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忍殺TRPGリプレイ【ケイオス・ブギ】02

 前回のあらすじ:秋のオヒガン、ウシミツ・アワー。ニンジャスレイヤーと協力者たちは、オヒガンと現世の狭間に浮かぶキョート城への潜入を開始した。目的はネオサイタマを覆うロードのジツの除去、ナラクの復活、バンブーエルフの救出、そしてキョート城とキンカクの退去だ!行くぜ!

『『イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!』』2人はオヒガン・デブリを跳び渡りつつスリケンを投げ返し、降り注ぐスリケンを相殺!相殺!相殺!しかしイエローフィストのスリケンが一発外れる!『しまっ……』『TAKE THIS!』BLALALALAM!オヒガン・デブリの一つから銃弾が放たれスリケンを破壊!

『え』それは、バンブーで編まれた球状の籠であった。中には見覚えのある男が座っている。『ドーモ、ディテクティヴです。間に合ったな!』『ど、ドーモ、ディテクティヴ=サン。イエローフィストです。アリガトゴザイマス!』『ドーモ、ドラゴン・ニンジャです』2人はアイサツを返す。

『ディプロマット=サンのところから来たんだが、案外早く合流できたな。上等なスシを人数分預かって来たぜ』『ありがとうございます』ユカノたちは球状の籠に飛び乗り、スシを受け取る。これは実際古事記にも記された、オヒガンを比較的安全に移動するための小舟「マナシ・カタマ」だ。

 キョジツテンカンホーの網目を利用して編まれた籠は丈夫で、様々な危険を防ぐことができる。動力はないためオヒガンの潮流に乗ってしか動けないが、潮流が定まっていれば目的地へ着く。『助かりました。オヒガンの食事をとれば現世に戻れなくなります。気をつけて下さい』ユカノは忠告する。

『ああ。……だが、ってことは』ディテクティヴは訝しんだ。バンブーエルフがキョート城に、オヒガンと現世の狭間に取り残されてから、どれだけ時間が経ったのか。その間に彼女が「オヒガンの食事」をとっていれば、現世へ連れ戻せなくなるのではないか?『チャドーでなんとかします』『OK』

 ユカノは疑問にきっぱりと答え、ディテクティヴとイエローフィストは頷いた。ここは混沌たるコトダマの大海、オヒガンだ。弱気や疑念は自我を曇らせ、存在そのものを脅かす。常に自らを定義し続けねば物理的に01分解してしまう苛酷な領域なのだ。3人は行き、そして戻らなければならない!

探索続行

全員がカラテ判定、難易度NORMAL。成功数合計18未満だと全員に回避不能のダメージD3(装甲貫通2)。想定挑戦人数より少ないため12未満とする。
DNは10D6[2253514214]4成功、YFは5D6[25312]1成功、DTは9D6[243223265]3成功。合計4+1+3=8<12=失敗!3D3[111]1ずつ負傷!
もう一度判定し[3324131222]1成功、[54533]3成功、[545666436]8成功。合計1+3+8=12、累計24>12=突破!

 010101010101……一息つく間にオヒガンの潮流は早まり、マナシ・カタマの小舟を激しく揺らしながら上昇!『グワーッ!』『『ンアーッ!』』3人は必死でカラテを振り絞り、籠の内側にしがみつく!キアイを入れねば01分解だ!そうでなくともオヒガンの彼方へ押し流され、永遠に戻れなくなる!

 やがて、網目の向こうに巨大なくろぐろとした建造物が見えてきた。イエローフィスト以外には見覚えがある。因縁深いキョート城だ。『あれです』『ああ』このまま潮流に乗って進めば着岸し、上陸できるはずだ。だが3人の前に巨大なオヒガン・デブリの巨岩が複数向かってくる!回避すべし!

続いて全員がニューロン判定、難易度NORMAL。成功数合計12未満だと全員に回避不能のダメージD6。想定挑戦人数より少ないため9未満とする。
DNは10D6[6223562161]4成功、YFは3D6[511]1成功、DTは8D6[34412264]4成功。合計4+1+4=9、ギリギリ無傷で突破!ゴウランガ!
続くイベントで体力1ずつ回復するため差し引き無傷。

『回避を!』『どうすんだ!』『ここはオヒガンです!祈り願えば叶う!』『オーライ!』3人は精神を集中させ、マナシ・カタマの籠を握りしめる!『『『イイイヤァアアアーーーッ!』』』BOOM!籠は瞬時に横へ動き、巨岩を回避!回避!回避!意のままに動く!これがニンジャの意志の力だ!

