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2024年Xデザイン学校ユーザーリサーチコース「講師」振り返り〜リフレクション

企業や組織のイノベーションの文脈で、ユーザーリサーチ・フィールドワークを実践している伊賀です。

Xデザイン学校では,ビギナーの方に向けた「ユーザーリサーチコース」というトレーニングプログラムを担当する機会をいただいています。Xデザイン学校では受講生のみなさんに学びのリフレクションとしてnoteを書くことを推奨しています。学びのリフレクション、ということをお願いしているばかりで,講師がリフレクションしていないというのは示しがつかないような気がしましたので,開示できる範囲で簡単にリフレクションしておこうと思います。

プラス面:対面フィールドワークの実施

2024年のユーザーリサーチコースでは、昨年に引き続き対面でのフィールドワークを1日実施できたのはプラスといえます。オンライン形式の中で、対面ならではの学びの質を感じられる機会を提供できたことは非常に意義深いと考えています。しかし、感覚的な側面を、オンラインで再現できていない部分があります。これらはいまの自分の能力ではロジカルに語ることが難しく、対面の場でしかお伝えできていない面があります。対面での体験をより効果的にオンラインのプログラムでも展開できる方法を探っていく必要があると感じました。

マイナス面:バイアスとフォローアップの課題

一方で、課題も浮き彫りになりました。とくに、普段インタビューなどを実施している受講者の持つバイアスを払拭しきれなかったことは、大きな反省点です。自分の会社で実施する短期間で集中的に進める観察中心のプログラムではある程度これを緩和できますが、オンラインを中心に長期間実施する形式では、グループや個人作業において、メンタリングが行き届かないことがありました。時間が空くことで受講者の視点が固定化される傾向も見られました。

強制的にフレームを壊す方法が必要な場面がある一方で、理想的には自然に気付きを促すプログラム設計を目指すべきだと感じています。このような理想の実現に向けて、自分が設計するプログラムの中にまだ見つけられていないミッシングピースがあると考えています。これを明らかにし、プログラムの構成をさらに改善していく必要があると感じています。

今後も、こうした課題を踏まえてプログラムの改良を進め、より効果的な学びの場を提供できるよう努めていきたいと思います。

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伊賀聡一郎/エクスパーク
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