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カラーフィルターを使用したポートレート撮影!すぐにでも出来るライティングテクニックを目の当たりにしてきた件。

こんちは!ヒコプラスタッフのりーさんです。以前、小山一成氏のMY PERSPECTIVEで載せきれなかったエピソードトークを書いたりと記事執筆に挑戦している新米です。

ちなみに・・・▼ヒコプラ(ヒーコプラザ)とは?
略してヒコプラは、人数限定でおこなっている「写真の新しい楽しみを発見し・発信する」をテーマにした取り組みです。現在80名程度のメンバーが参加中。今後の応募などについてはまた後ほどリリース予定。

今回はスタジオ撮影を見学

この記事は、ちょっと前にすーさんからスタジオ撮影見学したいひと〜と誘われた際に、見たライティングの裏側を見ていく・紹介する的な感じです。ヒーコではライティング講座などにも携わるすーさんが実際に自分の撮影でどうライティングを組むのか、見学する前から楽しみな部分でした。

今回のライティングはスタートが物凄くシンプルに始まり、徐々に色々な事を試していました。なのでこれは是非とも皆さんと共有したいなと思ったので色々見ていこうかなと思います。

ライティングの配置解説

こちらのテスト撮影ではモデルさんの代わりに一緒に参加したヒコプラメンバーのikamasuさんがキーライトを被写体の上からソフトボックスを付けてややトップライト程とまでは行きませんが角度を付けて当てています。被写体と近い距離で光を当ててることで柔らかい光を表現でき、顔に馴染んだライティングになるそうです。距離って関係あるんですね。

それとは別で、被写体の輪郭を明るくする際に使用するリムライトを斜め後ろから当てています。

都合上、ikamasuさんに目線を入れていれていますが、別に映ってはいけない人という訳ではないです。

※なんの単語?と思った方は検索してみてください!

配置図-2

モデルさんとの本番前にテスト撮影!

仕上がった写真がこちら。黒い目線によって
怪しさと言う名のトッピング全乗せスーパーヤバイ人物感MAX!!の写真が出来ました。

ikamasuさん

冗談はさておいて、試し撮りにも関わらず、もう既に完成された写真が出来上がっています。普段着の一般男性が、立体感のあるライティングをされかつ煙が浮き上がることで、スーツにも見えてくるような、ただならぬ存在感が演出されています。

 白黒写真はカラー写真と比べて、情報量が少ない性質の故、スッキリした構図や仕上がりを意識した際に白黒の良さが際立ちますが、この写真がまさにそうですね。あのライティングでikamasuさんに座ってもらって頂いただけでこんなにも印象的な一枚を作り上げれるのは素晴らしい。ポージングや構図にも難しい仕掛けはなく、本当にシンプルなセッティングでこんな一枚で出来るのかと驚かされました。

上記では述べていませんが、すーさんがテスト撮影のする際に、”スモークやりますか!”となり、私りーさんが人生初スモークを当てることになりました。特別な効果やエフェクトといえば、このスモークのみです。しかしこのスモークが雰囲気を作り上げてる要素になっていますよね。

各ライティングの役割ごとに徹底解剖

さぁ、あのキーライトとリムライトはどこに当たっているのかちょっと分けて見て見ましょう。そんなに分解するほど難解なライティングではありませんが、私の経験上、細かくすればするほどライティングの様な経験と知識が必要なトピックは皆さんにとっても分かりやすいと思うので…

*注意:以下の解説図はフォトショで雑ーーーーに書いてますのでご了承を!!!

キーライトの配置が大事

キーライト図


さぁメインの光源であるキーライトですが、配置図でも説明した通りすーさんはやや斜め45度から被写体に当てています。部分で言うと被写体の顔左側と左半身に当たっていますね。

すーさんはやっぱりポートレートを普段から撮っているだけあってすごいですね。実はこれ、光に一番強い部分は被写体に当たっておらず、端の光を当てることで肌に馴染むような光になっています。しっかり馴染んでいると光が当たっている部分が綺麗になっていますね。ポートレートなのでもちろん主題は被写体、特に顔。なので全体的に当たっているというよりかは、顔を中心にキーライトを配置していますね。こうした部分はポートレートを撮る方たちからしたら当たり前なのかもしれませんが、その”当たり前”を知らない私には貴重な経験です。さて対照的にリムライトをすーさんはどこに配置したのか見てみましょう。


リムライトにはリムライトの役割がある

リムライト図

リムライトの当たっている部分がこちら。被写体の右側ですね。すーさんはこのリムライトの配置には凄く繊細かつ時間をかけてセッティングをしていました。キーライトと比べると限られた部分に焦点を絞り、尚且つ光がキーライトに比べてハードな印象を受けます。

配置図を見ると分かりますが、ソフトボックスはリムライトには付いておらず、ズームリフレクターを付けて光の指向性を強調し、被写体に当てています。すーさんは何かで光を柔らかくはしようとせずに、そのまま当てることでしっかり強調しています。そして尚且つソフトな光とハードな光でライティングを使ったコントラスト・対照的な関係を作り上げています。この時点でキーライトとリムライトの話しかしていませんが、ライティング二つだけでこんなにも中身が詰まった構成と内容が備わっているんですね。

