lmeを観る2つの視点
公演情報
公演名:
283 Production LIVE Performance [liminal;marginal;eternal]
日時:2025年1月11日,12日
会場:TACHIKAWA STAGE GARDEN(立川ステージガーデン)
出演:SHiis,CoMETIK
前提情報
全4公演を配信で視聴しました。
筆者は2023年末に行われた「異次元フェス」から本格的にシャニマスに触れた者です。
気持ちはまだまだ初心者マーク🔰付き。
5thの時は「なんか面白そうなことをしてるな……。」と、隣の虹ヶ咲畑から眺めていた記憶があります。
担当はヒトリダケナンテエラベナイヨー!!
では、早速本題へ。
まずは、【創作物】としての評価。
1,モデリング良すぎ。
脚なっが!!
カメラワークもすっごい脚を推してる。
にちかのヒップラインとか映していいのか!?
美琴のファーなんて毛先1本1本動いてる感じがして、恐怖すら感じた。
羽那は顔がいい。不意に見せる妖艶な表情もまた良き。
はるきは毛先が"もふっと"していて、破産ですしねぇ。って言いそうだった。
ルカ……。
僅かな笑みを観れるだけで、こんなに嬉しいことがあるのか?
2,モーションが自然すぎる。
モーションは動きのキレが自然すぎて、3D動画特有の違和感を感じさせなかった。
確実にキャプチャーしたモーションに対して、細かな調整が想像を絶する単位で行われている。
さらに衣装が受ける重力・浮力なども緻密に調整されていた。
この調整だけで、どれだけの予算と時間が……。
視点変更
と、ここまでは我々が存在している世界線から観た本ライブ。
以降は、「シャニマス世界に疑似的にフルダイブした視点」で綴る。
3,にちか
今回のライブで1番大きな壁を乗り越えたのは、間違いなく彼女だ。
僅かにマイクに乗った声から、美琴にトラブルが発生したと考えるのは明白だった。
一時休止するステージ。
どうする?セトリを変えるのか?シーズのパフォーマンスは見合わせるのか?
そんな心配をしながら、再開を待つ。
彼女が選択したのは、茨の道を裸足で走り続ける血のマラソンだった。
美琴不在で始まるパフォーマンス。
アドリブで補おうにも、絶対に全てが埋まらない高難易度の掛け合い楽曲。
痛々しさすら感じた。パフォーマンスを観て、早く終われ……。と願ったのは初めてだった。
「頑張れ……。」そう思わずにはいられない。
……とても、長い時間に感じた。
それでも彼女はやり遂げた。
シーズを守り切ったのだ。
もう誰も彼女をバラエティ担当とは言うまい。
"シーズの七草にちか"なのだ。
4,美琴
完璧主義のはずだった美琴が、ステージを空けた。
それは、言葉にする以上に異常と言える出来事だった。
と、言っていたのをどこかの記事で観た記憶がある。
その執着すら纏うエネルギーのベクトルが、変わり始めているのかもしれない。
実際、1公演目と4公演目で「Look up to the sky」は全くの別物だった。
1公演目はまさに「美琴らしい」パフォーマンスだった。
しかし、4公演目はより柔らかく、感情の乗ったパフォーマンスだったと感じた。
彼女を象徴する言葉に「完璧」という言葉がよく使われてきた。
しかし、今回彼女がMCで使用した言葉は、「楽しんでいるところ」「表現」だった。
筆者の話となり恐縮だが、私は吹奏楽を17年程度続けている。
中学生の頃、プロの奏者にレッスンを受けた際に言われた言葉があった。
緋田美琴のパフォーマンス、いや……表現に、感動し涙を流しました。
美琴はこれまで、ストイックすぎるほどに技術を磨いてきた。
誰よりも磨かれ、研ぎ澄まされた武器を持つ彼女がどんな心を表現してくれるのか。
今後も、大いに期待させていただきます。
5,だぶるは
お前らがいなければ通夜のようなライブだったかもしれねぇ……。
場の空気を何度も変えてくれて、本当にありがとう。
そして初めてのソロ歌唱、凄まじいクオリティだった。
コメティックとしてもそうだが、MCと楽曲のメリハリがハッキリとしている印象。
この大きなギャップも、大きな魅力と言っていいだろう。
そして何よりルカの扱いが上手すぎる。
普通なら怖気づいてしまうような態度も、華麗にスルー。
