《センサー万別》:蟲惑魔(昆虫・植物族)とは異なる種族なので問題なく突破可能(※セラ効果でトリオンを特殊召喚する方が頻用)
《スキルドレイン》:フェンリルの除外効果にチェーンして狡猾で破壊すれば突破可能
今回は不採用としたが、《クシャトリラ・ライズハート》を採用することで前半のサーチ効果もしっかり活用でき、ランク4成立に繋がる。
OCGでは禁止カード。
起動効果で《六世壊他化自在天》をサーチできることから、続く《クシャトリラ・フェンリル》と《クシャトリラ・ライズハート》を合わせて、召喚権を使わずにレベル7を2体、レベル4を1体出力できる。
この通り起動効果から超展開が可能なため、相手視点ではここに手札誘発はじめ妨害を当てたくなると考えられるが、蟲惑魔を展開する前に、召喚権を使わずに妨害を消費させる価値は非常に大きい。
条件次第ではあるが、先攻1ターン目に相手のEXを覗いて削ることができた場合、実質的に相手のデッキを把握し、相手の動きに対する各種妨害の当て方を効率化できる。
なお、灰流等のレベル3チューナーを召喚することで、今回は採用していないが《ブラッド・ローズ・ドラゴン》をS召喚することもできる。
フェンリル効果でサーチしてすぐに特殊召喚可能なレベル4モンスター。
ランカ初動時の「セラ+キノ」やホールティア展開時の「セラ+シトリス+キノ」など、”あと1体レベル4が盤面にいればフレシアを横に添えられる”という状況は非常に多いが、それを解決してくれるカードである。
自身のレベルを7にする効果を持ち合わせており、ランク4およびランク7どちらの素材にもなれることから、フェンリル1枚(あるいはユニコーン1枚)からランク7を出力できる。
特殊召喚「後」はXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できないため、シトリスX召喚後にセラをリンク召喚して展開を広げるという芸当はできない。
このカードを通常召喚し、ブリガンやホールティアとあわせてシトリスをX召喚することで、セラ+キノ+穴を構える展開は使うことがあるかもしれない。
展開系から低速デッキまで幅広く刺さり、墓地依存度が高いデッキは何もできなくなるため発動すればそのままターンを渡してくることさえある。後攻時は相手の先攻のスキップ、先攻時は相手の捲りの抑止に期待でき、アドバンテージこそ得られないものの1枚で大きく戦局を変えることができる。
環境デッキに対してカードパワーで遅れをとる蟲惑魔が後攻から環境に抗うためには欠かせない存在であると考える。
本デッキは墓地依存度が低いどころか、墓地にカードが無い方が動きやすいデッキなので、相手の妨害と自分の補助を両立しており、本デッキの強さを陰で支えるカードであるといえる。
一方、このカードの適用下では増Gやフレシア等、コストとしてカードを墓地に送る必要があるカードは(お互いに)使用不可になる。
この点を逆に利用し、相手エンド時までにこのカードを発動しておくことで、次の自分のターンにおいて相手は増Gや《エフェクト・ヴェーラー》等の"墓地に送って発動する"系の手札誘発を発動することができなくなる。
自分の先攻時には増Gチェッカーとしても機能し、このカードの発動に増Gをチェーンされた場合は派手に展開せず早めにストップし、チェーンされなかった場合は最大展開を狙うという形で、相手の動きを見てから展開できる。
先攻時、蟲惑魔の召喚時効果に手札誘発を発動されて効果を無効にされた場合、キノやジーナ等の手数を追加できるカードが手札にない場合は基本的にはそこで動きが止まり、セラを立てて手札の罠を全て伏せてターンエンドという形になりがちである。
このカードがあれば任意の通常罠をデッキからセットし強力な妨害を追加可能であり、結果的に手札誘発と1:1交換の形になることから、展開系デッキでいうところの”指名者”のようなはたらきが期待できる。(ただし《無限泡影》に対してこの動きはできない)
また、蟲惑魔召喚時に増Gを撃たれた場合には、セラ+《次元障壁》のような時間稼ぎとリソース維持の構えをとり、相手の増Gに対する展開の止めどころを早めに作ることができる。
狡猾やブリガンは初動でこそ欲しいが、中盤以降は腐りがちという性質ともマッチしている。
さらに、先攻でランカ召喚時に灰流を撃たれた場合や《ドロール&ロックバード》適用下でサーチが封じられていてセット効果しか選択できない場合などに発生する状況であるが、三戦の号でセットしたカードをランカの効果でバウンスすれば「セットしたカード」に対する発動制限が消える。
すなわち、テラフォ(蟲惑の園)やブリガンを実質サーチし先攻展開を強化することが可能であり、ランカへの灰流発動に対する特大の裏目を作ることができる。
このテクニックの活用例として、相手モンスターが存在しない状況(先攻など)において、ランカ召喚時効果に灰流を撃たれた場合、三戦の号を発動して
デッキからホールティアをセットし、それを手札に戻すことでホールティア展開が可能になる
《おろかな埋葬》を手札に戻し、ゴキポールを介してキノをサーチし、実質的に灰流を撃たれなかった場合と同様に展開可能
サーチが封じられている状況下でも実質的にサーチが可能
後攻時や中盤以降でも当然強力で、相手の妨害により自分の蟲惑魔が全滅したらテラフォサーチ→パライゾスからクシャトリラ展開→アーゼウスによる捲りを狙う、効果を無効にされただけで蟲惑魔が生存した場合はブリガンサーチからセラブリガン展開から手数で押し切る形を狙うといった使い分けが可能。
