兵俑と神獣たちの戦い。アニメ映画『兵馬俑の城』中国、2021年。
最近の中国アニメは、映像もすごくきれいでとっつきやすいです。基本子供向けなので、ストーリーはシンプル。登場キャラクターもかわいくて、グッズも買いたくなるくらい。
映画に登場するのは兵馬俑(へいばよう)の「兵俑」。つまり、人間に似ていますが人間の形をした兵士の人形です。彼らの住む地下都市では、地犼(ディホウ)が定期的に襲撃してきます。主人公の蒙遠(モンユエン)は兵士の中でも一番下っ端の雑役兵。ずっと雑役でいいと思っている友達とは違い、手柄をたてて兵士になりたいと思っています。
あるとき、軍規に反して武器を持って戦いの前線に出たモンユエンは、兵士(衛士)たちに咎められます。そして、一人で壁の外で出て、ディホウを捉えて戻ってきたら、衛士にしてやると言われはりきってでかけます。でも、訓練もしたことのないモンユエン。ディホウを見つけて罠をしかけようとしたところで、仮面をつけた強い戦士と出会います。それは、祖父をディホウに殺された少女史玉(シーユィ)でした。
モンユエンとシーユィは最初は疑心暗鬼でしたが、一緒に旅するうちに仲良くなり、モンユエンはシーユィ剣を教わるようになります。やがて、ディホウがモンユエンたちの住む町を襲ってくるのは、大事なものを取り返すためだということを知ります。
つまり、モンユエンたちの本当の敵はディホウではなく、衛士たちを騙し、利用している将軍だったのです。モンユエンは、シーユィやディホウと共に、大事なものを守るために戦おうとします。そして……。
2時間近く大画面で展開する映像はすごくよかったですし、出てくるキャラクターたちも、青銅羊をはじめ、どこかの博物館とか本でみたことがあるようなものばかり。すごく興味深かったです。
あと、音楽もよかった。どの歌もよかったけど、一番気に入ったのは、古巨基さんと容祖児が歌う「秦時月」かな。
ないものねだりをしていいとしたら、やっぱり中国語のセリフが聞きたかった。日本の声優さんたちはステキだったけど、やっぱり登場人物の名前や固有名詞が理解しにくいので。日本語で「ディホウ」って言われても、「地犼」ってわかんないです。字幕ほしい。
映画のラストは続編があるっぽい感じでしたが、それも含めて気になります。とりあえず、中国のネットを検索。検索。