適度な距離感と、信頼感が垣間見えて、ユニットとしての力を感じた。
羽那がはるきをいじる場面もあったが、中の人もやりそうだなとうっ、頭が……。
6,ルカ
ルカのパフォーマンスは、2公演目だけ明らかに焦りが見えた。
美琴が倒れた時、きっとルカも冷静じゃなかっただろう。
でも、にちかはステージに立ち続けた。
だから、ルカもステージから降りるわけにはいかなかった。
少し前のルカなら、一緒に病院まで行ってただろう……。
――2公演目以外の話をしよう。
時々見せる微笑に、何度心を持っていかれたか。
歌うこと、パフォーマンスをすること……、絶対好きだと思う。
たまに楽しくて仕方がないんだと思う。
でも、その「楽しい」を邪魔する痛みと感情がずっと隣にいたんだと思う。
全部想像でしかないのだが、彼女の姿を見てそう感じた。
4公演目、Wアンコールにて披露された「1/3」を歌うルカ。
とても美しい目をしていた。
救いを「求める」側から、「与える」側へ進んだルカ。
彼女の輝きを、見守っていきたい。
7,全体を通して
とても素晴らしいライブだった。
トラブルもあったが、それも乗り越えた。
MVPは、やはりにちかだろう。
シーズとしてもそうだが、ライブそのものを守り切った。
たった2日間の4公演だったが、その中でも見える成長と挑戦が観ている側の胸に響いた。
千秋楽の客席から鳴りやまない拍手。
それがこのライブがどれだけ素晴らしいものだったかを謡っている。
アーカイブはまだまだ観れるので、今からでも遅くない。
是非、5人の輝きを見届けてほしい。
視点変更2
シャニ世界から、我々の世界に視点を戻す。
8,二つの視点
このnoteは、我々が存在するリアルの視点と、もしシャニの世界に私がいたら。という二つの視点で書かれています。
つまり、感想文というより2次創作なんですね。
しかし、私はオーケストラやオペラ、吹奏楽をホールで聴いているときや、演劇を観ているとき。
更にはヒーローショーを観ているとき、アニメやドラマを観ているとき。
そのほとんどで、「その世界に自分がいたらどう思うか。」という楽しみ方をしています。
というか、lmeをきっかけにそうしていることに気づきました。
なので、本公演もシャニ世界に疑似ダイブして楽しませていただきました。
人によっては、「クリエイターの顔が浮かんだ。」という話も聞きましたが、そんな余裕も無かったので驚きでした。
確かに脚本があって、美琴は倒れることになりました。
しかし、シャニ世界の私はクリエイター(神)の存在など知らないので受け入れるしかないのです。
同時に、リアルでキャストにトラブルが起こった際も、私は神の存在など知らないので受け入れるしかないのです。
楽しみ方は人それぞれ……とは思いますが、この作品に関して言えば、
疑似ダイブをして世界に入り込んだほうが、より自然な形で楽しめるのかもしれないと思いました。
9,最後に。
美琴が倒れた件に関して、倫理的問題が~という人も見ましたが、この程度で問題にされては創作ができません。
過激な創作物にも、是非触れてみてください。
また、この没入感を高めるためにPA卓のスタッフさん方も演出に参加されていたと聴きました。
客席に演者が紛れている舞台を観劇したことがありますが、一気にリアル感や没入感が上がってすごい効果がありますよね。
これにも、本当にトラブルがあった際に判断が~という人も見ました。
何かあったら黙ってスタッフの指示に従ってくれとしか言えません。
あなたが勝手に判断して動けば混乱するだけなので、必ず指示に従ってくださいね。
いろんなジャンルのライブ・コンサート・リサイタル・演劇・オペラ・ミュージカルなどに触れてきましたが、シャニマスはあらゆるジャンルから使える要素を取り入れる姿勢に驚きました。
それはコミュにおいてもそうなのですが、まだまだ初心者マーク付きな故、ここでは割愛。
ここまで緻密に、人の心を傷つけるほどの強さを持つ創作物はそう多くありません。
物を動かせば傷がつくように、心も激しく動かせば傷がついてしまうこともあります。
本当に、素晴らしい作品だと思いました。
作品に携わったすべての皆様に敬意を!!
ありがとうございました。
名古屋のコメティック・アルストロメリア行かせてくれぇ!!!!!!!!!