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忍殺TRPGリプレイ【オペレイション、オペレイション・レスキュー】10

 前回のあらすじ:ネオサイタマの北、中国地方に広がるタマチャン・ジャングル。ヨロシサンに追われてここに逃げ込んだサヴァイヴァー・ドージョーは、バイオインゴット不足と分断工作により追い詰められていた。大将サワタリと客人ナーギニーは物資調達と捕虜奪還のためヨロシ施設へ潜入!

「オノレ!ドーモ、サブジュゲイターです!」「サヴァイヴァー・ドージョー大将、フォレスト・サワタリです!」「ナーギニーです」「アバーッ……ドーモ、ハイドラです……ビョーキトシヨリヨロシサン……」ハイドラは洗脳チャント混じりのアイサツを返した。「やつを返してもらうぞ!」

 サワタリはハイドラをマチェーテで示す。「お前の野心は聞いた。勝手にするがいい」「貴様……」サブジュゲイターは高い知能で瞬時に理解した。サワタリは"プロトタイプ"と接触したのだ。「外の連中は片付けた。そして我々は援軍を呼んだ。アメリカ軍……アパッチ攻撃ヘリコプター部隊をな」

「……なんですって?」サブジュゲイターは訝しんだ。この狂人の言う事は基本的に聞き流したほうがいいが、微妙に聞き流し難い。まさかアメリカ軍のヘリコプター部隊が来るはずはないが、何らかの援軍が来るというのか。第二電算室で見取り図をチェックしただけでなく、何らかの外部通信を!

「ええい、あなたたちを逃がすわけには行きません!私のカラテとジツで今度こそ叩きのめし、捕獲してさしあげます!」サブジュゲイターはジュー・ジツの構えをとった!ハイドラもふらつきつつカラテを構える!最終決戦!

戦闘継続

2ターン目

イニシアチブ:ディスカバリー/DC&サブジュゲイター/SJ(9)→フォレスト・サワタリ/FS&ナーギニー/NG(7)→ハイドラ/HD(2)

ハードモード継続!

DCは隠れている。SJは…FSへ側転&連続攻撃[544145564][3336][556]1成功、3成功。罠回避[6312]成功。FSは「ナム妄想」で回避ダイス-2され11。[512613][52666]回避&迎撃2発、「捌き突き」発動!回避難易度+1されUH、SJはジュージツで回避難易度-1されH![323][624]1発命中!残り体力12!

「イヤーッ!」サブジュゲイターはサワタリへ飛びかかる!サワタリは油断なくこれを見切り、マチェーテ二刀流で捌きながら突き返す!「ヴォー・グエン・ザップ!」BOBOBOBO!「グワーッ!」命中!サブジュゲイターの傷口から緑色のバイオ血液が飛び散る!「貴様に用はない!どけい!」

FSはHDへ駆け寄り連続攻撃3![356][354][3461]2成功3発。HDは[22][12][52]2発命中!残り体力4!NGはHDへTL連続攻撃[3242223653531][53362][41554]2成功&痛打2、4成功&痛打。HDは[53][6]回避!
HDは体力1自動回復(残り5)、精神力1消費し(残り2)カラテ判定N[544643245]7回復、残り体力12!FSへ連続攻撃[25563][1232]3成功。NGがかばう![6151343434626]回避&迎撃!HDの残り体力11!

「ホーチミン!」「キエーッ!」サワタリとナーギニーはハイドラへ飛びかかる!SLASHSHSH!「グワーッ!」命中!だがハイドラは異常再生して負傷を急激に癒やす!「AAARGHHH!」サワタリへ長い手足で攻撃!「キエーッ!」ナーギニーがかばい迎撃!SMASH!「グワーッ!」命中!

3ターン目

DCは隠れている。SJはFSへ側転&連続攻撃[335551423][3515][562]2発成功。罠回避[1122]命中!残り体力11!FSは回避ダイス10![13666][21632]回避&捌き突き!SJは[15462]回避!

「イヤーッ!」サブジュゲイターは連続側転を繰り出しサワタリへ回転キック!だが途中でマキビシを踏み動きが乱れる!「ヌウッ!」「サイゴン!」サワタリは難なく回避し捌き突き!「イヤーッ!」側転回避!「貴方の相手はこの私です!」「ええい、貴様に用はないと言ったであろうが!」

FSは集中しHDへ3連続攻撃[1432][3146][2433]3発成功。HDは[63][65][25]回避!NGはHDへTL連続攻撃[2534664534635][12242][345623]1成功&痛打、3成功&痛打。HDは[22][5]1発命中!3ダメージを受け残り体力8!
HDは体力1自動回復(残り9)、精神力1消費し(残り1)カラテ判定N[564431155]6成功、体力15まで回復!
FSへ連続攻撃[45263][2455]2発成功。NGがかばう![2263322][16515]回避!

