忍殺TRPGリプレイ【グロウイング・アップ・ネオサイタマ】02
前回のあらすじ:ソードオブブラッド・ヤクザクランのオヤブンを始末しに派遣されたボーンピッカーとアズラーイール。予想外の戦力にピンチに陥るが、突如現れたふたりの傭兵ニンジャがオヤブンを殺し、去っていった。彼らが所属する傭兵集団「ブラザーフッド」とは?
◆
◆ボーンピッカー(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 6
ニューロン 8 精神力 8
ワザマエ 6 脚力 4/E
ジツ 0 万札 5>23
DKK 3 名声 6
攻撃/射撃/機先/電脳 6/12(集中時15)/10/10
回避/精密/側転/発動 9/8/8/0
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:1
◇装備や特記事項
●時間差、マルチターゲット
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
▶サイバネアイLV1:ワザマエ判定ダイス+2
◆LAN直結型ハンドガン:連射2、時間差・マルチターゲット可
●射撃スタイル・論理トリガ(集中時):ニューロンで射撃判定
時間差・マルチターゲット使用可能
◆テック・ガントレット:射撃ダイス&緊急回避ダイス+1
◆伝統的ニンジャ装束:回避ダイス+1
◆軍用サイバーサングラス:射撃ダイス&イニシアチブ+1
◆ウイルス入りフロッピー:ハッキング判定ダイス+3(使い捨て)
◆オーガニックスシ:体力3回復(使い捨て)
◆トロ粉末:精神力2回復(使い捨て)
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、連続側転難易度-1
◉シャープシューター:集中射撃で射撃ダイス+3
◉ウィークポイント射撃:出目6が2つ以上ある射撃に痛打+1
モータルが食らえばヘッドショットで即死
○生い立ち:サイバネ賞金稼ぎ 重サイバネの死体から万札+1、ボス級なら+5
◉知識:サイバネティクス、ストリートの流儀、ヤクザの流儀
◉交渉:駆け引き
能力値合計:20
◆アズラーイール(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 7
ニューロン 9 精神力 9
ワザマエ 6 脚力 4/E
ジツ 1 万札 28>46
DKK 0 名声 8
攻撃/射撃/機先/電脳 6/8(集中時12)/10/11
回避/精密/側転/発動 11/6/8/10
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:1
◇装備や特記事項
●時間差、マルチターゲット
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
▶サイバネアイLV1:ワザマエ判定ダイス+2
▷全方位監視アイ:回避ダイス+2
◆LAN直結型ハンドガン:連射2、時間差・マルチターゲット可
●射撃スタイル・論理トリガ(集中時):ニューロンで射撃判定
時間差・マルチターゲット使用可能
◆タクティカルスーツ:体力+1
◆トロ粉末:精神力2回復(使い捨て)
◆ウイルス入りフロッピー:ハッキング判定ダイス+3(使い捨て)
☆カナシバリ・ジツLV1
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、連続側転難易度-1
◉シャープシューター:集中射撃で射撃ダイス+3
◉ウィークポイント射撃:出目6が2つ以上ある射撃に痛打+1
モータルが食らえばヘッドショットで即死
○生い立ち:キラーマシーン教育
◉知識:銃器、犯罪
◉交渉:超然
能力値合計:23
◆
料亭「おなんが」
