忍殺TRPGリプレイ【ザ・ニンジャズ・オブ・ザ・ショーグン】07
前回のあらすじ:ドラゴン・ドージョーの忘れ形見ユカノはザイバツ・シャドーギルドに拉致され、キョート城の何処かに幽閉されている。彼女を救出しザイバツを滅ぼすため、ニンジャスレイヤーたちはついにキョート城へ突入した!死闘の末に本丸エリアへ潜入したものの、早くも満身創痍!
◆
中庭
……4人のニンジャは白砂の上に着地し、膝をつく。実際恐るべき強敵であった。ディテクティヴを除く全員が負傷、特にニンジャスレイヤーは満身創痍だ。ディテクティヴは肩を貸した。「立てるか」「ああ……スゥーッ……ハァーッ……!」ニンジャスレイヤーは息を調え、チャドー呼吸を行う。
大気中からエテルを吸収して少しずつ負傷を癒やす秘術だ。しかし、このまま天守閣に突入すれば危険。どこかに潜んで体勢を立て直す必要がある。「スシを」「オヌシらが食べよ」ディテクティヴは周囲に視線を走らせ、中庭の敷地内に建物……テンプルを発見する。「ホウリュウ・テンプルか」
ディプロマットがうなずく。「グランドマスターか、ロードの許可を得た者にしか出入りを許されていない場所だ。ニンジャにまつわる古文書が収蔵されていると聞く」「ちょうどいいぜ!」ディテクティヴはニンジャスレイヤーをひきずり、そちらへ駆けていく。テンプルを守る門番はもういない。
あれほどの騒ぎがあったというのに増援は来ない。グランドマスターが討ち取られるような事態そのものが想定されていないのか、電算室での騒動に気を取られているのか。ともあれ休息は必要だ。
……かくしてニンジャスレイヤーたちはグランドマスター・ケイビインを倒し、キョート城の本丸エリアに潜入した。果たして彼らはユカノたちを助け出し、ロード・オブ・ザイバツを討ち取ることができるのだろうか……?
電算室
一方その頃、キョート城内・ザイバツ電算室では!
「ん……何かこれ……」電算室に勤務する女ハッカーニンジャ・ストーカーはモニタを二度見した。庭園に設置された監視カメラの映像だ。彼女は画面に顔を近づけた。何の変哲もない生け垣と通路の俯瞰だ。
◆ストーカー(種別:ニンジャ)
カラテ 5 体力 6
ニューロン 12 精神力 15
ワザマエ 7 脚力 4/N
ジツ 2 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 5/ 7/14/14
回避/精密/側転/発動 12/ 7/ 7/14
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定+2、イニシアチブ+1
◆ZBRアドレナリン注射器:気絶した者を体力1、精神力0で蘇生(使い切り)
◆濃縮バリキドリンク:体力1回復(使い切り)
◇ジツやスキル
☆ハッカーニンジャ(サメ・ニンジャクラン)、ジツLV2
精神力とイニシアチブ+2(生体LAN端子とは累積せず高い方を用いる)
☆◉索敵モード:手番開始時に精神力1消費し瞬時自動発動
環境効果やステルスによる攻撃・射撃難易度ペナルティを1軽減
術者と味方全員に射撃+1(環境効果、累積なし)
味方と同じ部屋にいる標的をハッキング対象にできる 視線も共有
☆◉多重ログインのデコイ:シナリオ中1回限りの使用、最大2個まで取得可
精神力ダメージか、ハッキングによる体力ダメージを1発ぶん無効化
◉kill-9:ハッキング(H)に成功すると軽減不可2ダメージ(回避N)
ニューロン7以上で連射2、13以上で連射3
◉戦略視界ナビ:手番終了時に精神力1消費しハッキング(N)
術者の次の手番開始まで、術者と味方全員に通常・全力移動マス+1、射撃+1、
ターン開始時獲得回避ダイス+1 出目66で戦闘終了まで継続
◉タツジン:ハッカー
種別:ハッキングを持つ◉スキルを、次の手番開始まで記憶スロットから使用可
精神力か体力1消費 ジツ系スキルは不可
●戦闘スタイル
