フリコの犬の気管虚脱のこと
我が家がうちのフリコを保護団体から譲渡に至るまでのもろもろはここやここ、ここ。またフラ子の体調のことはここに以前も書いたが、保護団体からの譲渡時の体調の記録のなかに「気管狭窄」があった。獣医師がレントゲンで見た結果とのこと。
食事はうちの場合は朝はドライ。夜は我が家のメドを看取った時から須崎泰彦先生のご飯の本を参考に手作りご飯にしている。我が家は夫も子ども達も小さい頃に喘息とアレルギーがあっていろいろ試してみていたので、それに習ってフラ子にも食養というか少しマクロビオティックな陰陽の考えも足してみたりしているし季節の変わり目や月の満ち欠け、気圧の変化にも気をつけて注視している。
ひどい咳のはじまり
北海道の夏の終わりに知床にドライブ旅行に行った時にひどい咳がはじまった。普段から病院で処方されて毎晩飲ませている気管支拡張薬のネオフィリンは夜一度飲ませている。
いつも通りドライブ中はエアコンもかけていたし、トイレ休憩を何度も挟んで木陰の芝生で歩かせたり、水分もしっかりとらせていたが、良くなかったことを探そうとするならば、片道5時間のドライブでの疲労と、いくら北海道だからと言っても避け切れない夏の直射日光がスイッチになった可能性もある。ちなみにこの旅行のすぐ後に台風が来たので気圧も関係していたと思われる。
夜になるにつれて吐く吸うの呼吸とともにガァガァとアヒルのような音が出るようになる。呼吸を少し楽にする常備薬も全く効いていない様子で心配で心配で一睡もできなかった。
帰宅後のこと
帰宅後すぐに病院に行って気管支拡張と咳止めの注射と薬を処方されてもこの咳が収まることはなかった。先生曰く「この後できることはステロイド処方、ダメなら気管を拡張するためのものを入れる手術になる」らしい。ググるとこんな例も出てきた。高齢の母の動脈硬化でステント治療のことは知っているが人間でも曲がっている場所にはリスクが大きく入れられないという話を知っていたし、フリコの場合は年齢的にも身体にメスを入れるのは出来るだけ避けたい。
また肺の難病持ちでもある母がそうなのだけれど、特に年寄りはステロイドを常用すると症状は少し楽にはなるが骨折しやすくなる。人間だと「こうしたら→こうなる→これはしてはダメ」という考え方ができるけど、犬は犬を生きているので走ったりジャンプしたりするものだ。年齢の進んだ犬に長期に渡ってステロイドを使うのは避けたい。
飼い主側が気をつければ防げることもある骨折。うちは硬い木のフローリング。自宅にあるジャンプする要素のものを取り除いて、フリコの生活導線にタイルカーペットを敷きつめた。前はソファに上がっていたが、現在は、ソファに上がらなくても死なないが、骨折は死ぬ可能性があると心を鬼にして上がれなくした。上がるときよりも飛び降りる時に老体が受ける脳も含めたダメージも懸念があった。
滑らないようにするには足の肉球のケアも必要。肉球を見てドライだったり乾いていたら滑りやすいということ。わたしは週一回、肉球の間の毛をペット用のシェーバーで肉球にかからないくらいにトリミングしてから、肉球をタオルで拭いて湿らせた後に舐めても害のない蜜蝋クリームなどを塗って保湿している。水分を油でキープする保湿の考えだ。うちは人間も一緒に使えて気に入っているこのクリームを使っている。
わたしがしたこと
中医学では呼吸器というのは気持ちに直結することもあるそうだ。悲しい、嫌だという押し殺した感情から咳が出たりも。フリコが家に来た時にいただいた診断書に「頸部を刺激すると咳が出る」と書いてあった。悪質なブリーダーに散々産まされて悲しかったのだろうとすぐにわかった。フリコを見ていると確かに心の動きと連動する様に驚いた時や嫌なことがあった時に小さく咳をしているのがわかった。
その後、病院での処置のおかげと安心もあるのか寝ている少しの間だけは収まるようになった。心底ホッとした。わたしも少し睡眠がとれるようになった。でも起きている間は継続して呼吸のガァガァ音と強い咳で身体を支えきれなくなって呼吸困難になる時もあり、様子を見ては家にあったこれによく似たスポーツ用の酸素ボンベを使うこともあった。人間であれば在宅酸素で鼻にカニューレという管をつけて生活が出来るが、動物はその意味がわからず安定しないので酸素室をレンタルしてその中で生活ということにもなる。
家族が言うにはわたしのことが好きすぎて会うたびに咳をしているような場面もあるかもと。興奮させないように気をつけても帰宅後などはやはり気持ちが上がってそうなると息ができないから朦朧としている様子。先代のヨークシャーテリアのメッちゃんに面影が重なる。「どうしよう」看病の寝不足でフラフラしながらも私の中にあるお母さん底力パワーが「なんとかしなきゃ。だってもうこれ以上だれも当てにできないんだから。」と緊張しながら話してくる。
まずは医食同源。うちは朝だけ栄養バランスを取るために市販のドッグフードなのだけど、いろいろググってこのサイトを見て、すぐにグルコサミンとコンドロイチンの入ったフードをまずやめた。探してみて分かったのはグルコサミンとコンドロイチンの添加されたフードの多いこと!そして前出のサイトからの情報で「タンパク質とコラーゲン」とのことで鶏骨つき肉を圧力鍋で煮てそれをベースにご飯を作りました。小豆玄米を炊いておいて炊飯器の中で数日かき混ぜると酵素玄米になってくるので(塩は少なめに)それをベースにして須崎先生の本のレシピの晩ご飯に。
これに 犬の咳の記事にも書いたけれど、子ども達が喘息の時によく作った「ひじきレンコン」も思い出し、ひじきは少量、レンコンはすりおろして入れて。
ここに病院から処方されたモエギイガイのサプリ「アンチノール」と気管拡張薬の「ネオフィリン」を夜だけ。
とりあえず気管虚脱を楽にするのに気管が圧迫されないように「太らせすぎない」ということも考えた。また食事を一気に与えない。お腹が空きすぎている状態からのお腹いっぱいの食事は肝臓に負担をかける。
あとはうちの喘息さんと同じ対応。
なるべく、咳を沈めること。
これは必ず獣医さんに相談してからにして欲しいのですが、以前に我が家の子どもの喘息が酷い時に自宅でネブライザー吸入していた枕元にフラ子がいつもいたのに特に変化もなく過ごしていたので検証済みだったこともあり、本当に緊急性のあると思った時だけ吸入器を使った。ペット用にも吸入器はあるようなので獣医さんと相談の上で検討してくださいね。
薬の量はうちの子ども用に処方されたもの全量を入れてマウスピースが透明なのできちんと見ながら5分の1くらい使ったところで止めて残りは捨てた。
以上のことをしてからは少し咳はおさまってきて酷い発作のような症状は出ていない。
以前の発作の時と大きく違うことといえば、グルコサミンとコンドロイチンの添加されたフードをやめたおかげかもしれないと思っているけど、かかりつけの獣医さんに聞くと「老犬は食事を食べなくなってしまっては元も子もないのでそこは気をつけなくてはいけない」とも言っていた。
この季節の変わり目に、我が家ではこんなこともあったよということを取り急ぎ書いてみましたが、個体別に体質なども違うし潜在的なアレルギーなども考えられるので、安易に真似をせず、必ず医師の診断のもとに飼い主さんそれぞれの責任下で行ってくださいね。
かわいい子達と少しでも長く楽しく過ごせますように。
ありがとうございます(*Ü*)*.¸¸♪