よだれ鶏と賟波曲という謎の書籍
皆さんは「よだれ鶏」という料理を知っているでしょうか?
私は最初に聞いた時に「よだれで漬けた鶏じゃないだろうな…」という汚い想像をしてしまったのですが、れっきとした中華料理。
あの辛い事でお馴染み四川料理の1つです。
中国語名は口水鸡(kǒushuǐ jī)。
口水が「よだれ」という意味なので日本語で「よだれ鶏」となっている訳です。
ではなぜこんな名前になったのか?
気になったので百度で少し調べてみました。
(ナイトー適当訳)
よだれ鶏というこの名前。
一見品のない感じがしますが、名前の由来には実は文人のおだやかなエピソードがあります。郭沫若の著書「賟波曲」の中に「少年時代に故郷の四川で食べた「白砍鸡」(白い鶏肉のぶつ切り)。真っ白な肉に赤黒いラー油…考えるだけでよだれが出てくる…」とあります。そこで「口水」という二文字を料理に賜って、世に広く知られる「よだれ鶏」という名前になったのです。
よだれ鶏がよだれ鶏と言われるのは、花椒が大量に使われており、食べたらよだれが止まらなくなるほど口がしびれるからです。
いやいや、なんか2つ由来あるやん!よだれが止まらなくなるほど口が痺れるとか怖いわ!(笑)
という感じですが、とりあえず、よだれが出るほど美味しいからという事にしておきましょう。
しかしこの郭沫若さんが書いたと書かれている「賟波曲」。
どんな本なのだろうと思って調べてみたのですが、出てこない…。
代わりに「洪波曲」という本が出てきました。
そこでこの賟というあまり見かけない字はもしかして洪と似た意味があるのかな?
と、思い調べてみましたが…
しかし特に無さそう(笑)
その後も色々探したのですが、どうやら「賟波曲」という書籍は無く、やはり郭沫若の伝記である「洪波曲」に記載されているというのが正しそうです。
(ナイトー適当訳)
よだれ鶏の由来は色んなパターンがあります。一番広く知られているのが郭沫若が「洪波曲」の中で少年時代に四川で食べた白い鶏肉のぶつ切りについて「少年時代に故郷の四川で食べた「白砍鸡」(白い鶏肉のぶつ切り)。真っ白な肉に赤黒いラー油…考えるだけでよだれが出てくる…」と言っているものです。
「洪波曲」は1940年代に書かれたもので、たとえ郭沫若が抗日戦争の記録の中に故郷の美食の思い出を織り交ぜたとしても、この描写によると、この凉拌鸡(鶏肉の冷菜)と今の四川料理店に伝わる「よだれ鶏」とは、やはり違いがあるようです。
ただ郭沫若は楽山(四川省の都市)で生まれ、楽山は四川料理の三派の1つである上河帮菜の発生地なので、彼もきっと美味しいものをたくさん食べてきたのでしょう。
ちょっとした興味から調べただけですが、例え百科事典に書いてあったとしても、ネット上の情報をそのまま鵜呑みにしてはいけないんだなぁと思いました(笑)
「賟波曲」とGoogleで調べてみるとWikipediaにまで取り上げられてしまっているので、その影響は計り知れません。
その中で、はてなブログを書いている方は、ちゃんと「そういう書籍が出てこない」と書かれていて立派です。
けど、この人がWikipediaに登録したのかな?🙄
なぜ賟波曲で登録してしまったのか…
百度百科とWikipediaの情報を直してあげた方がいいのだろうか?と、思いつつ、本当に「賟波曲」という書籍があるかもしれないという可能性がまだ残っているので、これは私自身が「洪波曲」を読んで何章に書いてあるかを確かめないといけないですね(笑)😂
そんな訳でちょっと「洪波曲」をパラパラして探してみることにします。
ちなみに実は私は辛いのが苦手なので本場の「口水鸡」を食べたことはありませんが、日本では名古屋にある想吃担担面というお店で毎回食べてます!
オススメなのでぜひ食べてみてください☺
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