オンラインLive実装イベントを開催、8つのローコード開発ツールが高い保守性を披露しました。
オンラインLive実装イベントを開催、8つのローコード開発ツールが高い保守性を披露しました。
2020年11月27日(金)、ローコード開発コミュニティ主催のLive実装イベントがオンラインで開催されました。
ローコード開発コミュニティメンバーの8社が、各々の担うローコード開発ツール(X-TEA、Wagby、Magic xpa、TALON、OutSystems、ユニゲージ開発手法、GeneXus、FastAPP)での実装の様子を配信いたしました。
200名以上の方にお申込みいただき、また当日は常時150名を超える方々にご視聴していただきました。ご参加及びご清聴下さいました皆様、誠にありがとうございました。
司会を務めたウイング社の樋山氏はイベント冒頭で「多くの皆様は、ローコード開発は工数の短縮でシステム開発ができるという所に注目していると思いますが、最大の価値は保守工程が素早く快適にできるという点かと考えます。」とコメント。早いだけでなく属人的なプログラムの変更ではない上にシステム全体の可視化ができるという特徴を持つローコード開発ツールは、企業経営の変化にも素早く対応し企業の事業価値を早く市場に届けることに繋がると、今後の日本のIT業界を活気づけるローコードの可能性についての式辞を皮切りに、イベントが幕を開けました。
本イベントでは、共通の変更対応課題が設定され、その課題に対する実装の様子からそれぞれの開発ツールの特徴を生かした保守性の高さが披露されました。
8社はまずイベントまでに以下のデータベースを準備して臨みました。
■事前に準備したシステム
※CRUDアプリを含むシステム。データタイプは任意。
(1)CUSTOME 顧客テーブル
PK CUSTOMER_ID 顧客ID
CUSTOMER_NAME 顧客名(部門名に相当)
COMPANY_NAME 会社名
PHONE_NUMBER 電話番号
(2)ITE 商品テーブル
PK ITEM_ID 商品ID
ITEM_NAME 商品
ITEM_GROUP 商品群区分(A商品群、B商品群、C商品群)
STD_PRICE 標準単価
(3)CONTPRICE 顧客別契約単価
PK CUSTOMER_ID 顧客ID
PK ITEM_ID 商品ID
CONT_PRICE 契約単価(標準単価の上下10%以内であること)
各々のツールで作成した上記のデータベースに以下の変更を加えるというのが、今回のイベントの共通課題です。会社紹介やツールの紹介も併せて20分間で変更を完了しなければなりませんでしたが、8つ全てのツールが時間内に終わり、高い保守性が感じられる結果となりました。
■変更対応課題
(1)テーブルIDの変更:CUSTOMERをCUSTOMERSにする
(2)フィールドIDの変更:ITEM_NAMEをITEM_KANJIにする
(3)主キーへの項目追加:{顧客ID,商品ID}に「発効日(VALID_DATE)」を追加する
(4)ビジネスルールの変更:「契約単価は標準単価の上下20%以内」に変更する
また、デモの前にはデータモデリングに関する書籍を多数出版されている渡辺幸三氏から、保守が簡単なローコードの仕組みについて解説をして頂きました。渡辺氏によると、ローコード開発基盤はデータベース定義とアプリ定義が基盤内部のリポジトリによって統合管理されており、そのためテーブル、フィード、アプリの各要素がシステム内でどのように利用されているのか(使途要素)が一目瞭然になっているといいます。この仕組みによって、保守フェーズの生産性が担保されるのだそうです。
図1:ローコード開発ツール内のデータベースとリポジトリの構成
8つのローコード開発ツールの実装画面は、下記の写真をご参照下さい。
尚、ローコード開発コミュニティの本会員にご登録頂くと、本イベントの実装の様子が録画でご覧いただけます。会員登録は無料です。
ローコード開発コミュニティでは、今後もローコードに関する情報を発信して参ります。近年一層の注目を集めるローコード開発およびローコードツールにご興味のある方は、是非ローコード開発コミュニティ ホームページよりご登録ください。
【イベントの様子】
Live実装① X-TEA 渡辺幸三氏
Live実装② Wagby ジャスミンソフト社
Live実装③ Magic xpa マジックソフトウェア・ジャパン社
Live実装④ TALON HOIPOI社
Live実装⑤ OutSystems BlueMeme社
Live実装⑥ ユニケージ開発手法 ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所社
Live実装⑦ GeneXus ウイング社
Live実装⑧ FastAPP SCSK社
今回のイベントでは一気に8つのツールの保守性の高さが実際の実装デモで明らかとなりました。早いだけでなく、保守性も高いローコード開発ツールに今後も是非ご注目頂ければと思います。
ローコード開発コミュニティは今後も益々活発に邁進して参ります。
何卒宜しくお願い申し上げます。