街路灯の光が一秒おきに車内を白いモノトーンに照らす。ヤクザリムジンは交差点を右折し、緩やかなスロープをあがっていく。会場は料亭「おなんが」。ライトアップされた巨大睡眠ブッダ像が屋根の向こうに見える。
石庭には「大入」とショドーされた大きなチョウチンが並び、足元の白砂を照らす。バイオ柳の木の下ではオイラン達が傘を差し、振り向きながら手を振った。見返り美人である。「センセイ。ドーゾ」停止したヤクザリムジンの周囲にクローンヤクザ達が集まり、一斉に頭を下げ、ドアを開けた。
ボーンピッカーとアズラーイールが降り立ち、バンガシラに先導されて会場に向かう。瓦屋根の門をくぐると、ブッダ像に守護神めいて見下ろされた中庭に出る。パーティーは立食式だ。赤いカラカサとマホガニーのベンチが並び、火が焚かれ、エビやマシュマロが焼かれている。
バイオパインの木から木へ「おてもよし」と書かれた緞帳が渡され、ブッダの膝元にDJブースが作られ、チョンマゲDJがレコードを回している。頭上からの雨は複数層の木板の雨除けで実にうまく遮断され、鬼瓦づくりのパイプを通って石庭の川へと流れ込むようになっている。
「きッたねえネオサイタマも、カネモチの手にかかればこれだ。たいしたもんだよ」ボーンピッカーは呟いた。アズラーイールは冷静な目線でパーティー参加者のヤクザクラン関係者たちを見渡した。「マッドライオンのオヤブンは?」「あっちの席だ。アイサツしとけ。それから、タバカ=サンだ」
ボーンピッカーが親指で指した方向に、マッドライオン・クランのオヤブン、グオヤマがいた。黄色いサイバネ腕の男と談笑している。あれはケオサキのロウトウ・クランのグレーターヤクザ、ホアンだ。ともにボーンピッカーとは繋がりがある。「ドーモ、いつもお世話になっております」
ふたりがこちらに気づき、近づいてアイサツした。ボーンピッカーとアズラーイールもアイサツを返す。アズラーイールとホアンは初対面だが、話は聞いている。「このたびは、ソードオブブラッドを片付けなさったそうで」「ああ。タバカ=サンにもアイサツしとかなきゃな」「彼はあちらです」
グオヤマが掌で示す方向に、カラカサの下のテーブルでオイランとフルーツを食べている男がいた。よく肥ったネズミのような、小柄な姿。ソードオブブラッド・クランと敵対していたスターファング・クランのオヤブン、タバカ・ランボンだ。ふたりが近づいてくると目を上げ、ゲラゲラと笑った。
「ヤアヤア!ドーモドーモ、センセイのお二人!良くやってくれたもんだ、オイ!」タバカは二人それぞれにしっかりと両手で握手し、遠いカラカサを扇子で指し示した。無人のテーブルには「御欠席」の札が立てられていた。「調子こきのカチモトは、今頃サンズのデーモンのケツをナメてるぜ!」
この会合は、カタナキラー・ダイ・フェデレイションなる大規模ヤクザクラン連合をまとめる大オヤブン、ジンバグロウ・ガイタナの80歳の誕生パーティーだ。ソウカイ・シンジケートとは微妙な関係だが、敵対的ではない。タバカのクランはソウカイヤと結び、急速に勢力を広げつつある。
「こちら、マッドライオンのグオヤマ=サン。こちらはケオサキのロウトウのホアン=サンで」「それはそれは!遠いところをようこそ!」あちこちのテーブルからもヤクザや闇サラリマンが寄ってきて、タバカと名刺交換を始める。上り調子な者には敵も味方も多い。ミヤモト・マサシのコトワザだ。
ふたりは笑顔でオジギしてその場を離れ、サイバーボーイが運ぶ盆からグラス・サケをひったくり、歩きながら一つ、二つと飲み干した。アズラーイールは実際未成年だが、そんなことは誰も気にしない。石庭の灯篭から縦横にレーザーライトが照射され、紙吹雪が散る。風流なものだ。
「でも大オヤブンの誕生パーティーなら、うちからも僕らみたいな下っ端じゃなくて、ラオモト=サンとかチバ=サンとかが出席すればよかったのに」「ンー、ソウカイヤとはイマイチ合わねえ伝統ヤクザが多いらしいからな」「ザイバツ絡み?」「ってわけでもねえらしい」二人はサケを飲み干す。
