忍殺TRPGリプレイ【ザ・ニンジャズ・オブ・ザ・ショーグン】04
前回のあらすじ:ドラゴン・ドージョーの忘れ形見ユカノはザイバツ・シャドーギルドに拉致され、キョート城の塔に幽閉されている。彼女を救出しザイバツを滅ぼすため、ニンジャスレイヤーたちはついにキョート城へ突入した!ドンナニモ、ナッチマウゼ!カラダニキヲツケテネ!
◆
キョート城敷地内に建つ幽閉塔の一室。オーガニック・タタミが敷き詰められ、虜囚のリラクゼーション効果を高める。床の間、チャブ、掛け軸……特殊バンブー製の小窓を除けば、最高級旅館を思わせる広々とした作りだ。廊下には警備ニンジャが詰めている。……カランカランカラン……!
奥ゆかしくナリコが鳴った。非常事態、庭園への侵入者を知らせるブザーだ。「敵です」警備ニンジャ・シャドウウィーヴはフートンで眠る護衛対象に声をかけたが、返事はない。寝ているのだろう。
これはいつもの警備訓練か、あるいは……!「イヤーッ!」KRAASH!小窓が外から蹴破られた!「何ッ!?」シャドウウィーヴは室内を振り返る。そこに立っていたのは、赤黒い装束を纏ったニンジャ!鋼鉄のメンポには見る者の恐怖を煽る字体で「忍」「殺」と刻まれている!
「ドーモ、ニンジャスレイヤーです……!」
幽閉塔
「ど、ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。シャドウウィーヴです」彼はアイサツを返した。「なぜここに!」「ドラゴン・ユカノを返してもらいに来た。そして、ザイバツ・シャドーギルドを滅ぼすために」ニンジャスレイヤーは決断的に宣言した。その目はザイバツへの憎悪と復讐心に燃えている!
「さ、させるものか!」シャドウウィーヴはカラテを構えた。しかし両者の間には特殊バンブー製の竹格子がある。こちらから室内へ入るわけには……だが、その時!「キエーッ!」フートンに横たわっていた護衛対象が、突如跳ね起きた!そのバストは……平坦である!「バンブー・コソク・ジツ!」
多数のバンブー地下茎が竹格子から伸び、ニンジャスレイヤーへ襲いかかった!「イヤーッ!」ナラク・ニンジャの警告を受け、一瞬早く側転回避!「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。バンブーエルフです」
◆バンブーエルフ(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 6
ニューロン 9>12 精神力 14>17>16
ワザマエ 6 脚力 4/E
ジツ 5 万札 37>0
DKK 0 名声 10
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 6/12/ 9
回避/精密/側転/発動 12/ 6/ 6/17
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆トロ粉末:精神力2回復(使い切り)
◇ジツやスキル
☆バンブー・ニンジャクラン、ジツLV5
☆タケノコ・ジツLV3:精神力2を消費し発動、難易度N
ジツ値に等しい数のタケノコを地面から伸ばし、敵を足元から攻撃する
視線が通れば自動的に命中、回避N 命中すると体力と回避ダイスにダメージ1
マルチターゲット可、時間差不可 地面が剥き出しなら精神力消費-1
周囲にバンブーが生い茂っていれば痛打+1
★◉バンブー・コソク・ジツ:精神力1を消費し発動、難易度N
周囲のバンブーの地下茎に働きかけ、敵を拘束する 回避H、重ねがけ不可
命中すると「拘束状態」となり、拘束時のみカラテを3下げる(脱出UH)
周囲にバンブーがあり、標的の足元の土が剥き出しの必要がある
◉◉グレーター級ソウルの力:ニューロン+ジツで精神力換算
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、側転難易度-1
◉ランスキック
◉トライアングル・リープ
◉魅了(ゼゲン・ジツ)
◉浮世離れ:UNIXやIRCなどによるハッキング判定難易度+2
○生い立ち:アーチ級ニンジャソウルの片鱗
◉交渉:超然
◉知識:山岳エリア
◇カルマ:善
◇ユウジョウ:ユカノ(親密度2)、ナンシー(親密度1)、イグナイト(親密度1)
◇洗脳状態
能力値合計:31>34
「……ドーモ、バンブーエルフ=サン。ニンジャスレイヤーです」彼はアイサツを返した。「ユカノやフェイスフル=サンはどうした」「知らないね。クセモノだよ、シャドウウィーヴ=サン」バンブーエルフは無感情な声で告げた。竹格子は解け、彼女の周囲を這いずり回っている。「アッハイ」
「洗脳状態か。……ならば、眠っていてもらおう!」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えをとった。彼女をミネウチで眠らせ、本丸エリアに突入してユカノとフェイスフルを探索、救出すべし!
戦闘開始
1ターン目
「バンブー・コソク・ジツ!」「シャドウピン・ジツ!」BASHSHSHSHSH!バンブー地下茎と闇のクナイがニンジャスレイヤーを襲う!「イヤーッ!」見切って回避!ともにジツ頼みでカラテは貧弱だが、食らえば拘束されて厄介だ!ここは……ザイバツニンジャ・シャドウウィーヴをまず殺すべし!
