温泉巡り旅行2023冬#3 ~芸術ってなに?~
金沢駅からバスに揺られることだいたい10分くらい。
まずは金沢21世紀美術館に来ました。
雪が積もっている中、カラフルな「何か」がお待ちかね。ここから現代アートは始まっているのか…
まじで何もわかんない状況で入りました。
いまやっているのは、
「時を超えるイヴ・クラインの想像力 ―不確かさと非物質的なるもの―」
「Sea Lane(航路) -島々への接続」
の大きくわけて2つ。
う~ん…そこに日本語は書いてあるんだけど、マジで意味が分からない。論文とか読んでいる気分。縦読みせずに、丁寧に読まないと意味が分からない、というか…
…まぁそんなわけで来ました。写真がオッケーの場所と、写真がダメの場所があったので写真オッケーの場所は写真をのせつつ、適当に書いていきます。
戦後、芸術としてどう表現?
この芸術作品の舞台となるのは戦後の時代。建物は戦争で破壊され、人も戦争で亡くなるように、何も残らない「白紙(タブラ・ラサ)」の時代。(どうでもいいけど、タブラ・ラサって「子供」を定義するときに使ってたよね)
その中で、私たちが存在しているということを表現するにはどうするのか、って考えると「身体」を使うこと、「身体のアクション」を芸術作品として表現することでした。
そこで、出てきたのは「人体測定」という絵でした。制作過程のビデオも見てたんですけど、インクに体をつけてそれを紙につける、みたいな。正直、絵を見ただけでは「?」って感じでしたけど、説明とか動画を見て「あ~」って思いました。アクションに絡めば、赤とか青色の筆をめちゃくちゃ動かしたような絵もありました。多分「アクション」のことなんだろうなぁと。
「非物質」の色?
あとは、「色」を丁寧にしていると思いました。さっきの話につながるんですけど、戦後に何もない場所に残っていそうな、モノではない、いわば「非物質的な色」は何か、という話になります。クラインは、非物質的な色を「金(精神)、青(空間)、ピンク(生命)」の3色といいました。確かに、普段使うというか、製品に対して積極的に使う色ではないなと思います。
逆に、物質的な色ってなんなのかな?って考えたんですけど、銀(鉄)とか、緑(森)、茶色(地面)とか?
「非物質」だけではなく、「物質」を丁寧にしている場面もありました。紙を火に近づけているのを「これが芸術だ!」って言ってたり、一つの音と無音だけで構成される曲である「交響曲 無音-沈黙」があったり。う~んわかんね~ってなりました。なんか適当に作品作って「これが芸術だ!」って主張してればなんか売りものになるんじゃないか?って考えるレベルに。
…って書いてたら、どうやら火・水・空気とかは非物質個体らしい。わからん。
今考えてたんですけど、火・水・空気をどう芸術として可視化するか?というのも1つのテーマでした。(だったと思います)火はさっき書いた通り。水、空気については、青い部屋に答えがありました。入ると真っ青で、低音(たしか111Hzだったか?)がずーっと流れている。この作品?部屋?は何を意味してるかっていうと、空気とか音を可視化しているらしい。音を鳴らすことによって、水は細かく振動をするじゃないですか。それが「音を可視化しました!」ってことになるらしいです。今は音を波動で表現することはできますが、昔の人の発想は…なるほどなぁ。
色彩って、なに?
そして、別の場所では、「色彩は、概念ではなく感性」という言葉がありました。まぁ、あんま意味は分からないんですけど、モノの色を考えると、実際の色と違っているという考え方とつなぎ合わせるとわかりやすいと思います。
人間がものだとか、色を知覚するときは眼球に映っている像(映画のスクリーンとかわかりやすいと思います)を脳で処理してみているんです。つまり、人間が見ているモノって脳で作られているわけなんです。しかも、脳は私たちが情報処理をしやすいように調整をしている(視覚の恒常性とかでググってみるとわかるかも)んです。
話がめっちゃそれましたね。つまり、色彩ってのは私たちの脳の感じかたってことですね。
こちらは、色を丁寧に表現していた部屋です。場所の名前は、「色と空間」。奥には「〇〇(色の名前)のモノクローム」という作品がめちゃくちゃあって、キャンバスに単色を塗った作品がめっちゃありました。
さて、もう1つのテーマである「空間」について。さっきのキャンバスは、カッターかなんかで切り裂いた跡があって、それを「空間だ!」って主張しているそうなのです。まぁ、確かによく考えてみればわかんなくはないのです。キャンバス上は2次元ですけど、キャンバスを人為的に切り裂くことで「奥行き」という概念が出てきて、空間の概念が出てくる…とかじゃないですかね、知らんけど。それで思い出しましたけど、なんか昔オークションに落札された瞬間シュレッダーされても「これが芸術や!」って主張する作品もあったようですけど、そうやって人為的に傷つけるの、流行ってるんですかね…いやこの作品は相当昔だしそんなのはないか。
ここまで書いてきたんですけど、もう書き始めて2時間も経っているし2000文字も書いているので、もう1つのほうは省略。
芸術って、なに?
さて、タイトルに書いた通り「芸術って何?」て話をしましょうか。
結局は、「文脈を理解するためのもの」なのかなって思いました。例えば、絵画だけを見ても、正直「?」ってなるものが多いわけですよ。ただ、そこに「文脈」という説明を入れることで意味が分かるようになる。例えば、ピカソのゲルニカ。初見はなんかカクカクして変な絵だし、なんだこれ~ってなりますけど、「原爆の絵だよ」って言われて「なるほどな~」って意味が分かるようになる、みたいな。
作者も、何か意図をもって作品を作っているわけなんですけど、少なくとも私はわからない。そこで、プロの批評家とかの人が作者の人は何なのか、文脈を考えたり作者の生い立ちから予想することで、私たちに対して美術作品を解釈するためのヒントを与えてくれる、みたいな感じかなって思うのです。
また、芸術という形に残す作品を作ることで「未来」の私たちにメッセージとして贈るものなのかなと思います。文章って言語の問題もあるし、難しいことを伝えようとしても全員には伝わらない。だからこそ、芸術作品として我々が解釈することで伝わるものがあるのではないか、さっきとまあまあ違うことを言っていますが、やはりこの機能はあるのではないかと思います。
現に、金沢21世紀美術館の展覧会の説明文の最後にはこう書いてあります。
「未来は不確かな現実になっているから、未来の人に伝えよう!」とはさすがに思っていないと思いますが、こういう表現方法があるのか!ってなりましたね。
やっぱり芸術ってすごい…
次は金沢観光後半戦です。
あ、プールを下から見たのでその写真もつけておきます。