忍殺TRPGリプレイ【コミュニケーション・ブレイクダンス】01
邦題:通信障害音頭(Communication Break Dance)
ドーモ、三宅つのです。これは、ネヤ=サンのシナリオ案「ダイダロス護衛任務」、および原作小説「ユーレイ・ダンシング・オン・コンクリート・ハカバ」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意下さい。
時系列上は、2034年の7-8月頃、おそらくはオーボン(お盆)の頃でしょうか。本編の裏、ダイダロスが唐突にナンシー・リーの背後に現れる場面をダイダロス側からプレイするシナリオです。「作成間もないソウカイ・ニンジャ3-5人」でのプレイが推奨されていますが、調整次第で簡単にもハードにもなるでしょう。今回挑むのは、このニンジャたちです。
◆ナウクラテー(種別:ニンジャ)
カラテ 2 体力 2
ニューロン 6 精神力 6
ワザマエ 6 脚力 3
ジツ 1 万札 0
DKK 0 名声 1
◇装備や特記事項
▶生体LAN端子:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
▷ファイアウォール
☆ハッカーニンジャ、ジツLV1
●ネットワーク完全没入、IRCコトダマ空間認識能力
☆タツジン(電脳戦)
●戦闘スタイル:LAN直結
●射撃スタイル:無線LAN攻撃
●コトダマ空間高速飛翔戦闘 電脳空間マップにおいてのみ使用
○生い立ち:サイバーゴス
◉知識:サイバネティクス、ファッション、
ハッカーの流儀、電子ウイルス、IRCネットワーク
◉交渉:誘惑
○立ち位置:心酔や従順
能力値合計:16 回避ダイス:6 ハッキング判定ダイス:8
つい先日ソウカイヤの電算機室に配属されたニュービー女ニンジャです。ダイダロス=サンからインストラクションを受け、ハッカーニンジャとして活動を開始しました。護衛とするには心もとないですが、一緒にサイバーゴス系クラブに来るには極めて自然な相手でしょう。報酬や余暇はありませんが、ハッカーの流儀や電子ウイルスとIRCネットワークに関する知識を与えられました。
◆マーシレスフィンガー(種別:ニンジャ)
カラテ 3 体力 4
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ 0 万札 0
DKK 1 名声 3
◇装備や特記事項
▶ヒキャクLV1:脚力と回避ダイス+1
▶生体LAN端子:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
○生い立ち:拷問好き
◉ニンジャソウルの闇(1):体力および攻撃・射撃・ジツ発動判定ダイス+1
◉邪悪なサディスト
◉交渉:威圧、理路整然
◉知識:犯罪
○立ち位置:心酔や従順
◆オーガニックスシ:体力3回復(使い捨て)
能力値合計:9 回避ダイス:4
久しぶりの物理マーフィン=サンです(勝手に省略)。6月にヤクザ天狗の銃弾を受けて死にかけましたが、ニンジャなので早めに退院しました。生い立ちが拷問好きなので闇持ちで、ギリギリ体力1残るところでしたが、あの時はなんか疲れてたのでしょう。ホストクラブで働いており、メンポもなんかユーレイっぽいのでここに来てもおかしくありません。そろそろハッカーニンジャになってもいいかも知れませんね。
護衛としては心もとないふたりですが、ニンジャなのでダイジョブでしょう。スコルピオン=サンもいますし、ダイダロス=サンだってニューロン値がめちゃくちゃ高いため回避ダイスが17もあります。
◆ダイダロス(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ 3 体力 6
ニューロン 17 精神力 15
ワザマエ 6 脚力 3
ジツ 3 万札 20
◇装備や特記事項
●マルチターゲット、時間差
●回避予知:あらゆる攻撃の回避難易度がNORMAL以下にならない
▶︎▶︎▶︎生体LAN端子LV3:ニューロン判定ダイス+6、イニシアチブ+3
▷ファイアウォール×3
◉重サイバネ化:体力+2、精神力-2、●脆弱性:電磁(1)