その時!「イイイヤァアアアーーッ!」ディテクティヴが窓から飛び出しシャドウウィーヴへアンブッシュ!「何ッ!?」BLALALAM!ピストルカラテ乱舞だ!SMAASH!「グゥワーッ!」銃弾が一発命中!シャドウウィーヴは不意を打たれて苦痛に悶え、大きく体勢を崩す!絶好のチャンスだ!
「イイイヤァアアアーーッ!」ニンジャスレイヤーは怒りを燃やしてシャドウウィーヴへ飛びかかる!どくん……!シャドウウィーヴは死を察知し、アドレナリンを過剰分泌させた。彼に宿るニンジャソウルが震え、影が伸び上がる!「イイイ……イヤーッ!」紙一重で影に潜み回避!アブナイ!
2ターン目
「おっと、アイサツしたがいいよな。ドーモ、ディテクティヴです」「バンブーエルフです」「シャドウウィーヴです」3人はアイサツを交わした。
「じゃあ、そっちからね。バンブー・コソク・ジツ!」「シャドウピン・ジツ!」BASHSHSHSHSH!ディテクティヴめがけて地下茎とクナイが殺到!「グワーッ!」ウカツ!紙一重で地下茎を躱したものの、シャドウピンが影に命中した!たちまちディテクティヴの動きが鈍くなり、動けなくなる!
「イイイヤァアアアーーッ!」ニンジャスレイヤーは怒りを燃やし、シャドウウィーヴへトビゲリ!「い、」SMAASH!「グワ、アバーッ!」痛烈な一撃!シャドウウィーヴは血反吐を吐き、もはや瀕死だ!このままでは死ぬ!「クソッタレ!」ディテクティヴも拘束から脱出!完全に絶体絶命!
3ターン目
「「イイイヤァアアアーーッ!」」バンブーエルフとシャドウウィーヴはニンジャスレイヤーめがけジツを放つ!「イヤーッ!」見切って回避!「クタバレーッ!」BLALALAM!ディテクティヴがピストルカラテ乱舞を放つ!SMASH!「アバーッ!」痛烈!シャドウウィーヴはタタミにくずおれる!
だが……彼は自らの肉体がタタミに投じる影に倒れ込み、そのまま影の中へ身を沈めた。彼に憑依したニンジャソウル、神話にも語られるアーチ級ニンジャ「ハデス・ニンジャ」のしわざだ。ニンジャスレイヤーは内なるナラク・ニンジャの悔しげな舌打ちを聴いた。キンボシ・オオキイだったのだ。
残るはバンブーエルフのみ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは飛びかかってアテミ・チョップを放つ!SMASH!「ンアアーッ!」命中!彼女のカラテは弱い!「うう……罪罰罪罰罪罰……」バンブーエルフの瞳が回転する!
4ターン目
「イイイヤァアアアーーッ!」バンブーエルフは部屋中にバンブー地下茎を張り巡らせ、ニンジャスレイヤーを拘束せんとす!「イヤーッ!」マイめいた動きで回避!「いつぞやのケージマウス=サンじみた状態か。じゃあピストルカラテは封印だな」ディテクティヴは状況判断し、掴みかかる!
「イヤーッ!」「イヤーッ!」バンブーエルフはディテクティヴのカラテを見切って回避!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが飛びかかる!SMASH!命中!「ンアアーッ……ムン」バンブーエルフはたまらず昏倒!戦闘不能!
戦闘終了
???
「フーッ……」ディテクティヴは汗を拭う。ともにカラテは弱かったが、危険なジツの使い手たちだった。他に援軍があれば、ニンジャスレイヤーはともかく自分は危なかっただろう。だが倒した。「ホテル並みだな。冷蔵庫に上等なスシがあるぜ。もらっとこう」ディテクティヴは室内を漁った。
「この娘はどうする?ここへ寝かせとくのか?」「そうするしかあるまい」と、ディテクティヴの懐で何かが蠢いた。「ン?こりゃ、マガタマか?」庭園でのイクサでジョルリ・オートマトンたちを破壊した際、何かが彼の懐に飛び込んでいたのだ。それはひとりでにバンブーエルフに吸い寄せられた。
「……ンアーッ!?」彼女は目を覚ました。緑色のマガタマは彼女の胸元に転がり込み、吸収されたようだ。「アイエッ……ここは」「気がついたか」洗脳は解けている。2人は事情を簡単に説明した。「私も戦えるよ」「ならぬ。死ぬぞ。ここに隠れているか、城の外へ脱出せよ」「……了解」
バンブーエルフはうなだれた。ここは敵のただ中、カラテに乏しい自分が下手に行動すれば足手まといだ。幸いここには竹林もあり、フーリンカザンとはいえる。「ユカノ=サンとフェイスフル=サンは、たぶん本丸エリアにいると思う。助けてあげて」「無論だ」「俺たちに任せておきな!」
ディテクティヴはタフに笑った。負傷したぶんはここのスシでチャラだ。次は、グランドマスター・ケイビインを倒さねばならない。自分はともかくニンジャスレイヤーなら可能だろう。ポータル兄弟もいる。電算室を制圧したであろうエーリアスたちも。キョート城を攻め落とすには十分だ!
【続く】
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