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「SHOGUN 将軍」の時代考証についてのメモ

エミー賞で18部門受賞という快挙を成し遂げたドラマ「SHOGUN 将軍」。
ただ、外国人からどれぐらい時代考証が正確なのかと問われても、日本の時代劇ドラマは観ているけれど専門的な歴史知識はないというフツーの日本人としては、その質問にどう答えたらいいのか分からないというのが正直なところ。

そんな中、見つけたのがこのドラマで時代考証を担当したフレデリック・クレインス氏(ベルギー生まれで国際日本文化研究センターの副所長・教授)の上記のインタビュー。これを読めば、このドラマでどれだけの時代考証がなされたのか、何が再現できて、何が再現できなかったのか、その経緯も分かり、戦国時代の知識やトリビアも学べます。

ちなみに…
1980年版の「将軍 SHŌGUN」は当時、日本でも大きな話題を呼んでテレビ放送され一家揃って観たのを覚えています。調べてみると日本での放送は1981年なので、私が小学生3年生の時です。

今でも記憶に残っているのは、三浦按針がいろいろと日本の文化に驚くシーンです。それから、島田陽子さん演じるまり子が彼の背中を流すために裸でお風呂に入ってくるシーンは、子供心に「えっ、当時の女性は本当にこんなことしてたのかな?」とびっくりしたのでよく覚えています。
このシーンについては上記の記事でクレインス氏があり得ないと断言していて、長年のもやもやが解消しました。

なお、鞠子役のアンナ・サワイさんはインタビューで、最初のオーディションで演じたのが「着物を脱いでお風呂に入るシーンだった」と話しているので、初期の脚本ではやっぱり入浴シーンがあったのかもしれません。
でも、監修に入ったクレインス氏が「入浴するのは按針だけ」と念を押し、アンナさんも「海外の方々から、日本人女性がセクシャルに見られるのは本当の姿じゃない」と主張したことで、最終的に鞠子の入浴シーンはなくなったということのようです。

「SHOGUN 将軍」は今のところ日本ではディズニープラスでしか観られないので、幅広い視聴者が観るまでには至っていないというのが残念ですが、1980年版とは確かに全く違うスタンスで作られていて、主演だけでなくプロデューサーも務めた真田広之さんがこのクオリティを実現するために、どれだけの努力と奮闘を重ねたのかがしのばれる作品。

原作ものでありながらオリジナルのストーリーでシリーズを継続することが決まるというのも、業界からの高い評価と視聴者からの熱い支持を得た結果で、これもまた驚きの快挙といえるのではないでしょうか。
ぜひまたじっくりと観直してみて次シーズンに備えたいと思います。


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