kill-all:ハッキング判定(H)を行い、最大でその判定成功数までkill-9
自分により近い者から優先して1体ずつ選択、同じ敵は選べない
LANケーブル直結攻撃:ワザマエHで近接攻撃(回避N)、連射値=連続攻撃回数
標的に軽減不可の1ダメージ+殺伐(出目1なら崩れ状態) 命中は1発だけ
●ワザ:カウンターハック 敵からのハッキングを出目6を含んで回避した時、
迎撃して回避N・ダメージ2を与える 敵との位置関係は問わない
◉忠誠心:ザイバツ 体力と精神力+1
◉知識:ザイバツ、ハッカーの流儀、サラリマンの流儀、伝統的アート、
現代的アート、高級嗜好品、電子ウイルス、IRCネットワークなど 記憶
◉交渉:超然、理路整然 記憶
能力値合計:28
「どうした!」天井が開き、メガネをかけたニンジャが降り立った。電算室を統括するグランドマスター・ヴィジランスだ。
◆ヴィジランス(種別:ニンジャ)
カラテ 8 体力 12
ニューロン 16 精神力 25
ワザマエ 10 脚力 5/N
ジツ 5 万札 50
攻撃/射撃/機先/電脳 8/10/22/21
回避/精密/側転/発動 16/10/12/21
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆オーガニック・トロスシ:体力3、精神力2回復(使い捨て)
◆ZBRアドレナリン注射器、濃縮バリキドリンク
◆*ホロ・キーボード*:エコノミック・カラテに必要
◇ジツやスキル
☆ハッカーニンジャ、ジツLV5
電脳値・イニシアチブ・精神力+5
☆◉索敵モード:手番開始時に精神力1消費し瞬時自動発動
環境効果やステルスによる攻撃・射撃難易度ペナルティを1軽減
術者と味方全員に射撃+1(環境効果、累積なし)
味方と同じ部屋にいる標的をハッキング対象にできる 視線も共有
☆◉多重ログインのデコイ:シナリオ中1回限りの使用、最大2個まで取得可
精神力ダメージか、ハッキングによる体力ダメージを1発ぶん無効化
◉タツジン:エコノミック・カラテ
側転後のハッキング判定へのペナルティなし
生体LAN端子がなくともペナルティなくハッキング可能(ハッキング標的にはなる)
手番開始時に「ポート完全遮断」を宣言するとハッキング標的でなくなるが、
あらゆるハッキング系スキルが使えなくなる 「解放」すると通常の状態に戻る
手番開始時に「エコノミック・カラテの構え」を宣言すると、
移動フェイズの代わりに「ハッキングフェイズ」を獲得(集中不可)
直後の攻撃フェイズでは近接攻撃のみ可能
◉kill-9
◉戦略視界リンク
◉ステルス・ノイズ
◉サモン・クローンヤクザ
◉サモン・ドローン など
◉ランスキック
◉ヒサツ・ワザ:サマーソルトキック
◉頑強なる肉体:体力+2
◉不屈の精神:精神力+1
◉電光石火:イニシアチブ+1、側転+2
側転成功時に出目666なら回避ダイス3、6666なら4獲得
◉ニンジャアドレナリン強化:アドレナリン・ブースト回数+1
◉緊急ブリッジ回避:回避判定直前に精神力1消費し発動 シナリオ中1回限り
この手番に1回の回避の判定難易度を-2し、この時のみ使用可能な緊急回避+6
他の回避難易度軽減効果とは累積しない
●連続攻撃2、連射2、マルチターゲット、時間差、ニンジャ第六感
◉◉忠誠心:ザイバツ(2) 体力と精神力+2
◉マーク・オブ・ザイバツ:精神力+1
◉知識:ザイバツ、貴族の流儀、ハッカーの流儀、サラリマンの流儀、伝統的アート、
現代的アート、高級嗜好品、電子ウイルス、IRCネットワーク など(記憶)
◉交渉:超然、理路整然、鼓舞
能力値合計:44
「二度目だな。君は確かに怪訝に思った。二度だ」「そう……ですね」ストーカーはモニタを見据えたまま生返事をした。「ご覧の通り、何も起こってはいな……」「違うな!」ヴィジランスは遮った。「ヒヤリ・ハット!非・平常インシデントが繋がって発生する時、重大インシデントが潜んでいる」