☆ハッカーニンジャ、ジツLV3
●ネットワーク完全没入、IRCコトダマ空間認識能力
☆タツジン(電脳戦)
●戦闘スタイル:LAN直結
●射撃スタイル:無線LAN攻撃
●コトダマ空間高速飛翔戦闘 電脳空間マップにおいてのみ使用
☆戦略視界リンク:精神力1消費し発動判定(NORMAL)
次の手番まで、術者と味方全員に脚力・射撃ダイス・回避ダイス+1
没入宣言して使用すると、没入を維持する限り自動的に効果継続 累積なし
☆ステルス・ノイズ:精神力1消費し発動判定(NORMAL)
次の手番まで、術者と同じ部屋にいる敵全員の射撃判定難易度+1
種別はクローンヤクザ、生体LAN所持者、重サイバネ、戦闘兵器のみ
没入宣言して使用すると、没入を維持する限り自動的に効果継続 累積なし
◉kill-9:ハッキング(HARD)に成功すると軽減不可2ダメージ(回避NORMAL)
◉killall:精神力1を消費し、最大2体にkill-9
◉sudo_kill-9:精神力1を消費し、ターゲット1体にハッキング(U-HARD)
ボス級の敵なら回避HARD、出目666ならU-HARD
命中したら両者はハッキング対抗判定(NORMAL)を行い、成功差分のダメージを与える
◆軍用サイバーサングラス:射撃ダイスとイニシアチブ+1
◆タクティカルスーツ:体力+1
能力値合計:32 回避ダイス:17
公式の元データを整理するとこうなります。さすがにシックスゲイツだけはあり、そうそう攻撃も当たらないでしょう。カラテやワザマエで回避しているわけではなく、監視カメラ網などの複数レイヤー視界を常時有し、攻撃をあらかじめ察知して物陰に隠れているのです。
では、始めます。
◆
序
ズンズンズンズズ、ズンズンズンズズ、ズンズンズンズズ、ズンズンズンズズ。非人間的で無機質なインダストリアル・テクノの重低音が、ジンジャ・クラブ「ヤバイ・オオキイ」から深夜のネオサイタマへと漏れ出してくる。
クラブのカンバンには、ヨウカンのように黒く真四角なサイバー調サングラスをかけたオイランの絵が描かれいる。サングラス部分は電飾仕様になっており、ミステリアスな薄笑いとともに「毎日楽しい」「実際楽しい」「金曜夜はユーレイ・ナイト」などの刹那的なメッセージを発し続けていた。
ここは、ネオサイタマ有数の富裕層居住地域「カネモチ・ディストリクト」の八番街。通称「カネモチ8」。平安時代には、丘の上に築かれた厳粛な霊場であったが、現在となってはネオ・カブキチョと並ぶいかがわしい繁華街のひとつへと堕している。
平安時代から続いたこの由緒正しいジンジャ・カテドラルも、今となっては、虚無的なカネモチ・ディストリクトの象徴と化している。ここは今から数年前に、オムラ・インダストリ系列のアミューズメント会社によって神主ごと買収され、サイバーゴス系クラブ「ヤバイ・オオキイ」へと変わったのだ。
クラブのトリイの前には、サイバーサングラスをかけたメキシコ系黒人のゴメスが威圧的に腕組みして立っている。今夜は金曜だ。ユーレイ・ナイトに相応しい格好をしてこなかった愚かな客を追い返すのが、時給500円でゴメスに与えられた仕事なのである。彼の前に、新たな車が止まった。
ゴメスは息を呑んだ。それは、ソウカイ・シンジケートのクロスカタナ紋がついた黒塗りの家紋タクシーだった。彼のオヤブンたるメキシコ人ニンジャ・スコルピオンが所属する、泣く子も黙る暗黒組織である。クローンヤクザが先に降りて、後部ドアを開く。「センセイ、ドーゾ」「アイアイ」
最初に降りてきたのは、白髪で褐色の肌にタトゥーを入れた若い男。口元と鼻を、ドクロがプリントされた布で覆っている。ナヨナヨしていてユーレイめいているが、剣呑なオーラを感じる。次に降りてきたのはさらに若く、いかにもサイバーゴスという感じの、胡乱な目つきをした少女だ。
最後に降りたのは、目元を円環型サイバーサングラスで覆い、頭部からLANケーブルの束を伸ばした異形の男。全身を黒いサイバーウェアで包み、右腕にサイバー入力デバイスを装着し、背中にも銀色の通信デバイスを負っている。その股間に輝くのは、クロスカタナのエンブレム!
