忍殺TRPGリプレイ【ドッグ・ランド】02
前回のあらすじ:アジトとシマをハイデッカーに追われ、ネオサイタマを転々とするサイコダガーたち。オムラは滅び、ソウカイヤは分断され、アマクダリ・セクトに組み込まれつつある。だが、アマクダリの暗黒支配体制はまだ盤石ではない。仲間を集め、反旗を翻せ!シマッテコーゼ!
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「反アマクダリ、って言ったかい?」不意に、隠れ家の中に痩せた男が現れた。「「「!!?」」」3人はとっさに反応し、武器やカラテを構える。クセモノ! だが男はハンズアップし、オジギした。「マッタ、マッタ。俺はあんたらの味方だ。今のところはね。……ドーモ、フィルギアです」
「……ドーモ、サイコダガーです」『デッドローニンです』「キツネビです!ダッテメッコラー!」キツネビはキツネ・サインを向けて威嚇した。「マッタ」サイコダガーはキツネビを制し、進み出る。「味方、ッて言ったね」「そう。俺は今、ニチョームに身を潜めてる」「ニチョームか……」
『ハイデッカーに制圧され、その拠点にされたと聞くが』デッドローニンは訝しんだ。フィルギアは微笑む。「一応ね。でもだからこそ、反体制派の拠点ともなりうる。俺らはお尋ね者だから表には出ず、地下に潜んでるのさ」「地下ね。下水道とか?」「そう。ソウカイヤの残党も結構来てる」
フィルギアは下を指差す。ここも地下だが、地下下水道はさらに下だ。「で、ものは相談なんだが……あんたらの上司のデンパルス=サンが、このあたりで捕まってる」「デンパルス=サンが!?」キツネビは叫んだ。「ああ。救出したいが、相手はニンジャが3人だ。付き合ってくれるかい」
3人は顔を見合わせ、頷く。このフィルギアという男は実際胡散臭いが、嘘をついている様子はない。デンパルスが危機ならメンツにかけて救い出さねばならないし、仲間に加えれば百人力だ。ならば行くしかない!「「『ハイヨロコンデー!」」』3人はタフに笑い、サムアップした。
作戦開始
フィルギアに案内され、3人は地下下水道に足を踏み入れる。さしものハイデッカーもここまでは手が及ばない。広大かつ危険なバイオ生物や狂ったニンジャが跳梁跋扈しており、たとえ手練れのニンジャでも、あまり奥まで踏み込むのは危険だからだ。その一角に、秘匿されたアジトが存在する。
「ここだ」フィルギアが壁を押すと、音もなく回り、通路が生じた。「デンパルス=サンとは一度合流してたンだが、アンブッシュを食らってさ……」「置き去りにして逃げたってのかよ」「そうだ。俺はカラテが弱いからな」キツネビの問いに、フィルギアは真顔で返す。サイコダガーは肩を竦める。
「ともに戦えば4対3、こっちが有利だと思うけど?」「俺も無傷じゃなくてね……」フィルギアは脇腹を抑えている。最初の襲撃で手傷を負ったのだ。ならば仕方あるまい。「いろいろ下調べはしてある。全員をブッ殺す必要はない。デンパルス=サンを救出して逃げれば勝ち、ッてわけだ」
作戦はこうだ。サイコダガーたちが敵のアジトにカチコミをかけ、わざと逃げて外へおびき出す。西側にドージョーがあり、そこがいい。その隙にフィルギアがデンパルスを救出する。敵はバイオ白ワニを1頭飼っているらしい。まずはこいつに集中攻撃をかけて数を減らすのがいいだろう。
マップ
敵NPC
◆ナウヴィレッジ(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 6
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 6 脚力 3/UH
ジツ 0 万札 12
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 6/ 4/ 4
回避/精密/側転/発動 6/ 6/ 6/ -
即応ダイス:3 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆チェーンソー:大型武器
2ダメージ、攻撃H、集中時のみ65+で殺伐 装備時側転難易度+2
◇ジツやスキル
◉ランスキック
能力値合計:16
◆ジスウィステリア(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 8
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 4 脚力 3/UH
ジツ 0 万札 12
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 4/ 4/ 4
回避/精密/側転/発動 6/ 4/ 4/ -