あらゆる労働者に伝わる警句だ。彼の鋭敏なニンジャ第六感は、キョート城に迫る重大な危機を察知していた!だが!……KABOOOOOM!「「「アバババーッ!」」」ナムアミダブツ!電算室のUNIXが連鎖爆発!不運な奴隷エンジニアたちが巻き込まれて即死!ナムアミダブツ!「「何ッ!?」」
0101010101010101……緑色の01と粉塵を撒き散らしながら現れたのは、複数の人影だ。キョート城の奥深く、封鎖された密室である電算室に、外部から侵入できる者などいない。なんたる超自然的な重大インシデントか!「ドーモ、ヴィジランス=サン。ハウスバーナーです。久しぶりだなァ!」
「ポイズンバタフライです」「ヤモト・コキです」粉塵の彼方から、3人のニンジャがアイサツした。ヴィジランスはさらに複数のニンジャの気配を感知するが、居場所は掴めない。「ドーモ、ザイバツ・シャドーギルド、グランドマスター、電算室担当……ヴィジランスです」「ストーカーです」
両者アイサツ。ストーカーは脂汗を垂らして青褪めた。「こんな……あり得ない」敵のうち2人は、行方をくらましていたソウカイ・シックスゲイツの「六人」。ヤモトともども、生体LAN端子やサイバネを持たぬ武闘派だ。ハッキングで制圧することができない。一体どこから?何らかのジツか?
「説明はしねェが、死んでもらうぜ!」ハウスバーナーたちは手に手に得物を構えた。ヴィジランスとストーカーもやむなくカラテを構える。一触即発アトモスフィア!
戦闘開始
1ターン目
「よかろう!ここは我らがフーリンカザン、勝手知ったる電算室!イヤーッ!」「イヤーッ!」ヴィジランスとストーカーは同時に連続側転!周囲をスキャンしながら情報を共有し、侵入者撃退用セキュリティ・タレットを遠隔起動!さらにヤモトめがけスリケン投擲!BRTTTTTTT!BRTTTTTTTTT!
「「イヤーッ!」」ヤモトは銃弾を見切って躱し、スリケンはハウスバーナーが弾き落とす!「イイイヤァアアアーーーッ!」ポイズンバタフライは裂帛のキアイとともに電光石火で駆け寄り、ブラッドカタナ・イアイ!狙うはストーカーだ!どくん……ストーカーは死の危険を察知し、これを……!
「イヤーッ!」アドレナリンを過剰分泌してブリッジ回避!ワザマエ!だが燃えるダガーを構えたハウスバーナーがサソリめいて襲いかかる!「クタバレーッ!」狙うは心臓!「ヒヤリ!ハット!」ヴィジランスがかばう!彼はストーカーの手首を握ってブレイクダンス回避し、迎撃を繰り出す!
「イイイヤァアアアーーーッ!」ナムサン!これは暗黒カラテ奥義サマーソルトキックだ!SMAASH!「グゥワーッ!」ハウスバーナーは顎をしたたかに蹴り上げられ脳震盪を起こす!ウカツ!「我がエコノミック・カラテをナメてはいけない。わかったかね?」「く、クソが……!」眼の前が揺れる!
「イヤーッ!」ヤモトは桜色のオリガミ・ミサイルを射出!射出!射出!PAPAPAPAPAM!「ンア、アバーッ!」ナムサン!ストーカーは直撃を受けてたちまち昏倒、戦闘不能!「ちいッ……!」ヴィジランスは舌打ちする。ZBRアドレナリンを即座に射てば息を吹き返すだろうが、この状況では!
0101010101010101
???
……ストーカーの自我は肉体を離れて浮かび上がり、ぼやけた視界で電算室を見回す。死だ。死が迫っている。ソーマト・リコールが……彼女の視界の中に、銀色の少女とメガネの女が浮かんでいた。『ドーモ、ストーカー=サン。エーリアスです』『ライトウォッチャーです』『……ドーモ』
3人はアイサツを交わした。肉体を失い、ユーレイと化した2人にとって、ニンジャの肉体をゲットする絶好の機会だ!『悪いが、始末させてもらう』『ますよ!』『AARRGHHHHHHHH!』ストーカーの邪悪な霊魂はサメめいた異様な顎を開き、2人を威嚇する!一撃必殺アトモスフィア!
戦闘継続
【続く】
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