忍殺TRPGリプレイ【セレブラル・ランデヴー】04
前回のあらすじ:謎のニンジャ・アシッドウルフに率いられる若き「鷲のニンジャ」三人組は、暗黒メガコーポ・メイライ社の重役であるアルトゥール博士を尋問し、極秘情報を抜き出した。だがそこへ巨大な戦闘兵器「サターン」が襲来!三人を美術品展示室に閉じ込めた!カラダニキヲツケテネ!
◆
「イヤーッ!」アースハンドは状況判断し、展示室へ突入!そこにはガラスケースに入ったいくつかの美術品があり、当然なんらかのトラップが仕掛けられている。「ついでに火事場泥棒してやるか……ん?」彼は部屋の片隅にうずくまる人影を発見した。招待客か。黒い衣装を着た、肌の白い女。
「「……!」」互いの目が合う。互いに気づく。ニンジャだ!「「イヤーッ!」」二人も展示室に突入!「気をつけろ、トラップがある!そして……ドーモ、代表のアースハンドです」ニンジャならば、アイサツされれば返さねばならない。女は渋々応じた。「……ドーモ、ブラックメイルです」
「敵か」「待て、貴様らとやり合う気はない!」彼女はハンズアップした。別組織のエージェントのようだ。「やり合わなくて済むなら越したことはないな。だが……」KRAAAASH!展示室西側の壁が突き破られた!
『降伏を受け付けています』サターンはガトリングガンアームと電磁クローアームを振りかざし、降伏勧告を行う。展示室の窓も封鎖され、逃げ道はない。「あいつをブッ壊して逃げ道を切り開くしかない。協力しよう」「……わかった」ブラックメイルは頷き、黒いメンポと装束を身に着けた!
戦闘継続
4ターン目
「「「「イイイヤァアアアーーッ!」」」」物陰に潜んでいた四人のニンジャが一斉に攻撃!アースハンドとサイバーメイヘムがトビゲリを放ち、デッドリーパーが二挺拳銃を撃ち、ブラックメイルがアサシンダガーを閃かす!KRASH!KRASH!BLAMBLAM!SLASHSH!『ピガガガーッ!』全て命中!
サターンは一歩後退し、ガトリングガンアームを構える!『緊急事態ゆえやむを得ません』BRTTTTTTT!銃弾の雨!「「「イヤーッ!」」」やや離れたデッドリーパー以外の三人は難なく回避!だが!KRAASH!室内のガラスケースは粉々に砕け散り、中に置かれていたマネキネコからガスが噴出!
ブシューッ!「グワーッ!」「「「ンアーッ!」」」ナムサン!暴徒鎮圧用の催涙ガスだ!殺傷力はないが、ニンジャといえど目や呼吸器をやられ行動が困難になる!そして戦闘兵器であるサターンには無効!なんたる恐るべき戦略的思考か!幸いにも中の展示品は無事だ!『このまま鎮圧します』
5ターン目
「「「イヤーッ!」」」三人は展示室の隅に設置された三体のマネキネコへ駆け寄り、催涙ガスの噴射を止めようとする!だが止まらぬ!「チッ!そっちは任せたぞ!」ブラックメイルは低く押し殺した声で言い放ち、サターンへアサシンダガーで斬りかかる!「イヤーッ!」SLASHSH!『ピガーッ!』
巧みなダガー捌きがサターンの堅牢な装甲の隙間を突く!ワザマエ!『ピガ……!ゼンメツ・アクション・モード起動!』サターンはUNIX光を装甲の隙間から輝かせ、ブラックメイルにガトリングガンアームと電磁クローアームで襲いかかる!『ゼンメツゼンメツゼンメツだ!』BRTTTTT!ZZZT!
猛攻!直撃すればニンジャでもネギトロだ!だが!「ムテキ!」ブラックメイルはクロス腕防御しつつ、彼女のニンジャソウルがもたらしたジツ「ムテキ・アティチュード」を発動!ガキキキキィン!金属質な音が鳴り響き、恐るべき猛攻を全て弾く!ゴウランガ!「早くしろ!」「わかってる!」
6ターン目
「「イヤーッ!」」アースハンドとサイバーメイヘムはガスを停止させた!デッドリーパーは進み出てサターンへ二挺拳銃を向ける!「TAKE THIS!」BLAMBLAM!『ピガーッ!』命中!「イヤーッ!」ブラックメイルがフェイント・ツジギリ!SLASHSH!『ピガガーッ!』命中!サターンはよろめく!
『ピガ……ピガーッ!サターンは賢く強い!』バシューッ……サターンは高度な状況判断により、ジェットパックを作動させてオフィスルームまで飛び戻りつつブラックメイルへ射撃!BRTTTTTTT!「イヤーッ!」難なく回避!だが!『『『『『『反社存在!』』』』』』警備員六人が一斉に突入!