「「イヤーッ!」」サワタリとナーギニーはハイドラへ猛攻!SLASHSHSH!「グワーッ!」ハイドラは必死で躱すが避けきれぬ!だが異常再生能力を発揮し負傷を急速に回復、サワタリへ襲いかかる!敵に回せばなんたる厄介な相手!「AARGHHH!」「イヤーッ!」ナーギニーが再びかばう!

「グエン・グエン・グエン・グエン……!」サワタリは獣めいてヨダレを垂らし、ナム妄想に取り憑かれる。ニンジャソウルの暴走だ!「ええい、埒があきませんね。ではそこのナーギニー=サンを従わせ、三対一とさせてもらいましょうか!」サブジュゲイターは掌を構え、ジツの力を高める!

4ターン目

大気にカラテがみなぎる!ウルトラハードモード突入!

DCは…側転[524]成功、HDとSJへプロト・ヨロシ・ジツ!(残り精神力6)[412563445313]成功、HDの回避難易度UH![2133]命中!精神力ダメージ1D6[5]3で割って2!HDは精神力-2、昏倒!SJは回避H[644134]回避!

「今だ!イヤーッ!」ディスカバリーは覚悟を決めバルコニーからダイブ!ハイドラの傍らへ降り立ち、サブジュゲイターを巻き込んでプロト・ヨロシ・ジツを放つ!ZZTZZTZZT!「アババーッ!」ハイドラに命中!彼は全身を痙攣させたのち、長い腕をだらりと伸ばし、仰向けにひっくり返った!

「貴方は!"プロトタイプ"=サン!逆らうというのですか!」サブジュゲイターは動揺した。始末すべきか?生かして活用すべきか?「あんたこそ、ヨロシサンにゲコクジョする気なんだろ。つまり俺たちは仲間だ。そして、俺はもう"プロトタイプ"じゃないぜ……ドーモ、ディスカバリーです!」

SJは…全員へ「ヨロシ・マインドブラスト・ジツ」発動!(残り精神力11)[2156115321562]成功、回避UH!FSは[6123263542232]回避、NGは[14455435456]回避!DCは[53131646644]回避!HDはDCがかばった。

「う、うう……うおおおーーッ!」サブジュゲイターは激しく精神を動揺させ、無差別にヨロシ・ジツを放った!ZZTZZTZZTZZT!「イヤーッ!」ディスカバリーは精神集中してジツの力を放ち、全員をかばう!010101ビョーキトシヨリヨロシサンビョーキトシヨリヨロシサンビョーキトシヨリヨロシサ

 ……ディスカバリーとサブジュゲイターは、互いのニューロンの間で、あるいはコトダマ空間において邂逅し、情報を交換した。それはサブジュゲイターが求めていたものであり、ディスカバリーが気づかせたものであった。「「……うう……」」両者の物理肉体はがくりと膝をついた。「よし!」

 サワタリはハイドラを、ナーギニーはディスカバリーを担いだ。それぞれに手分けしてバイオインゴットやメディキットも持てるだけ持った。研究サラリマンたちはNRSにより全員気絶している。ここには監視カメラも存在しないゆえ、この事を知る者は誰もいない。「我々の勝利だ!撤退!」

戦闘終了

 ディスカバリーはハイドラが叩きつけられた壁に顔を向けて、耳を澄ました。壁の彼方から水音が聴こえる。「地下水路だ。ここから脱出できそうだぜ」「でかした!」サワタリとナーギニーがカラテを叩き込み穴を空ける。天然の地下洞窟だ。岩壁には警戒色のペイントや「出禁」の漢字。

「この施設に水を供給するための水路だな。下っていけば外へ出られる」サワタリは注意深く観察し、ディスカバリーを背負ったナーギニーを先行させて、後から出た。そして即席の罠をあちこちに仕掛けて足止めとする。仲間たちのもとへ辿り着き、窮地を脱するまでが今回のミッションなのだ!

