忍殺TRPGリプレイ【アゲインスト・ブラック・シャドウ】06
前回のあらすじ:オヒガンの彼方、異世界の王国ワドルナッケングリアに漂着したハウスバーナー。彼が現世へ帰還するためには、隣国ソマシャッテ共和国を支配下に置いた「魔王」を討伐し、そのアミュレットを奪わねばならない。走れ!戦え!勇者ハウスバーナー!カラダニキヲツケテネ!
◆
『イイイヤァアアアーーーッ!』エーリアスはふらつくバンブーカッターへ論理の速度で飛びかかり、額同士を……ぶつけ合わせる!SMAASH!『「AARGHHH!」』マインド潜行攻撃だ!ZZTZZTZZTZZT!「ンア……グワ……アバババーッ!」サツバツ!『見つけ……たぜ!アミュレットを!』
ズオオオ……!クロヤギ・ニンジャはヤモトへ魔手を伸ばす!「アブナイ!」ポイズンバタフライがかばう!ZZMZM!「グワーッ!」ナムサン!視線が命中し怯んだところに、枝めいた指が突き刺さる!だが致命傷ではない!「イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!」バンブーカッターは叫ぶ!
バゴバゴバゴバゴバゴ!聖堂の床が砕け、ポイズンバタフライとヤモトめがけて鋭利なタケノコが襲いかかる!「イイイヤァアアアーーーッ!」ポイズンバタフライはヤモトを空中へ投げ上げ、アドレナリンを過剰分泌させて紙一重回避!そして!「イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!」
ヤモトの放つ桜色のオーラが、ポイズンバタフライのブラッドカタナに纏わりつく。真っ赤なカタナに花が咲き、邪悪な緑のバンブーを、斬り裂く!SLAAAASH!「グワ、アババババババーッ!」ナムアミダブツ!バンブーカッターの肉体にクロスカタナのエンブレムが浮かび上がり、4つに裂けた!
「サヨ、ナラ!」KABOOOOOM!バンブーカッターは爆発四散!エーリアスは瞬時に彼女の無防備なコトダマをハックしてクロヤギ・ニンジャ側にアクセスし、緑色に輝くマガタマを虚空から引きずり出した!『AARGHH!』『これが、アミュレットだ!』クロヤギ・ニンジャが悶え苦しむ!
戦闘継続
5ターン目(途中)
『AARGHHHHHH!』ナムアミダブツ!クロヤギ・ニンジャは臓腑を灼かれるような苦痛に狂い悶える!バンブーカッターがジツと旧きエルフの技術で造り上げ、彼女が飲み込んでいた「アミュレット・オブ・ハヤシ」の力が、体内で暴走しているのだ!『まだ半分はそいつの中だ!トドメヲサセ!』
「おう!クタバレーッ!」ハウスバーナーは燃えるダガーを両手に振りかざし、魔王の背後から飛びかかる!『ARGHHHH!』魔王は体から無数の枝を生やして心臓部への攻撃をガード!だが!SLAAASH!『アババババーッ!』サツバツ!サソリ・ダガーが閃き、大木じみた魔王の腕が切断された!
「シ・ニンジャ!」ヤモトは業物のカタナ「ウバステ」を抜き放ち、桜色と銀色の01を伴いながら魔王に斬りかかる!SLAAASH!『アババババーッ!』サツバツ!魔王のアキレス腱を斬り裂き、巨体を大きく傾かせる!もはや魔王も満身創痍!『YYEEAARGHHHH!神祖よ!神祖よ!お救い下され!』
6ターン目
『MYYYYAAAAA!』狂えるクロヤギ・ニンジャは呪いの視線を振りまき、無数の黒い枝腕を伸ばして襲いかかる!「イイイヤァアアアーーーッ!」ハウスバーナーはアドレナリンを過剰分泌させ、血涙を垂らしながら全力回避!「望み通り、キンカク・テンプルへ送ってくれようぞ!」ヤモトが叫ぶ!
「「「『イイイ……イイイヤァアアアーーーッ!』」」」4人は魔王めがけて一斉攻撃!ブラッドカタナ、サソリ・ダガー、ウバステが閃き、エーリアスが銀色の光弾と化してトビゲリを放つ!SLASHSHSHSHSH!SMAAAAASH!『MYYYY……アババババババーーッ!』魔王は断末魔の叫びをあげる!
巨体が崩れ、歪み、醜く痩せて縮んでいく!滅びの時が近いのだ! ゴゴゴゴゴゴ……! バンブーカッターの爆発四散と、凄まじいイクサの余波により、魔王城を覆っていたバンブーが枯れ、壁や床や天井が砕け散る!
7ターン目
『Wasshoi!』エーリアスは己を奮い立たせるパワーワードを放ち、渾身のトビゲリを放つ!SMAAAASH!『アババババーッ!サ・ヨ・ナ・ラーッ!』KABOOOOOM!クロヤギ・ニンジャは爆発四散!ナムアミダブツ!インガオホー!だがそのニンジャソウルは滅びず、上空へと飛び去っていく……!
戦闘終了
エピローグ
……かくて、ソマシャッテの魔王クロヤギ・ニンジャと、彼女を召喚した悪しき女魔術師バンブーカッターは滅んだ。魔王の軍勢は消え去り、あるいは洗脳を解かれて正気に戻った。ワドルナッケングリアに迫る危機は去ったのだ。異世界から来た勇者ハウスバーナーと、その仲間たちによって。
「だいぶおいしいところを取られちまったな」ハウスバーナーはダガーを鞘に納め、溜息をつく。バンブーカッターにも魔王にもトドメを刺せなかったが、まあよかろう。「とにかく、アミュレットは手に入れたぜ。これで現世に戻れるんだな」『ああ』エーリアスは2つのマガタマを掴み取った。
『異世界転移……オヒガンでの長距離移動は、結構エネルギーを使うんだ。ジツを使う時も儀式とか霊脈の力を借りるし、こういう魔力の塊のジュエルとかを燃料にすることもある。思い出して来た』エーリアスの論理肉体が緑色に輝き始めた。『物理肉体も欲しいとこだが、まずはキョートだな』
マガタマもエーリアスも実際不安定な存在であり、コトダマ空間に近い場所とはいえ、物理世界に長居はできない。010101010101……緑色の01の渦が一行を包み込み、01に分解していく。しばらく過ごした異世界ともお別れだ。しかし、彼らは休む暇もなく、新たな戦いに向かわねばならない!
0101010101010101010101010101
【アゲインスト・ブラック・シャドウ】終わり