忍殺TRPGリプレイ【ジ・イルーシヴ・ニンジャ】04
前回のあらすじ:ネオサイタマを離れた辺境の地・長野県に駐屯するザイバツのニンジャチームを、マスター位階ニンジャ・アンバサダーが訪れた。彼から与えられたミッションは、豪族ムセン・タカハシが所有するレリックアイテムを、手段を問わず入手することだ。だがニンジャが立ちはだかる!
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「イヤーッ!」東の庭から何者かがアンブッシュし、ムセンの背後から襲いかかった!「! イヤーッ!」ゴールデンクイーンは一瞬早く襲撃を察知、ムセンをかばって押し倒す!「アイエエエ!」KRAASH!ムセンの座っていた椅子が破壊された!襲撃者は、新手のニンジャ!「ナニモノダー!」
ゴールデンクイーンは闖入者を指差し、パワーワードで誰何する。これを聞いたニンジャは名乗らなければならない!彼はその場にしゃがみこみ、アイサツした!「ちいッ、悪運の強い男よ!ドーモ、俺はソウカイ・シンジケート所属!シックスゲイツの『6人』の1人!クイックシルヴァーです!」
「……ドーモ、ゴールデンクイーンです」「シルバーナイトです」「エッジビショップです」ザイバツニンジャたちはアイサツを返す。「ドーモ、フライトラップです!」「ソーンヘッジです!ザイバツの次はソウカイヤか!」護衛ニンジャたちもアイサツする。古事記にもあるニンジャの礼儀だ。
「ザイバツだと」「ああ、この3人はザイバツの連中だ。そこのジジイの指輪ばかりか、領地まで欲しがりやがってよ!ムカつく奴らだ!助太刀してくれるンなら、俺らはそっちにつくぜ!」ソーンヘッジはクイックシルヴァーに呼びかける。ソウカイ・シンジケートはザイバツの宿敵なのだ。「よし」
クイックシルヴァーは嘲笑い、ジュー・ジツの構えをとった。「安心するがいい!我がソウカイ・シンジケートは来る者は拒まぬ!」「くっ……!」ゴールデンクイーンは脂汗を垂らす。以前彼女らはソウカイヤに一時降伏し在籍していたが、ドサンコ勤務ゆえクイックシルヴァーと面識はない。
相手はソウカイヤの精鋭、シックスゲイツの「6人」の1人だという。ザイバツで言えばマスター位階の実力者だ。3人がかりならなんとかなるだろうが、3対3では打ち倒すのは難しい。ここは……!一撃必殺アトモスフィア!
戦闘継続
マップ
4ターン目
「オタッシャデー!」ゴールデンクイーンは瞬時にムセンの指から指輪を抜き取り、南の応接室出口へ連続側転!「逃がすか!イヤーッ!」クイックシルヴァーは連続側転で追いすがり、しゃがみキックを繰り出す!SMASH!「ンアーッ!」命中!だがクイックシルヴァーも反撃を受け体勢を崩す!
「ヌウッ……これは!」ヒュンヒュンヒュンヒュン……ゴールデンクイーンの周囲に風のエテルが渦巻き、防壁を形作り始める。ミヤモト・マサシの5つの指輪の1つ「リング・オブ・ウィンド」の力が解き放たれたのだ!「やはり本物であったか。ラオモト=サンがそれをご所望だ。渡してもらおう!」
「SHHHH……!」フライトラップは状況判断し、ゴールデンクイーンを追って羽虫の群れを放つ!わあんわあんわあんわあん……「ンアーッ!」命中!無視できぬダメージだ!「させるか!イヤーッ!」シルバーナイトはフライトラップへ追いすがりトビゲリ!SMASH!「ンアーッ!」命中!よろめく!
「悪霊退散!」エッジビショップも追いすがり、フライトラップの心臓めがけマニ車メイスを突き出す!「イヤーッ!」ぶおん!またも無数の羽虫に分裂して回避!なんたる厄介!「AARGHHHH!」ソーンヘッジは応接室を飛び出し、エッジビショップに追いすがる!なんたる恐るべき執念か!
「イヤーッ!」シルバーナイトがかばって迎撃!「ヌウーッ!」ガキィン!鉤爪で防御!しかし、ソーンヘッジのカラテは激しい戦闘により減衰しつつある!仕留めるならば今がチャンスだ!
5ターン目
「イヤーッ!」ゴールデンクイーンはシルバーナイトの背後へ跳躍退避し、懐からスシを取り出して食べる!「逃がすか!イヤーッ!」クイックシルヴァーは追いすがり、彼女の心臓めがけチョップ突きを繰り出す!「い、イヤーッ!」シルバーナイトがかばう!さらに指輪が強く輝き風の刃を放つ!
