忍殺TRPGリプレイ【ワッツ・ユアーズ・イズ・マイン】01
ドーモ、三宅つのです。これはぺりかん=サンのシナリオ「モータードリヴン・ブルース」および同名の原作小説、さらに「キョート・ヘル・オン・アース:急:ラスト・スキャッタリング・サーフィス」前編などを元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
原作再現シナリオで、オナタカミ支配領域に謎の戦闘兵器が出現し、ツジギリ・テロを行うのを止めるミッションです。名声10-15程度のストリートニンジャ4人で挑むことが想定されていますが、調整も可能でしょう。
前にとくなが=サンの同様のシナリオ案(現在は消滅しています)を借りてやったことがありますが、今回は状況が違います。原作第二部最終章と同じく、オムラ・インダストリ本社要塞そのものがイッキ・ウチコワシやオナタカミによる一斉攻撃を受け、物理的に癒着したソウカイヤ仮本部ごと滅亡の危機に瀕しているのです。となれば話の大枠を借り、ウチコワシやオナタカミ、あるいはフリーの傭兵ニンジャとしてオムラ本社要塞を守る戦闘兵器やニンジャと戦うか、逆にオムラ側に立って防衛するか、となります。
同名のシナリオはぺりかん=サンのニチョームキャンペイグンにも組み込まれていますが、この状況でニチョーム自警団がオムラ討伐に駆り出されるのも問題があるため、今回は別のニンジャチームを派遣します。つの次元には実際オムラと因縁があるオナタカミ系の手練れニンジャチームがいます。
◆デッドラット(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ 10>12 体力 14>16
ニューロン 6 精神力 5>6
ワザマエ 8>10 脚力 6>7/N
ジツ 0 万札 30>-7
DKK 0 名声 10>11
攻撃/射撃/機先/電脳 15/13/ 7/ 8
回避/精密/側転/発動 17/13/12/ -
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶▶▶▶▶戦闘用サイバネLV1FURU SETTO
カラテ・ワザマエ・イニシアチブ・体力・精神力・脚力+1、
ニューロン・射撃・回避+2
▷テクノカラテ制御プログラム
ワザマエでの近接攻撃時、テッコのLV数ぶんダイス数ボーナス
▷全方位監視アイ:回避+2
▷内蔵型ブレード(カタナ)
▷ブースターカラテユニット:攻撃・側転+1、飛行時に轢殺1
●過剰サイバネ(9個):精神力-3(クロームハートと忠誠心で相殺)
◉重サイバネ化:体力+2、●脆弱性:電磁(1)
◆伝統的ニンジャ装束:回避と即応+1
◇ジツやスキル
◉◉タツジン:イアイドー
●連続攻撃2、連射2
◉ニンジャソウルの闇(1):攻撃・射撃・発動・体力+1
◉◉忠誠心:オナタカミ(2) 精神力+2
○生い立ち:元ハッカーカルト
◉知識:ビークル、テックガジェット、電子ウイルス、
ハッカーの流儀、IRCネットワーク 記憶
○背景:違和感や外部存在
能力値合計:24>28
◆デジタルクラッシャー(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ 8 体力 11
ニューロン 6 精神力 5>6
ワザマエ 9>11 脚力 6>7/N
ジツ 0 万札 31>-6
DKK 0 名声 10>11
攻撃/射撃/機先/電脳 10/13/ 7/ 8
回避/精密/側転/発動 13/13/12/ -
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶▶▶▶▶戦闘用サイバネLV1FURU SETTO
カラテ・ワザマエ・イニシアチブ・体力・精神力・脚力+1、
ニューロン・射撃・回避+2
▷テクノカラテ制御プログラム
ワザマエでの近接攻撃時、テッコのLV数ぶんダイス数ボーナス
▷全方位監視アイ:回避+2
▷内蔵型ハンドガン×2(オノミチ・カスタム×2):連射3、射撃H、ダブルターゲット
▷ブースターカラテユニット:攻撃・側転+1、飛行時に轢殺1
●過剰サイバネ(9個):精神力-3(クロームハートと忠誠心で相殺)
◉重サイバネ化:体力+2、●脆弱性:電磁(1)
◆伝統的ニンジャ装束:回避と即応+1
◇ジツやスキル
◉◉タツジン:ミリタリーカラテ
◉トリガーハッピー
●連続攻撃2、連射2
◉魅了
◉◉忠誠心:オナタカミ(2) 精神力+2
○生い立ち:ガンマニア
◉知識:ビークル、銃器、重工系メガコーポ、大型兵器 記憶
○背景:秘密や陰謀
能力値合計:23>25
◆デスブレイカー(種別:ニンジャ/重サイバネ)
カラテ 8>10 体力 13>15
ニューロン 6 精神力 6>7
ワザマエ 9 脚力 6/N
ジツ 0 万札 30>-7
DKK 0 名声 10>11
攻撃/射撃/機先/電脳 12/11/ 7/ 8
回避/精密/側転/発動 15/11/11/ -
