忍殺TRPGリプレイ【フレイム・ゴー・ファイト】
ドーモ、三宅つのです。これはオケガワ/シルバーフェイス=サンのソロシナリオ「ミッション・フロム・シルバーフェイス その2 スラッシャー籠城事件」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
オフィスビルに立てこもったスラッシャー(押し込み強盗)たちを皆殺しにするミッションですが、今回はヤクザの事務所へのカチコミと読み替えてみます。やることは大して変わりません。挑むのは彼女です。
◆フレイムツルギ(種別:ニンジャ)
カラテ 3>4 体力 4>5
ニューロン 3>4 精神力 3>4
ワザマエ 3>5 脚力 2>3/N
ジツ 0 万札 32>8
DKK 3 名声 3
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 6/ 5/ 6
回避/精密/側転/発動 6/ 5/ 5/ 0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶テッコLV1:カラテ判定と回避+1
▷内蔵型火炎放射器:射撃N、連射1、カトンLV1 装備・所持ペナルティなし
使用回数1、即応1を支払ってリチャージ1(シナリオ中1回だけ)
射撃時出目666で2連射(回避N、時間差可)
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定+2、イニシアチブ+1
◆トロ粉末入りのネオン・コケシ
◇ジツやスキル
◉ニンジャソウルの闇:体力および攻撃・射撃・ジツ発動+1
◉ランスキック
○生い立ち:放火魔
◉狂気:放火魔
◉知識:犯罪(記憶)
◉交渉:煽り(記憶)
能力値合計:9>13
闇とサイバネのおかげもあり、それなりに強くなりましたが、まだまだ駆け出しのサンシタです。では、始めます。
◆◆◆
序
シルバーフェイスはオハギの入ったアタッシュケースを探し出し、回収した。「これでよし。オハギを換金したら、君に報酬を支払おう。それから、今度こそオヤブンを殺すため、事務所にカチコミをかけよう」「乗りかかった渡し舟です。向こう岸まで行きましょう」「グッド!ハハハハ……」
こうして、ニュービーニンジャ・フレイムツルギは、謎めいたニンジャ・シルバーフェイスとコンビを組むことになった。否……コンビというより、彼はフレイムツルギを手駒として利用し、利益を得ようとしているようだ。おそらく実力も年季も彼の方が上。ならばせいぜい、利用させてもらおう!
ダンゴウ
……そして、数日後。フレイムツルギはシルバーフェイスとの任務や鍛錬をいくつかこなし、少々手練れになった。ニンジャソウル憑依時ほどのパワーにはまだ到達していないが、ニンジャ化した肉体の動きに自我が慣れて来たようだ。「ギリギリで仕上がったようだね。では、いよいよだ!」
シルバーフェイスは両腕を広げて笑った。「イビルドクダミ・ヤクザクランは、ワカガシラの死やオハギ取引現場の襲撃で混乱し、弱体化している。事務所に残ったヤクザはせいぜい5人。叩き潰し、焼き尽くしてやろうじゃないか!」「了解です。もちろん奴らの財産は、私たちが山分けですね!」
二人の邪悪なニンジャは廃ビルの隠れ家を後にし、ネオサイタマの闇へと溶け込んだ。あの時のマイコの顔がフレイムツルギの脳裏に少しよぎり、消えた。彼女と、自分を殺した連中に、アダウチする時が来たのだ!
襲撃
ツチノコ・ストリート、ウシミツ・アワー。「サボテン商事」と書かれた巨大ネオン看板の下にタンゲ・ビルがある。ここにイビルドクダミ・ヤクザクランの本部事務所が存在するのだ。「まずは侵入だ。裏口はこっちだな」シルバーフェイスが示したドアには、物理と電子のロックがある。
「カラテがマスターキーです!イヤーッ!」KRAAAASH!フレイムツルギは破壊衝動を解き放ち、裏口のドアを蹴破った!瞬間、ドアの上からギロチンが落下!「イヤーッ!」ニンジャ第六感で察知し前転回避!「オジャマシマス!イビルドクダミ・ヤクザクランに放火しに来ました!キャハハハ!」
「「ワッザファック!?」」ドアの中にいた警備ヤクザたちが驚いて振り向きチャカガンを構える!「遅い!イヤーッ!」SMASH!「アバーッ!」サツバツ!フレイムツルギは瞬時に警備ヤクザの心臓を貫いた!即死!「アイエエエ!?」「イヤーッ!」「アバーッ!」首を刎ねられ即死!サツバツ!