『すーさんやるなぁ』と感銘を受けたのはキーライトのシャドウ側に当たっているリムライトをキーとは違って硬い光で作るというコントラストです。堪りませんね。しかし、このリムライトはすーさんてきに”実はこの後ろからのリムライトとは強すぎたなーと思っててあとのモデル撮影で調整して光量おとしてました!” との事でした。そこも、これから登場する本撮影写真と見比べると楽しそうです。


テスト撮影の仕上がりも上出来。スモークもいい感じに写真に雰囲気を足してくれて準備万端。モデルさんとの撮影セッションいっちゃいましょう。

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いや、カッコ良すぎるやないかい!

と思わずツッコミたくなる程完成された仕上がり。

まず目につくのは、スモークとライティングを応用している点。すーさんは光を当てていたリムライトと被写体の間にスモークを足しています。カラーフィルターでオレンジが加わった光はスモークにより更に洗練された演出に。リムライトは光量が落ちたものの、ちゃんと輪郭に光を当てており、オレンジ色も肌に伝わっていますね。オレンジのリムライトがアクセントになってこの写真を唯一無二にしています。

2枚目の寄りの写真を見ると、リムライトがしっかり当たっているのが分かります。今回の写真は良いところを上げるとキリが無いですが、私は顔に出来ているシャドウなんかも好きです。ポートレートの顔に出来るシャドウのキリっとした感じが写真をクールなイメージに仕上げています。

モデルセッションでのライティング配置解説

3枚目の配置はこんな感じでした。

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モデルさんのポージングは全く同じではありませんが、3枚目の写真もこんな感じで撮影していました。

キーライト・リムライトの位置は変わりませんが、すーさんが更に足した点は板を使って光をバウンスさせていますね。キーライトから出る光を反射させる事により影が出来る反対側にも光を補っています。3枚目のポージングだと分かりづらいかも知れませんが、他の写真に比べるとシャドウの強さが違いますね。他の写真だと顔のシャドウはクッキリとパリッとした印象を受けますが、シャドウが柔らかく影自体のコントラスがソフトな見た目になっています。ライティングの設定を変える必要はなくてもこうしたレフを意識した板一枚を使う事で写る写真のイメージを簡単に変える事ができると撮影中に簡単に変化をもたらせてくれるようです。この日だけですーさんの撮影から沢山の事を吸収しました。

軽ーく4枚目も見て行きましょう。

4枚目


すーさんは4枚目からスピードライトを壁に当てて新たな光を作り出していますね。4枚目は真ん中にあるリムライト多分使っていなかったと思います。

なのでキーライトとバックライトだけ。*バックライトというとリムライトの様に、輪郭を強調する際にも使うライティング・フレーズですが今回の撮影では後ろに当てているライトという意味で使っています。スピードライトなので写真では光っていませんが、シャッターを切る際にはバシャバシャ光っていました。手前のリムライトのオレンジのカラーフィルターをバックライトに使っていました。

4枚目を見ると分かりますが、キーライトはしっかりモデルさんの肌に当たっているので、白くなっているのが分かりますね。そして反対に後ろのバックライトはオレンジの閃光がモデルさんの斜め上から下にかけて流れています。                       

ライティングを当てる場所に応じて光の色味を使い分けていますね。すーさんは写真の雰囲気のキーとなるバックライトに色をつけ、モデルさんには肌に応じたソフトな白い光を当てている。当たり前の事かもしれませんが、ライティング初心者の僕にはこうした基礎的な部分が大事だと感じました。     

特に4枚目の様に撮影が終盤に差し掛かると色々なことを試そうとして、ゴチャゴチャした終わりを迎えてしまいそうな時にはこうした初心に帰る様な考えを持っていると自分の撮りたいイメージをしっかり写してくれそうです。

最後に

さて、今回のライティング解説どうでしたか?ライティング初心者が見て受け取った感想も多く含まれているので間違えとかは大目に見てあげてください。 今回のライティングの配置は簡単に再現できると思います。ソフトボックス・カラーフィルターは特殊なものは使用しておらず、無ければ傘と100均のセロファンとかでも代用できそうな気がしますがそれは完全に想像なので、やってみてください。ただし、責任は持ちません。

実際にこの解説を読んで、もっとライティングを知りたい!頭に知識として入れたい!という方はXicoが提供するライティング思考ガイドなるものがあるのでそちらを見てみるのもいいですね。実際にすーさんは黒田明臣さんという方のアシスタントをしていて、そこからこういったライティングを構成する考え方も学んでいったそうで、その知識が今教材としてぎゅぎゅっとつめこまれたものがヒコマートというサービスで販売されてるそうです。しかもその黒田さんとすーさんが対談してる特典とかもついてるそうで、ライティングについて勉強したい!という方はみてみても良いのかなと思います。

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モチベが上がった1日

スタジオ撮影を見学して出来上がった写真を見ると”自分もやりたい!”とモチベーションが上がって楽しいですね。皆さんも是非やりましょう!

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