忍殺TRPGリプレイ【リアル・アイズ】01
邦題:真眼(REAL×EYEZ)
ドーモ、三宅つのです。これは、古矢沢=サンのランダム生成シナリオ「ウツツの鳥居」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
◆
例によってダイスでイベントが発生するランダムダンジョンです。今回はコトダマ空間での冒険であり、IRCコトダマ空間認識者は有利です。なのでつの次元でその能力を持つニンジャたちを派遣しましょう。
◆インパーミアブル(種別:ニンジャ)
カラテ 7 体力 8
ニューロン 11>12 精神力 11>12
ワザマエ 6 脚力 4/N
ジツ 1 万札 21>-4
DKK 0 名声 13
攻撃/射撃/機先/電脳 9/10/14/14
回避/精密/側転/発動 14/10/10/13
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:1
◇装備や所持品
▶▶サイバネアイLV2:ワザマエ判定ダイス+4
▶テッコLV2:カラテ判定ダイスと回避ダイス+2
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
●過剰サイバネ(5個):精神力-1
◆タクティカルスーツ:体力+1
◆レガース:緊急回避ダイス+1
◆*LAN直結型デッカーガン"イヌイ-MK2"*
装備前提:生体LAN端子、サイバネアイLV2、テッコLV2
拳銃、連射2、時間差、マルチターゲット、ダメージ2、対ニンジャ仕様(回避HARD)
◆家族の写真:精神力+1
◇ジツやスキル
☆ハッカーニンジャ、ジツLV1
●ネットワーク完全没入、IRCコトダマ空間認識能力
☆タツジン(電脳戦)
●戦闘スタイル:LAN直結 ワザマエ判定HARD、回避HARD
隣接する敵1体に対してLAN直結攻撃を行う(特殊装備不要)
ハッキング対抗判定し、成功差分だけダメージを与え合う
相手は生体LAN端子持ちか重サイバネ、戦闘兵器に限られる
●射撃スタイル:無線LAN攻撃
精神力1を消費して没入状態となり、回避不能の遠隔電脳戦を仕掛ける
ハッキング対抗判定は術者のみHARD 没入状態を維持すれば次ターンも可能
相手は生体LAN端子持ちか重サイバネ、戦闘兵器に限られる
●コトダマ空間高速飛翔戦闘 電脳空間マップにおいてのみ使用
脚力3倍の飛行移動可能
飛行移動時は回避ダイス+2され、スキルがあればトライアングル・リープキック可能
手番の近接攻撃で殺伐が発生したら出目1(KICK)を選べる
○生い立ち:ブラインドタッチ
◉知識:ハッカーの流儀、IRCネットワーク
●時間差、マルチターゲット、連続攻撃2
能力値合計:26
前回の冒険で万札20、名声2、余暇4日を獲得しました。その後もボーンピッカーたちのナビとかしてますが、特に報酬は増えていません。せっかくなのでデッカーガンのセキュリティを11D6で解除します(サイバネやフロッピーによる恩恵なし、難易度U-HARD)。失敗したら失われますがまあいいでしょう。[21426441253]ギリギリ成功!もとのハンドガンを万札8で売却し、万札20でテッコをLV2とします。残り万札9。古いテッコを下取りに出したとして万札5を獲得、残り万札14。残り2日でニューロンを鍛錬し[226]=10+1=11=11=失敗、万札4を借金して[644]=14+2=16>11=成功。ニューロンが成長の壁(2)にまで達しました。今回は生体LAN端子以外のサイバネやデッカーガンは持ち込めませんが、いいとしましょう。
◆ナウクラテー(種別:ニンジャ)
カラテ 4 体力 4
ニューロン 8>11 精神力 7>10
ワザマエ 6 脚力 3/N
ジツ 2 万札 45>9
DKK 0 名声 6
攻撃/射撃/機先/電脳 4/6/14/17
回避/精密/側転/発動 8/6/6/19
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶︎▶︎▶生体LAN端子LV3:ニューロン判定ダイス+6、イニシアチブ+3