「ま、ヤクザクラン同士の関係はわけがわからんぐらい複雑だ。俺らは深入りしねえがいい」「そうだね」近くでは黒いドレスの妙齢の女性を、やり手そうな闇サラリマンが口説いている。ふたりは何事か話し合ったのち、金色のビヨンボで仕切られた喫煙スペースへしけこんでいった。
……やがて、笙リード音が庭園に鳴り響き、DJが曲にブレイクを入れた。そしてBGMに「蛍の光」のインストゥルメンタルが流れ始めた。パーティーの参加者すべてに謹聴を促す際に流れるミュージックである。壇上に、仙人めいた白い髭を伸ばし、モンツキを着た高齢のヤクザが上がった。
彼はスタンドマイクを杖で叩き、ハウリングを発生させた。「エー、ここに集まったお歴々!」ヤクザ達が一斉に頭を下げた。「ドーモアリガトゴザイマス!」「頭上げていいぞ!」「ガッテンデス!」「エー、ドーモ、ジンバグロウ・ガイタナです!本日はお日柄も良く……」
老人は照れくさそうに頭を掻いた。「アー、ワシの80歳の祝いにな、皆ありがとうな」「トンデモネエデス!」ヤクザ達が一斉に頭を下げた。「頭上げていいぞ!」「ガッテンデス!」ヤクザ達が一斉に頭を上げた。ヤクザにとって、こうした上下関係や礼儀プロトコルは命よりも大事なのだ。
「まあな、ワシらカタナキラー・ダイ・フェデレイションもな、世間の荒波に揉まれながらよ、ここまで育ってくる事ができたわけでな。ワシら大家族じゃないか。なあお前ら、そうだろう!」「ソノトオリデス!」ヤクザ達が一斉に拍手した。「クローンヤクザみたいだね」「まあな」
「グレーター・オヤブン!最高です!オトウサン!」タバカの感極まった叫び声がした。ジンバグロウはそちらを見やり、目を細めて笑った。タバカのスターファングがソードオブブラッドを殲滅したのは、この大オヤブンの望みにかなう行いでもあった。しっかり根回しをした上のことである。
「彼が連合の実権を握ったら、ソウカイヤには都合がいいね」「そうだが、まあ複雑でな。ああいう野郎には敵も多い。あの大オヤブンにも……」ふたりのニンジャが、ヤクザたちから少し離れて呟いている時、それは起きた。
KA-BOOOM!「アバーッ!?」ジンバグロウの壇が、間欠泉めいて噴き上がった炎と煙に包まれ、黒煙と煮えた液体が小火山噴火めいて飛散した。老人の肉体は爆発によってバラバラになり、生首が壇の下に落ちた。
ニューロン+ジツ判定、難易度U-HARD。BPは10D6[3351133653]成功、AZは12D6[565453611421]成功。
「え?」「は?」その場の全員が驚愕し、恐怖した。そして、この場に列席していた護衛ニンジャたちの何人かは気づいた。これは爆弾の類ではない。ニンジャのジツだと!
戦闘開始
フェイズ0
「オトウサン!ドシタンス!」「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」ヤクザスラングが乱れ飛び、ヤクザ達がチャカや機関銃を構える。ヤクザ密度九割を超えるこのパーティーのどこかに、暗殺者がいる!「イヤーッ!」くぐもったシャウトとともに、睡眠ブッダ像の口から火球が発射された!
KA-BOOOOM!「「「アババーッ!」」」ヤクザ達が溶解爆発に呑まれて焼死!ナムアミダブツ!「そこか!」「クタバレーッ!」BRATATATATATA!BRATATATATATA!ヤクザ達の一斉射撃が、睡眠ブッダ像の顔面に降り注ぐ!だがブッダ像の口から赤熱するスリケンが射出され、ヤクザ達に命中!
「「「アババーッ!」」」ナムサン!なんたる修羅場インシデントか!……やがて、ブッダ像は火を吐くのをやめた。だがパーティーに参加している八つのサブクラン、それらに従う中小クランは、テーブルを蹴倒してバリケードにし、各オヤブンを守る防衛ヤクザ陣形を組み始める!