即応ダイス:3 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆チェーンソー
◇ジツやスキル
◉頑強なる肉体
能力値合計:14
◆エイトウッド(種別:ニンジャ)
カラテ 6 体力 6
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 6 脚力 3/N
ジツ 3 万札 12
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 6/ 4/ 4
回避/精密/側転/発動 6/ 6/ 6/ 7
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品:特になし
◇ジツやスキル
☆カラテミサイルLV3
能力値合計:22
◆バイオ白ワニ(種別:危険生物)
カラテ 5 体力 6
ニューロン 1 精神力 2
ワザマエ 2 脚力 2
ジツ - 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 5/ -/ 1/ -
◇装備や特記事項
◉拘束攻撃:脱出H
◉毒ダメージ無効
◉水中移動
◉未知の病原菌
能力値合計:8
襲撃開始
1ターン目
4人はしめやかにアジトへ潜入した。フィルギアは音もなく動き、トイレに潜む。3人はドアの前で様子を伺う。中からは3人の女ニンジャたちの下卑た笑い声。『キンボシ・オオキイ!カンパイ!』『アレをアマクダリに売りつけりゃ、ここらのシマはアタシらのもの!』祝勝会を開いているようだ。
2ターン目
「「『イヤーッ!』」」SMAASH!3人はドアを蹴破り突入!アンブッシュだ!サイコダガーとデッドローニンはバイオ白ワニに集中攻撃!PASHSH!SLAASH!『アバーッ!』バイオ白ワニはたまらず昏倒、戦闘不能!そしてキツネビは!「全員クタバレ!カトン・ジツ!」KA-BOOOOOOOM!
「「「イヤーッ!」」」3人の女ニンジャはとっさに身を伏せ、テーブルを盾にして防御!ワザマエ!だが室内はカトンの爆発でメチャメチャだ!「ドーモ、サイコダガーです」『デッドローニンです』「キツネビです!デンパルス=サンを返せッコラー!」なんたる大胆不敵な宣戦布告!ゴウランガ!
「ど、ドーモ、ナウヴィレッジです」「ジスウィステリアです」「エイトウッズです。ソウカイヤのクソどもか!よくもアタシの白ワニチャンを!」3人はアイサツを返し、手に手にチェーンソーやカラテを構える。いずれも油断ならぬ手練れ、相手にとって不足なし!一触即発アトモスフィア!
「「イヤーッ!」」ナウヴィレッジとジスウィステリアはチェーンソーを振り上げて斬りかかる!狙うはサイコダガーとデッドローニン!『イアイ!』デッドローニンは躱しざまに迎撃を繰り出す!SLASH!「グワーッ!」命中!流血!「イヤーッ!」サイコダガーは華麗に跳躍回避!ワザマエ!
「ハッケ!」エイトウッズは距離をとり、占い用のゼイチクをスリケンめいてキツネビへ投擲!サイコダガーと同じくカラテミサイルの一種だ!「イヤーッ!」バック転回避!「へっ、この程度か!ソウカイヤの名誉のために、ここで皆殺しにしてオトシマエだ!」キツネビは凶悪に嘲笑う!
3ターン目
サイコダガーは状況判断する。カチコミをかけていきなり逃げ出せば、敵も怪しむに違いない。ここで倒せるならそれでよし、ダメージを受ければ偽装撤退だ。「イヤーッ!」負傷したナウヴィレッジへ側転しながらダガーを投擲!「イヤーッ!」ガキィン!チェーンソーで弾き落とす!カラテだ!
『イアイ!』デッドローニンは常人の三倍の脚力で跳躍し、壁を蹴ってナウヴィレッジへ斬りかかる!狙うは心臓!死神の大鎌が迫る!どくん……彼女はニンジャアドレナリンを過剰分泌し、これを……「イヤーッ!」血涙を流しながらブリッジ回避!間一髪!だが!「もう一人いるんだぜーッ!」
キツネビは嘲笑いつつ跳躍し、カトン・ジツを叩き込む!「イヤーッ!」KABOOOM!「アブナイ!イヤーッ!」VOOMVOOM!「アネゴ!」ジスウィステリアはナウヴィレッジをかばってチェーンソーを振り回し、爆炎を切り払う!ゴウランガ!「アタシたちのチェーンソー、ナメんじゃないよ!」
「「イヤーッ!」」2人の屈強な女ニンジャはユウジョウを深め、キツネビめがけてチェーンソー攻撃!VOOMVOOM!「うおッ!?」キツネビはしゃがみ回避!「キエーッ!」エイトウッドはゼイチクを投擲!『イヤーッ!』SLASHSH!デッドローニンが切り払う!『カタナの錆にしてくれようぞ!』
戦闘継続
【続く】
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