バンブーエルフTRPGリプレイ【テイク・ミー・アンダー】
邦題:私を下へ連れてって(Take Me Under)
ドーモ、三宅つのです。これはバンブーエルフTRPGのソロシナリオ、圭=サン作「魔竹林に潜む牙」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。ニンジャスレイヤーTRPGとは無関係です。
バンブーエルフ誕生1周年記念にやってみることにしました。バンブーエルフとは何か?それはこの記事をご覧下さい。
新たにバンブーエルフを創造しても良いのですが、今回はシノブエ=サンを引き続きPCとしてみます。前回の冒険で少し成長しました。
◆シノブエ(種別:バンブーエルフ)
【体】1
【技】2
【心】5
【魔】7
◇武術:竹刀術【心】、火薬術【心】
◇装備:バンブー・ブレード、バクチク、バンブー・ピストル
カラテとワザマエ、もとい【体】と【技】は低いですが、【心】と【魔】で補っています。慎重に知恵をめぐらし、魔力を用いて事件を解決するタイプでしょう。今回はどのような事件でしょうか。
◇🎲◇
◆起◆
魔竹林の中に隠れるようにして存在するバンブーエルフの里。シノブエはそこで里を守る戦士、すなわちカラテバンブーエルフとして暮らしている。ある日、彼女は里の荒事の長である"竹取の翁"から再び呼び出しを受けた。「シノブエ、参りました。何の御用でしょうか?」「うむ、これを見よ」
翁は一本の竹を取り出した。それは、まるでバンブーエルフが強靭な顎で噛み砕いたかのようだ。しかし、大きさが違う。「最近、里の周辺で奇妙な怪物が出没しておる。バンブーエルフでもパンダでも、月の魔熊でもない。この歯痕は、ここらのどの魔物とも異なる。探し出し、討伐せよ」
「喜んで!」シノブエは翁の前にひれ伏した。彼の命令は里では絶対だ。シノブエは未熟とはいえ戦闘術を修めており、通常のバンブーエルフでは敵わない敵であっても十分戦える。竹取の翁はそう信じ、わざわざ彼女を指名したのである。依頼を達成すれば栄誉が与えられよう。断れば里八分だ。
◆承◆
依頼を承諾したシノブエは、さっそく近隣を巡回し、残された痕跡を探すことにした。歯痕の残った竹、足跡、糞などだ。彼女の探索能力は高く、飼い慣らした魔パンダ「ザオザオ」の嗅覚も使える。
バンブーエルフTRPGでの様々な判定は、指定された能力値と同数の六面体ダイス(D6)を振って、4以上がいくつ出たかを数える。これを[成功数]と言い、指定された以上の成功数が出れば成功だ。今回は【体】か【心】で成功数2だから、【心】と同数の5個のダイスを振り、4以上が2個以上出れば成功。5D6[35213]=成功数1、失敗!だが【魔】を1消費することで成功数を1増やし、2とすることができる。残り【魔】6。
しかし……「むむむ……?」今日は調子が悪いのか、それとも相手が痕跡を巧みに隠しているのか、なかなか見つからない。竹に呼びかけて魔力の痕跡をたどるうち、ついにシノブエは痕跡を発見した!大きな牙で噛み砕かれた鹿の肉片と、魔竹林の奥へ続く血痕だ。鹿を引きずって運んだのだろう。
そして血痕を追跡すると、そこには奇妙なものがいた。魔竹林が少し開けた日当たりの良い地面から、三角形のヒレめいたものが突き出し、動き回っているのだ。そのヒレの通る地面は泥のように、否、水面のように液状になり、通り過ぎると元の土に戻る。地面の下を巨大な魚が泳いでいるようだ。
【心】で判定、必要成功数2。5D6[55253]=3成功!
