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Soleil et Lune-another story-『出会いと始まり②』


タタタタタ・・・・!!!!!

店の亭主「おーい!LEO!また行くのか?!

LEO  「あぁ あの辺りはこれから抗争が起きるからな!

    「被害が出る前に食い止めね~と!

足を止めてLEOが応える

店の亭主  「それは分かるが・・お前・・」

LEOは少し困った顔で

LEO  「ははは! オヤッさんありがとな!

それを見て亭主は言葉を飲み込む

店の亭主 「生きて帰って来いよ!!

そう叫んで見送った

数年前 

俺はこんなやり取りを世話になってた酒場のオヤジと良くしていた

ギルドに入っていた分けでもないんだが

子供の頃に両親を戦争でなくした俺は

自分の様な奴を1人でも減らしたくて腕を磨いて個人的に戦場に行っていた

そんな無謀な事を繰り返していたお陰で 

何度も死にかけては生還していたんだけど

まぁ~それも俺の運命なのか

不思議と死に直面しても怖くはなかった

でも周りはそうじゃないんだよな

帰還するたびにオヤジにはコテンパンに説教を食らっている

形はどうであれ自分の無事を喜ばれるのは嬉しいものなんだが

俺は戦場に行くことを辞めなかった


燃え上がる炎と

煙が町を覆う

LEOが到着した時には既に町は火の海だった

物の焼ける嫌な臭いにむせ返りそうになりながら

LEO 『・・・・』

   (遅かったか・・・。)

LEOは唇を強く噛みしめて 拳に力を入れる

1人でも!

そんな思いで火の海と化した町中を走り回った

1人でも・・

生きて・・・

息をしていない人々が道端に横たわっている姿を横目に

LEOはひたすら走り回った

LEO (今回も誰も助けれないのか・・


爪がめり込みそうなほど強く拳に力を入れる


??? 「LEO・・君に人なんて救えないよ」


嫌な言葉と顔も分からない男の姿が脳裏に浮かんで


そんなことはない!!

振り払うように頭を振るいながら叫ぶ

俺は誰一人死なせたくないんだ!


葛藤を繰り返しながら

LEOはひたすら町の中を走り回った


焼かれる町

舞い上がる火の粉と煙

LEOはひたすら走り回った

誰か!!

誰か!!

声が枯れそうなほど叫び続ける

ガッタン・・

何かの落ちる音にLEOは振り向く

煙の中を目凝らして見つめる

何か動く気配を感じてLEOは駆け寄った

??? 「おとうさん・・」

??? 「おかあさん・・」

駆け寄ると

か細い声で呟く少年が瓦礫の下で横たわっていた

LEO 「おい!!

   「大丈夫か?!!

LEOは必死に瓦礫を払いのけ少年を引っ張りだす

少年 「だ・・だれ・・?」

か細い声で少年はLEOに問いかける

LEO 「お前を助けにきた!もう大丈夫だ!必ず助けてやる!

そう言ってLEOは少年を抱え走り出す

LEOの言葉に安心したのか少年はそのまま意識を失った

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