忍殺TRPGリプレイ【オーバーライド・ア・ファンクション】01
ドーモ、三宅つのです。これはクランデスティン=サンのシナリオ「ア・カインド・オブ・サツバツ・ビジネス:カツアゲフロッピーディスク奪還」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
オムラのサラリマンが奪われた機密フロッピーを回収するシナリオです。成長の壁を超えていないPC3-4人での挑戦が想定されていますが、調整は可能でしょう。今回は…こいつらにします。
◆サイコダガー(種別:ニンジャ)
カラテ 3>4 体力 3>4
ニューロン 3>4 精神力 4>5
ワザマエ 4>5 脚力 3>4/N
ジツ 2 万札 14>0
DKK 0 名声 2>3
攻撃/射撃/機先/電脳 4/ 5/ 4/ 4
回避/精密/側転/発動 6/ 5/ 5/ 6
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶ヒキャクLV1:脚力と回避+1
◇ジツやスキル
☆カラテミサイルLV2
◉不屈の精神:精神力+1
◉ランスキック
○生い立ち:言いくるめ モータルハント時に万札+1(余暇中1回限り)
◉知識:セキュリティ、犯罪 記憶
◉交渉:欺き、誘惑
能力値合計:14>17
◆デッドローニン(種別:ニンジャ)
カラテ 4>5 体力 4>5
ニューロン 3>4 精神力 3>4
ワザマエ 4>5 脚力 2>3/H
ジツ 0 万札 14>0
DKK 0 名声 2>3
攻撃/射撃/機先/電脳 6/ 7/ 4/ 4
回避/精密/側転/発動 6/ 6/ 6/ -
即応ダイス:4 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶テッコLV1:カラテと回避+1
▶サイバネアイLV1:ワザマエ+1、射撃時さらに+1
◆カタナ
◇ジツやスキル
○生い立ち:サイバネ賞金稼ぎ 重サイバネの死体から万札+1(ボス級なら+5)
◉知識:重工系暗黒メガコーポ(オムラ)、サイバネティクス 記憶
能力値合計:11>14
◆キツネビ(種別:ニンジャ)
カラテ 2>3 体力 4>5
ニューロン 2>3 精神力 4>5
ワザマエ 3>4 脚力 3/E
ジツ 3 万札 24>0
DKK 0 名声 2>3
攻撃/射撃/機先/電脳 3/ 4/ 3/ 3
回避/精密/側転/発動 4/ 4/ 4/ 6
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
◆オーガニック・スシ
◇ジツやスキル
☆カトン・ジツLV3
◉常人の三倍の脚力:脚力+1、側転難易度-1
○生い立ち:生粋のソウカイヤクザ
◉◉忠誠心:ソウカイヤ×2 体力と精神力+2
◉知識:ストリートの流儀、現代的アート(音楽) 記憶
能力値合計:13>16
まあまあの手練れになりました。では、始めます。
◆◆◆
ダンゴウ
西暦2035年8月、オールド・オーボンの夜。ネオサイタマ中心部はキョート共和国の「秘密兵器」による奇襲を受け、多数の市民が犠牲となった。だがオムラ・インダストリを始めとする暗黒メガコーポ勢力、湾岸警備隊などによって撃退され、被害は最小限に抑えられた。事の真相は闇の中だ。
オムラはこの功績とプロパガンダによって株価をV字回復させ、モーティマー・オムラCEOは一躍時の人となった。ソウカイ・シンジケートはオムラとの提携関係を継続しつつ、被災地の復興や治安維持、敵対勢力の排除や折衝などに乗り出した。渾沌の都は緊張を孕みつつ、平常に戻りつつある。
『……では、今回のブリーフィングに入らせてもらいます』ネオサイタマ某所、ソウカイヤ傘下の雑居ビルのブリーフィング・ルームにて。モニタ越しにアイサツしたのは、電脳部門所属のハッカーニンジャ・マインドシーカーだ。まだニュービーで、ニュービーニンジャチームのナビを任されている。
マインドシーカーによれば、今回の案件はやや重要だ。オムラの傘下にある大手ゼネコン「ウットコ建設」のサラリマンが、エンガワ・ストリートでカツアゲを受け、有り金とともにオムラから預かっていた機密情報入りのフロッピーディスクを奪われたという。機密が漏洩すれば関係者はセプクだ。
『もちろん電子プロテクトは掛けられていますが、腕利きのハッカーの手に渡ればオシマイです。そうなる前にASAPでエンガワ・ストリートへ赴き、カツアゲ犯を探し当て、フロッピーを回収してください』「わかったわ」サイコダガーが頷いた。重要なビズを解決すれば評価が上がり、出世できる。
『オムラには世話になっている。恩に報いねばな』デッドローニンは奇妙な電子音声で呟いた。「エンガワ・ストリートね。裏通りの治安はアレッスけど……なんでサラリマンがそんなとこに?」キツネビは訝しんだ。『接待ダンゴウの帰り道で、急いで帰社しようと近道したんだそうですよ』
