「自分」をテーマに撮るとしたらどう撮影するかアイディアを出し合ってみた
こんにちは! ニュージーランド在住のヒコプラスタッフ、内田泉(instagram : dunedinwildlife_nz , blog : izumi.world)です。
南半球はもう春。生まれたばかりの子ヒツジがぴょんぴょん跳ね、チューリップも咲き始めて、ふわんと楽しい毎日です。
が、そこに!
大変なお題が飛び込んできました! ヒコプラ内で 撮影アイディアなどを話していたら、「自分をテーマに撮るとしたらどう撮影するか」という大難題が登場したのであります。
ここで注目点は「自分をテーマに撮る」というのと、「セルフポートレイトを撮る」はイコールではないということです。
みなさんだったら、どう撮りますか?
今回は、ヒコプラ内の写真家たちの「自分」への思い、ひねり、ぶっ飛びなどに溢れたアイディアをご紹介しましょう。
▼ヒコプラ(ヒーコプラザ)とは?
略してヒコプラは、人数限定でおこなっている「写真の新しい楽しみを発見し・発信する」をテーマにした取り組みです。
現在80名程度のメンバーが参加中。今後の応募などについては未定。
自分あり、自分がいない、その他。 3つの考え方が出てきました
出てきたアイディアは、ざっくりいうと3つのグループに分けられる、と私は思いました。まとめてみましょう。
1)「自分」を実際に撮影する(全体、あるいは一部)
自分を撮影、といっても、その撮影方法は様々です。例えば、こんなアイディアが出てきました。
キクラゲ ノラさん
自分の中にはいろいろな自分がいるので、1ヶ月設けて、「これ自分ぽい」と思った瞬間をスマホで自撮りしてみたいです。通勤電車で死んだ顔した自分、会社で仕事する自分、好きなパンを食べる自分、寝る前にお気に入りのぬいぐるみと戯れる自分などなど。集めた約30枚でzine化もアリ。
Instagram : @as6v_p
nakano haru.
めっちゃ和装みたいな感じとか…
Instagram: @a_bcy_
あおいのみづきさん
花で、枯れたものや生きたものカラフルなのを撮りたいと、ふと…!!!それに囲まれつつ真ん中にオラがいてセルフポートレートしそうです。
Twitter:@aoi_bellemoon note:@aoi_bellemoon
pimさん
いま思いつく限りでは、カメラマンは自分で、友人たちには鏡を持ってもらい、それをカメラ方向に向けてもらいます。そしてその鏡に写る自分とその人たちを一緒に撮ってみたいなと思います。好きな人たちを撮る自分はどんな顔をしているのだろうかと気になります。
Instagram : @onpg6
Erinaさん
ん!これはいつかやりきりたい!ですが、birth mark を撮りたいです。
テーマとずれちゃうけど、いろんな人を象徴する印が体にはあると思っています。私も生まれつきあざがあって、相手の取材と撮影がしたいです。
シリーズとして、ケガやキズ(心も体も)タトゥーも取り扱ってみたい!
note: @fluere62
キクラゲノラさんのように、「自分ぽい」自撮りが30枚もあると、その人の暮らしも、時間も浮かび上がってきそう。すごく見たくなりますよね。pimさんの撮影時の顔は、きっと綺麗なんだろうなあ、と思います! Erinaさん……エヴァンゲリオンにハマった者としては、それは美しすぎます。
そして、yosさんは実際に撮影してくれました!
yos.さん
自分を構成するパーツ、手とか足とか髪の毛だったりっていうものをとるかなと思います。手も何かする時の動作とともに撮っていくと自分らしさにつながるのかなとか。
箸を持つ手にしても、ペン持つにしても全然違いますしね…
人によっても違うので、個人として見れるのかなと。
Twitter: @yoookyuun_foto, Instagram: @yos_0116
一目見て、「あ、自分の手と全然違う!」と思いますよね、おそらく全員。改めて、「パーツ」というのは個性に溢れているんだな、と思いました。
手で自分を表現。持つものとか、ポーズとか、可能性も無限に広がりそうですね!
