財政投融資、レントシーカー、族議員、スタグフレーション
【財政投融資】(ざいせいとうゆうし)
財投債(国債)などの発行によって政府が資金を提供して行う投資や融資のこと。政策金融機関、地方自治体、独立行政法人などの財投機関に資金を提供し、そこから民間に投資や融資が行われる。
【レントシーカー】(れんとしーかー)
政治家や政府、官僚組織に、自分たちの利益になるように法や政治制度の変更、都合のいい規制緩和などを働きかける民間企業等の関係者のこと。そうした働きのことを「レントシーキング」という。ロビー活動を行う「ロビイスト」もレントシーカーの一種と言える。
【族議員】(ぞくぎいん)
特定の政策分野に精通して、それに関連する省庁の政策に強い影響力を及ぼす議員。実際にはその道の専門家であるが、省庁の予算獲得のために働きかけるなど、一部の人の利益のためにのみ働く議員などと批判された結果、専門的な知識を持つ議員が減ってしまった。そのため、専門的知識のない議員が政策決定に関わるようになるなどの弊害も起こっている。
【ベーシックインカム】(べーしっくいんかむ)
政府がすべての国民に無条件で、定期的に一定の金額を支給する制度。社会保障の一つとして議論される。通貨発行権のある政府であれば実現可能だが、国民の最低限の生活保障としてよりも、しばしば社会保障費削減のためのロジックとして取り上げられる。
【MMT】(えむえむてぃー)
「Modern Monetary Theory」の略。「現代貨幣理論」などと訳される。現代の貨幣は貸借によって成立していること、
自国通貨建て国債を発行できる政府は税収に制約されることなく、財政政策を行うことができること(財政破綻しないこと)、インフレ率が許す限り、財政赤字を拡大しても問題ないことなどを基本理論としている。MMTの正しさが多くの人に認識されれば、日本には財政問題などないこと、消費税増税が最大の愚策であることなどが理解され、政府は正しい経済政策を行えるようになる。
【スタグフレーション】(すたぐふれーしょん)
不況にもかかわらず、物価が上昇していく経済現象のこと。「stagnation(停滞)」と「inflation(インフレーション)」の合成語。内需の拡大によるインフレではなく、輸入物資の高騰によってインフレが起こる(コストプッシュ型インフレ)とされる。