「アイエッ、ドーモ」ゴメスは失禁をこらえて深々とオジギした。ニンジャだ。スコルピオンの暴虐を身にしみて知る彼にとって、ソウカイ・ニンジャはまさしく悪魔の化身だ。少女の姿をしていても、屈強なメキシコ人よりも恐ろしい。3人のニンジャは軽く手を振り、トリイ・ゲートを通過した。
ダンゴウ
「フンフンフンフフ、フンフンフンフフ」女ニンジャ・ナウクラテーは至極上機嫌だ。上司のダイダロスから、このサイバーゴス系クラブへ一緒に行こうと誘われたのだ。護衛として影の薄いニンジャがひとり付いてきたが、どうでもいい。これをデートと言わずしてなんと呼ぼうか。
トリイを潜って右にはセキュリティ控室、左にはトイレや更衣室がある。ダンスホールは正面、トリイやコマイヌの奥だ。「さて、まずはスコルピオン=サンにアイサツしておきますか」「「ハイ」」ダイダロスは右へ行き、ふたりのニンジャは周囲を警戒しながら一緒に進む。
「ドーモ、スコルピオン=サン。ダイダロスです」「マーシレスフィンガーです」「ナウクラテーです」ドアを開けてアイサツする。スコルピオンは、この施設のヨージンボとしてソウカイ・シンジケートから派遣された手練れのニンジャだ。「ドーモ、スコルピオンだ。よくきたな」
◆スコルピオン(種別:ニンジャ)
カラテ 8 体力 11
ニューロン 5 精神力 6
ワザマエ 6 脚力 4
ジツ 3 万札 10
◇装備やスキル
●連続攻撃2
◉忠誠心:ソウカイヤ 精神力+1
☆サソリ・ニンジャクラン、ジツLV3
☆カトン・ジツLV3
★◉サソリ・ファイティング・スタイル:連続攻撃2、近接攻撃ダメージ+1
射撃不可、連続側転難易度+2 その他は「タツジン(イアイドー)」と同じ
★◉ヒサツ・ワザ:サソリ・キック 回避判定で迎撃が出た時、出目66で発動
迎撃ダメージをD3とし、ニューロンとワザマエにも2ダメージ(回避HARD)
ナイフ二刀流装備時のみ使用可能
◉頑強なる肉体:体力+2
◆ナイフ2本(二刀流)
◆カトン酒瓶:精神力消費なしでカトン・ジツLV1かLV2を発動(使い捨て)
○生い立ち:拷問好き
◉ニンジャソウルの闇(1):体力および攻撃・射撃・ジツ発動判定ダイス+1
◉邪悪なサディスト
◉知識:犯罪、ストリート(メキシコ)の流儀
◉交渉:威圧
○武勇伝語り:手番攻撃フェイズに「その他の行動」として使用
次の手番開始フェイズもしくはダメージを受けるまで回避判定難易度+1
この効果が解除されるとき、それが手番開始フェイズであれば精神力が1回復し、
そうでなければ、次の行動手番における近接攻撃判定ダイスが+2される
○カトン自爆:爆発四散時、難易度HARDのジツ判定に成功することで、
自身を中心とする5×5マスに無差別な火炎ダメージ1を発生させる(回避HARD)
能力値合計:25 回避ダイス:8
真の男であるスコルピオン=サンです。元シナリオのデータにいろいろ積んでみるとこうなりました。実際油断ならぬつわものです。
巨漢のメキシコ人がイガラ声でアイサツした。Tシャツからはみ出した両の上腕に、凶悪そうな蠍の刺青が見える。「オレは12から25まで、メキシコ重犯罪刑務所で過ごした。当時オレと一緒に刑務所に入ったギャング団の仲間は3人に1人のペースで死に、5年後に生き残ったのはオレ1人だった……」
スコルピオンはいきなり武勇伝を語りだした。滔々と語られる彼の話は、真偽は定かでないが大したものであり、それはそれとして長い。どこかで遮らねばなるまいが、機嫌を損ねれば大変だ。
交渉判定、ワザマエかニューロンで難易度HARD。「誘惑」「共感」「ストリートの流儀」などで+1。ナウクラテーは7D6[4412312]=失敗、マーシレスフィンガーは3D6[536]=成功。