▷ファイアウォール:精神攻撃やハッキングによるダメージを1回無効化(使い切り)
●過剰サイバネ(4個):精神力-1
◆ウイルス入りフロッピー::ハッキング判定ダイス+3(使い切り、即応ダイス-1)
◆ZBRアドレナリン注射器:気絶した者を体力1、精神力0で蘇生(使い切り)
◆濃縮バリキドリンク:体力1回復(使い切り)
◇ジツやスキル
☆ハッカーニンジャ、ジツLV2
●ネットワーク完全没入、IRCコトダマ空間認識能力
☆タツジン(電脳戦)
●戦闘スタイル:LAN直結
●射撃スタイル:無線LAN攻撃
●コトダマ空間高速飛翔戦闘 電脳空間マップにおいてのみ使用
☆爆発物スキャン:精神力1消費し発動(NORMAL、没入可)
術者や味方と同じ部屋にある任意の最大3マスを「爆発物」とする
このマスを射撃(HARD)すると爆発(カトンLV2、中心部ダメージD3)が発生
一度爆発するか次の手番が来ると効果は消滅(没入すれば効果維持、位置の変更も可)
◉kill-9:ハッキング(HARD)に成功すると軽減不可2ダメージ(回避NORMAL)
●時間差、マルチターゲット
○生い立ち:サイバーゴス
◉知識:サイバネティクス、ファッション、電子ウイルス、IRCネットワーク、
違法基板即売会
◉交渉:誘惑、理路整然
○立ち位置:心酔や従順
◇ユウジョウ:ダイダロス(親密度3)
能力値合計:22
前回の冒険で万札39、名声1、余暇4日を獲得しました。物理戦闘力は乏しいですが、ニューロンの壁を1つ超えているので伸ばします。[235]=10>8=成功、[653]=14>9=成功、[235]=10=10=失敗、[553]=13+1=14>10=成功。万札36を消費してニューロンが11に上昇します。
相当な手練れになりましたね。では、始めます。
◆◆◆
序
ネオサイタマ郊外、マドロミ・カテドラル。江戸時代以前から存在するという由緒あるシュラインだ。いつしか無人となり、国が管理する自然公園となった。再開発もされず、鬱蒼とした森が広がり、誰も近づく者はいないという。そして近年、この森では神隠しの噂や事件が頻発している。
ソウカイヤ電脳部門所属の女ニンジャ・ライトウォッチャーが調査のために派遣されたが、戻ってこない。バイタルサインは不意に喪失し、連絡もつかない。殺されたのでなければ、神隠しだろう。電脳部門は彼女を連れ戻し調査を続けるため、手練れのニンジャ二人を改めて派遣した。
「やはり、ニンジャの仕業でしょうか」女ニンジャ、ナウクラテーは眉根を寄せる。ライトウォッチャーとはしばしばミッションをともに切り抜けてきた。自分もついていけばよかったかも知れない。「その可能性は高いな」先輩ニンジャ、インパーミアブルが油断なく見張りながら進む。霧が深い。
久しぶりの現場だが、嫌な予感がする。ニンジャ第六感というやつだ。このシュラインには奇妙なアトモスフィアがある。まるでIRCコトダマ空間にいるような……。「あれがトリイですね」「ああ。ライトウォッチャー=サンは、あれをくぐったとたんに音信不通になった。妨害電波があるか……」
マドロミ・カテドラルの外観は、廃ジンジャとしては奇妙なほどに整っており、特にトリイは非常に立派なものだ。二人は深い霧に包まれたトリイの奥に、純白の都市の光景をぼんやりと幻視した。あれにジツがかけられているのか。「ドーモ、ようこそいらっしゃいました」不意に声がかけられた。
「アイエッ」「!?」二人の背後に、黒髪のミコーが立っている。手には箒を持ち、庭掃除をしていたようだ。彼女からはニンジャアトモスフィアを感じる。「ドーモ、私はカーララートリーです」
「ドーモ、インパーミアブルです」「ナウクラテーです」アイサツを返す。「この前、ここにライトウォッチャーという女ニンジャが来たはずだ。知らないか」インパーミアブルは彼女に尋ねる。カーララートリーはニヤニヤと笑い、トリイの奥を指差す。「彼女はトリイの奥へ行かれました。どうぞ」
