鈴木愛奈「initium」素人レビュー
・はじめに
私自身は鈴木愛奈のガチ勢ではありません。
しかし、仲のいい友人はガチ勢です。
どちらかというと太陽の恵みのファンです。(?)
ただの音楽好きの素人が感じたことを書きます。
・円盤情報
鈴木愛奈 1stミニアルバム「initiumu」
発売日:2024年7月23日(火)
・initium
まずは本ミニアルバムを一周した感想から。
ジャケット間違えてませんか???
絶対こういうジャケットの方が ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
わかりやすい気がしてならない。
そもそも、ガチでメタルやってて笑ってしまった。
さっそく、1曲ずつ楽しんでいこう。
Wander World
作詞:ユニ(Anddy Mule) 作曲・編曲:戸嶋友祐
うん、これはジャケットにピッタリ。
……というか、この曲のためのジャケットなのか?
冒険の始まりを強く感じるイントロ。
鳴り響く笛は海をイメージさせ、いざ冒険の時。
常に揺れ動くリズムが特徴的。
ボーカルはサビで拍を後ろに取っているのがかなり好み。
そして何より、楽曲の完成度が高い。
ストリングスと鼓笛、ピアノ、ギター。
数多の楽器が複雑かつ、激しすぎないバランスで織り込まれている。
ラスサビ前のベースは気持ち良すぎ。
アニタイ曲じゃないことに驚き。
圧がしっかりと効いた歌声はグゥーっと押し寄せる楽曲にぴったりである。
迫力ある楽曲に負けない歌声は、彼女の大きな魅力の一つだ。
では愛奈はこの後、どんな世界と出会っていくのか。
蒼穹へ、誓う。 [Caelum]
作詞:リブユウキ 作曲・編曲:Dirk Scharsich, Lars Rettkowitz
>>>>>>>>>>>> デッ デッッ デーデーーーーー!!!!!!! <<<<<<<<<
どこに辿り着いとるねん。イギリスやんけ!!
いきなりガチのパワーメタルが流れて情緒が壊れるかと思った。
こういうのも、好物です。
ちなみに私の脳内で流れたバンドはこちら。
こんなガチでパワーメタルやる女性声優おるんやなぁ……。
そういえば激しいロックバンドと共演してたなぁ。
オタク向けというより、この曲は40overのおじさんに聴かせたいね。
「あの頃」を刺激されるおじさん大量発生だと思う。ほんとにこの人、私と同い年???
しかしこのド激しいロックにも、彼女の歌声は負けない。
Stray Identity
作詞:Cocoro.(Dream Monster) 作曲:大鹿大輝 編曲:陶山 隼
曲を聴いた瞬間、奴が脳内に現れた。
いきなり人形が俺に乳酸菌足りてんのか?と脳内で煽ってきた。完全にローゼンメイデンです。ありがとうございました。
突然やってくる3拍子トラップが印象的。
しかし、全く新しい愛奈ではなく、過去作品の愛奈らしさもふんだんに感じられる一曲であると言えるだろう。
ダークで艶のある歌声と、妖艶な表現が我々を狂わせる。
かなり得意とするジャンルの曲という印象。
後でヤクルトでも飲もう。
憂い微睡に抱擁 [Tenebrae]
うわぁ!!また重てえロックが来た!!!!!!
情緒がおかしい!!!躁鬱か!!??
なんで綺麗でシンプルなジャケットからこんな音楽が流れてんだよ!!!
というか、ライブは生演奏する気あるの????
バックバンド死んでしまうぞ????
頭全力で振りながらキーボードぶっ叩いてるミキオ。見たい。
間奏だけ聴いて女性声優のソロ曲と当てられるオタク0人説。
こんなにドコドコドコドコドコ言ってる曲で歌う女性声優珍しい。
波紋
作詞・作曲・編曲:山本玲史
あ、これは水樹奈々風の曲ですね!!!履修済みですよ!!!
と、思ったらほんとに水樹奈々の曲書いてる人だった。
で、これはなんのアニメの曲なんですか?