大会シーンではサイドデッキから投入したカードにアクセスできる点でも優秀。
MDでは禁止カード(2023年8月)。
現代で使用されるフィールド魔法は全て強力であり、相手視点で《王家の眠る谷-ネクロバレー》等の強力なメタカードや展開札など様々可能性が頭をよぎることから、強烈に灰流を誘導できる。
通常魔法であり、三戦の号からこのカードを経由してフィールド魔法にアクセスできる。
基本的にユニコーン効果でサーチし、フェンリルを特殊召喚することが多い。
ただし、デッキからしか特殊召喚できないため、フェンリルとユニコーンが両方手札にくると最大展開ができなくなる。
そのため、ユニコーンかフェンリルが手札にある時には、パライゾス発動時のサーチ効果ではライズハートをサーチするか、効果を破棄したい。
発動後はXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できないことから、展開ルートをしっかりイメージし、リンク召喚を以降で行わない段階になってから使用する必要がある。
単体では事故要因であり、クシャトリラ出張における最大のネックであることは間違いない。
灰流誘導カードのひとつで、ユニコーンやフェンリルをサーチし、以降の展開に繋げる。
ただし、前述の理由でサーチ効果を破棄したりライズハートをサーチしたりといったプレイングは求められる。
(2)効果はクシャトリラに関係ない効果で、1体あたりでみれば100~300程度のわずかな上昇値となることが多いが、展開を横に広げやすい蟲惑魔にとっては地味に有難い効果である。
そのターン中永続的に特定召喚法を封じるという拘束力の高さを有しながら、手札誘発では防げず、万能妨害でカウンターするしかないという無効化の受けづらさが非常に魅力的である。また、発動条件のないフリチェ通常罠であり、相手から魔法罠除去によって拘束力を失うということもなく、セラ効果の誘発にも使いやすい。ゲームを遅延し、その間に盤面を整えたりアド差を広げたりでき、本デッキと噛み合った効果と言える。
後手からの捲り性能はそこまで高くはないが、対象をとらない効果無効を有し、《エルシャドール・ミドラーシュ》や《超雷龍サンダー・ドラゴン》といった置物モンスターを無力化できる。
セラのリクルート効果およびその後の罠セット効果の誘発を初動で可能にする。
また、上の展開以外にも、単純にレベル4の出力を高めエクシーズに繋ぐ役割も担う。
これらの役割はホールティアに奪われがちであるが、コストが不要であり初動のアドバンテージの伸び方はこちらが勝る。
本デッキは罠の枚数を削っている関係上そもそもコストを用意できない場面もあるが、手札の通常罠を大事にしたいことが多いため、三戦の号でアクセスする際はホールティアよりこのカードが優先されることが多い。
ランク4の墓地罠処理要員であるが、基本的にその枠を超えない。
ドロー効果により一応アドバンテージを回復できる。
通常罠を使用した場合に手札からレベル4を特殊召喚する効果はセラのリクルート効果と発動タイミングが同じであり、チェーン1をセラ、チェーン2をバロメットとすることでセラに対する灰流を防ぐことができる。
御影志士でサーチした結界像の特殊召喚に使用することもできる。
ルーンはじめ特定のフィールド魔法に依存したデッキや罠型デッキ全般に対するメタ。
サイドデッキから《アーティファクト-デスサイズ》を投入するプランを採用する場合、それを破壊するためにも使用可能。
フリーチェーンのリセット効果を有し、レベル4が2体並んだ状態で優先権が自分に移されたら確実に効果を発動できる。
アーゼウスと異なり同一チェーン上で複数回発動できないため、妨害を複数回踏む能力は高くない点に注意したい。
シンプルで使いやすい破壊効果は発動回数制限がなく、フェンリル+ユニコーンでX召喚した場合は2枚分の破壊が可能。
さらに、破壊後に墓地のカードを除外する必要があり、フェンリル(ユニコーン)1枚から特殊召喚される墓地罠処理要員となる。
相手に《古衛兵アギド》《古尖兵ケルベク》等を使われて不本意に墓地に罠が溜まってしまった場合のリカバリーとして機能する。
墓地にカードがないと破壊効果を発動できないこと、破壊効果使用後は攻撃できないことに注意したい。
高打点や破壊耐性持ちを戦闘で突破することができる。戦闘面が強力である一方で効果使用後はX素材が0枚になるため、アーゼウスになれる優位性がないように一見思われるが、オーバーロードを重ねてX召喚できるため、2素材アーゼウスをX召喚することができる。
覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴンーオーバーロード ×1
汎用ランク7であるが、《ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》に重ねてる形でもX召喚できる。
レベル4が2体並べば効果無効等を挟まれる余地なく3000打点を出せるため、一例として《相剣大師-赤霄》を一方的に戦闘破壊できる。
このカードのX素材数は、ダリべの効果未使用なら3枚、使用後なら1枚となり、それぞれ4素材アーゼウス、2素材アーゼウスになることができる。
さいごに
有料区間には、記事中で登場したエクセル計算機が置いてあります。
「デッキ枚数増やしたらどうなる?」
「春化精は目覚だけに絞っても問題ない?」
「京大にいる人の頭脳ってどうなってるの…?」
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