六人はサターンをかばうように整然と陣形を作り、ブラックメイルへテッコ内蔵型マシンピストルを展開した!『『『『『『社敵粉砕!』』』』』』BRTTTTTTTTTT!ナムサン!銃弾の雨がブラックメイルを襲う!「ええい、ムテキ!」ガキキキキィン!またもムテキ・アティチュードで防ぐ!
7ターン目
「「「イヤーッ!」」」三人はガラスケースの中のトレジャーを回収しつつ、ブラックメイルの背後からスリケンや銃弾を射出!BLAMBLAM!『『『『アバババーッ!』』』』警備員たちが次々と倒れ、陣形が崩れる!「イヤーッ!」ブラックメイルが駆け寄る!SLASHSH!『『アバーッ!』』
『社敵排除!』サターンはブラックメイルへ突撃!轢殺しつつ電磁クローアームを突き刺さんとす!ムテキでは防ぎきれぬ威力だ!KRASH!「グワーッ!」クローアームは躱すが轢殺が命中!そこへ!『『『御用だ!』』』『『『御用だ!』』』BRTTTTTT!壁の穴から六人の警備員が一斉射撃!
「ムテキ!」ガキキキキィン!ブラックメイルはまたもムテキ・アティチュードで防ぐ!だが長くは持たない!「クソ!あいつらめ、私ばかり矢面に立たせて……!」ブラックメイルは判断ミスを責任転嫁し、舌打ちする!
8ターン目
「「「「イイイヤァアアアーーッ!」」」」四人は協力してサターンへ猛攻!スリケンと銃弾が命中し、アサシンダガーが切り裂く!『ピガガガガガガーーッ!SAYONARA!』KABOOOOM!サターンは耐えきれず爆発四散!『『『『『『御用!』』』』』』六人の警備員は怯まずに一斉射撃!
「ムテキ!」ガキキキキィン!全弾防御!ブラックメイルはサターンの残骸の奥、スリケンを受けて倒れたアルトゥール博士を見て舌打ちする。「クソどもめ!すでに始末していたか!」セクトからの命令は、博士を生かしたまま連れ帰ることだ。ZBRでも射てば生き返るかもだが、この状況では……!
9ターン目
「「イヤーッ!」」アースハンドとサイバーメイヘムは死体と残骸を飛び越え、サターンが開けた穴から飛び出す!『『アバーッ!』』すれ違いざまに警備員を殺戮!「ヘンゲ!」デッドリーパーはジツを発動し、手足を猛禽類のそれに変えると、二人の後から飛び出す!『アバーッ!』警備員を殺す!
「くっ……!」ブラックメイルは机に駆け寄り、アルトゥール博士を担ぎ上げた。幸い警備員たちが応急手当をしていたようで、生きてはいる。彼を連れ帰らねば!……オフィスルームとその周辺は、煙と炎、瓦礫と残骸、それに警備員たちの死体で満ちている。なんたるマッポーの一側面か!
『『『盗賊!』』』BRTTTTTTT!警備員たちはデッドリーパーたちへ内蔵型マシンピストルで射撃!「「「イヤーッ!」」」難なく回避!「ブラックメイル=サンは!?」『……ここは引き受けた!先に行け!』煙と炎の向こうから、ブラックメイルの声が響いた。三人は……脱出を優先する!
戦闘終了
エピローグ
……三人は追撃を振り切り、ガラス戸を蹴り破ってベランダに戻った。黒煙を上げるペントハウスの下を、マグロツェッペリンが悠然と横切る!「「「イヤーッ!」」」跳躍!脱出成功!KABOOOM……!ペントハウスは証拠隠滅のためか爆発炎上した!「やれやれ……ともかく任務完了だな」
アースハンドは汗を拭った。「ブラックメイル=サンの目的や所属はわからなかったが……」「あいつも口封じしといたがよかったかもね」サイバーメイヘムは眉根を寄せる。顔を見られ、手の内を知られた。敵対関係になれば危険だ。「助けてくれた。いいとしようよ」デッドリーパーはつぶやく。
三人はマグロツェッペリンから別のビルへ飛び移り、極秘IRC通信でアシッドウルフに報告する。手元には展示室の美術品とシンマキの名刺がある。『……そうか』アシッドウルフの声には、怒りと冷静さの両方が共存する、不気味なアトモスフィアがあった。『満点ではないが、上出来だ』
「アッハイ」『速やかに帰還しろ。次の作戦行動の準備を行う』「ハイ!」三人はしめやかにネオサイタマの闇へ姿を隠した。結局、ブラックメイルはどうなったのか……それを心配するよりは、次へ、先へ進むべきだ。
【セレブラル・ランデヴー】終わり