即応ダイス:6 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶▶▶▶▶戦闘用サイバネLV1FURU SETTO
カラテ・ワザマエ・イニシアチブ・体力・精神力・脚力+1、
ニューロン・射撃・回避+2
▷テクノカラテ制御プログラム
ワザマエでの近接攻撃時、テッコのLV数ぶんダイス数ボーナス
▷全方位監視アイ:回避+2
▷ブースターカラテユニット:攻撃・側転+1、飛行時に轢殺1
▷第二の心臓:体力+2、即死耐性
●過剰サイバネ(9個):精神力-3(クロームハートと忠誠心で相殺)
◉重サイバネ化:体力+2、●脆弱性:電磁(1)
◆伝統的ニンジャ装束:回避と即応+1
◆オーガニック・スシ
◇ジツやスキル
◉◉タツジン:ジュージツ
◉ランスキック
●連続攻撃2、連射2
◉不屈の精神:精神力+1
◉◉忠誠心:オナタカミ(2) 精神力+2
○生い立ち:異端考古学者
◉知識:重工系メガコーポ、古代ニンジャ文明、宗教、
オカルト、伝統的アート 記憶
○背景:全能感や野望
能力値合計:23>25
全員相当の手練れですね。では、始めます。
◆◆◆
序
『現職総理大臣ラオモト・カン=サンによる大規模な汚職が発覚しました。ネオサイタマ市議会および国会は辞職決議案を採択、内閣は解散され……』「……え?」99マイルズ・ベイ、オムラ・インダストリ本社要塞108階、社長室。同社CEOモーティマー・オムラは耳を疑った。「どういう……事だ!?」
彼は震え上がった。現在47歳のモーティマーは、父であるアルベルト会長の急死により、オムラにおける最高権力者となった。だが、オムラと物理的に癒着したソウカイ・シンジケートおよび総理大臣ラオモト・カンには頭が上がらず、彼らを後ろ盾として敵対企業オナタカミと対峙してきたのだ。
小競り合いは続いていたが大規模な衝突は収まりつつあり、父の死で急落した株価も、キョート共和国の秘密兵器をオムラの戦闘兵器ネブカドネザルが撃退したことでV字回復した。これで一安心と思っていた矢先に。「お聞きの通りです」傍らに控えるウルシ色装束のニンジャは無感情に言った。
「……ダイジョブだよな?オメガ。オムラはさ。ネブカドネザルもいるし、業績も株価も回復して」「いえ。つい先程、バンク・オブ・ネオサイタマが融資を打ち切りました。流動性が確保できていません。株価は危険水域まで下落中です」「え? 融資が?ナンデ?」「私は秘書ではありません」
「い、色々あるんだ!経営ってのは!苦しい時もある!」モーティマーはイライラとして叫んだ。「けど、ダイジョブだ!またネブカドネザルがひと暴れして、ネオサイタマをキョートの侵略者から防衛し!キョート軍をゼンメツさせて共和国を征服するんだ!ラオモト=サンだって、ソウカイヤが!」
KABOOOOM!BRATATATATATAT!BRATATATATATAT!破砕、爆発、銃声!社長室の外から響く不穏な音!「何だよ」オメガは手を後ろで組んだまま、沈黙する。「何だよ、これは!ここは本社要塞、社長室フロアだぞ!絶対に安全」『アバーッ!』悲鳴。断末魔。「おい、オメガ!?」「潮時です」
オメガは社長室の窓の外を指差す。広大な工場地帯の各地から火の手があがり、爆発が起きている。無数の労働者の群れが真っ赤な旗を翻し、戦闘兵器に立ち向かっていく。「イッキ・ウチコワシとオナタカミによる総攻撃です。ここも危険です。脱出を」「脱出!?そ、そ、ソウカイヤは!?」
「残念ながら、ソウカイ・シンジケートはオムラを見放したようです。ラオモト・カン=サンからの声明はまだありませんが、子息のヨルジ=サンとチバ=サンからは『オナタカミにつく』とのメッセージが届いて」「う、う、裏切り者めーッ!」モーティマー・オムラは顔を真っ赤にして怒った!
「お、お前は、僕を守るんだ!父さんの遺言だろ!ネブカドネザルを出せ!我がオムラのニンジャと戦闘兵器を総動員して、即座に反乱を鎮圧しろ!」「私はあなたとは契約を結んでいない。カネももらっていません。オムラの株式はじきに紙くずだ」「今すぐやれ!V字回復してみせろ!ウワーッ!」
◆
その頃。燃え盛るオムラ工場地帯を、色付きの風が駆け抜けていく。オナタカミ社の企業ニンジャチームだ。並み居るオムラ兵を薙ぎ倒し、頭上を飛び越え、前へ、前へ、上へ、上へ!『ネブカドネザル=サンやオメガ=サンは相手にする必要はありません。機密データの奪取を最優先してください』
オナタカミ社の電子ナビゲーターから極秘IRC通信が届く。『本社要塞は宝の山です。技術者やニンジャには可能な限り降伏を呼びかけ、不必要な殺戮は行わないこと』「わかっている」白髪の女ニンジャは無感情に答えた。「手向かいするなら、火の粉は払う。殺しはしないが」『それで結構』
デッドラット、デジタルクラッシャー、デスブレイカー。3人は全身をオナタカミ製の戦闘用サイバネで武装した手練れニンジャだ。オムラやネブカドネザルとは因縁もあるが、この戦場に投入されたニンジャや戦闘兵器は彼らだけではない。手強い相手は相手にせず、着実に任務を遂行するだけだ!
作戦開始
【続く】
◆