忍殺TRPGリプレイ【アイデンティティ・メルトダウン】03
前回のあらすじ:日本国とキョート共和国の戦争は長期化し、膠着状態に陥っていた。ザイバツ・シャドーギルドはロード不在のまま存続し、ソウカイヤ・オムラ連合は崩壊したが、キョートに潜入した工作員たちには知る由もない。今日もシステムの歯車は回り、戦争は続く!シマッテコーゼ!
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「イヤーッ!」トゥールビヨンが仕掛ける!フェリクロームはカタナを構え、これを……「イアイ!」見切って回避しイアイ反撃!SLASHSH!「グワーッ!」命中!ウカツ!「イイイヤァアアアーーーッ!」フェリクロームは壁を蹴って渾身のイアイ!「イヤーッ!」トゥールビヨンは中腰の構え!
斬撃を掌で受け、関節の微妙な稼働により衝撃を足の裏から逃がす!エスケープメント・ジツだ!「イヤーッ!」そのまま掌を動かしアイキ投げ!「イヤーッ!」フェリクロームはこれを紙一重で躱し跳躍!天井を蹴って唐竹割り!「イヤーッ!」トゥールビヨンは衝撃を足の裏から逃がし無傷!
「シューッ……!」両者距離をとり、仕切り直す。ともに相当の手練れ。ヴォルテージとは異なり、フェリクロームはイアイのタツジンだ。斬撃のエネルギーを捌き逸らすには相当の集中が必要となる。相性がやや悪い。負傷、疲労……連戦しているぶん、トゥールビヨンがやや不利か。しかし!
「どうした。その程度か、トゥールビヨン=サン」フェリクロームは挑発する。強敵をなるべく引き付けてこそ仲間のためになる。「ヴォルテージ=サンを倒したというのはブラフか。本当に敗れたのだとしても、きっと卑劣な罠にかかったのであろう。悲しいかな」「ほざけ!」イクサは加速する!
戦闘継続
2ターン目
「イヤーッ!」トゥールビヨンは積極的に仕掛ける!「ムテキ!」フェリクロームは腕をクロスし、瞬時に肉体を鋼鉄化させ防御!「イアイ!」壁を蹴って反撃!「イヤーッ!」見切って回避し反撃!「イヤーッ!」回避!両者タツジン!「ヌウッ……」トゥールビヨンは唸った。油断ならぬ強敵だ!
「イヤーッ!」トゥールビヨンは飛び込んでアイキ・パンチ!「イアイ!」反撃!「イヤーッ!」カタナの腹を掌で打ちエスケープメント・ジツ!「イイイヤァアアアーーーッ!」SLASHSH!フェリクロームは追撃の猛攻!トゥールビヨンは必死で捌き、躱し、逸し、衝撃を足の裏から逃し続ける!
3ターン目
「「イイイヤァアアアーーーッ!」」ガガガガガガッ!2人のニンジャは狭い空間を縦横無尽に飛び回り、激突!激突!激突!互いに必殺の一撃を繰り出す!どくん……両者はほぼ同時にアドレナリンを過剰分泌し、これを……SMAASH!「グワーッ!」弾き飛ばされたのは……フェリクロームだ!
KRAASH!アイキ・パンチで防衛シャッターに叩きつけられ悶絶!血反吐を吐く!無視できぬダメージだ!「シューッ……!」トゥールビヨンはザンシンする。だが彼も無傷ではない。エスケープメント・ジツはそう多用できるジツではないのだ。そしてフェリクロームも致命傷ではない!
4ターン目
「「イイイヤァアアアーーーッ!」」ガガガガガガ……!2人のタツジンは鋼鉄のカラテ竜巻と化し、激しくぶつかり合う!フェリクロームはムテキで、トゥールビヨンはエスケープメント・ジツで、互いの致命の一撃を弾き逸らす!だが……トゥールビヨンの方が疲労は大きい!「くっ……しぶといぞ!」
トゥールビヨンは渾身のカラテを振り絞り、フェリクロームの無防備股間へアイキ・パンチ!「イイイヤァアアアーーーッ!」だが!「ムテキ!」ガキィン!防御!これは囮!「イイイヤァアアアーーーッ!」フェリクロームは瞬時にムテキを解除し、渾身の唐竹割り!SLAAAASH!「イヤーッ!」
キィィン……金属音が鳴り響き、両者は飛び離れる。一瞬の間に凄まじい数の攻防が交錯し、大気が濃密なカラテで張り詰めた。……その時!
???
ガガガガ……! トゥールビヨンの背後の防衛シャッターが上昇し、張り詰めた空気が流れ出した。「ヌウッ!?」トゥールビヨンは振り返り、そこに立つ2人を見た。「「ドーモ、トゥールビヨン=サン」」彼らはアイサツを繰り出す。「ナイトフライトです」「フレイムスローワーです」
「ドーモ、トゥールビヨンです」「フェリクロームです」2人もアイサツを返す。「IRCで連絡は受けました。ヴォルテージ=サンが殉職されたと」ナイトフライトは静かに声を震わせる。「済まぬ」フェリクロームは頭を下げる。「いえ。……アダウチしましょう」「ああ」2人はカラテを構えた。
「……ここのジェネレーターはどうした」トゥールビヨンは問う。「ご安心を、陽動ですよ。すでに御社の機密情報は頂戴しました。実際安くない代償でしたが」ナイトフライトは冷たく言い放つ。「あなたを生かして帰しはしません」防衛シャッターが再び閉じ、4人を閉じ込めた。最終決戦!
戦闘継続
【続く】
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