忍殺TRPGリプレイ【ウィー・アー・オン・ザ・クルーズ】01
邦題：俺たちは船旅中（We are on the Cruise）
ドーモ、三宅つのです。これはシニゾコナイザー＝サンのソロシナリオ「モータルの非道、ニンジャの蹂躙」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
ビルを襲撃するモータルの強盗団、および複数のニンジャたちと戦闘してサヴァイヴするデッドリーなシナリオです。フリーランスの傭兵ニンジャが挑むことが想定されていますが、改変も可能でしょう。簡易戦闘ルールなので、あまり手練れでなくても生き残れる確率はあります。つの次元でそこそこ手練れのフリーランス傭兵ニンジャというと、彼女がいますね。
◆ファイアキラー（種別：ニンジャ）
カラテ ６ 体力 ６
ニューロン ６ 精神力 ６＞７
ワザマエ ６ 脚力 ３/Ｎ
ジツ ０＞１ 万札 ３０＞２
ＤＫＫ ０ 名声 ３
攻撃/射撃/機先/電脳 ６/ ８/ ７/ ８
回避/精密/側転/発動 ６/ ６/ ６/ ９
即応ダイス：４ 緊急回避ダイス：０
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV１：ニューロン判定＋２、イニシアチブ＋１
▷電脳戦用デッキ：ハッキング系スキル発動判定＋２（複数可）
◆ツチノコ・カスタムハンドガン：連射２、射撃＋１
◆サイバーサングラス：射撃＋１
◇ジツやスキル
☆ハッカー系ソウル、ジツLV１ 精神力・イニシアチブ・ニューロン判定＋１
精神力以外はサイバネと累積せず、より高いほうを用いる
☆◉索敵モード：手番開始時に精神力１を消費し、戦闘終了まで索敵モードON
環境効果や敵のステルスによる攻撃・射撃難易度ペナルティを１軽減
術者と味方全員に射撃ダイス＋１（環境効果、累積せず）
○生い立ち：サイバーゴス
◉知識：サイバネティクス、ハッカーの流儀
◉kill-9：ハッキング（H）に成功すると軽減不可２ダメージ（回避N）
素のニューロン７以上なら連射２、マルチ・時間差可
◉爆発物スキャン：攻撃フェイズにハッキング判定（N）
成功すると術者か味方と同じ部屋にある任意のマス３個までを戦闘終了まで爆発物化
術者か味方がこのマスを狙って射撃に成功すると一度だけ爆発（カトンLV２）発生
射撃に失敗しても爆発物化は維持 出目６６６で成功すると敵も爆発物化できる
標的はハッキングターゲットに限るが、射撃が命中し回避Nに失敗するとカトンLV２を食らう
回避不可、ダメージ軽減不可
能力値合計：１８＞２０前回の冒険で万札27、名声1、余暇4日を獲得しました。しかしカラテ・ニューロン・ワザマエとも成長の壁に達しています。ここはハッキング系のスキルやハッカー系ソウルを取得してみましょう。
「タツジン：ハッカー」も「ハッカー系ソウル」も持ちませんが、素のニューロンが6で生体LAN端子LV1とkill-9持ちですから、「サモン・レッサー・クローンヤクザ」「サモン・レッサー・ドローン」「爆発物スキャン」「電子デジャヴの読み取り」「戦略視界ナビ」「ステルス・ノイズ」「サモン・モーターサイクル」「デーモンの放逐」を習得できます。ファイアキラーらしく「爆発物スキャン」は取っておきたいですね。万札10と余暇1日を支払えばジツ値を0から1に上げられ、「索敵モード」「多重ログインのデコイ」を習得できます。とりあえずハッカー系ソウルをLV1とし、「索敵モード」「爆発物スキャン」を習得して消費万札20。持っていないのも妙ですから「ハッカーの流儀」を習得しておきましょう。残り万札5。ついでにサイバーサングラスを購入し、残り万札2。
単体でも充分に戦えそうですね。相手もやや強化されるかも知れません。では、始めます。
◆◆◆
序