出席している各サブクランの中にはニンジャ戦士を抱えるクランも幾つかあったが、ニンジャ・アサシンを追う者はいない。各オヤブンを守る行動が最優先だ。大オヤブンの死がもたらした混乱と恐怖は、相互不信と牽制のアトモスフィアに変わりつつあった。そして、スターファングは……!
フェイズ1
「「イヤーッ!」」ボーンピッカーとアズラーイールは、連続側転でタバカやグオヤマ、ホアンらのいる陣営へ駆けつける!
8D6[15331654]8D6[31266435]成功。敵対陣営からタバカらへ銃撃。2人はかばう。難易度HARDで11D6[24642256514]13D6[1132444613664]成功。
BRTTTTT!BRTTTTT!庭を挟んだ対角のカラカサ、アンチェインドドレッド・クラン陣営から銃撃!「「イヤーッ!」」ふたりはクロス腕防御で銃弾を弾き落とし、タバカの前に回転着地!「無事スか」「あ、ああ」タバカ、グオヤマ、ホアンは身を寄せ合い、テーブルの陰に身を隠す。
「う、撃ちやがった!あっちから撃ってきやがった!間違いねえ!」「何だとォ!オトウサン殺したのは、そういうテメェの陰謀じゃねえのか?最近調子こきやがってこの野郎!」アンチェインドドレッドのオヤブンが叫び返した。「いい気になりやがって。キョウダイ・クラン潰して版図拡大か!」
「カチモトのクソ野郎はレンゴウの癌だったろうが!俺が切除してやったんだ。テメェからも感謝料を差し出させてやりてえところなんだぜ!」「お前らに哀悼の意は無いンかい!」別の方角、エッジオブスカルデーモンのオヤブンが叫んだ。「このエゴイストが!俺がオトウサンの遺志を……」
BLAMBLAMBLAM!どこからか銃弾が跳んできて、エッジオブスカルデーモン陣営のヤクザの何人かが死んだ。もはや臨界点は超えた!「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」BLAMBLAM!BLAMBLAM!BRATATATATATA!BRRRRRRRRRRTTT!BLAMBLAMBLAMBLAM!銃撃に次ぐ銃撃が始まった。
大オヤブンの誕生日を寿ぎ、クランの結束を促す式典は、一転、血で血を洗う抗争の舞台となったのだ!「クソ、どうする……!」ボーンピッカーはテーブルの陰で必死に考える。あのニンジャ・アサシンは、どこのやつだ。この泥沼の抗争を仕組んでいたのなら、まさか、ザイバツか!?
フェイズ2
「殺し合ってる場合じゃないね。オヤブンたちだけでも逃さなきゃ」アズラーイールが提言する。「そうだな」後ろで誰かが返事し、タバカの首根っこを掴んだ。鼻から下を黒いカーボンのマスクで覆った青年だ。首に絞首紐を巻いており、瞳は深く黒い。「ドーモ、デモンハンドです」
◆デモンハンド(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 7
ニューロン 4 精神力 6
ワザマエ 6 脚力 4/E
ジツ 0 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 7/7/4/4
回避/精密/側転/発動 6/6/6/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:1
◇装備や特記事項
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、連続側転難易度-1
◉トライアングル・リープ:連続側転時に壁に接触して近接攻撃
この時は連続側転によるペナルティを無視し、痛打+1
◉ニンジャソウルの闇(1):体力および攻撃・射撃・ジツ発動ダイス+1
◆パーソナルメンポ:精神力と緊急回避ダイス+1
