持っていないHHKBについて語りたい。
みなさんこんにちは、じーゆうです。
今日は、一つも持っていない「Happy Hacking Keyboard(HHKB)」について語りたいと思います。
語っていくのは、『HHKB HYBRID Type-S 英語配列』。
最も合理的で理想の配列
そもそもキーボードにはQWERTY配列以外もありますが、今回はQWERTY配列を使う前提で話を進めていきます。Dvorak配列とかもっと理論上優れた配列はあると思うけどさすがにQWERTYから切り替えるのは大変なので…。
HHKBは「プログラマーが理想とするキー配列のキーボード」を目指して作られています。
ちょっと特殊な配列で、まず60%サイズであることは最近多いのでまぁいいんですが、なんとDeleteキーがEnterキーのすぐ上にある。
普通はもう一つその上ですよね。
でも通常の配列だと少し遠いんです。
小指で押すにも薬指で押すにも、HHKBの配列の方がまさに合理的。
HHKBは、両手をホームポジションに置いた状態で快適に使えるよう設計されています。
ちなみにJIS配列はダメ。
HHKBのJIS配列が、とかじゃなくてそもそもJIS配列なんてあんなの非合理の象徴です。
その話については別の記事を書いたのでよかったらお読みください。
Fnキーの組み合わせも、右手小指でFnキーを押しながら左手を使ったりする。
逆にネットサーフィン(死語?)するだけなら普通のテンキーレスキーボードとかの方が使いやすいと思う。
HHKBは、コーディングとか文章入力に特化した、いや、ちょっと尖ったキーボードなんですよね。
Windowsで使う場合、デフォルト設定ではDeleteキーがそのまま「Delete」キーになっている。Backspaceじゃない。
さすがにこれだと使いづらいので、裏のDIPスイッチで変更する。
スペースの左にあるキー(Windowsキー)も、DIPスイッチでAltと入れ替えた方が使いやすいと思う。
macOS(OS X)では、そのままの設定で良さそう。
Aの左にあるCtrlキーも、macOSならEmacsキーバインドと組み合わせることで真価を発揮しそう。Commandキーも親指で押しやすいし、macOSだとかなり使いやすいと思う。
HHKBって、MacユーザーとかLinuxユーザー向けに作られているんじゃないかな。(Linuxでちゃんと使えるかは知らない)
Fnキーの組み合わせで使う理想のキーバインド
HHKBには右下Fnキーと組み合わせて使うキーバインドがあります。
具体的には以下の通り。
ポイントは「方向キー」。
右手小指でFnキーを押しながら、人差し指と中指でカーソルを操作できます。
それからHomeやEnd、Page Up、Page Downも、一般的なテンキーレス(TKL)キーボードの配列が踏襲されています。
これ、慣れると結構使いやすいんですよ。
さらに、『HHKB HYBRID』では専用ソフトでキーマップの入れ替えもできます。
まぁ僕はデフォルトでいいんじゃないかと思うのですが、使いづらいところがあれば変更できるのもいいところ。
以前のモデルやClassicモデルだと変更できなかったみたいなので素晴らしい改善点。最近のメカニカルキーボードとかだと結構ほとんどがキーマップ変更に対応してるんだよね。
もちろん、設定はHHKB本体に保存されるので他のパソコンに繋いだときもそのまま使えます。
静電容量無接点方式の静音スイッチ「Type-S」
オススメは、静音の「Type-S」モデル。
『HHKB HYBRID』(最近出たHHKB Studioはメカニカルスイッチを採用)は、静電容量の変化でキー入力を検知する「静電容量無接点方式」が採用されています。
『REALFORCE』と同じ方式で、なんならその製造元である東プレからOEM供給されています。
これは物理的な接点で入力を検知しているわけではないので、理論上接点の劣化がなく故障がかなり少ないです。
HHKBの哲学である、馬の鞍に例え、「パソコンは消耗品であり、キーボードは生涯使えるインターフェイス」を体現したような設計。
打鍵感も心地よく、ずっとタイピングしていたくなるような感覚。
好みはありますが、私は正直かなり好き。いや、大好き。
そしてそれを静音化したのが「Type-S」モデル。
通常、プランジャーと呼ばれる軸のようなところが、スイッチのハウジング内部の上部に当たるときに音が発生するのですが、そこに薄いスポンジのようなリングが取り付けられており音が抑えられています。
僕はコーディングやタイピングにおいて、キーボードがカチャカチャ鳴る必要はなく、できるだけ静かな方が良いと思っている。(カチャカチャ系の青軸とかも楽しいけどね)
