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2023年4月より中小企業も導入可能になった代替休暇制度について

こんにちは!クロノスの小山です。
全国的に非常に暑い日が続いていますね、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は、4月27日投稿記事「中小企業必見、割増賃金率引き上げで求められる実務対応と「クロノスPerformance」でできること」に関連して代替休暇制度について「クロノスPerformance」「クロノスPerformanceクラウド」(以下、クロノスPerformance)でできる管理に触れながらご紹介したいと思います。


代替休暇制度とは

代替休暇とは、引き上げ分の割増賃金の代わりに代替休暇(有給の休暇)を付与する制度です。(労働基準法第三十七条第三項)労使協定の締結により、設けることができる制度で、休暇は1日、半日のいずれかで与えることとされています。(労働基準法施行規則第十九条の二第一項第二号)付与できる期間は、1ヶ月の法定時間外労働が60時間を超えた月の末日の翌日から2ヶ月間以内です。
注意)代替休暇制度の導入には労使協定の締結が必要です。あくまで制度を設けることを可能にするものであり、代替休暇の取得を義務付けるものではなく、取得は労働者の意思によって決定されます。
中小企業では、2023年4月1日以降に導入できるようになりました。(大企業では2010年4月1日の法改正より導入可能になりました。)
この制度を導入することで、雇用側は残業代を抑制でき、労働者は賃金の代わりに休暇を取得できるようになります。

代替休暇、時間数の計算方法

労働者に付与する代替休暇の時間数は以下の通り計算します。

換算率の計算方法

具体例 「ある月の時間外労働が90時間発生した場合」

1ヶ月の法定時間外労働が60時間を超えた月の末日の翌日から2ヶ月間以内に使用できる代替休暇の時間数は7.5時間となります。冒頭でお伝えした通り、代替休暇は1日、半日のいずれかで与えることとされていますので、所定労働時間を8時間としていた場合、7.5時間では代替休暇の時間数が不足しているため、7.5時間全てを付与したとしても、1日の代替休暇を取得することはできません。半日(4時間)での取得になります。残りの3.5時間は、精算するか繰り越すかを決めて処理する必要があります。
このほかに、代替休暇制度では以下のように時間を分けて管理していく必要があります。

複数月の実績を例に見ていきましょう。60時間を超える時間外労働が毎月発生しており、8月には代替休暇を取得できる状態になっていたとします。

代替休暇を取得しなかった場合

付与できる期間は1ヶ月の法定時間外労働が60時間を超えた月の末日の翌日から2ヶ月間以内です

代替休暇を取得した場合

このように当月だけでなく、過去の労働実績を含めて管理していかなければならない代替休暇制度は「クロノスPerformance」の導入で簡単に管理できるようになります。

「クロノスPerformance」は代替休暇管理が標準搭載

代替休暇管理では、前述した時間を自動集計することができます。
以下の画像は「クロノスPerformance」内、代替休暇管理の画面です。1日分の代替休暇が使用可能になっています。

随時処理-代替休暇管理

本人から、1日分の代替休暇取得の意思を確認できたとします。
8月23日代替休暇を取得したため、勤務処理画面で事由を「代替」に設定します。

勤務処理

代替休暇の管理画面に戻って集計結果を再表示してみます。すると…

随時処理-代替休暇管理

精算・繰越分がなくなり、使用に08:00と表示されました。
このように、クロノスPerformanceでは代替休暇を管理する上での付与時間や残数の計算を、すべて自動で簡単に行うことができます。

※代替休暇管理を利用する際は、予め設定が必要です。詳細な設定方法はカスタマーサポートセンター、インストラクターまでお問合せください。


代替休暇(端数時間)を有給休暇とあわせて取得したい

冒頭でお伝えした通り、代替休暇を有給休暇として取扱うことはできません。しかし、代替休暇と有給休暇を併せて取得することは出来ます。(労使協定で認めていた場合に限ります。)

例:1日の所定労働時間が8時間で、代替休暇が10時間ある場合
➡ 1日(8時間)の代替休暇を取得し、端数(2時間) + 他の有給休暇(2時間)を合わせて別日に半日休暇を取得する方法

クロノスPerformanceでは1日に最大5つの事由を登録することができるため、代替休暇とその他の有給休暇と組み合わせて管理する際に便利です。


事由とは

会社によって、管理している休暇の種類はさまざまです。「クロノスPerformance」では、出勤や退勤などの打刻データが無い場合の理由を「事由」を登録して管理することができます。
代替休暇も事由として管理することができます。「代替(1日)」「前替(前半)」「後替(後半)」3つの事由がデフォルトで登録されており、事由名は変更ができます。事由は999通りまで登録できます。

事由の登録画面

画像はデフォルトで登録されている「代替休暇(1日)」の画面です。 画像内、特日種別が「代替(代替休暇管理と連動)」に設定されていることで、代替休暇を消化します。


今回は2023年4月より中小企業も導入可能になった代替休暇制度についてご紹介しました。いかがでしたか?今後も皆さまの働くところにあり続けるために、進化し続けてまいります!

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