見出し画像

愛するパワーで生きる。 スーパーゴリラレディ ネネさん(国内最高齢)のこと。

私は、シャバーニよりイケてると思う。

ゴリラを知らない人でも知っているイケメンゴリラ シャバーニは
名古屋の東山動植物園でもトップクラスの人気者。

今も彼を求めて、全国からお客さんが集まります。
ゴリラ舎の前にいると「どれがシャバーニ??」と
みなさん口々につぶやきながら探しています。

大きな雄ゴリラは、本当に迫力があります。
子供たちもかわいい。
しかし、その横でのんびりゴロンゴロンしている
大人の雌ゴリラたちも注目すると、とても素敵なんですよ。

日本最高齢のスーパーレディゴリラ ネネさん。
シャバーニの姉さん女房です。
野生生まれで推定52歳ぐらい。
今までに二人の子供に恵まれています。
(最初の子は、先代パートナーとのお子さんです)

彼女は、二人目の子供を推定40歳ぐらいで産んでいます。
これは国内最高齢出産の記録になっています。
その時、生まれた赤ちゃんを
文字通り目に入れても痛くないとほど
彼女は溺愛していました。

この愛するパワー。
それがネネんさんのキーワードだなと、私は感じています。

我が子を愛するパワー。
おいしいご飯をもりもり食べるパワー。
息子を守るため、そして自らの尊厳を守るために
夫(シャバーニ)にも立ち向かうパワー。

彼女にとって愛するパワーは、生きることそのもの。

私は、シャバーニよりずっと彼女に憧れているんです。

愛することを知る ネネ

息子に向ける愛と、夫に向ける愛と。

彼女の最愛・溺愛の息子キヨマサ。
今では思春期を迎え、体も立派に成長してきました。
自分の力を誇示したいキヨマサは、
シャバーニと激しくぶつかり合うことも増えました。
そしてその矛先は、彼女自身にも向けられるように。

わざとぶつかるなど
母親に対して力を誇示するキヨマサ。
もちろん、彼女は黙っていません。

一瞬よろけながらも、
歯を剥き出しにして力いっぱい息子を追いかけ回します。
体力的には及びません。しかし、気迫で息子に迫ります。

そんな時もあれば、
シャバーニとの衝突で怪我をした息子を労り
盾になってかばいながら
シャバーニに一瞬、ものすごい気迫で立ち向かうのです。

ゴリラは、基本的に争いを好みません。
家族内で体を張って仲裁をすることもあります。
ネネさんは、激しい衝突から息子と夫を守ったのだなと私は感じました。

ああ、なんて方なんだろう ネネさんは。


この、肩の毛並みも


この、下唇も彼女のチャームポイント


娘のアイも、すてきなリーダーレディへ。

彼女のもう一人の愛する子に
アイという雌のゴリラがいます。

彼女は、アイを最初のパートナーとの間に授かりました。
しかし突然、パートナーを亡くしてしまいます。
その時同居していた伝説のゴリラ オキさんが支えられながら
彼女は、アイを育てあげたと聞きます。

今では、アイも輝くばかりの大人のレディに成長し
シャバーニの若い方の奥さんになっています。

子供たちの成長で変化する家族の関係性を、
アイもしっかりサポートしています。

シャバーニに厳しい態度をされ
孤独になるキヨマサをケアしたり
シャバーニをたしなめ仲を取り持ったりと
雌のリーダーシップを発揮しています。

頼れるレディに成長した 娘のアイ


歯は減れども、減らぬは食べるパワー

実は、ネネさんには歯がほとんどありません。
しかし、彼女はいつもしっかりご飯を食べております。

今はこれよりもっと歯がないです。どうやって食べているのか、、、

わりと固めの木の葉なども、モリモリと平気で平らげます。
ネギを食べる速度も早い早い。
(息子には時々、分けてあげたりしてます。)
2024年9月 現在では、その食べるパワーが少しダウンしているようです。
暑さがこたえたのでしょうか。。。ネネさん!


孫娘にだって、負けちゃいない。

ネネさんには、あともう一人 大切な家族。
孫娘のアニーがいます(娘アイとシャバーニの子)。

ネネさんのことが好きなアニーも思春期を迎え
キヨマサと同じく力を誇示しはじめました。(思春期は大変!!)
祖母のネネさんにもタックルしてきます。

ここでも、彼女は黙っていませんでした。
(動画はYouTubeよりお借りしました)

「お前には、100年早い!」と言わんばかりに
ちょっかいをかける孫に対して、自らの尊厳を示します。

Showing strength as an Alpha Female.

転落しながらも追いかけてくる祖母の気迫に、アニーはたじたじ。
(この時、ネネさんに怪我はなかったか心配)

私は、最初この映像に胸が痛みました。
しかし同時に、彼女の生きる本能を感じました。
彼女は、自分のことも愛して愛しぬいていました。
「体が衰えたぐらいで、このあたしの尊厳は変わらないよ!」
堂々と立ち向かう。


ひなたで寛ぐネネ。 彼女と同年代になった頃、私にそんな気骨があるのだろうか。


圧倒的な愛で、生きる。

動物園公式ブログよりお借りした、キヨマサが幼かった頃のネネさん。

実は、このnoteを書いたのは
彼女の食欲が落ち体調を崩しているかもとという情報を知ったからです。

私は彼女の何に惹かれていたのか?
思いつくままに書き留めたくて、しょうがなくなりました。
ネネさんの快癒を祈って。
そしてこれからも、あなたの愛をどうぞ見せてください、ネネさん。



いいなと思ったら応援しよう!