あれ……?
タイアップ曲じゃないんですか!?
俺にはOP映像が見えるんですけど。
この知らない記憶は何なんでしょうか???
ほら、終わりなんて完ぺきに主要キャラが全員集合してるよ。
煌 [Diluculum]
作詞:リブユウキ 作曲・編曲:Imperial Circus Dead Decadence
シンフォニックメタル始まった。やっぱりおじさん殺しだ……。
途中なんてLinked Horizonじゃん。
静かなオルゴールと環境音から始まったかと思えば、一気に壮大なストリングスに包まれる。
しかし、その平和は一瞬で消える。
全ては破壊され、街は炎に包まれた。
激しいツインギターとコーラスが燃える。
深い絶望の中、1人の女が語りだす。
なんと前奏1分35秒。
アニメのOPだったら歌う前に終わっちゃうよ。
前奏と間奏と後奏は長ければ長い方がいいこともある。
というか、ギターがガチすぎる。
いや全部だ。全部ガチなんだ。
バスドラとベースがゴリゴリやってる上で優雅に舞い踊るボーカル。
大好きな構図です。
セルフデュオの掛け合いもよい。
間違って妹出て来い。
アクセントにブラスも使われている。(トロンボーン??)
ガンガン鳴らしてほしい。
フィナーレに向かい、少しずつ闇に光が差し込んでくる。
全て綺麗なきっかけでは無かっただろう。
どす黒いきっかけもあっただろう。
だが今は、それすらも光に変え、彼女は進んでいく。
星と共に歩む未来へ。
最後に
ただ、一人の声優オタクとして、、、というよりは、一人の音楽好き兼アニソン好きとして刺さった1枚になった。
しかしながら、曲中のセリフや表現方法への向き合い方などは間違いなく声優としての魅力を兼ね備えた楽曲たちだ。
声優×メタルという異色の組み合わせをバランスよく調合させた、破壊力抜群の劇薬が完成していた。
本当にこれ、ライブでやりきれるのか?
すごく興味が湧いたので千歳か札幌凱旋を待っています。
ツアーファイナルはやっぱり北海道っしょ。
大いなる闇のパワーまで手に入れた鈴木愛奈の今後に、さらに期待。
蛇足
ここからは、マイナスの感想と表現をまとめていきます。
気分いいまま終わりたいファンはここまでにしておいてください。
よし、書くか。
かなり大きな賭けとなっている1枚だと思う。
音楽性としては新しい姿を魅せてくれたが、ジャケットはこれまでと大して変わらないいつもの鈴木愛奈だったことが残念。
正直、このジャケットからメタルが聴こえてくるのは違和感がある。
1曲目に焦点を合わせたイメージなのだとしたら、戦略的にミスだと感じた。
ここで必要だった愛奈は、Belle révolteよりも黒く禍々しさすら感じる衣装なのではないかと思う。
次に、この曲たちはファンが求めた姿なのか?という点。
メタルの激しい音が苦手な人、泡吹いて倒れてるんじゃないか?
ジャケットでいつもの愛奈を期待していた人にとって、本ミニアルバムがどういう印象になっているか、とても気になった。完全に罠。
っていうか、このアルバムの宣伝情報が全く目に入っていませんでした。
愛奈が可愛い。という情報だけ回ってきて、この曲のギターが!!とか、ここの歌唱のリリースが!!ツインボーカルが!!!みたいな音楽的な宣伝情報が全く無かったのも、自分がこのミニアルバムを聴きそびれていたきっかけの1つだろう。
この名盤をもっと広めるためには、コアなロックファンを取り込んでいけ。
ただし、J-ロックじゃない。UKロックだ。
洋楽齧ってるとなお良し。
1曲目は飛ばしてとりあえず2曲目と4曲目と6曲目を聴いた奴はこう言う。
「これなんてバンド?」
はい、勝ち。
「実は声優でさあ~」からはあなたのプレゼントーク次第です。
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