「あの……」「お嬢ちゃん、黙ってな。オレは武勇伝を遮られるのが一番嫌いなんだよ!」「アッハイ」マーシレスフィンガーがオジギして申し出る。「まあまあ、この子もビビってますね。ダイダロス=サンがこちらに御用がありますから、私たちついて来ましたよ。どうかまず、お話を」
「おう。シックスゲイツにゃあ敬意を払わんとな。何の用だ」スコルピオンは横柄に椅子に座り、ナチョ・スシをどす黒いショーユにつけてナイフで食べ始めた。ナウクラテーは露骨に嫌そうな顔をしたが、ダイダロスは動じない。「ええ。こちらにネズミが一匹入り込んだとの情報を掴みまして」
「ネズミ。どんなだ」「このところ、ソウカイ・ネットや暗黒メガコーポにハッキングを仕掛けてくる手練れのハッカーがいましてね。そのIPを割り出した結果、ここに潜んでいる可能性が高いというわけです」「けっ、ハッカーか。ナヨナヨしたやつらなら、ここには掃いて捨てるほどいるぜ」
「距離が物理的に近いほど、相手の正確な座標は割り出しやすくなります。我々がダンスホールに入り、目的のハッカーを探し出します。あなた方も怪しい者がいないか見張っていていただきたい」「要は、いつもどおりにやれってことだな。勝手にしろ!」スコルピオンは威圧的に笑った。
ナウクラテーはむくれた顔をする。完全に自分とは逆の存在だ。「で、そのお嬢ちゃんとデートか。それともそっちのモヤシ野郎とか」「そのハッカーと、ですかね。どうも女性らしいし」ナウクラテーはますますむくれた。「グワッハハハ!お嬢ちゃんが膨れっ面だぜ、子連れの色男さんよ!」
警備配置
4人はUNIX画面でこのクラブの警備状況を確認する。「入口は南にひとつきり。ゴメスが守ってる。ホールの南と東西には、オレの手下のメキシコ人がふたりずつ。北はひとりだ」スコルピオンがナイフで位置を指す。「オレはよほどの揉め事がなきゃ行かねえ。マフィアのカチコミとかな。昔……」
「では、ナウクラテー=サンはどこにしますか。このセキュリティ控室で、監視カメラを通じて広くダンスホールを観察するというのは」「絶対イヤです。ダイダロス=サンの護衛につきます!」「アー、じゃあ、私ここにいますね。周りはスコルピオン=サンやメキシコ人たちにお任せしますね」
「おう。オレの武勇伝をたっぷり聴かせてやるぜ」「お手柔らかに……。ところで、このふたり、この出で立ちでダイジョブ?」「ユーレイだかサイバーだかのゴスだろ。違和感ねえぜ。マーフィー=サンもな」「マーシレスフィンガーです」「長え。マーフィーとかマーフィンにしろ」「アッハイ」
ダンスホール
マーシレスフィンガーを残し、ダイダロスとナウクラテーは顔にフンドシをかぶってダンスホールへ向かう。トリイを潜り、コマイヌの間を通り、メキシコ人バウンサーが左右に立つ門を抜けて進む。ナウクラテーはダイダロスと腕を絡ませている。実際彼らの装いは、この中では特に違和感がない。
ズンズンズンズズ、ズンズンズンズズ、ズンズンズンズズ、ズンズンズンズズ。サイバーテクノの重低音に合わせて、姿の見えないDJがネンブツのようなMCを繰り返し唱えながら、終末的なパイプオルガンを弾きならす。「ナムサン、ナムサン、ナムアミダブツ、ナムサン、ナムサン、ナムアミダブツ」と。
数百名を収容するジンジャ・クラブ「ヤバイ・オオキイ」のホール内は、ピンク、ターコイズ、オレンジなどのけばけばしいライトに目まぐるしく照らし出され、ホールの四方を取り巻く長大なショウジ戸には、ユーレイ・ゴスたちの影絵が刻み付けられていた。
