忍殺TRPGリプレイ【トゥー・メニー・ルージング・ニンジャズ!】03
前回のあらすじ:ネオサイタマはアマクダリ・セクトにほぼ制圧され、ソウカイヤ・オムラ連合の残党の大多数はその軍門に降った。だがニチョームとその地下には、ネオサイタマ中から反アマクダリ派のニンジャが集結しつつある!抑圧に対する抵抗の動きは爆発寸前だ!カラダニキヲツケテネ!
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ゴロゴロゴロゴロ……! 閉店休業状態の薄暗い『絵馴染』に、雷鳴が轟く。ザクロはドミネイターたちの使ったコップを洗っている。従業員のゲイマイコたちも、そろそろニチョームの外へ疎開させるべきだろうか。だが彼らが人質となれば問題だ。ならば地下から……からんからん。「ドーモ」
ドアが開き、濡れた人影がアイサツした。「ブライカンです。雨宿りに参りやした」「ドーモ。タオルあるわよ」「ありがとうごぜぇやす」彼女は軒先でサイバー三度笠を脱ぎ、深々とオジギした。「他の方々は」「今ファイアキラー=サンのところよ。裏切りは考えたくないけど」「そうでやすか」
ブライカンは店舗に入り、笠とコートをハンガーに掛け、差し出されたタオルを恭しく受け取る。「まったく、ひでぇ雨で」「そうね」ザクロはブライカンをしげしげと見、つぶやく。「水も滴るいい女だこと」「ありがとうごぜぇやす」「顔はいいんだから、生活態度をしっかりしなさい」「へぇ」
店内に客はいない。ブライカンはタオルで顔を拭きながら、袖口に仕込んだタケウチ・ニードルガンの狙いをザクロにつける。相手がムテキ・アティチュードの使い手であろうと、油断していれば……!
???
パシュッ。ニードルガンは至近距離からザクロに打ち込まれた!しかし!「イヤーッ!」ザクロはとっさに身を翻し、これを躱した!「ちッ!」ブライカンを装った暗殺者は舌打ち!「なんか妙だと思ってたのよね。ドーモ、ネザークイーンです!」ニンジャはアイサツされれば返さねばならない!
ブライカンの姿がぐにゃりと歪み、特徴のない顔つきの女ニンジャに変わった。「ドーモ、カメレオンです」彼女は狡猾そうに微笑んだ。
◆カメレオン(種別:ニンジャ)
カラテ 3 体力 10
ニューロン 9 精神力 14
ワザマエ 7 脚力 4/N
ジツ 5 万札 -
攻撃/射撃/機先/電脳 3/ 9/10/ 9
回避/精密/側転/発動 10/ 7/ 7/12
即応ダイス:3 緊急回避ダイス:1
◇装備や所持品
◆軍用サイバーサングラス:射撃と機先+1
◆タクティカルスーツ:体力+1
◆ニンジャブレーサー:回避と緊急回避+1
◆テックレガース:体力と射撃+1、脚力ダメージ軽減1
◆湾岸警備隊制式グレネードベルト(レリック)
各種グレネードにリチャージ1付与=即応ダイス1を消費し再使用可能
◆赤リン配合スモーク・グレネード
使用者は回避ダイス+2を獲得、使用ターンのみ敵をすり抜けて移動可能
使用者への射撃のサイバネアイや追加パーツによる効果を打ち消す
◆トクシュブタイ仕様タケウチ・ニードルガン:装備ペナルティなし
拳銃、連射3、時間差・マルチ可 体力1+毒1+精神力1ダメージ
回避できなかったニンジャはカラテ・ニューロン・ワザマエ-1
◇ジツやスキル
☆謎めいたニンジャソウル、ジツLV5 体力と精神力+5
★★ツツモタセ・ジツ:手番攻撃時に精神力3消費し発動(H)
効果等は下の記事を参照
◉魅了
◉タクティカル移動射撃
◉ニンジャアドレナリン強化
◉咄嗟の投擲:手番開始時に瞬時行動でグレネード使用可能
●時間差、マルチターゲット
能力値合計:29
「アマクダリ・セクトのアサシンね。来るとは思ってたわ」「フフフ……アンタたちはもうラット・イナ・バッグよ。助かりたければ降伏することね」カメレオンは余裕の態度を崩さず、逃げの構えだ。ザクロとしても彼女を打倒・拘束するメリットはない。アマクダリに因縁をつけられるだけだ。
だが……遅かれ早かれ、アマクダリは攻めて来る。その中に彼女がおり、味方に変身して分断工作を行って来たら?厄介極まりない。ゆえに、逃がすわけには行かない!「そっちの破壊工作で、作業員が何人か死傷してるの。命は取らないけど拘束させてもらうわ」「あら、コワイ」一触即発!