◆ブードゥー(首に巻いた縄):精神力+1
能力値合計:16
「ドーモ、ボーンピッカーです」「アズラーイールです。スターファングのニンジャ?」「傭兵だ。あんたらは」「ソウカイ・シンジケートのエージェントだ。協力してもいいぜ」「手柄を譲る気はない。他のオヤブンたちを助けてやれ」デモンハンドはそう言うと、タバカを抱えて飛び出した。
「じゃあグオヤマ=サン、ホアン=サン。俺らがかばう。行くぞ」「ああ、頼む……」「イヤーッ!」カラテシャウトが響き、デモンハンドへとヤクザニンジャが襲いかかった。「ドーモ、アンチェインドドレッド・クラン所属のスティールオーガです!タバカを渡して貰おう!」
◆スティールオーガ(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 8
ニューロン 4 精神力 6
ワザマエ 4 脚力 4/E
ジツ 1 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 6/4/4/4
回避/精密/側転/発動 6/4/4/5
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や特記事項
☆ムテキ・アティチュードLV1:精神力1を消費し発動(NORMAL)
回避判定の代わりに使用し、ダメージ軽減1を得る
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、連続側転難易度-1
◉忠誠心:アンチェインドドレッド・ヤクザクラン 精神力+1
▶クロームハートLV1:体力と精神力+1
◆タクティカルスーツ:体力+1
能力値合計:16 回避ダイス:6
「ドーモ、デモンハンドです!渡すか!」タバカを抱えたままでニンジャとのカラテは難しい。助太刀するか、と思った時、黒いドレスの女性が飛び出した。「デモンハンド=サン、パス!」「イヤーッ!」デモンハンドは彼女にタバカを投げ渡した。仲間だったか。「犬死にすンじゃないよ!」
彼女はタバカを米俵めいて担ぐと、一目散に逃げ出す。だがそこへ銃撃!「タマトッタル!」「オージョーセイヤ!」
連続側転で飛び出しかばうことができる。8D6[34336623]8D6[52445511]成功、11D6[16655351464]13D6[3365243642344]成功。
BLAMBLAM!「「イヤーッ!」」ボーンピッカーとアズラーイールはテーブルから飛び出してクロス腕防御!タバカを担いだ女性をかばう!「サンキュ!」彼女はそのまま出口方向へ逃走!
フェイズ3
「ザッケンナコラー!」「スッゾオラー!」だがタバカたちめがけクローンヤクザが飛びかかる!もはやどこの所属かも不明!
銃撃でクローンヤクザを倒すことができる。どちらかがタバカについて行ける。AZが追う。BPは6D6[253122]6D6[353665]2発成功、1発ヘッドショット。AZは連続側転&連射2、8D6[21346462]4D6[5151]4D6[1222]1発外す!
「「TAKE THIS!」」BLAMBLAM!BLAMBLAM!「「「アバーッ!」」」ボーンピッカーとアズラーイールがクローンヤクザらを射殺!だが出口近くのクローンヤクザは銃弾を躱して立ちはだかる!「テメッコラー!」
デモンハンド/DHは出口のヤクザへトライアングルリープキック(TLK)、6D6[531413]7D6[4331521]成功。痛打+1で即死。
「イヤーッ!」「アバーッ!」デモンハンドが連続側転!トライアングルリープキックで出口のヤクザを蹴り殺す!「サンキュ」「グズグズしてんじゃねえ!」「イヤーッ!」スティールオーガはデモンハンドへ飛びかかる!