無数のローソクが立てられた大燭台が天井から六つ吊られ、鎖を軋ませながら沈没寸前の難破船のように揺れて、炎の軌跡を描いていた。かつて大仏が鎮座していた北の壁にはスクリーンが置かれ、釜茹でにされるキリストや、逆さ写しのネンブツといった軽薄で悪魔的な映像が洪水のように映し出されていた。
内部のグレーのマスは1-2名のユーレイ・ゴスがいることを表す。移動や戦闘に際しては遮蔽物となり、攻撃に巻き込まれて死ぬと地形効果を失う。6つのオレンジのマスは大きな燭台で、連続側転を行うと飛び乗ることができる。攻撃すると燭台を落として範囲攻撃(カトン)。緑色のマスはバーカウンターで、薬物入りのリキュールを補給できる(1回だけ)。北東のキモン・テーブルにはVIP客たちがおり、VはVJカンヌシ。
踊りながら人混みをかき分け、ふたりはホールの中央までやってきた。「さて……何かトラブルが起きるまで、カクテルで口を潤しているつもりですか?それも結構ですが、あなたには危険に目を光らせるついでに、ターゲットを探してもらいましょう」ダイダロスに促され、ナウクラテーは頷く。
ニューロンかワザマエ判定、難易度HARD。8D6[61612241]=2成功。控室のマーフィーは難易度U-HARDでハッキング判定、5D6[13266]=2成功。ともに怪しいIPの物理座標を発見した。
いた。近い。『あなたたちのすぐ近くにいるっぽいね』控室からのIRC。ダイダロスも当然気づく。ホールの西、燭台の近くでそつなく踊っている黒髪オカッパのゴスガールだ。顔はユーレイ・ゴス特有のフンドシで覆われてわからないが、胸は豊満のようだ。こちらに気づいた様子はない。
「どうします。近づいて、インタビューしますか」「私に任せなさい。LAN直結します」ふたりは気づかれないよう、少しずつ西へ移動しようとする。だが……その時だ!
「イヤーッ!」「グワーッ!」入口のトリイ前で騒ぎが起きた!屈強な門衛のゴメスが、何者かに殴り倒されたのだ!見よ!それはねずみ色のスーツを纏った50がらみの泥酔サラリマン!彼は羽織っていたトレンチコートを勢いよく脱ぎ捨て、空中にパンチと手刀を三発叩き込んだ。カラテだ!
彼の背広の腰には、年季の入ったブラックベルトが巻かれている。真のカラテ使いであることを示す証拠だ。「ヒック!何としても、俺はイチタロウを連れて帰るぞお。鼻に輪を括り付けてでも連れ帰ってやる!」
◆ヤマダ・ヨリトモ(種別:モータル、ボス級)
カラテ 6 体力 6
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 4 脚力 3
ジツ - 万札 0
◇装備や特記事項
●ドージョーの門弟
◉◉タツジン:コッポドー 近接攻撃の出目6成功時に痛打+1
●戦闘スタイル:殺人コンビネーション
命中した近接攻撃に回避ダイスダメージ1の付属効果
出目4が2個以上あれば殺伐の出目3(急所破壊)が発生
●戦闘スタイル:内破壊掌打 ワザマエで近接攻撃、装甲貫通1
殺伐が発生したら出目2(頭部痛打)か出目3を選ぶ
●ワザ:ボールブレイカー 出目665で発生、殺伐出目3(回避HARD)
◉トライアングル・リープ
●連続側転
◆ブラックベルト:近接攻撃ダイス+1
◇カルマ:善(一応)
能力値合計:13 回避ダイス:6(回避HARD)
屈強なメキシコ人を一撃で殺しまくる、恐るべきカラテサラリマンです。せっかくなのでモータルの「アーキタイプ:ブラックベルト」とし、タツジンスキルを持たせました。モータルでも鍛えれば強いのです。でもトライアングル・リープキックとか繰り出して来ますし、あるいはこの時ニンジャ化しつつあったのかも知れません。そうなるだけの絶望的状況ではあります。
【続く】
◆