「アイエエエ!?」「むっ」三人目は……ヤクザではなく奴隷オイランだ。突然の惨事に腰を抜かして失禁している。彼女は這いずりながら逃げ、奥のトリイ・ゲートに手をZANK!「アバーッ!」ナムアミダブツ!ギロチンの刃が落下し、哀れな奴隷オイランはコロナル面切断され即死!「うわお」
フレイムツルギは眉根を寄せた。ニンジャの身体能力なら飛び込んで助けられたかもだが、これはもうダメだ。「罪もない奴隷オイランに酷いことをしましたね。許せません!」フレイムツルギは笑いながら身勝手な正義感を燃やし、奴隷オイランの死体を踏み越えて先へ進む。「マーベラス!」
シルバーフェイスは肩をすくめて笑い、悠々とキッチンに入ってスシを調達する。「イナリ・スシはないかな」「あなたも戦ってください」「君一人で充分だよ。危なくなったら加勢するし、スシもあげよう!」「アイアイ」二人は色付きの風と化し、オヤブンの部屋へ突入する!KRAAASH!
「アイエエエ!」「き、来やがった!」残りヤクザはオヤブンを含め三人!全員ショットガンで武装しているが回避は容易、ベイビー・サブミッションだ。だが!「センセイ!オネガイシマス!ヤッチマッテクダサイ!」オヤブンらしき年配ヤクザが叫ぶと、小柄な人影が立ち上がった。「ドーモ」
人影は掌を合わせ、アイサツした。「バウンドボールです」
◆バウンドボール(種別:ニンジャ)
カラテ 3 体力 5
ニューロン 3 精神力 4
ワザマエ 4 脚力 2/N
ジツ 1 万札 10
攻撃/射撃/機先/電脳 4/ 5/ 3/ 3
回避/精密/側転/発動 4/ 4/ 4/ 5
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆特殊防具:体力と精神力+1
◇ジツやスキル
☆特殊カラテミサイルLV1:連射2、回避H、ダメージ1、マルチ可
☆◉カラテミサイル触媒:精神力の代わりに即応ダイスを消費して発動可能
◉ニンジャソウルの闇:体力および攻撃・射撃・ジツ発動+1
能力値合計:12
「フレイムツルギです」「シルバーフェイスです」互いにアイサツ。「ニンジャの傭兵か。サンシタめ」シルバーフェイスが目を細める。「ニンジャが二人とは。少々手こずりそうだが、貴様らもキアイを入れて援護しろ!」「「「ハイ!」」」ヤクザたちはショットガンを構えた!「おやおや」
シルバーフェイスは……腕組みをし、壁に寄りかかった。「これぐらいなら君一人で充分だろう。できるところまで頑張って見給え!」「アイアイ、薄情者!」「「「ナマッコラー!」」」一触即発アトモスフィア!
戦闘開始
1ターン目
「キャハハ!燃えちゃえよォーッ!」フレイムツルギは連続側転を繰り出し、ヤクザと敵ニンジャを巻き込んでサイバネ火炎放射!KABOOOOM!「「「グワーッ!」」」「い、イヤーッ!」バウンドボールは紙一重で見切って回避!そして!「バウンドボール・ジツ!イヤーッ!」SMASH!
バウンドボールは床にカラテを込めた特殊なボールを投げつける!それは壁、天井、壁、床と乱反射を繰り返し、死角からフレイムツルギへ襲来!これが彼のユニーク・ジツだ!「イヤーッ!」フレイムツルギは見切ってブリッジ回避!「「ウオオーッ!」」ヤクザたちがショットガンを撃つ!
