忍殺TRPGリプレイ【アンダーグラウンド・ハリーアップ!】03
前回のあらすじ:姿を消した知り合いを探し、謎めいた「緑の土管」に飛び込んだ女ニンジャ・ファイアキラー。悪夢めいた異世界の先に待っていたのは、ピンク装束の奇妙なニンジャ「ザ・ヴァーティゴ」であった。何か大変な事が起きているらしいぞ。そして二人は……カラダニキヲツケテネ!
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ボートが緑色の01ノイズに包まれた次の瞬間、ザ・ヴァーティゴとファイアキラーは……『……あれ?』濁った沼地にいた。空は曇天で、風化した石像が立ち並ぶ、不吉なアトモスフィアを漂わせた空間だ。視界の彼方には丘陵地帯が連なる。ここはまるで……『やばい。変なとこに不時着しちゃった』
「え」ファイアキラーは愕然とした。ただでさえわけがわからない状況だというのに、案内人すら見知らぬ場所に来てしまうとは。モーターボートはあるが……『ええい、転移エネルギーが足りない!どこかそこらへんでカラテニウム鉱石をとってこないと』「なにそれ」『なんか真っ黒い石だよ!』
二人は焦りだした。時間の概念も希薄そうだが、あまり手間取っていれば現世に戻る時にウラシマと化すのではないか?「石って、例えば、そこの石像とか……」ファイアキラーがボートを降りて石像に近づいた、その時だ!『GRRRRRR……!』石像が動き出した!否、それは石像めいた怪物だ!
『こいつは、ニンジャじゃないな。トロールとかゴーレムのたぐいだろう。問題ない、倒すぞ!』「了解!」ザ・ヴァーティゴはテツノオノを構え、ファイアキラーもカラテを構えた。一触即発アトモスフィア!
戦闘開始
1ターン目
『こいつは、アレだ、Bing Image Creatorで作られたあいつだな!トレンドエネルギーを蓄えているはずだ!』ザ・ヴァーティゴはテツノオノを振りかぶり、猛然と襲いかかる!『ヘイヘイホー!』SMAASH!『AARGHHH!』サツバツ!怪物の片腕を切り落とした!『頑丈なやつだ!まだまだだぞ!』
「イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!」ファイアキラーは周囲の樹木を蹴り渡り、怪物へ強烈なトライアングルリープキックを放つ!SMAASH!『AAARGHHH!』命中!怪物の片脚が破壊され、大きく体勢を崩した!『いいぞ!だが気をつけろ!』怪物は姿を変えながら猛然と反撃!『GRRR!』
怪物の剛腕が二人を襲う!『私がかばう!イヤーッ!』ザ・ヴァーティゴはネンリキで凄まじい攻撃を逸し、テツノオノで反撃!『AARGHHHH!』命中!怪物は苦悶する!『体力を三分の一ぐらい削ったぞ!即死耐性があるとはいえ、サツバツで即死を出せば早く片付くんだが!』「アッハイ」
2-3ターン目
『イヤーッ!』SMASH!『AAARGHHH!』「キエーッ!」SMASH!『AARGHHHH!』二人のニンジャは猛攻を繰り出し、着実にダメージを与え続ける!『GRRRAAARGHHH!』追い詰められた怪物は捨て身の突撃!『今だ!イイイヤァアアアーーーッ!』ザ・ヴァーティゴはネンリキで捕獲!
さらに動きの止まった怪物の腕を駆け上り、すれ違いざまにテツノオノで首を刎ねた!サツバツ!『SAYONARA!』KABOOOOOM!爆発四散!
戦闘終了
『やったぜ!こいつのトレンドエネルギーを利用すれば……!』怪物の爆発四散跡には、黒い謎めいた石が落ちていた。『そう、これこれ。カラテニウム鉱石。最近はエメツと言うやつだ。情報エネルギーの実体化した物質であり……なんか今のガンダムにも出てるよね。ああいうやつ』彼は石を拾う。
二人はモーターボートに戻り、動力炉にカラテニウム鉱石を投げ込んだ。ドルルルル……ドルン!ドルン!『よーしいいぞ。昔は蒸気機関車に石炭をくべるみたいにたくさん燃やしていた描写があったけど、最近は省エネ化が進んでいる。ハイブリッドってやつだね』ボートは宙に浮かび上がった!