 無論、並大抵のニンジャにこんな芸当はできない。イエローフィストはともかく、ユカノは古代のニンジャ六騎士の一人ドラゴン・ニンジャその人であるし、ディテクティヴに憑依したニンジャソウルも只者では01010101010『これは!?』キョート城の底部から銀色の糸が伸び、籠に絡みついた!

『ウープス!敵の攻撃か!?』『いえ、これは……!』糸は籠の中に入り込み、絡まり合って人影を形作る。それは聞き覚えのある声でアイサツした。『ドーモ、アラクニッドです』『ドーモ、ディテクティヴです。久しぶり』『ドラゴン・ニンジャです』『イエローフィストです』アイサツを返す。

 キョート城、ホウリュウ・テンプルに幽閉されているザイバツの占いニンジャだ。ディテクティヴには実際覚えがあった。『これは、アラクニッドのユメアルク・ジツを利用した通信だ。お前たちはまず、ホウリュウ・テンプルへ向かわねばならぬ。バンブーエルフ=サンもそこにいる。助け0101010

 人影はかき消すように01分解した。だが銀の糸は籠に絡みつき、キョート城へと猛烈な勢いで引っ張り上げる!01010101010101010

???

01010101010101……気がつくと、3人は暗い空間にいた。マナシ・カタマの籠は消えている。「ここは」ユカノが訝しみ、ガンドーが答える。「俺には見覚えがあるぜ。ホウリュウ・テンプルの地下座敷牢だ」「では、ここにバンブーエルフ=サンとアラクニッド=サンが」「そのようだが……しかし」

 ガンドー、ディテクティヴは周囲を警戒する。彼の鋭敏なニンジャ感覚はニンジャアトモスフィアの存在を捉えた。座敷牢の外、螺旋階段の上に、アラクニッドでもバンブーエルフでもない何者かがいる。それは……こちらへ近づいてくる!「イヤーッ!」螺旋階段を飛び降り、ニンジャが出現!

 彼は座敷牢の中を睨み、アイサツした。「ドーモ、メルカルトです。どこから侵入してきおった、ギルドに仇なす腐れネズミめ!」

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◆メルカルト(種別:ニンジャ)
カラテ       9    体力       12
ニューロン     5    精神力       7
ワザマエ     12    脚力        6/N
ジツ        0    万札        -

攻撃/射撃/機先/電脳  9/12/ 5/ 5
回避/精密/側転/発動 14/12/12/ -
即応ダイス:6 緊急回避ダイス:3

◇装備や所持品
◆伝統的ニンジャ装束一式:体力・精神力・即応+1、
 回避ダイス+2、緊急回避ダイス+3、脚力ダメージ軽減1

◇ジツやスキル
◉戦闘系ソウルの力
◉◉タツジン:ボックスカラテ
◉◉タツジン:ジュージツ
◉頑強なる肉体
◉特殊近接ステップ
◉ヒサツ・ワザ:ポン・パンチ

能力値合計:26

 元シナリオではPCチームの方に手練れのソウカイニンジャ3人が、ユカノと味方のリアルニンジャにソウカイニンジャのティリアンとメルカルトが襲ってくるのですが、面倒なので融合させて1人にまとめます。メルカルトとは古代フェニキア人の崇めた神の一柱で「都市(カルト)の王(メレク)」を意味し、ギリシア神話のヘラクレスと習合したといいますから、カラテはありそうです。ティリアンはフェニキアの首都の一つティルス(テュロス)の人のことでしょう。この都市の名産物である貝紫のことをTyrian purpleと呼びます。なので紫の布をまとわせてみました。能力値的にはマスター位階相当でしょうか。

「ドーモ、ドラゴン・ニンジャです」ユカノは堂々と代表アイサツした。「ザイバツ・シャドーギルドは滅びましたよ。この城に用があります。道案内してもらいましょうか」「なんだと」メルカルトは訝しんだ。彼はサラマンダー派閥からニーズヘグ派閥に移った武闘派マスター級ニンジャである。

「クセモノには違いあるまい。まずはカラテを見せてみよ!」メルカルトはカラテを構えた。リアルニンジャとカラテを交える機会だ!「オイオイオイオイ、こっちは3人だぜ!」ディテクティヴはピストルカラテを構えた。「相手もかなりのタツジンです。まずは私が」一触即発アトモスフィア!

戦闘開始

【続く】

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