ウシミツ・アワー。ネオサイタマ埠頭に停泊する豪華クルーズ船の一隻『コンゴウセキ・オヒメサマ』。その一室にて。
「振り込みでいいって言ったのに」「スミマセン。わざわざお呼び立てしてしまい……」サイバーゴスの女に、初老の紳士は汗を拭きながらペコペコと頭を下げる。相手はデリバリー・オイランなどではない。ニンジャなのだ。「そのう、今回の報酬は、現物支給でお許し願いたいのですが……」
「……別にいいよ。カネになるならね」「アリガトゴザイマス」初老の紳士は深々とオジギした。彼こそはハリキリ・バイオフーズCEO、ヨドガワ・ナカバルだ。ソウカイヤ、ザイバツなどの暗黒ニンジャ組織の傘下に入らず、会社を急成長させたやり手の男。無論、ダーティな手段もとってきた。
◆ヨドガワ・ナカバル（種別：モータル）
カラテ ２ 体力 ２
ニューロン ４ 精神力 ４
ワザマエ ３ 脚力 ２
ジツ － 万札 １０
攻撃/射撃/機先/電脳 ２/ ５/ ５/ ６
◇装備や特記事項
◆オノミチ・カスタムハンドガン：連射２
▶サイバネアイLV１：ワザマエ判定＋１、射撃時さらに＋１
▶生体LAN端子LV１：ニューロン判定＋２、イニシアチブ＋１
能力値合計：９Stable Diffusion Demoに「a portrait of CEO,middle‐aged」と呪文を唱えるとこう出ました。淀川長治氏とは無関係です。
「ドーゾ」ヨドガワは細長い木箱を差し出した。「……中身をあらためてもいいかしら」「ハイ。開けられるなら」鍵はかかっていない。その代わり、木片をパズルめいて複雑に組み合わせてあるのだ。平安時代から伝わる奥ゆかしい木製宝箱、ヨセギ・ザイクである。「ブッ壊していいかしら？」
「ご勘弁を。これ自体が平安時代の遺跡から出土した貴重品です。然るべきところへ売却すれば、今回の報酬に見合うだけの……」「いいけどさ。アンタ、カネには困ってないよね。わざわざアタシに厄介なブツを押し付けて、厄介逃れしようってんじゃないの？」ファイアキラーは冷たく言い放つ。
傭兵としてのカン、そしてニンジャ第六感が、この箱の中身が何かヤバいブツであることを告げたのだ。「め、滅相も……」「ま、いいよ。トラブルに巻き込まれてるンなら守ってあげる。当然、追加で報酬はいただくわ」「アッハイ、ヨロシクオネガイシマス」ヨドガワは深々とオジギした。
……その時！バツン！突然停電が発生！「アイエッ！？」「！」そして！BRTTTTT！BRTTTTT！「「「アババーッ！」」」「「「アババーッ！」」」ナムサン！銃声と断末魔！侵入者だ！「さっそくトラブルよ！」「アイエエエ！？」ヨドガワはうろたえ、ファイアキラーは身構える！
KRAAASH！部屋のドアが蹴破られ、武装した黒ずくめの男たちがなだれ込んで来た！「ホールドアップ！」「ユーアーアンダーアレスト！」バラクラバとサイバーサングラスで顔を覆った男たちは、手慣れた動きでマシンガンの銃口を向ける！「なんだ、この女」「オイランか？」「ファック？」
「この船のセキュリティ、どうなってんのよ」ファイアキラーはため息をついた。「す、スミマセン」ヨドガワはハンズアップしながら震えた。「ヨロシクオネガイシマス」「オーライ」「ボディガードのオイランアサシンか。あるいはオイランドロイドか。気をつけろ」「「了解！」」
◆マシンガン・バラクラバ・ギャングスタ（種別：モータル）×３
カラテ ３ 体力 ２
ニューロン ２ 精神力 ２
ワザマエ ３ 脚力 ２
ジツ － 万札 ２
攻撃/射撃/機先/電脳 ３/ ３/ ２/ ２
◇装備や特記事項
◆マシンガン：連射３、ダメージ１
●射撃スタイル：掃射３ 難易度H、標的が互いに隣接していればマルチターゲット