「待て。アンタは、何者だ。神隠しとやらを起こしているのはアンタか?」「滅相もない。私はここの管理人に過ぎませんよ。あそこはずうっと昔からあるんです。いつもはただのジンジャに過ぎませんが、時々……オヒガンへ通じることがある」カーララートリーは歌うように説明する。
「オヒガンだと」「アノヨ、ですね。どういうサイクルで、どういうシステムなのか、誰も何もわかりません。ただ、行き来はできる。オヒガンから、何かを持ち帰ることもできるらしい。あっちで迷えば還って来れませんし、戻ってきたら何百年も経っていたなんてことも、あるようですが」
二人は顔を見合わせる。道理で、IRCコトダマ空間と感覚が似ているわけだ。「つまり、行くしかないわけですね」「ああ。……外へは今、IRCが通じないようだ。何かメモを物理で残しておこう」「そうしましょう!」二人は見聞した事情と緊急連絡先を走り書きし、カーララートリーに託す。
「数日したらここへ連絡するか、ここに来たニンジャへこれを渡してくれ」「承知しました。お気をつけて」カーララートリーはメモを受け取り、オジギした。やや不気味だが敵意はないようだ。二人は意を決して、トリイの中へ足を踏み入れた。ゴーン……ゴーン……01011001110011100………。
01100111001
純白の広場
……気がつくと、二人は純白の広場に立っていた。見上げれば空は闇夜よりも黒く、蛍光緑色の格子や01の流れが星のように瞬いている。そして頭上遥か上には、ゆっくりと自転する黄金の立方体。まさしくコトダマ空間だ。「ドーモ、いらっしゃいませ。私はアラクシュミーです」
カーララートリーとそっくりな黒髪のミコーが現れ、アイサツした。二人は改めてアイサツを返す。「カーララートリー=サンから連絡があったので案内させてもらいます。御存知の通り、ここはコトダマ空間。ここから外は無限に広がるオヒガン。あなたたちの仲間は、そこへ迷い込んだようです」
「引き止めてくれれば……」「彼女は好奇心にかられて、説明をあまり聞かずにどんどん先へ行ってしまったのです。それに、あなたがたのようなコトダマ空間認識者ではありませんでした。このままだと、オヒガンに棲む危険な存在に殺されるか、現世の記憶を忘却するかして、01に還元されます」
二人は頷く。IRCコトダマ空間にダイブしたことはあるが、その外への経験はない。「ある程度の痕跡はありますから、それをたどってみて下さい。ここに『認識の錨』を置いて、01の命綱を伸ばしておけば、発見した時や危険な時にはすみやかにここへ戻れます。そうしますか?」「当然だ」
二人は頷く。「では、どうぞ」アラクシュミーが指を鳴らすと、彼女の背後に8つのトリイが現れる。その彼方にはそれぞれ違った風景が見える。
調査判定、難易度U-HARD。「IRCネットワーク」で+2。インパーミアブル/IPは16D6[3361336141352125]成功、ナウクラテー/NCは19D6[3656136324241523114]成功。ライトウォッチャー/LWの痕跡発見。
二人は、同じトリイを指差した。ライトウォッチャーの痕跡が足跡として認識される。「こちらですね。では、いってらっしゃい」0111001100……
◆
◆論理インパーミアブル(種別:ニンジャ/コトダマ、没入時)
カラテ 12 体力 12
ニューロン 12 精神力 12
ワザマエ 12 脚力 6/N
ジツ 5 万札 -4
DKK 0 名声 13
攻撃/射撃/機先/電脳 12/12/15/14
回避/精密/側転/発動 12/12/14/18
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV1:ニューロン判定ダイス+2、イニシアチブ+1
●過剰サイバネ(5個):精神力-1
◆家族の写真:精神力+1
◇ジツやスキル
☆ハッカーニンジャ、ジツLV1
●ネットワーク完全没入、IRCコトダマ空間認識能力
☆タツジン(電脳戦)
●戦闘スタイル:LAN直結
●射撃スタイル:無線LAN攻撃
●コトダマ空間高速飛翔戦闘 脚力3倍の飛行移動可能
