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気持ちとかお母さんとか
もうすぐ母に会えずに1年経つ。
私はお母さんの事が大好きで、半年に1度は帰るようにしていた。お母さんは恥ずかしがりやだからビデオ通話をあまりしたがらないし、電話はできてもやっぱり実際に会いたくなってしまう。
「大事な人には会えるときに会う」というのは前から心には留めて居て行動はしていたけれど、コロナが蔓延する世の中になってからより痛感した。
そして無力さを感じた。
お母さんは介護職で、東京で働いている人間に会ったら2週間休職しなければならない。でも私には、2週間休んでもいいから私に会ってと言える財力も権力も無くって、もどかしくなって、休憩中に泣いた。
そして落ち着くためにこの文章を書いたり消したりしている。これも消すかもしれない。
ここは写真を撮る人たちが見ている場所で、私はどれくらい大事な人たちの写真を撮っただろうとフォルダを見返した。お母さんの写真は数枚しかなかった、それも数年前の。交通費は2万円以上掛かってしまうけど、いつでも会えると思っていたんだ。妹からたまに送られてくる、母とのツーショットがとても癒しになっていたりする。ありがとう妹。
自分の写真を撮って下さる方にたまに話の流れで、「ご家族のお写真は撮られたりするのですか?」「ポートレート以外には何か撮られたりするのですか?」と聞くことがある。「子供が中学生になるまでは毎週撮ってたよ。」「子供の成人式に撮ったよ。」「奥さんを撮ってるよ。」「仲間や友達の写真は撮ってるよ。」「アイドルのライブを撮ったりするよ」「ディズニーのショーを撮っていたよ」と教えてくださる方々がいらっしゃって、嬉しくて胸が一杯になりました。
皆さん日常や周りの大切な人たちの節目や、自分の支えになっている大切な存在を自分の覗いた世界でちゃんと残していらっしゃって、写真をしている人達は人生において大切な事に気づけている人が多いのかなと稚拙ながらに思いました。
携帯でも良いカメラでも、自分の大切な人を自分の画角で切り取れるのは当たり前じゃなくて、いつ会えなくなるかも分からなくて、でも何時でも見れるように出来るのが写真で。私は素敵なものに出逢えてしまったなと思った。
私を撮ってくださる方々には、どんな理由でも良いけれどあの撮っていた時間は幸せだったなと振り返った時に思って頂ける様な時間にしていきたいです。
分不相応な志かもしれないけれど、外見も内面もあなたに会ってよかったと思える存在になっていけたら嬉しいです。
今日も一日たのしく頑張って行きましょう
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