
夏休みの志望校は、早慶で突っ走ってください
いつもお世話になっております。
夏期講習の申し込みがそろそろ終盤にさしかかっています。夏期講習では学校別の講座を取ることが必要です。
時間的にも、経済的にも大変な負担になってしまいますので、ご志望校の優先順位をそろそろ固めたいところです。
通っておられる幼児教室が、総合クラスを取らないと学校別クラスが取れないスタイルである場合は、学校別のほか総合を必ず受講しなくてはならないので、学校別をいくつも受講すると、負担になりますし、復習が大変になります。子どもがつぶれます。
志望校を絞るのに、現在の模擬試験の成績を判断材料にするという方も多いと思います。
模擬試験の成績が思わしくなかったり、成績が下降傾向だと、お母さまはこれではまずい、合格できないのではとご不安になられると思います。
また幼児教室の先生から、〇〇小学校は合格が難しいから△△小学校にされたらいかがですか、などご志望校を変えるアドバイスをいただく方もいらっしゃると思います。
しかし、ご志望校を変えるのはやめてください。
年長5月の成績は、11月の考査での成績と同じではありません。ここからどう伸びるか、なのです。
また、どの学校もトップのお子さまを求めているわけではありません。
今のタイミングで成績が振るわなくても、大丈夫です。昨年も1昨年も、難関校に合格されたお子さま全員が年長5月に成績トップゾーンかというと、そんなことは全くありません。
たとえば夏休み前の段階では模擬試験で合格圏内から大きく外れていても合格することはよくあります。
もちろん、小学校によっては合格することがもともと非常に難しい学校もあります。
たとえば慶應義塾幼稚舎、慶應横浜初等部、早稲田実業初等部、この3校をご志望校にされる場合などは、たとえ成績上位であっても合格できないリスクがあると言わざるを得ません。
3校とも非常に高倍率な上、ペーパーの成績だけでなく絵画制作、体操、そしてお子さまの実体験の豊富さから自らのことばで語る力を磨き上げることまで、総合的に求められる=やることが他の学校に比べて非常に多いのです。
ですが、この3校以外の学校を志願されているまたはもう少し合格をいただける可能性の高い学校も併願で準備されているのであれば、もちろんお子さまの状況や、併願校のラインナップにもよりますが、現段階で第1志望校を変更する必要はありません。慶應横浜初等部、早稲田実業初等部を第一志望として突っ走りましょう。
但し、慶應義塾幼稚舎が第1希望で、第2志望の学校と考査日がかぶった場合は、幼稚舎にはご縁がなかったとして第2志望を受けてください。あの学校の選考は意味不明で宝くじです。宝くじを買うより、まともな試験を受けた方が良いと思います。
なぜ、第一志望校を変更する必要がないかというと、小学校受験の天王山は夏休みだからです。
夏休みで別人のように成長されるというお子さまが、毎年たくさんいらっしゃるのです。
また、夏休みを終えても考査の当日までぐんぐん伸びて最高のコンディションで試験を受けてこられる、というお子さまも多いのです。
ですので、現段階でお子さまの合格の可能性を予測することは誰にもできません。
そして最初から成績抜群のお子さまよりも、むしろ後伸びタイプのお子さまの方が、勢いに乗っているせいか合格をいただけることが多いと毎年感じます。
たとえば、早い時期 ( 新年中さんより前 ) から塾に通っておられるお子さまは、最初大きなアドバンテージを持っています。年長さんの初期の頃まで、良い成績を保たれる場合も多いです。
ですが、後から入ってくるお子さまに追い上げられる、または追い抜かれてしまうということが本当によくおこります。
通塾が長ければ長いほど緊張感やモチベーションをキープし続けることが難しく、慣れているがゆえの中だるみやスランプがやってくるからです。
夏休み前のタイミングでこれが起こると、お母さまは心配で気が気でない状況になります。
あんなに早くから準備してきたのに、今がこれでは、秋までにもっと成績が下がって合格できないのではないかと焦燥感と絶望感で大変悩まれます。
ですがそういう場合でも、取り組み方を工夫し、焦らず粘り強く続けていれば、スランプを脱することはできます。
そのために一番大切なことは「お母さまが平常心を保っていること」これに尽きます。