エピローグ

 ……第三電算室に四人のニンジャが辿り着いた時、全ては終わっていた。ハイドラと"プロトタイプ"……ディスカバリーは連れ去られ、バイオインゴットとメディキットを根こそぎ奪われた。武装クローンヤクザや研究員も犠牲になった。だが、こちらのニンジャ戦力は欠けていない!「追いなさい!」

 サブジュゲイターは震えながら四人に指示を飛ばす。「何のためにここへ来たと思っているのですか……!」「アンタも追えよ、サブジュゲイター=サン!」アサイラムは苛立った声で告げる。「こっぴどくやられたんだろうが。このままだとアンタもケジメだ」「シャラップ!私に従いなさい!」

 彼は気絶した研究員たちを叩き起こし、再びUNIXの前に座らせる。鍵のひとつは手に入れたが、まだプロテクトを外してはいない。それを完成させるにはさらなるデータが、あるいはディスカバリーとの再接触が必要となるだろう。「ここのデータを持ち帰れば、貴方がたのセプクは免れます!」

「わぁったよ」アサイラムは頷き、他の三人も従う。仲間割れしている暇はない。エルトリアトは冷静に状況判断した。「やつらはどうせ荷物と足手まといを背負っている。足は遅い。巣穴を見つけ出し叩く」「了解」「やれやれ」ストームタイガーとラハブはいいところなしだ。従うしかない。

 日が昇る頃。荒地の高台にサヴァイヴァー・ドージョーは集った。重傷の者はいるが、メディキットとバイオインゴットで治療され、一人も欠けてはいないばかりか新入りが増えた。最上の戦果である。「我々は見事にサヴァイヴした。闘争は続くのだ」サワタリはクランの者たちを振り返った。

「おう!」ハイドラが力強く頷いた。ディスカバリーはやや居心地悪そうにしている。「で、これからどうすンだ」「我々の闘争を続ける。死ぬまで」「死ぬまで……」「私は抜ける」ナーギニーが挙手した。彼女の背後には、救援のために駆けつけたザイバツのニンジャたちがやや離れて立っている。

「将来性のない連中ね。他人のことは言えないけど」その一人、ゴールデンクイーンが肩をすくめた。シルバーナイトは無言。エッジビショップは朝日に合掌して念仏を唱えている。「バイオインゴットはヨロシサンの製品よ。アンタたちには結局ヨロシサンが必要なのに」「レシピを奪取する」

 サワタリは告げた。「我々は生存する。その手段を選んではおれぬ。安定したバイオインゴット製造技術を確立し……」「それから、どうすんのよ」「サヴァイヴする」サワタリは目を据わらせている。狂人との対話は無益のようだ。「協力に感謝する。俺のヨメにならんか」「絶対お断りよ!」

 ミルメコレオは不安げにナーギニーを見つめる。「う、うちは……どうしよう」「私も一緒にいたいけど、あなたはサヴァイヴァー・ドージョーに残った方がいいと思う。どうする?」「……わかった。そうする」ミルメコレオは頷いた。彼は定期的に人肉を喰わねば餓死してしまう定めなのだ。

 ヨロシサンの施設を定期的に襲撃するこのドージョーにいれば、バイオインゴットとクローンヤクザ肉が獲られる。カラテを鍛錬し、知恵や技術を習得して、生き残りやすくなる。タケウチ・ウイルスなどをクローンヤクザに仕込まれれば危険だが、全てのクローンヤクザに対してそれはできまい。

「さて、名残惜しいが長居はできん。ザイバツがあんたらを救援したことがヨロシサンにバレたら大変だしの」エッジビショップは肩を揺すった。「ナーギニー=サンがザイバツ所属とバレれば結果は同じ。ならば一度ザイバツの仲間たちと合流して安心させた後、ドージョーに居続けてもよかろう」

 シルバーナイトは告げた。ザイバツのネオサイタマ駐屯部隊とサヴァイヴァー・ドージョーが共闘するのなら、両者の仲介役は必要だ。「……ハイ。ヘルダイバー=サンたちと相談してみます」ナーギニーは微笑んだ。そしてミルメコレオも。「また一緒にいられるね、ナーギニー=サン!」

【オペレイション、オペレイション・レスキュー】終わり

リザルトな

作戦成功。ボタニックを打倒して施設に潜入し、ザイバツと通信して援軍を要請、敵ニンジャたちをやり過ごして物資とニンジャ「ディスカバリー」を奪取し、ハイドラを回収して洗脳を解き、無事脱出して帰還した。ボタニックから万札30を獲得、サワタリとナーギニーで割って15ずつ。ナーギニーはさらに名声1と余暇4日を獲得。ヨロシ・トルーパーの万札は勘定しない。

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