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[PSPP]ウィルコクソンの符号付順位和検定

ウィルコクソンの符号付順位和検定

対応のあるt検定に相当するノンパラメトリック検定です。ウィルコクソンの順位和検定と同時に発表されたものです。
対応になっているケースごとに一方の変数のデータからもう一方の変数のデータを引いた差を求めて、その絶対値によって順位を付けます。次に差の符号が正の順位の和と負の順位の和を求めます。この小さい方の順位の和がウィルコクソンの符号順位和という検定統計量で、これを用いて有意性検定を行います。
ここでは、テストから十日後と二十日後に行われた学習意欲調査における学習意欲得点に関する架空のデータを用いて説明します。

ウィルコクソンの符号付順位和検定は、メニューから実行することができます。

・[分析]→[ノンパラメトリック検定]→[2個の対応サンプルの検定]を選択。

・[対応のある変数]に「十日後」と「二十日後」を指定。
・[検定の種類]で[Wilcoxon]にチェック。
・[OK]をクリック。

出力の見方

「階級」のところでは、「十日後」-「二十日後」の値が、負になったもの、正になったもの、同じであったものの個数(N)と、それぞれの平均順位と順位和が示されています。
これを見ると、二十日後の方が、学習意欲が高くなっていると考えることができます。
「検定統計」では、標準化された統計量として「Z」が示されています。
有意水準(有意確率)は、両側検定で0.038となっていますから、5%水準で有意となり、帰無仮説は棄却されます。よって、十日後と二十日後の学習意欲には差があるということができます。
この場合は、二十日後の方が高くなっているので、時間がたつと学習意欲が上昇したと見ることができます。

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