飛行移動時は回避ダイス+2され、スキルがあればトライアングル・リープキック可能
手番の近接攻撃で殺伐が発生したら出目1(KICK)を選べる
○生い立ち:ブラインドタッチ
◉知識:ハッカーの流儀、IRCネットワーク
☆カラテミサイル、ジツLV5(コトダマ空間のみ)
☆カラテミサイルLV3:連射4、マルチターゲット
☆◉カラテミサイル触媒:即応ダイス1を消費し、ジツの精神力コストを1軽減
★ラピッド・カラテミサイル:連射2、マルチターゲット、ダメージ1
手番開始フェイズに精神力1か回避ダイス2を消費し発動(自動成功)
★キネシス迎撃:手番開始フェイズに精神力1を消費し瞬時発動(HARD)
戦闘終了まで射撃ダメージ軽減1
●連続攻撃2、連射2、時間差、マルチターゲット、手番2回
●01分解耐性:体力が0になっても精神力が残っている限り行動可能
◉ニンジャアドレナリン強化:アドレナリン・ブースト回数+1
◉電光石火:イニシアチブ+1、連続側転ダイス+2
側転成功時に出目666なら回避ダイス3、6666なら4獲得
◉スリケンの見切り:スリケン/ナガユミの回避難易度-1
能力値合計:46
素のニューロン値が7-12なので、論理肉体はジツ値5を持ちます。サイバネアイ、テッコ、デッカーガン、タクティカルスーツ、レガースなどは持ち込めません(外見は同じ)。家族の写真はコトダマ的なので持ち込めるものとします。自由選択スキルか万札10以下の武器を合計3個まで持ち込め、ジツ値減少と引き換えに追加できますが、防具やデッカーガンは対象外のようですね。「ニンジャアドレナリン強化」「電光石火」「スリケンの見切り」を入れます。ジツはデッカーガンの代わりにカラテミサイルを入れます。
◆論理ナウクラテー(種別:ニンジャ/コトダマ、没入時)
カラテ 11 体力 10
ニューロン 11 精神力 10
ワザマエ 11 脚力 6/N
ジツ 5 万札 9
DKK 0 名声 6
攻撃/射撃/機先/電脳 11/11/15/17
回避/精密/側転/発動 11/11/13/19
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶︎▶︎▶生体LAN端子LV3:ニューロン判定ダイス+6、イニシアチブ+3
▷ファイアウォール:精神攻撃やハッキングによるダメージを1回無効化(使い切り)
●過剰サイバネ(4個):精神力-1
◆ウイルス入りフロッピー::ハッキング判定ダイス+3(使い切り、即応ダイス-1)
◇ジツやスキル
☆ハッカーニンジャ、ジツLV2
●ネットワーク完全没入、IRCコトダマ空間認識能力
☆タツジン(電脳戦)
●戦闘スタイル:LAN直結 ●射撃スタイル:無線LAN攻撃
●コトダマ空間高速飛翔戦闘
☆爆発物スキャン
◉kill-9:ハッキング(HARD)に成功すると軽減不可2ダメージ(回避NORMAL)
☆カラテミサイル、ジツLV5(コトダマ空間のみ)
☆カラテミサイルLV3:連射4、マルチターゲット
☆◉カラテミサイル触媒:即応ダイス1を消費し、ジツの精神力コストを1軽減
★ラピッド・カラテミサイル:連射2、マルチターゲット、ダメージ1
手番開始フェイズに精神力1か回避ダイス2を消費し発動(自動成功)
★キネシス迎撃:手番開始フェイズに精神力1を消費し瞬時発動(HARD)
戦闘終了まで射撃ダメージ軽減1
●連続攻撃2、連射2、時間差、マルチターゲット、手番2回、01分解耐性
◉ニンジャアドレナリン強化:アドレナリン・ブースト回数+1
◉電光石火:イニシアチブ+1、連続側転ダイス+2
側転成功時に出目666なら回避ダイス3、6666なら4獲得
◉スリケンの見切り:スリケン/ナガユミの回避難易度-1
○生い立ち:サイバーゴス
◉知識:サイバネティクス、ファッション、電子ウイルス、IRCネットワーク、
違法基板即売会
◉交渉:誘惑、理路整然
○立ち位置:心酔や従順
◇ユウジョウ:ダイダロス(親密度3)
能力値合計:43