「イヤーッ!」グニォン!クイックシルヴァーは異常軟体化しゃがみ回避!これが「スイトン・ジツ」だ!「イヤーッ!」わあんわあんわあんわあん!フライトラップは無数の羽虫を放つ!「イヤーッ!」ゴールデンクイーンは危うく回避!「「グワーッ!」」2人のザイバツニンジャは躱しきれぬ!
クイックシルヴァーもフライトラップも異常な回避能力を持つ難敵。ならば!「「イイイヤァアアアーーーッ!」」シルバーナイトとエッジビショップは、ふらつくソーンヘッジへ集中攻撃!SMAASH!KRAASH!「グワ……アバーッ!」ナムアミダブツ!急所に痛烈な打撃を喰らい、悪鬼は……昏倒!
6ターン目
「これで3対2、再び圧倒的有利よ!イイイ……イヤーッ!」BOOMBOOM!ゴールデンクイーンはシルバーナイトの背後へ隠れつつ、マサシの指輪で強化された強力なカラテミサイルを射出!射出!射出!「ンアーッ!」「グワーッ!」命中!風のエテルが邪悪な羽虫の群れを吹き払う!「オノレ!」
クイックシルヴァーは異常軟体しゃがみ姿勢で風の刃を防ぎつつ、滑らかなステップでゴールデンクイーンに駆け寄りチョップ突き!「イヤーッ!」シルバーナイトがかばう!「SHHHHH!」わあんわあんわあん……フライトラップはエテルを吸い寄せ、黒い羽虫の群れをしつこく呼び寄せる!
「ンアーッ!」「「グワーッ!」」黒い嵐が3人を襲う!1匹1匹は羽虫でも無数に集まれば侮りがたし!「イイイヤァアアアーーーッ!」シルバーナイトは羽虫の群れを突き破り、壁や天井を蹴ってフライトラップへトライアングルリープ・キック!威力は必殺!ぶうん……羽虫の群れに分裂し回避!
「そこじゃ!天魔降伏ーッ!」エッジビショップが追いすがり、マニ車メイスを繰り出す!BOBOBO!フライトラップは連続して分裂回避……できない!アドレナリンを過剰分泌SMITE!「ンア……アバーッ!」ナムサン!聖なる錫杖に打ちのめされ、フライトラップは倒れ伏す!インガオホー!
「さあ、これで3対1よ。まだ戦う?」「ヌウッ……!」クイックシルヴァーはたじろぐ。彼のカラテとジツがあれば、3対1でもかなり戦えるだろう。しかし、リング・オブ・ウィンドを奪い取って逃げおおせるとなれば……難しいと言わざるを得ない。先ほどのアンブッシュが失敗したのが運の尽きだ。
ラオモトから秘密の指令を受け、ムセンの暗殺と指輪の奪取を命じられてここに来てみれば、すでにニンジャたちの戦闘は始まっていた。漁師がカチグミを狙い、護衛ニンジャたちに助太刀してみたものの、こうなっては……「わかった。退こう」クイックシルヴァーはハンズアップした。
7ターン目
「……イヤーッ!」ゴールデンクイーンは瞬時に相手の行動を予測し、応接間のムセンのもとへ飛び戻る!「ちいッ!イヤーッ!」クイックシルヴァーは連続側転で飛び戻り、NRSで気絶したムセンを攻撃!「イヤーッ!」ゴールデンクイーンがかばう!ヒュンヒュンヒュンヒュン……風の刃が守る!
「「イイイヤァアアアーーーッ!」」シルバーナイトとエッジビショップも飛び戻り、クイックシルヴァーへ猛攻!猛攻!猛攻!狙うは逃げるための脚だ!「い、イイイヤァアアアーーーッ!」グニォン!クイックシルヴァーはアドレナリンを過剰分泌し、肉体を異常流体化させ紙一重回避!タツジン!
「ま、マッタ!」クイックシルヴァーは交渉を持ちかける!「指輪はそちらへ渡す!偽物だと報告しよう!しかしムセンの首はこちらがもらう!ラオモト=サンも満足されるだろう!それでテウチとしようではないか!」実際、これは理にかなった提案ではある。だがムセンが死ねば……うまくない。
ゴールデンクイーンはタフに笑い、無慈悲に宣言した。「どっちも渡すわけにはいかないわね。ここでアンタも始末させてもらうわ!」最終決戦!
戦闘継続
【続く】
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