卒業

頭悪すぎて就活すらさせてもらえなかったから、独断で片っ端から地元の会社に電話して就職を決めた。
やりたい事なんてなかったしひとまず自立してみたかったから。

友達に守られてばかりだった高校時代、度胸あるやつが羨ましかったし憧れてた、結局憧れたまま卒業。

仕事は入った日から続かない気がしてたけど、とりあえず三年続けて辞めた。その期間のことはキツかったからあんまり覚えてない。

地元でアルバイトしながら友達と遊びまくったりした。
地元の飲み屋行けば昔からの三角形がずっとあって、ヤンチャな先輩に気遣って毎週過ごすのが一番しんどかった。学生な頃のような面倒な揉め事、小さい噂、そういうのがずっと嫌だった。一番街を出たかった理由。

嫌なことが重なって突発的に東京に出てきた。
家なかったし、金なかったけど自分なりの筋は通して生きようと思って全部リセットした。
友達に守られてた頃の自分がイヤだから、カッコつけたり誰にも負けないようにと思って過ごした。

警察に捕まった。笑

オレが東京で選んだ道はそんな簡単じゃなかった。
色々清算して、引き返せなくなる前に普通の仕事をしてみたけどなにも続かない。だって何したって割に合わなく感じるようになったから。他にやりたい事もなくて、しらみ潰してきた人生全てに挫折してしまった気がした。

ギターはまだ弾けた、オレのこと面白いって言ってくれる友達や先輩の勧めで曲を作ってみた。
とりあえず自分の聴きたかった曲を作った。
あの頃の自分にこんな曲があればなって。
あり得ないくらい自分の曲聴きまくった、努力とかじゃなくて普通に好きで。
人に助けられて生きていく、その中でも最後自分を救うための行動を起こせるのは自分だけだと思うから。
アルバイトも続くようになった、全然割に合わなくても。

小中学生で想像するような夢に最終的に到達したけど音楽やるのが一番楽しい、金は人生で一番ないけど。
今までのこと一つでも欠けてたらバンドやってない気がする、そんで今のオレじゃない気もする。

純粋な目のままバンド始める人生ではなかったけど
オレは他の社会で挫折してるから絶対に他の人と違う曲を書ける。イヤな記憶や挫折から得たものは他の人と被らない、全部自分のオリジナリティに変わるから。
ずっと苛立ってても良い、なんならどっちでも良い。良い方向に必ず行くと思ってる。

オレの卒業聴いてみて、学生も学生以外の人も。
卒業なんて曲名つけてるけどオレは高校生の時の自分とそして今の自分の為に作ったから。