2)自分「以外」で自分を表現する
2つめのグループは、あえて自分を入れない写真で、自分を表現するというアイディアです。
Suuさん
私は自分に必須なものを集めて俯瞰で撮影するかなーと思いました
PCすまほもそうだし、カメラ、筋トレようのマット、よくきてる服とか、食べてるものとか。
Twitter: @iamnildotcom note:@osuuuu
Katsumiさん
黒バックスクリーンに白い丸い椅子使ってその上に薔薇を一輪置きますね、、
バラ好きなのと赤色が好きなので、、、笑
Instagram : @katsumi_photo28
ゆみさん
私も自分の好きなものや必須なものを並べて撮ると思います!もしくは、友達とかと話してるときに、自分の視点から撮影したものとかでもいいかなと思いました。
自分は写ってなくても、自分かなと!
Sugawara Daisukeさん
撮るとすれば、家族の中に本来自分がいる空間を撮りますかね。例えば食卓にみんな座っているけど空いている自分の席とか家族写真撮る時に自分の立ち位置を空けて空白で撮るとか。
周囲との関係で自己が構築されているので、被写体がない状態でも環境が存在すれば自分が撮れるのかなーと。
しょうちゃん
僕も自身の不在を強調する事で、自身の輪郭を炙り出す様な写真を撮ると思います。
僕は普段から家族の写真を撮りまくっているので、自身の不在とカメラが構造的に持つスコトーマ(目の裏側、盲点、カメラの場合はレンズの裏側)について考える事が多いので、やはり自分がテーマなら自分の不在を扱って、自身を写真には登場させない方向にすると思います。
殺人事件発生現場のあの白い枠の様な感じ?w
具体的には、家族のメンバーが不自然に誰もいない方向にお皿を渡そうとしてるとか、奥さんが空気と抱き合ってる様な写真とかかな。
Instagram : @edo_fifth
Erinaさん
親しい人を通して、自分を炙り出したいな。
親しい人たちに自分のイメージを聞いて写真にしたいなって思いました!
試しに質問してみたら、猫の赤ちゃんでした。過程を動画にしても楽しそう。
note : @fluere62
shochanさんの「殺人事件発生現場のあの白い枠」というのは凄い表現だな、と思いました。確かにいますよね、そこに。生きてますが(笑)。「不在」によって、かえって生々しい表現ができそうです。
3)その他
3つ目のグループは、上記2つのグループに当てはまらないアイディアです。
Kayさん
自分に無い、知らないという認識は、自分の人間としての輪郭をはっきりさせてくれるような気がするので、自分が今までいた事のない空間、環境、触れたことのない物事を撮るかなと思います。
周りの状況や、いわゆる"普通"から自己分析するのが得意ではないので、自分以外から自分を知ろうという感じです。
写真自体も自己分析の一環ですが、それ以上に写真が好きでもあります(笑)
Instagram : @____k15_
これは面白い考えだと思います。自分が知らないものを撮る事で、自分を知る。空間や環境を撮るという意味では(2)とちょっと似て感じられますが、(2)は自分の周りにあるものから自分を知るということなので、Kayさんのコンセプトは逆になります。写真になった時に、どう違いを表現できるのか、もっと深く聞いてみたくなりました。
内田泉(筆者です)
夜、長時間露光で撮影したいと思います。左手前にカメラ(バックリット)、右奥に花を置いてその周りを小さなLEDライトを持ってクルクル絵を描くか、カメラの輪郭を描く感じ。多重撮影にして、自分も薄く入れ込むかも。
イメージ的には、量子学的な観点から、見るもの(自分)が見られるものを構成する、と考えて、その構成するエネルギーを光で表現しようとすると、夜の長時間露光でこんな感じかなあ。
理屈をこねまくっています(笑) 作品としては、花を小さなライトでどう美しく照らし出すことができるのか、是非実験してみたいと思っています!
そして、最後にFumiさん。
Fumiさん
わたしだったら、自分のマイペースな性格を食べ物やお花を使って表現すると思います!
Instagram: @fumisophoto,
HP: https://www.fumikatakagiphotography.com/
有言実行! トップ画像をご覧くださいね。卵で自分を表現。ユニークな視点、そしてすくっと立った卵に心意気を感じます。
今回の #みんなに質問 は、「自分とは何か、それをどう写真で表現するか」について、たくさんの意見を聞ける貴重な機会になりました。
でも、やっぱり実際に写真としてどう表現されるか、見たいですよね?
ヒコプラスタッフ、Fumiさんに続いて、撮影しましょう!
みなさんは、どんな風に「自分」撮りたくなりましたか? 参考になれば嬉しいです。
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