BluetoothとUSB接続に対応した「HYBRID」モデル
これまでHHKBは有線バージョンか、静音モデルのないBluetooth接続バージョンしかありませんでした。
しかし『HHKB HYBRID』になってBluetooth接続とUSB接続どちらも使えるように。
これで出先とかでMacBookと組み合わせて使ういわゆる「尊師スタイル」時にも、ケーブルを取り出さなくてよくなりました。
そして個人的に嬉しいのが「乾電池式」なこと。
充電式バッテリーより電池持ちもよく、電池切れになっても交換すればすぐ復活するのも良い。
それに内蔵バッテリーの劣化がないこともいいんだよね。有線で使っても乾電池だから影響がない。
これがバッテリーだったら、HHKBの寿命を考えると多分先にリチウムイオン電池が死んで使えなくなる。
ここでも合理的な設計を感じます。
刻印について
僕が推すのは「英語配列刻印モデル」
なぜ無刻印ではないのか。
単純に「刻印があってもなんの問題もないから」です。
無刻印のシンプルさもカッコいいとは思わなくはないのですが、文字が書いてある方が場所の目印になってストレスが少ないんじゃないかなとも思います。
ただ、キーマップを大幅に入れ替える人とかは、表記との違いが気持ち悪いし、人が触るときに全然違う入力がされて戸惑うことになると思うので、そういう人は無刻印の方がいいのかも。
HHKBが向いていない人
ここまで強く語ってきたHHKBですが、向いていない人もいます。
それは文字入力やコーディングがメインでない人。
途中でも書きましたが、ネットサーフィンをしたりとか、事務作業なら多分普通の配列のキーボードの方が使いやすいです。
HHKBは、基本的に両手をホームポジションから動かさない人のためにあり、その状態でキー入力が快適になるように作られている。
なので、長文のタイピングやコーディングみたいな、常にキーボードを触っている操作に適していると思います。
マウスを多用する事務作業や3DCGなんかは、テンキー付きかテンキーレス(TKL)のキーボードの方が良いと思う。僕はテンキーレスで左側に外付けテンキーを置く派閥。
ゲーマーには判断が分かれるかな。
FPSゲーマーとしては、60%サイズであることはいいんだけど、ゲーム以外のこともするならTKLサイズの方が便利だし、静電容量無接点方式の打鍵感も好みが分かれそう。性能もゲーム特化ではないしね。
一つ不満点として、「APC」機能と「Dynamic Mode」(通称:Rapid Trigger)機能がないことが挙げられます。
これらは『REALFORCE GX1』に搭載されている機能で、「APC」機能はアクチュエーションポイントを変えられる機能、「Dynamic Mode」機能は押し込んだ地点からの相対距離でキーのリリース判定がされる、また、リリースされたあとどの地点からでもまた一定距離押し込めば入力判定がされる、というもの。
文字で書くと難しいですが、簡単に言うとキーの入力が早くなります。
さらに、キーを上まで戻さなくてもいいから、連打もしやすくなる。
この機能は最近、ゲーマー界隈で非常に話題で、「Pay to Win」(=金で勝つ)って言われてる。
これ、ゲームをしなくても入力が早くなって快適なんだよね。
思いのままに入力される感じ。(個人の感想です)
せっかく「静電容量無接点方式」なんだから対応してくれると嬉しかったなあ。アップデートとかでソフトウェア的に対応できないものなのだろうか。
まとめ
プログラマーや長文を書く人には適性はあると思うけど「最適で理想のキーボード」だと思います。
そして忘れちゃいけないのは僕はHHKBを持っていないこと。
今までのは全部ネットで調べた情報と想像で書きました。
間違ったことは書いてないつもりだけど、実際使ってみたら「ちょっと違うなぁ」なんてことはあるかもしれません。
なぜこの記事を書いたか?
それは単に僕が『HHKB HYBRID』が欲しいから。
MacBookとの組み合わせでコーディングするとかやってみたい。
そもそもプログラミングしないけど。
ちなみに今は『REALFORCE GX1』を使ってます。感想レビューも書いた。
なので静音の「静電容量無接点方式」の打鍵感とかは知っています。
Fnキーのキーバインドも、『REALFORCE GX1』の「キーマップ入替」機能で再現してる。
それに『REALFORCE』で全然不満はない。むしろ大満足。
ただ、やっぱりこのコーディングという一つのことに特化した配列、軽快な打ち心地、“音さえも”無駄を省くミニマルさ、憧れます。
次のモデルで「APC」と「Dynamic Mode」(Rapid Trigger)搭載されないかなー。