4D6[2251]6D6[354345]2成功、DHは8D6[16435152]4成功回避&迎撃!スティールオーガ/SOは8D6[54334433]回避。
「イヤーッ!」「イヤーッ!」カラテ応酬!タバカを担いだ黒いドレスの女性は、アズラーイールを伴って会場を脱出した。「そっちは頼んだ」「オーライ!」ボーンピッカーは舌打ちし、グオヤマとホアンをかばって駐車場へ脱出を促す。敵の多くはタバカを追い、こちらまで狙おうとはしない。
フェイズ4
「ドーモ、アズラーイールです」「ドーモ、ベイビーキャットです。あんたもニンジャかい」「まあね」走りながらアイサツを交わす。モータルのようだが、デモンハンドの仲間ということは傭兵だろう。
◆ベイビーキャット(種別:モータル)
カラテ 4 体力 4
ニューロン 4 精神力 5
ワザマエ 7 脚力 4
ジツ - 万札 5
攻撃/射撃/機先/電脳 4/7/4/4
回避/精密/側転/発動 7/7/-/-
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や特記事項
◆カタナ、チャカ・ガン
◉◉タツジン:イアイドー カタナ攻撃の出目6成功時に痛打+1、装備ペナルティなし
●戦闘スタイル
強化精密攻撃:ワザマエで攻撃判定
強化強攻撃:攻撃判定難易度+1、基本ダメージ2 連続攻撃上限3
●移動スタイル:カスミ 回避ダイス1を獲得しつつ移動可能(脚力+2まで)
●イアイ反撃:回避判定出目に6を含んだ迎撃のダメージが2となる
◉不屈の精神:精神力+1
◉タクティカル移動射撃
◉交渉:駆け引き
能力値合計:15
モータルとはいえベテランの殺し屋なので、相当の手練れではあります。タツジンスキルぐらいは持っているでしょう。
「クルマはどこだい!」「チクショウめ、あれだ!」タバカはベイビーキャットの肩から下ろされ、顔のかすり傷を押さえながら走る。走り込んでくるヤクザリムジン!ドアが開き、ヤクザ達が溢れ出た。「オヤブン!ドシタンス!」「ドシタンス!」「戦争だ!オトウサンが殺られた!」
「エッ!?」「許せねえ……!とにかく体勢整えンぞ。いいか、全部のクランが敵だと考え……」BRRRRRTTTTTTT!「アバーッ!」「アバババーッ!」ガトリングガンを構えた重装ヤクザが塀の上から掃射!駆けつけたスターファングのヤクザ達がバタバタ死んでゆく!「タバカこっちだ!」「殺れ!」
KA-BOOOOM!ヤクザリムジンも爆発炎上!逃げる足が!「ファック!」重装ヤクザは銃口をタバカに向けた。アズラーイールはとっさにかばう!
銃弾の雨、3D6[636]成功。回避難易度HARD(モータルはU-HARD)で全員に来る。AZはタバカをかばって[332553][24446]回避、ベイビーキャットは7D6[4654223]回避!6D6[444231]6D6[334455]7D6[1231552]3発命中。
BRRRRRRTTTTTTTT!銃弾の雨!「「イヤーッ!」」反撃!BLAMBLAM!BLAM!「アバーッ!」重装ヤクザは後頭部から脳漿を撒き散らして落下!ナムアミダブツ!BRATATATATATA……BRATATATATA……!銃声と悲鳴が夜空に反響するなか、三人は次の一手を求めて周囲を見渡す。どう逃げるか。
フェイズ5
ギャギャギャギャ……ドリフトしながら走り込んできたクルマがあった。オールド・スタイルのコンバーチブル。ハンドルを握っているのは、先程の闇サラリマン。「乗るんだ」一も二も無い。ベイビーキャットはタバカを後部座席に放り込み、自分も飛び乗る。アズラーイールは助手席へ。
「行くぞ」「イヤーッ!」KRASH!「グワーッ!?」驚くべき敏捷性で飛び出してきたスモトリヤクザが立ちはだかり、クルマを受け止め押さえつけてしまった!その腕力、恵まれた体躯は、恐らくリキシ・スモトリ出身であろう。「タマトッタル!」スモトリヤクザは叫び、見開いた眼を血走らせた。
◆スモトリヤクザ(種別:モータル)
カラテ 4 体力 5
ニューロン 1 精神力 2
ワザマエ 2 脚力 2
ジツ - 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 4/2/1/1
◇装備や特記事項
◉突撃
「次から次へと!」アズラーイールはフロントガラスへ銃口を向けた。後部座席のふたりもチャカを向ける。BLAMBLAMBLAMBLAM!
集中&論理射撃、6D6[222133]6D6[254421]7D6[2251142]3D6[344]4発命中、スモトリヤクザの残り体力1。
「グワーッ!」銃弾が降り注ぐ!だがスモトリヤクザはこれを耐える!「ウオオーッ!」KRASH!穴だらけのフロントガラスを素手でブチ破り、闇サラリマンの首に掴みかかる!「グワーッ!やめろ!離せ!」その時!