インパーミアブルよりニューロンは1低いですが、生体LAN端子がLV3なので遜色ありません。ジツやスキルは面倒なのでインパーミアブルと一緒にしました。ウイルス入りフロッピーは射撃武器として持ち込めます。
◆
Bコース:イベント数10、クリア時の余暇3日を選択。同じイベントばかりもつまらないので、出目やイベントがかぶったら振り直すことにする。あるいはいっそイベントをチョイスするかも知れない。
イベント1
2D6[64]=カッパ。
……01101001……トリイをくぐり抜けると、浅い海のようだ。二人はコトダマ存在となってライトウォッチャーの痕跡を追う。後頭部からは01の命綱が伸びており、これをたぐれば瞬時に帰還できる。『0110011』『11100110』海の底から複数の黒い影。あれは水辺に棲むフェアリーの一種、カッパだ。
ワザマエ判定、難易度HARD。失敗すると攻撃され、回避難易度HARDで3回回避しなければならない(ダメージ2×3)。二人はコトダマ空間認識者なので回避難易度-1。12D6[356233341326]11D6[33564461236]回避。振り直しなしでザゼン鍛錬、3D6[566]=17>12=成功、3D6[154]=10<11=失敗。IPは成長の壁があるため、NCともどもザゼン鍛錬蓄積1を得る。
「「イヤーッ!」」二人は難なくカッパたちの襲撃を躱し、さらに海の底へ潜っていく。ザゼンで意識を底へ沈めていくのと同じ感覚だ。
イベント2
2D6[43]=凍結ウイルス。
コトダマの海には様々なものが浮沈し、現れては消えていく。二人の眼の前に凍りついた裸の女の像が現れた。ライトウォッチャーではない。
代表者1人がハッキング、難易度U-HARD2(認識者はU-HARD)。失敗すると回避難易度U-HARD2(下限固定)の4D6ダメージを受けるが、成功すれば万札18をゲット。リスクとリターンが釣り合わないので無視する。
「あれは?」「わからんが、ウカツに触るとヤバイ。ほっとこう」「ハイ」二人はそれを無視し、さらに海の底へ向かう。
イベント3
2D6[25]=ギャラクシー胎内マントラ美男子。
底へ底へと向かうと、紫色の輝くモヤが現れた。銀河がゆっくりと回転するように動いている。その中心部には枯山水があり、謎めいた美男子がゆっくりと舞踊を踊っている。周囲のコトダマ海水は01分解され、紫煙パーティクルとなって吸い込まれていく。「あれもヤバイ。近づくな」「ハイ」
ハッキング判定、難易度U-HARD→HARD。失敗すると「過剰負荷」の状態異常が付与され、あらゆる行動難易度が+1されてしまう(累積する)。IPとNCは14D6[64265512614634]成功、17D6[16613611253146621]成功。
二人はそれを無視し、吸い込まれぬよう迂回しながら、さらなる深淵へ。ライトウォッチャーの痕跡があるということは、彼女はこうしたトラップにかからなかったのだろう。
イベント4
2D6[22]=ジャーナリスト。
ふと、目の前に金髪の女性が現れた。そのバストは豊満だ。どこかナンシー・リーに似ているが、顔は判然としない。コワイ!『ドーモ、NSTVノじゃーなりすとデス。チョットいんたびゅーシテイイカシラ……?』彼女はマイクを向けて不明瞭な声で喋った。コワイ!「逃げるぞ!」「ハイ!」
精神力を任意の数消費し、同数のダイスで難易度HARD。失敗するとDKKを1D3獲得する。無駄遣いはできないので2消費し、2D6[52]2D6[55]成功!万札12にあたるデータをゲット。残り精神力10と8。
「「イヤーッ!」」二人は精神力を振り絞り、謎のインタビュアーの追跡を振り切る!途中で彼女が放ってきたデコイを撃墜し、それなりのカネになりそうな情報をゲットした。「フーッ、いろんなのがいるな」「ええ。ライトウォッチャー=サンの足跡は、まだ続いていますね」彼女はまだ無事だ。
イベント5
2D6[62]=ウイルス。
0111100011……二人の目の前に、今度は深海クラゲめいたものが近づいてきた。それはバチバチと放電する触手を手当たりしだいに伸ばし、あたりの情報を01分解しては吸い込んでいる。明らかに危険だ!
