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Razerの『Snap Tap』はハードウェアチートか否か?
今月、Razerが「Snap Tap(スナップタップ)」という機能を発表し、リリースしました。
これは、東プレの『Realforce GX1 Keyboard』の機能「Kill Switch(キルスイッチ)」や、Wootingの「SOCD」、Pulsar Gaming Gearsが今後リリースすると発表している「Quicktap(クイックタップ)」も同等の機能です。SOCDクリーナーとも呼べるはずです。
これらの機能は、「SOCD(Simultaneous Opposing Cardinal Directions、反対方向の同時入力)」と呼ばれる動作を制御するもので、「特定の2つのキーを同時に押したとき、後から押された入力のみ有効」とします。
補足:RealforceのKill Switch機能など、「後入力優先」以外の動作パターンに変更できるものもあります。
つまり「(FPSゲームで)Aキーを押しながら反対方向であるDキーを押すと、物理的にはAキーは押されたままであるが、AキーがリリースされDキーのみ入力される(逆も然り)」という動作になります。
これにより、2つの反対方向が同時に押されている状態がなくなるため、キャラクターが静止することなく瞬時に移動方向を変えることができるようになります。
この制御は「ユーザーの1つのキー入力動作で2つのキー入力を制御している」と言え、私はこれを「マクロ」の範疇に入るものだと考えます。
「Snap Tap」や「Kill Switch」は、「人間の入力動作(指の動き)を超えたアシスト機能」であり、さらにこういった「排他的な入力」という動作は、現時点ではゲーム側は意図していないのではないかと思います。
本来SOCD(反対方向の同時入力)の制御は、ゲーム側でやるべきではないでしょうか。
ちなみに「Rapid Trigger(ラピッドトリガー)」については、これはあくまでキー入力の検知方法であり、1つのキー入力/押下で2つのキーを制御しているわけではないためなんら問題ないと考えています。
「Snap Tap」が、どの程度ゲーム上有利にさせるか、は私には分かりかねますが、ゲームにおけるキーボードという「入力デバイス」で行ってよい制御の範疇を超えている、と思います。
ゲーミングキーボードは、あくまで(Rapid Triggerのように)「ユーザーの意図した入力を素早く検知する」までに留めるべき、と考えます。
今後VALORANTなどの競技シーンのあるゲームでは、利用規約にて「Snap Tap」等の使用の可否を明記してほしいですね。
(個人的には一律禁止すべきと考えています)