6D6[251561]7D6[2143533]TLK成功。
「イヤーッ!」「アバーッ!」スモトリヤクザが横合いから蹴り飛ばされて即死!ボンネットに着地したのは、先程のニンジャ。「ドーモ、デモンハンドです。急げ!」スティールオーガとのイクサを早々に切り上げ、連続側転でタバカたちを追ってきたわけだ。「待てッコラー!タマオイテケ!」
背後からスティールオーガが迫る!ギャギャギャギャ……闇サラリマンは全速力でクルマを発進させる!ベイビーキャットが窓ガラスを開け、デモンハンドは後部座席へ飛び込む。「狭い。詰めろ」「オヤブンが真ん中だよ」
離脱成功
「……やれやれ。命あっての物種だな」闇サラリマンが呟いた。「オイ、アンタ……どこの誰だか知らんが。助かったわい。覚えとくぜ」タバカが言った。彼はミラー越しに答えた。「新興ニンジャ傭兵組織『ブラザーフッド』の代表、ヒロキ・タクガワと言います」アズラーイールは眉根を寄せた。
目元の涼しい優男です。ストライプスーツ姿ではありませんが気にしないで下さい。彼自身はモータルで、戦闘能力はほとんどありません。
「実際タバカ=サンには自己紹介の機会をうかがっておりましたが、さすがにそれが、このような状況下とは」「ああ。全くクソッタレだぜ」「僭越ながら、この夜をきっかけに、今後、相当陰惨な抗争が始まるものと思われます。戦力が必要でしたら、是非こちらへご連絡をお願いします」
彼は懐から名刺を取り出し、後ろのタバカに差し出した。タバカは唸り、受け取る。「フン……ブラザーフッドな……。うちはソウカイ・シンジケートと組んでるが、まあ考えておこう」「助かったよ。あ、僕はそのソウカイヤのエージェント、アズラーイール。よろしく」「よろしく」名刺交換。
「君は……うちのニンジャたちと面識があったね」「そうだね」商売敵だ。アズラーイールは売り込んだ。「でも、ソウカイ・シンジケートはネオサイタマを牛耳ってる。暗黒メガコーポ並だ。タバカ=サン、うちと組めば絶対勝てるよ。他のヤクザクランを併合して、連合を統一できる」「ああ……」
タバカは脳内でソロバンをはじく。ソウカイヤは確かに強い。カネはうなるほどあり、ニンジャも大勢いるという。だが、急激な拡大や強引な手法には抵抗する者も多い。支配下のヤクザクランはミカジメの九割を上納させられ、こき使われるという。キョート系ヤクザ組織の浸透も進みつつある。
おそらく、ソウカイヤは今がてっぺんだ。ここから崩れ落ちていくはず。頼りすぎれば危ない。リスクヘッジのため、複数の人脈を持っておくにしくはない。タバカは、そう判断した。「ブラザーフッド=サンは、どのぐれえニンジャ戦力がいる?」「三人います。いずれも油断ならぬ手練れ」
「三人か。じゃ、エッジオブスカルデーモンは任せた。ソウカイヤ=サンには、アンチェインドドレッドを頼もう」「了解」「ベイビーキャット=サンとデモンハンド=サンは、ソウカイヤ=サンの助太刀を頼む。ブラザーフッド=サンが失敗したら、ソウカイヤ=サンに改めて依頼する」「「了解」」
AZはニューロン判定、難易度HARD。「犯罪」で+2され13D6[5465255415544]成功。
「あ、待って。タバカ=サンを敵対クランのニンジャが襲撃しに来るはず。うちが護衛ニンジャも出すよ」アズラーイールはさらに売り込みをかけた。タバカは頷く。「そうだな。ソウカイヤ=サンがついてりゃ安心だ」「毎度ありがとうございます」アズラーイールはソウカイヤへIRC連絡する。
「……ニンジャ、ニンジャ、またニンジャ。これじゃアタシの商売、あがったりなワケだ」ベイビーキャットは小声でつぶやき、嘆息した。
【続く】
◆