シノブエの明晰な頭脳と記憶力は、聞き覚えた多数の伝承から怪物の正体を探り当てた。これは「バンブーシャーク」!肉食性で、地面の下を泳いで突然襲いかかり、動物や人間、エルフなどを手当り次第に食い殺す獰猛な魔物だ!非力なシノブエが正面切って戦うのは少々難しい。ならば。
◆竹◆
シノブエは状況判断する。鹿や猪などの動物を狩って、罠を仕掛けるか。しかし彼女は非力で、さほど俊敏でもない。となると別の方法だ。しばらく物陰に潜んで観察していると、バンブーシャークは硬い岩場には侵入できないことがわかってきた。どうにかして誘き寄せ、不意打ちを仕掛けるのだ。
【心】で相手を挑発し、【技】で連続竹ジャンプを行うという2回の判定が必要になる。どちらも成功数は1だが、技が2しかないため不安。【魔】は6も残っているのでこれにかけよう。5D6[45126]=2成功、2D6[13]=失敗、【魔】を1消費し1成功とする。残り【魔】5。
シノブエはバンブーシャークに近づき、挑発する。やつは視覚が弱く、においや音、振動に反応して襲ってくる。ヒレが……動いた!「イヤーッ!」シノブエは咄嗟にジャンプ!一瞬体勢を崩すが、周囲の魔竹に魔力を伸ばしてつかまり、くるりと身を翻す!「追って来なさい!」岩場へ駆ける!
貪欲なバンブーシャークは地面を泳ぎ進み、シノブエめがけ飛びかかる!「GRRRRR……GROWL!」だがシノブエは、恐るべき噛みつき攻撃を間一髪で回避!バンブーシャークはその巨体を硬い岩の上へしたたかにぶつける!「GROWL!?」「かかったね!」今がチャンス!
◆殺◆
戦闘開始
◆バンブーシャーク(種別:魔物)
体力:5(倒すのに必要な攻撃判定の総成功数)
命中力:2(回避判定に必要な成功数)
威力:2(回避失敗時に蓄積する疲労度、6で撤退)
1ターン目
シノブエは腰の火縄式大口径バンブー・ピストルを抜き放ち、タケノコ型のバクチク弾丸を射出!「TAKE THIS!」BLAMN!
【心】で攻撃判定、5D6[41532]=2成功。バンブーシャークに2ダメージを与えた。敵の残り体力3。
KBAM!「ゴアオオオン!」ブルズアイ!岩場に打ち上げられたバンブーシャークの尻尾がバタバタと跳ね回る!だがにおいを追ってシノブエめがけ再び大きな顎を開く!「ゴアオオオン!」アブナイ!
【心】で回避判定、5D6[53545]=4成功回避。
「イヤーッ!」シノブエは冷静に見切って回避!所詮は陸に上がった魚だ!
2ターン目
シノブエはトドメを刺すべく距離を取ってバンブー・ピストルを構える。さらに精神を集中し、魔力を弾丸に込める!「TAKE THAT,YOU FIEND!」
【魔】1を消費し判定ダイスを2増やす。残り【魔】4。7D6[3126436]=3成功。バンブーシャークは体力0になり倒れる。
BLAMN!KBAM!「ゴアアバーッ!」殺伐!バクチク弾丸はあやまたずバンブーシャークの眉間を貫き、その小さな脳ミソを爆発で吹き飛ばした!「ゴボッ、ゴボボッ」バンブーシャークは激しく痙攣し、口や目から血を噴き出した。やがて、動きがとまる。「ナムアミ・ダ・バンブー……」
シノブエは弔いの言葉を唱え、合掌した。彼女の勝利だ。
戦闘終了
◆結◆
バンブーシャークの死体を魔パンダの背に載せ、シノブエはバンブーエルフの里へ凱旋した。竹取の翁もカラテバンブーエルフたちも彼女の功績を讃え、竹簡にその名と事績を刻んだ。「アッパレな働きであった、シノブエ=サン。今後とも励みなさいよ」「ハイ、喜んで!」
リザルトな
【成長点】2を獲得、【魔】の最大値が1増えて8に上昇。【成長点】を「現在の能力値+1」を消費することで能力値を1上昇させることができる。シノブエは【体】を1から2に上昇させた。
◆シノブエ(種別:バンブーエルフ)
【体】1>2
【技】2
【心】5
【魔】7>8
◇武術:竹刀術【心】、火薬術【心】
◇装備:バンブー・ブレード、バクチク、バンブー・ピストル
【テイク・ミー・アンダー】終わり
◇🎲◇
いつもの癖でニンジャめいてしまいましたが、つののバンブーエルフバースはこうだというだけです。あなたは自由にバンブーエルフできます。
◆TAKE ME◆
◆UNDER◆
【以上です】
つのにサポートすると、あなたには非常な幸福が舞い込みます。数種類のリアクションコメントも表示されます。