能力値合計：８リーダーらしき男は油断なく警戒し、警告した。モータルばかりとはいえ相手は武装集団、このまま戦えばヨドガワの命も危ない。カネヅルの一人、死なせるのは惜しい。ならば彼をかばいながら戦うしかないか。……ファイアキラーは覚悟を決めた！一触即発アトモスフィア！
戦闘開始
1ターン目
イニシアチブ：ファイアキラー/FK（7）→ヨドガワ/YN（5）→バラクラバ/MBG×3（2）
マップなしの通常戦闘ルール。FKはヨドガワをかばうことができる。
FKは索敵モード発動（残り精神力6）、戦闘終了まで術者と味方に射撃+1。側転＆連射、[416164][56451][1266]2発成功。MBG1体を射殺。YNはFKにかばわれながら連射2、[126][126]2発成功。MBG1体を射殺。
ピピピ……ファイアキラーは周囲の監視カメラをハッキングし、瞬時に情報を収集して、ヨドガワのサイバネアイに送信する。「TAKE THIS！」そして連続側転を繰り出しながら、バラクラバのひとりへカスタムチャカガンを連射！BLAMBLAM！「アバーッ！？」頭を撃たれ即死！ナムアミダブツ！
「正当防衛！」ヨドガワは瞬時に護身用の黄金カスタムチャカガンを抜き放ち、バラクラバのひとりへ連射！BLAMBLAM！「アバーッ！」即死！ナムアミダブツ！「残るはアンタだけよ！」ファイアキラーはヨドガワをかばいながら勝ち誇る！「欲しいのはカネ？命？それとも、別の何かかしら？」
バラクラバのリーダーらしき男は、油断なく銃口を二人へ向けている。「貴様……ニンジャ、とかいうやつか」「そうよ。ドーモ、ファイアキラーです。ヨドガワ＝サンのボディーガードになったわ。たった今」男はアイサツを返さない。「これだけのことをして、タダで済むと思ってるの？」
ハッキング判定、難易度H。8D6[31646646]成功。即応ダイス+2。ついでにもう一度、8D6[33356315]成功。
ファイアキラーは会話しつつも、船内の情報を収集していく。セキュリティの中枢が切られており、ハッキングできるカメラは限られているが……この規模のクルーズ船を瞬時に制圧する手際の良さ。ただのヤクザクランではない。かなり手練れの犯罪組織か、暗黒メガコーポのエージェント部隊か。
「どこの組織？ソウカイ・シンジケートなら知ってるわ。キョートのザイバツとかかしら」「答える必要はない。箱を寄越せ」男は武装に内蔵したIRC端末で仲間たちに瞬時に情報を共有しようとする。「それダメ」BOMB！「グワーッ！？」IRC端末はハッキングされ爆発！「お行儀が悪いわよ！」
BMGは後退しながらマシンガン掃射！[25][6]チェーンターゲットでYNも標的に！FKはまとめてかばう！[65122231]成功。
「く、クソッ！」BRTTTTT！バラクラバは後退しながらマシンガンを掃射！ヨドガワも巻き込まれる！「イヤーッ！」キキキキィン！ファイアキラーは銃弾を見切って全弾を叩き落とす！ワザマエ！「バカな……」「ニンジャに銃弾は滅多に当たらないの。憶えておきなさい」ファイアキラーは嗤う！
2ターン目
イニシアチブ：ファイアキラー/FK（7）→ヨドガワ/YN（5）→バラクラバ/MBG（2）
FKはカスタムチャカガン連射、[41255][3615]成功。MBGを倒す。
「TAKE THIS！」BLAMBLAM！「アバーッ！」バラクラバ・リーダー射殺！ナムアミダブツ！
戦闘終了
「シューッ……」「あ、アリガトゴザイマス」ヨドガワはペコペコとオジギした。「箱を寄越せって言ったわね。こいつら、これを狙って？」ファイアキラーはヨセギ・ザイクの箱を懐から取り出す。「ソウカイヤに献上したほうがよかったわね」「持っていると、災いが降りかかると言われて……」
「で、アタシに押し付けようって？じゃあこいつらに渡した方がよかったんじゃないの？」ファイアキラーは死体を蹴った。「す、スミマセン」「まあいいわ。アタシもムカついてるし、カネも支払って貰わなきゃね。アンタは持ち主じゃなくなったから無事よ。どこか隠れてなさい」「アッハイ」