◇
「オイオイ……お前ら。こんな雨の中、どこへ行こうってンだ?不審だな」『絵馴染』へと走るドミネイターたちの前に、怪しい男が立ちはだかった。彼はアイサツした。「ドーモ、俺はヘヴィレインです」
◆ヘヴィレイン(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 11
ニューロン 7 精神力 9
ワザマエ 10 脚力 5/N
ジツ 0 万札 -
攻撃/射撃/機先/電脳 6/16/ 9/ 9
回避/精密/側転/発動 11/10/10/ -
即応ダイス:2 緊急回避ダイス:1
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV1
▶クロームハートLV1
▷自爆装置
◆軍用サイバーサングラス
◆ニンジャブレーサー
◆テックレガース
◆湾岸警備隊仕様カスタムアサルトライフル:連射3
◆赤外線複合式ゼロインホロサイト:射撃+4
◆ダムダム弾
◆パルスグレネード
◆バクチク・グレネード
◇ジツやスキル
◉◉タツジン:スナイパー 集中時に連射+1、時間差 詳細は下の記事を参照
●射撃スタイル:強化精密狙撃、急所破壊狙撃、フェイント狙撃
●ワザ:完全没入狙撃
◉タクティカル移動射撃
◉シャープシューター
◉ウィークポイント射撃
◉咄嗟の投擲
◉頑強なる肉体
◉忠誠心:アマクダリ
能力値合計:23
初めて聞く名だ。ニチョームに流れてきた傭兵ニンジャのたぐいか。「ドーモ、ニチョーム自警団です。急いでるの。どいて」「どこへ行くって?」ヘヴィレインはヘラヘラと話しかける。「『絵馴染』よ!」「そりゃダメだ。もうじきあの店はBOMB!だからな」ヘヴィレインは嘲笑った。
彼が指を弾くと、KABOOOOM!ニチョーム各地で爆発!「ハハハハハ!始まるぜ、テメエらの終わりが!俺はその下拵えに来た!」ヘヴィレインは虚無的な瞳を向けた。彼はステゴマのテッポダマなのだ!一触即発!
戦闘開始
マップ
1ターン目
「「イヤーッ!」」ファイアランナーとドミネイターは怒りを燃やし、ヘヴィレインへ飛びかかる!BLALALAM!BOBOBO!ピストルカラテとボックスカラテによる猛攻!猛攻!「イヤーッ!」ヘヴィレインは巧みな湾岸警備隊式のステップで全て躱す!ワザマエ!「へへへ、俺に構ってていいのかい」
「イヤーッ!」南側、『絵馴染』の方角から甲高い女性の声!赤い煙とともに路地裏から人影が飛び出し、ファイアキラーの背中へ何かを射出!「イヤーッ!」ファイアキラーは咄嗟にしゃがみ回避!人影は煙の彼方からアイサツした。「ドーモ、カメレオンです」「ドーモ、ニチョーム自警団です!」
「イヤーッ!」ヘヴィレインは咄嗟にバクチク・グレネードを投擲しつつ、南側へ連続側転!さらに体勢を崩したファイアキラーめがけアサルトライフルを向ける!「ホノオ!」BRTTTTTTT!KABOOOM!ナムサン!なんたる凶悪なタクティクスか!「ンアーッ!」ファイアキラーはバクチクで負傷!
豪雨めいて降り注ぐ銃弾の雨はかろうじて躱したが、無傷とはいかぬ!さらに!KABOOM!ズズズズズ……KRAASH!ビルが爆発し、ヘヴィレインと4人の間に崩れ落ちる!濛々と立ち込める粉塵!これでは追撃も困難だ!「ハハハハハ!このまま市街戦と行くか!」「テロリストのサイコ野郎め!」
「「イイイヤァアアアーーーッ!」」ドゥームキラーとファイアキラーは倒れたビルを飛び越え追撃!「イヤーッ!」煙を伴ったカメレオンが割って入り、油断ならぬワザマエで攻撃を捌く!いなす!弾く!SMASH!「ンアーッ!」ファイアキラーが迎撃を受ける!無視できぬダメージだ!「弱敵!」
「アイエエエ!」「助けてーッ!」崩れ落ちたビル、爆破されたビルからは住民たちの悲鳴が聞こえてくる!なんたる非道!救出に行くべきか、ここでアマクダリのニンジャたちを倒すべきか?ザクロやブライカンの安否も心配だ!「……ファイアキラー=サン、ここは俺らに任せろ」「了解!」
ファイアキラーは『絵馴染』へ向かう!ザクロと協力して負傷した住民を救出せねば!「あら、ただでさえ人手不足なのにね」カメレオンは挑発的に嘲笑った。「こっちとしては助かるわ」「俺だけで充分だ、アバズレが!」
戦闘継続
【続く】
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