0101010101……ボートは緑色の01ノイズに包まれ、エテルの海へ出発!
???
0101010101……気がつくと、今度は怪しい森の中に佇む洋館の前に二人はいた。『よし、ここだ。このへんの次元を荒らし回ってるグンバ団の拠点のひとつだ。気を引き締めて行こう!』「了解!」だが、次の瞬間!洋館の窓という窓から銃口が突き出し、一斉に銃弾を吐き出した!BRTTTTTTTTT!
『イヤーッ!』ザ・ヴァーティゴはネンリキでシールドを作り出し、銃弾を弾き返す!流れ弾が館の周囲に立ち並ぶ樹木の幹に命中し、折れた樹木が館へ倒れ込んだ!KRAAAASH!『『『グワーッ!』』』窓を突き破って敵を薙ぎ倒し、大穴を空ける!ストライク!『今だ!先に行きたまえ!』「了解」
銃弾の雨が止んだ隙にファイアキラーは樹木を駆け上り、館の一階へエントリーした!『イヤーッ!』続いてザ・ヴァーティゴは二階へ飛び上がってエントリー!手分けして囚われた人々を探し出すべし!
……薄暗い一階には、あまり敵はいない。殆どの部屋は鍵がかかっていたり、鍵自体が壊れていたりして入れない。一階の正面玄関の先に大広間があり、二階へ続く階段がある。ここはザ・ヴァーティゴと合流するとしよう。「イヤーッ!」ファイアキラーは常人の三倍の脚力で駆け抜ける!
……二階、会議室。奇妙に広いその部屋で、ザ・ヴァーティゴは激しい戦いを繰り広げていた。ショットガンを構えたウサギの群れを薙ぎ払い、指揮官の黄色い帽子を被ったカエルをテツノオノで仕留めた時、ファイアキラーが駆けつけた。『遅かったね。私がだいたい片付けたぞ』だが、その時だ!
010101010101……会議室の天井が突然真っ黒に染まり、そこから黒いものが滴り落ちて来た。それは……カートゥーン・アニメなどでしばしば見られる存在、「魔法少女」のように見えた。だがその口からは男の声が響いた。『ドーモ!溢れる下水のにおい!キュアドレインです!』
『ドーモ、ザ・ヴァーティゴです!』「ファイアキラーです」二人はアイサツを返す。ファイアキラーは訝しんだ。「アンタ、ボリス=サンじゃないか。ネオサイタマの傭兵ニンジャの。探したよ」『そうだよ、ボリスだぜ』キュアドレインは邪悪な笑みを浮かべた。『本名はゴトー・ボリスだ!』
『こ……これはまずいぞ』ザ・ヴァーティゴはたじろいだ。『こいつは、きみたちの世界では「デスドレイン」って呼ばれていた凶悪なニンジャだ。こんな恰好はしているけど、たぶん実力は同じ……』『そういうこと……ヒヒ!なあファイアキラー=サン、俺の仲間になろうや。タノシイぜ!』
『耳を貸すな!やつはマジで邪悪なんだ。たぶん例の丘の次元と、いつぞやの魔法少女次元がどっかで混ざってあんな感じに……そして実力でグンバ団を乗っ取ったというわけか』『御名答』ザ・ヴァーティゴはテツノオノをかざし、ファイアキラーをかばった。「……アンタ、これからどうする気?」
ファイアキラーは震えながらキュアドレインに問いかける。真正面から戦えば死ぬだろう。『ウヒヒヒ!』彼女は……彼は、邪悪に目を細めた。『そりゃおめえ、あの緑の土管からネオサイタマに戻るのさ。アンダーガイオンとか、他の場所にも通じてるらしいが、同じことだぜ。後は自由だ!』
『させるものか!』ザ・ヴァーティゴは敢然とキュアドレインに立ち向かう!『してやるぜ。テメエはなんかコソコソ俺たちを探ってた、デッカーめいたなんかだろ。ムカつく野郎だ……テメエも食って、取り込んでやる!』キュアドレインは暗黒物質を解き放つ!最終決戦アトモスフィア!
戦闘開始
【続く】
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