BLAMBLAM!「イヤーッ!」フレイムツルギは転がって回避!「当たれば痛そうですが、当たらなければ問題なし!」火炎放射器をリチャージ!
2ターン目
「トドメ!イヤーッ!」KABOOOOM!「「「アババーッ!」」」ヤクザたちが爆炎に包まれて倒れる!「グワーッ!」バウンドボールも躱しきれず炎を食らうが、ニンジャ耐久力と防具で持ちこたえる!「ヌウッ、まだまだ!イヤーッ!」バウンドボールは目を血走らせ、ボールを壁へ投げつける!
跳弾がフレイムツルギへ襲来!「イヤーッ!」フレイムツルギは見事に見切って回避!「残るは君だけ。降参するかね?」シルバーフェイスは視線を敵ニンジャに向けた。「降参などせぬ!」彼は血走った目で答えた。通常なら降参を選択するだろうが、ニンジャソウルの闇が自我を蝕んでいるのか?
「ハハハ!ならば一対一で戦って見給え!」シルバーフェイスは手を叩き、高みの見物を決め込んだ。「フレイムツルギ=サン、君には素質がある。才能がある。私はそれが見たい。そのためにこうして鍛錬しているのだよ!」「ええい貴様ら!俺を木人代わりにしおって!」敵ニンジャは激昂!
3ターン目
「キエーッ!」フレイムツルギは壁を蹴ってトビゲリ!狙うはバウンドボールの下半身だ!どくん……バウンドボールはアドレナリンを過剰分泌し、これを……SMASH!「グワーッ!」躱し切れず命中!だが致命的な一撃は回避した!「ウオオーッ!」転がりながらボールを投擲!跳弾が飛び交う!
「無駄です!イヤーッ!」フレイムツルギは巧みに連続側転を繰り出して全弾回避!シルバーフェイスとの鍛錬の賜物だ!
4ターン目
「死ねーッ!」フレイムツルギはボールめいて室内を跳ね回り、バウンドボールへ飛びかかる!SMASH!「グワーッ!」命中!だが浅い!紙一重で致命的攻撃を見切ったのだ!「死ぬのは貴様だ!イヤーッ!」カラテを込めたボールを至近距離で直接叩きつける!SMAASH!「ンアアアーッ!」命中!
5ターン目
「やってくれましたね!ブッ殺します!」フレイムツルギはニンジャソウルを燃やし、必殺のカラテを構える!「イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!」色付きの風と化し、バウンドボールの胸板にテッコ・チョップをブチ込む!SMAAASH!「グワ……アッバーッ!」心臓貫通!サツバツ!
「サヨナラ!」KABOOOOOM!バウンドボールは爆発四散!
戦闘終了
エピローグ
「シューッ……!」フレイムツルギはザンシンした。その手は赤い血に塗れている。パチ、パチ、パチ……シルバーフェイスは拍手して彼女を讃える。「マーベラス。素晴らしい。なんたる無慈悲」「どういたしまして」彼からスシを投げ渡され、食べ、フレイムツルギは負傷を急速に癒やす。
ヤクザ事務所は皆殺しとなり、彼女の復讐は済んだ。では、これからどうするか。シルバーフェイスは手際よく金目のものを漁っている。フレイムツルギも加わりつつ相談する。「……ここを我々のアジトとしてもいいが、あまり派手なことをやるとソウカイ・シンジケートなど暗黒組織の目につく」
「しばしネオサイタマを離れ、修行の旅に出ることにしようか。オンセンとかね」「悪くありませんね」二人は邪悪に笑った。行動に目的があるのも、悪くない。しかし。「それで結局、あなたの目的はなんですか?」フレイムツルギは問うた。シルバーフェイスは立ち上がり、目を細めた。
「君のような野良ニンジャを集めて鍛錬し、私のドージョーを作る。それが私の目的だ」「ドージョー?」「独立組織と言ってもいい。ソウカイヤなどに組み込まれて他人を上に頂くのは、私の趣味じゃあないのでね」シルバーフェイスは優雅に両腕を広げて宣言した。「ハハハ!マーベラス!」
【フレイム・ゴー・ファイト】終わり
リザルトな