成績が下がったことで「できない」「やったばかりなのに」「どうしてケアレスミスをするの」などとお子さまを叱責してしまうと、スランプ脱出は遠のきます。うちの娘は、夏休みに妻がやりすぎたので、夏休み明けにひどいスランプとなりました。
成績は上下するのが普通で、下がることも良くあります。もともと良かった成績が下降するのはお子さまのせいではありません。
しかし、スランプを脱したお子さまは一回り以上たくましく成長されて強くなります。
塾の先生から志望校を変更してはとアドバイスを貰うことについては、私としては懸念事項が2つあります。
①塾は集団で学ぶ場ですから先生方がどんなに優秀でも一軒一軒のご家庭の教育方針や状況やお子さまの特性を細かく把握することは不可能です。
塾の先生が把握されているのは「成績の経緯」のみです。成績が上がった、下がった、今どのくらいのポジションかでご志望校の合否についてのアドバイスをすることになります。
ですがたとえ現在成績不振でも、やったことまだ点数に現れていないだけで、やったことがお子さまにしっかり定着してお子さまが自信を持たれた頃から目に見えて成績が向上するということはよくあります。
また塾の先生との相性があまり合わないことで(先生から全く褒められない、いつも叱られるという教室が、今だに、あります。スイングです、、、)お子さまが自信を失って伸びられないというケースもあります。
塾の進度が早すぎる、難易度が高すぎる、問題を解くスピードを求められすぎる、ということで伸び悩んでいるというケースもよくあります。
この場合、アプローチを変えてください。
また現在の成績に現れていなくても、日常生活のなかで
〇生活習慣が整っていて
〇外遊びを楽しむ時間をたっぷりとっておられて
〇親子でお料理や家庭菜園を楽しまれ
〇お子さまは家族の一員として毎日お手伝いをされていて
〇夕食時にはご家族で豊かな会話とともに食事を楽しまれている
そんなご家庭であれば、秋までに成績がぐんぐんと伸びたり、ことばや会話を重要視する行動観察校(慶応横浜、早実など)で評価されて合格してしまう、ということもよくあります。
塾で見えている模擬試験の「成績」だけでは、わからない部分が本当に多いのです。
もう1つの懸念事項は、塾の持っている学校の情報です。受験塾にはそれぞれ、守備範囲があります。
その小学校に「強い」と言われ、合格者をたくさん出している教室はほとんどの場合、その学校の近くにあります。メリーランドの成蹊の合格者の数は異常です。成蹊の校長がメリーランドに天下りしてくるので、そういうことかあ、と思います。
大手の塾は特に、それぞれの教室の「担当校」がしっかり分化しています。ジャックなどはそうですよね。
これは、学校に特化した授業を受けられるという点で非常に良いシステムだと思いますし、ぜひ第1志望校を専門にしている教室に、夏期講習以降はとくに通っていただきたいと思います。
しかし、そういう教室で、ご志望校の相談をされる場合、広い範囲でのアドバイスが貰いにくいという弱点があります。
なぜかというと「特化している=担当校以外の情報を持っていない」からです。
特化していればいるほど、担当校専門になるために他の学校のことが聞けないという図式です。
ですので、その塾の担当校以外の学校のことを相談されたい場合は、塾の先生ではなく、その学校に詳しい方にお聞きになられることをお勧めします。
塾の先生以外に相談できる人が思いつかない、誰に相談したら良いかわからず、困っている、悩んでいる。
そんな場合は迷わず、「家庭教師 エデュケア・ハーモニー」にご相談ください。
お母さまが迷ったり悩んだりされているお気持ちは、お子さまに、必ず、伝わります。
早くお気持ちをすっきりさせて、迷ったり悩んだりしている時間をお子さまとの前向きなご準備も時間に変えてください。
今がどんな状況でもあきらめず、笑顔を絶やさず、希望を持って、お子さまを信じて、淡々と粘り強く、ブレずに最後までやり抜くことができたご家族が合格されます。
ですから、決して諦めないでください。お子さまと一緒に一つの目標に向かうこの夏は、ご家庭の一生の思い出になることでしょう。
目標に向かって努力している最中が、実は最も楽しく充実しています。結果が出た後は、嬉しいのですが「あれっ、こんなもんか」となります。
ぜひ、小学校受験を楽しんでください。