「福翁百話」第6話~第10話
6.謝恩の一念発起すべきや否や…自然は人間だけに特別の恩恵を与えている訳ではない
「宇宙の存在物の何が主で何が客か、到底区別できるものではない。私たち人間もまた、その中の細かな一つのちりなのだから、身の程をわきまえて大気候の不可思議をよく観察し、仰ぎ見てその偉大さをたたえ、頭を垂れて自分の狭小さを知るということも大事だが、そのために大機構への謝恩の念を持つ必要はない。」
「ただ、私たちは人間の子であって、文明の進歩とともに進化してきた動物であることを知っているので、過ぎ去った昔を思い起こして、先人が辛苦に耐えて生きてきた大恩に感謝し、のちの世の子孫に対しては、知恵と徳行を開く糸口を残すために努力したいと思う」
願書に落とし込むとすれば以下のような感じでしょうか。
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