ヨドガワは、室内に備え付けられたカチグミ用シェルターに潜り込んだ。これでひとまず安心だ。「さあて、招かれざるお客様にはお帰り願いますかねェ！」ファイアキラーはカスタム・チャカガンに銃弾を補充し、決断的にドアの外へ踏み出した。船内の敵を掃討するとしよう。
掃討作戦
ここからは簡易戦闘。カラテかワザマエで判定N、[242134]成功。続いてワザマエを2分割して判定N、[334][421]成功。
「TAKE THIS！」BLAMBLAM！「アバーッ！」バラクラバ一人をアンブッシュで射殺！「ワッザ！？」「銃声！？」近くにいたバラクラバたちが騒ぎを聞きつけ集まってくる！イチモ・ダジーンのチャンスだ！「TAKE THIS！」BLAMBLAM！「アバーッ！」また一人を射殺！ナムアミダブツ！
「いたぞ！」「殺せ！」「女だ！」バラクラバたち三人が一斉にマシンガンを構える！ニンジャといえど狭い場所で大量の銃弾を浴びせかけられれば死ぬ。名将・武田信玄のサンダンウチ・タクティクスだ。しかし！「「「撃てーッ！」」」BRTTTTTT！BRTTTTTT！BRTTTTTT！ファイアキラーは……！
脚力×2で判定H、6D6[252362]成功。ワザマエかジツ発動判定N、9D6[624566343]成功。続いて一番高い能力値で判定N、3回成功するまで振り続ける。3回以内で成功すれば万札5、5回以上で成功ならダメージ1。[516161][315215][534624]成功。万札5獲得。
「イヤーッ！」常人の三倍近い脚力で跳躍回避！同時に周囲の電子の流れを掴み、爆発性UNIXの存在を感知！彼女は凶悪に嗤い、カスタムチャカガンを撃ちまくる！「TAKE THAT YOU,FIENDS！」BLAMBLAMBLAM！KABOOM！「「「アバババーッ！」」」ナムアミダブツ！イチモ・ダジーンだ！
戦闘終了
？？？
「シューッ……！」ファイアキラーはザンシンし、カスタムチャカガンに銃弾を補充する。スリケンのように無音とはいかないが、なかなかの性能だ。このイクサで報酬が出たらLAN直結ユニットを増設してみるか。「さてと」続いて彼女はセキュリティルームへ行き、直結中のハッカーを発見する。
ハッキング判定、難易度H。8D6[45552216]成功。
BLAMN！「ペケロッパ！」無防備な状態で銃弾を撃ち込まれ、直結ハッカーは即死した。ファイアキラーは彼に代わってLAN直結し、UNIXに流しこまれた電子ウイルスを除去していく。……ピボッ。『システム復帰、ドスエ』電子マイコ音声が鳴り響き、船内の電源やセキュリティが復帰していく。
「これでよしと」ファイアキラーは瞬時にセキュリティ中枢の全権を掌握した。監視カメラも復帰し、彼女の目となって船の内外を見回す。警報装置が切られていたため通報はされていなかったが、発砲音や爆発音に驚いた人々が伝えたらしく、近くにはマッポカーや消防車が集まりつつある。
このままNSPDが突入し、事件は終わりか。……否！監視カメラは船内を駆け回る、三つの色付きの風をとらえた！彼らは顔の下半分を覆うマスク、メンポを装着している！ニンジャだ！『まさかニンジャがいるとはなァ！』『油断するな』『追い立てて殺す！』ナムサン！三対一！
「ちょっとマズいわね……」ファイアキラーは舌打ちした。多勢に無勢。このまま船の外へ逃げるか。ソウカイヤに連絡し救援を要請するか。否、フーリンカザンはこちらにある。分断し、誘き寄せ、殺すのだ！「面白いわね。やってやろうじゃないの！」一触即発アトモスフィア！
戦闘継続
【続く】
◆
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