代表者を選び、ハッキングNORMAL→EASY判定。相手は6D6でNORMAL。敗北すると差分ダメージ。NCは17D6[54416154634413665]18成功(出目6は成功数2)。相手は6D6[516326]5成功。相手は13ダメージを食らい爆発四散!万札6にあたるデータを獲得する。共有万札18。
触手がナウクラテーへ伸びる!「TAKE THIS!」ナウクラテーは高速論理タイピングし強烈なKICK!『011001101!』深海クラゲは激しく痙攣すると触手を引っ込めた。だがKICKコマンドは凄まじい勢いでクラゲ本体へ飛ぶ!『0110111000!』KABOOOM!深海クラゲは爆発四散!0110011……
イベント6
2D6[11]=カロン・ニンジャ。
クラゲが爆発すると、二人は深海の底を突き破り、新たな空間へと落下した。くるりと空中で回転し、ウケミを取る。広さ数十メートル四方ほどの、小さな島だ。空は闇、周囲は海。浜辺にはゴミ処理場めいて漂着物が無数に散乱している。おもに船の残骸と思しきものだが、様々なものがある。
ポストや鉄パイプ、ネオン看板、星条旗、馬具、ヤリ、象の骨など、年代も文化もバラバラの物体が無数に混じる。装束を着たニンジャの死骸もあった。それも、ひとつでは無い。「「!」」慌てて探し回るが、幸いライトウォッチャーのものはなかった。だが、ここに来たことは確かなようだ。
命綱はまだ繋がっている。この島から脱出することは可能だろう。しかしライトウォッチャーの痕跡は、急に消えている。ナウクラテーは爪を噛む。
ギーコ、ギーコ……二人は近づいてくる軋み音に注意を払った。音の方向を見やると、水面をランプで照らす粗末なボートが島へと近づいてくるところだった。ギーコ……ギーコ……ランプが照り返す孤独な船主は……やはりニンジャ!「ヒッ、ヒヒッ、ヒッ」狂気じみた笑い!「生きたニンジャだ!」
海賊帽をニンジャ頭巾の上から被ったニンジャが船上からアイサツした。「ドーモ。カロン・ニンジャです」
「ドーモ、インパーミアブルです」「ナウクラテーです」二人はアイサツを返す。「カロン・ニンジャ。古事記に書かれた、サンズ・リバーの渡し守とかいう……」インパーミアブルは脂汗を流す。ここはアノヨ、オヒガンなのだ。カロン・ニンジャがいても不思議はあるまい。「ならば、ここは」
「おや、俺のことを信じてくれたな。まあカロン・ニンジャは嘘だが、似たようなもんだ。俺の名前はいろいろあるが、コルセアとでも呼んでくれや」
「アッハイ。ドーモ、コルセア=サン」「ドーモ」二人は改めてアイサツする。「なんでまた、こんなところまで迷い込んだ?あいつにやられたか?」
「あいつとは」「インクィジター=サンさ」インパーミアブルは驚く。あれを知っているとは。「いや。前に出くわしたことはあるが、今回は違う。ライトウォッチャーという女ニンジャを捜しているんだが、知らんかな」「知らんな」コルセアは船上でキセルに火をつけた。「で、どうするんだ」
「何?」「何?って、おぬしら、そこで死ぬまでそうしておるのか?この船に乗るがいい!」「……」二人は猫の額ほどの死の島を見渡した。「では、頼む」「それが正解だと思うわい」二人は浅瀬を歩き、船に乗り込んだ。
次のイベントが発生する時、出目とそれに隣接する全てのマスからイベントを選べるようになる。
ギーコ……ギーコ……波の音と櫂の音が、このサルガッソーめいた不気味な海の中で聴こえる音の全てだ。「ヒヒ……井戸の淵を覗き込むと落ちる。至言よなぁ、至言」コルセアが譫言めいて言った。「フォルケンバーグ船長を知っておるか?半端な覚悟で秘密に近づけば落ちる……ニンジャでも」
「秘密を護るものという事か。あれが。何の秘密を」「それを知るのに覚悟が要るのだ、覚悟がな、ヒヒヒヒ」コルセアが目を細めた。「フォルケンバーグ船長のようなニンジャになってはつまらんぞ?」「……」コルセアは鼻歌を歌いながら船を漕ぎ進める。やがてサルガッソーは遥か後ろに。
「ここは何なのだ」やがてインパーミアブルは訊いた。頭上を見、「そして、あの黄金の立方体は?」「ここは!」コルセアが叫んだ。漕ぐ手を止め、二人を振り返る。そして囁く。「ここは、世界よ」彼は進行方向へ向き直り、指差した。そこには浅瀬の道があった。足跡がついている。
「さて、船旅はあっという間よ。船を降り、まっすぐ進め。名残惜しいが、早く帰るに越した事無し……俺が言うのだから間違いない。ヒッ、ヒヒヒッ、ヒ」コルセアは肩を揺すって面白そうに笑い出した。「……」二人は船を降りて浅瀬の道に立ち、オジギした。「ヒヒヒヒハハハハ!」
コルセアは声をあげて笑いながら、友好的に片手を上げて応えた。二人はライトウォッチャーの足跡をたどり、道の先へ歩みだした。
【続く】
◆
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