マインドシーカーは肩をすくめた。『酔っ払って判断力も鈍ってたんでしょうねえ。当然その人はケジメ……場合によってはセプク、カマユデかも』「フロッピーが見つからなきゃ、こっちもそうなるかもね。キアイ入れて探すよ」サイコダガーはハッパをかけた。『「了解」』『では、ヨロシク』
調査
エンガワ・ストリートは、ニチョームからやや離れた位置にある。荒れ果てた雑居ビルにはヒッピーめいた連中が勝手に住み着き、カフェや古着屋、ハッパ屋などを違法経営している。大通り側は比較的治安が期待でき、自由な雰囲気に惹かれた若者や無軌道大学生が集まる場所として人気もある。
3人はさっそくエンガワ・ストリートへ駆けつけ、マインドシーカーから提示されたおおよその情報をもとに現地調査を行う。駆け出しとはいえニンジャの能力をもってすれば、犯人を探し出すのはわけない。それぞれの流儀で情報を集めた結果、カツアゲ犯の正体とアジトをたちまち突き止めた。
犯人は、エンガワ・ストリートの外れにある廃工場をアジトとするストリートギャング「チャメシーズ」のメンバーだ。チャカガンで武装したモータルが大半で、ニンジャ戦力を保有している様子はないが、ボスの「フアト」はタフで危険なサイバネ者で、並みのヤクザなら鎧袖一触だという。
「ニンジャでないなら、カチコミかけてブッ殺せばいいスね」「そいつらがフロッピーを持ってればよし。どこかへ売却したならインタビューしないとね」『ASAPで行くぞ』3人は色付きの風と化し、廃工場へと走る!
???
問題の廃工場は、崩れかかったブロック塀に囲まれている。社名が書かれた看板はほとんど消えかけて「ンバナ」の文字しか読み取れず、塀いっぱいに描かれた「バカ」「SLAM」「茶飯」などの威圧的な蛍光グラフィティが付近の治安の悪さを如実に物語っている。門扉はなく、侵入は自由だ。
「ファック?」「チャメ?」フードを被ったストリートギャングたちが、見慣れぬ侵入者を見咎める。「テメエらどこのアホ?ここは俺ら『チャメシーズ』のアジトよ?」「マブ連れてンじゃん。置いてけよ!」「マブ!」「前後!」下卑た笑い声とともに、彼らは腰のチャカガンに手を伸ばす。
◆レッサー・ギャングスタ(種別:モータル)×6
カラテ 2 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ - 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 2/ 3/ 1/ 1
◇装備や特記事項
◆チャカガン
能力値合計:6
「ドーモ、ソウカイ・シンジケートです」サイコダガーは冷たい声で代表アイサツした。「あんたらがサラリマンからフロッピーディスクをカツアゲしたって聞いたわ。大人しく返してくれたら、許してあげる」「ファック?」「チャメ?」「フロッピーディスク?」「アレか?」一同はざわめいた。
「そう、それ。みんな迷惑してンのよ。引き渡しなさい」サイコダガーは手招きするが、ギャングたちは下卑た笑い声をあげた。「タダで?アホか?」「カツアゲしたブツをいちいち返してられっかよ!」「俺らはナメられたらオシマイなんだよ!」『そういうことだ』アジトの奥から電子音声が響く。
◆フアト(種別:モータル/ボス級)
カラテ 3 体力 7
ニューロン 3 精神力 4
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ - 万札 5
攻撃/射撃/機先/電脳 4/ 3/ 4/ 5
回避/精密/側転/発動 4/ 4/ -/ -
即応ダイス:2 緊急回避ダイス:0
◇装備や所持品
▶生体LAN端子LV1:電脳+2、機先+1
▶テッコLV1:カラテと回避+1
▶クロームハートLV1:体力と精神力+1
◆ヒートチェーンソー:ダメージ2+火炎1、攻撃難易度H
◆火炎放射器:銃器、連射1、爆発(カトンLV1)、リチャージ1
出目666で2連発
◇スキル
◉頑強な肉体:体力+2
能力値合計:9
『俺はボスのフアトだ。フロッピーはもうここにはねえ』彼は巨大なヒートチェーンソーを担ぎ、しゃがれた電子音声で告げる。「ドーモ。それじゃ、どこへやったか聞かせてもらおうかしら」『それより、俺が心配なのは……テメエらが持ってる万札の額だ。いくら持ってる?ヒィーヒヒ!』不敵!
「カネは出せないわね。じゃあ、拷問してあげる」サイコダガーたちはカラテを構えた。「チャメセ!」「チャメスゾ!」「ブッチャメす!」ギャングたちはストリートスラングを叫びながら一斉にチャカガンの撃鉄を起こす。もはやマッタナシだ。一触即発アトモスフィア!
戦闘開始
【続く】
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